エルク(アークザラッド)

登録日:2011/08/10 Wed 02:02:19
更新日:2025/04/06 Sun 14:01:24
所要時間:約 5 分で読めます




アークザラッド』シリーズの登場人物。初出はで、主人公である。
フルネームは「エルクコワラピュール」。長い。また区切らないのが正解らしい。

CV:折笠愛(ゲーム版)/浪川大輔(アニメ版、R)、久保田恵(アニメ版、幼少期)

専用テーマは「エルクのテーマ」。
非常にかっこいい曲なのだが作中では流れる場面が二回しかない

Ⅱでの活躍


炎使いの一族・ピュルカの民の少年。
しかし幼い頃に謎の組織(ロマリアのキメラ研究所)に故郷を滅ぼされ、特殊な能力を持つ子供をモンスター化する実験の被検体として、研究施設「白い家」に拉致される。
なんとか逃げ出すも実験の影響で白い家にいた頃の記憶を失い、砂漠で行き倒れていたところをハンターのシュウに拾われ、自身もハンターになる。

炎の能力に加えハンターとしてやってきただけあり、物語冒頭から戦闘力はかなり高い。
少なくともいきなり殺されることはない。

空港ハイジャック鎮圧の際に、ハイジャック犯とは別口で拉致・監禁されていたリーザを助けた後になんやかんやあって失った記憶を取り戻し、
白い家に友達のミリルジーンを残してきたことを思い出す。
そして二人を助けるため、白い家に向かうことを決める。

……のだが、実はミリルとジーンはすでにガルアーノたちによってモンスター化されており、
エルクは自分の手で二人を殺してしまう(ミリルはガルアーノが自爆させたのだが)。
ミリルの自爆によって瀕死の重傷を負ったエルクだが、仲間にスメリアまで運ばれ、そこでククルの回復魔法を治療され一命を取り留める。
しかし結局ジーンもミリルも救えなかったエルクは生きる気力を失ってしまい、昏睡状態に陥ってしまう。

ちなみにエルクはこのとき15歳。15歳にしては背負うものが重すぎである。

またエルクが意識を失っている間は、それぞれやるべきことがあったためにシュウ、シャンテ、リーザが各々別行動を取る。
そのため主人公であるにもかかわらず、エルクの出番はしばらくなくなる。不幸というか不遇というか……。
リーザに関してはエルクに好意を抱いていることもありずっと付き添う気だったが、
それまでの経緯から献身というよりも保護してくれていたエルクに依存している状態だったため、ククルに発破をかけられ、その立場から脱却するために別行動をとったという流れ。


その後夢の中で両親、ミリル、ジーンに励まされ、再び生きることを決意。
ククルと、仲間にしていればヂークベック以外誰もいない神殿で目を覚ます。

余談だが、夢の中で両親、ミリル、ジーンと戦うことになるが、その時四人がフロアアイテムとして低確率で落とす炎の剣が非常に強力であり、さらに光の剣の合成素材になるため、ここで手に入れておくと終盤まで頼りになる。

しかし如何せんドロップ率が低いため、倒しても落とさなかった場合はやり直す、という作業を繰り返して大量の家族や幼なじみを殺したプレイヤーも少なくない。

あと「夢の中で手に入れた武器が、なんで夢から覚めても持ってるんだ」とか言っちゃいけない。
さらに余談だが、白い家で戦ったあとに夢の中でも戦うミリルとは、ラストダンジョンでもクローンとして出現して戦うことになる。
大切な人を三回も手に掛けるエルクェ……


自分が眠っている間に何があったかも分からず、目覚めた場所がどこかも分からない状況で、
ククルに「とりあえずパレンシアに行け」と言われたのでそこに向かい、ポコと出会う。

ちなみにこの頃はアークこそが自分の故郷を滅ぼした仇だと思っており、そのアークの仲間であるククルやポコにも否定的な態度だった。
冷静に考えればアークとエルクは歳が一つしか離れていないため、アークが仇であるわけがないのだが、
部族全員を滅ぼされて独り拉致された時に、侵略者の象徴として戦艦シルバーノアの姿が記憶に強く刻み込まれていたため、冷静になれないことも無理のない話である。

しかしパレンシア城地下で幼い頃自分の故郷から拉致られた炎の精霊と再会し、
ピュルカを滅ぼしたのはアークではないこと、むしろアークは自分を助けてくれたのだということを教えられる。
すぐには信じることができなかったエルクだったが、真実を自分の目で見極めるため、アークと実際に会うためにポコについていくことに。

他メンバーと合流するまで行動を共にしていたため、ポコとは仲が良くなる。
ククルとの対話を経てなおアークに対して憎悪を向け続けていたため彼が声を荒げる場面すらあったものの、ポコには「トッシュに似ている」と言われた。が、当のトッシュとは第一印象は悪く、クローンとの戦いが続いていたことも相まって戦闘になりかけた。
この際台詞に漢字が少ないことを指摘したり増やしたりとメタなやり取りをしていた。
後にアークへの誤解は解け、和解して共闘する。


しかしアーク合流後はアークがリーダーとして振る舞うため主人公としての立場がぶっちゃけ無い。主役交代と言っても差し支えないだろう。
幸いほぼアークの横にいて台詞量は多い。
列車砲、ククル防衛、北極・南極の塔ではエルクを入れた別動隊を編成して戦うのでもう一人の主人公としての存在感はあるか。

漫画版


幼い頃に白い家で記憶を操作するチップらしきものを額に埋め込まれており、除去されるまではこれにより記憶を失っていた。
薬が苦手だったため、白い家時代に食後に与えられていた薬を捨てていたことから、脱出の際に薬物中毒らしき症状を引き起こさずに済んだ。
(他の子供達は全員薬物中毒となっている)

更に漫画版ではトッシュとの喧嘩は描かれないが、代わりにアークとの確執が悪化しており、
過剰投薬と度重なる改造手術で肉体が崩壊寸前に陥ったジーンをアークが介錯したこと、キメラに改造されたミリルに止めを刺そうとしたことなどが決定打となり、
ガルアーノとの対決の最中にアークに対し背後から魔法をぶつけ、事実上エルクがガルアーノに加勢するような事態にまで発展していた。
ジーンの死に関しては避けようのない状態だったが、状況が状況だけにアークへの対応は八つ当たりに近い部分も見られ、かなり混沌とした戦闘故にほぼ外野と化していたリーザから「そんなことをしている場合じゃない」と叫ばれた。
なお、上述の昏睡状態に関してもミリルが目の前でガルアーノの手で自爆したことで生きる意志を失ってしまったことに加え、
キメラ化させられたミリルの暴行を受け続けた事とシルバーノアが大破するレベルの大爆発の爆心地にいたため瀕死の重傷を負ってしまっていたため、肉体はククルの手で癒やされたがエルクの死は時間の問題とされた。

ゲームでの性能


ステータスのバランスが高いレベルで取れているがアタッカーとしては攻撃力の伸びは平均的。
レベルが1上がるごとにHPが3、MPが2伸びる唯一のキャラでもある。
使用武器は剣・槍・斧で初期装備はスピアだが、武器無しだと剣になる。
またヤゴス島のイベントでは剣への買い替えを勧めるイベントがあり、列車砲に突入するイベントでは剣を使用している。
この関係からか、使用武器はメディアによって異なっている。
オープニングで槍を堪能する時は復活の薬を装備させると攻撃力が上がるので、素手でも無双出来る。むろん他の装備でも有効だが。
ちなみに斧は体格に合っていない斧を無理やり扱っているようなアニメーションになっている。

レベルアップ時に攻撃力成長ボーナスがある剣を装備出来ることや、攻撃力は低いがリーチのある槍を装備出来るので攻撃力もほとんど気にならない。
性能としては優秀なバランス型だがステータスは控え目になったアークよりも主人公らしい。

覚える特殊能力はほぼ全て火属性。
攻撃系のファイヤーストームとエクスプロージョンの他に、ファイアシールドに能力アップ系の補助魔法も覚えるためバランスは良い。
チャージやエキスパンドレンジなど優秀なものが揃っている。

遺跡ダンジョン最下層で手に入る専用装備「勇者の翼」は、全能力を大幅に上げる高性能なアクセサリ。できればさっさと取っときたい。
またロマンシングストーンを持たせれば、今作屈指のバランスブレイカー・インビシブルが使い放題になる。
これをやれば、エルク一人でどんなに低レベルでもゲームクリアできちゃうため、あまりオススメはしない。
またマザークレアの館にてディバイドを付ければ攻守に渡って活躍できる。

列車砲攻略の際に、飛行機から飛び降りて列車砲に着地し、飛んでくる砲弾を切り払いながらそのまま制圧している。
そのあまりの強さから敵兵からは化け物と言われた。そりゃお前らだ

Ⅲでの活躍


Ⅱから三年経って、ギルドではシュウと同様伝説のハンターとして名を馳せている。

ストーリーでの出番は後半だが、アレク達の危機に駆けつける。
三年前に色々ありすぎたためか、血気盛んな面は鳴りを潜め、冷静で落ち着いた頼れる先輩的な性格になっている。

専用BGMはエルクのテーマ。ややスローテンポなアレンジとなっているが、相変わらずのカッコよさ。

戦闘力の高さは健在で、特殊金属製のシャッターを炎で溶かし(マーシアはできないと言っていた)アカデミーの基地に単独で侵入。

ボス戦でアレク達の窮地を救った際に使用した魔法は、「あんなに強力なマジックシールドは見た事が無い」とマーシアに言わしめる程。

パーティーに合流するのはラストダンジョンで、そこからラスボス戦までの間、ゲストキャラクターとして使用可能となる。
Ⅱでエルクのレベルが高い状態でコンバートを行っていた場合、レベルが一定の値上がって加入してくれる。

性能面は攻撃魔法のファイアストームとエクスプロージョンを前作から引き続き使用可能で、加えてストライクパワーにマジックシールドと補助面もそこそこ。
残念ながら前作で猛威を振るったインビシブルは使えない。仕方ないね。
また、武器が2の店売り最強の剣「ウエポン」がエルクの炎の力で変質した「フレイムウエポン」(3では不採用のアークザラッド2の武器成長システムを示唆している)固定で、特技も炎属性固定なので、
炎耐性のある敵には太刀打ちできないのが残念なところ。

そして何より残念な点が、ラスボス戦では使用不能という事実。これに愕然としたプレイヤーは数知れず。
まあ自由に使えたら使えたで間違いなく主役が代わ(ry

機神復活での活躍


時系列はⅢから更に3年後(つまりⅡの6年後)。再び主人公に返り咲く。
こちらは剣と槍が使える。
優秀なハンターなだけに人助けも多く、ヒロインに惚れられていたりと結構罪作りな男である。

Rでの活躍


Ⅲとは異なる未来を描いているアークザラッドRでももちろん登場。こちらでは槍使いとなっている。
メインシナリオの主人公役はハルト&ミズハの新世代コンビに譲ったものの、前作主人公の面目躍如とばかりにその扱いは優遇されている。そしてリーザともしっかりイチャついている。
当然、ゲーム上のプレイアブルキャラクターとしても思う存分使用可能。他にもⅢ版の衣装*1や、幼少期の姿もプレイアブルキャラクターとして登場する。

大崩壊後はアルディアでリーザと共に復興活動に従事していたが、ある日何者かにインディゴスの議員会館が襲撃され、議員を含む多くの死傷者が出る。
これに強い危機感を抱いたエルクはかつての仲間を招集し、戦いに備えるべきだと訴えるが、それは逆に争いを呼び込む火種になってしまうと反対されてしまい、やむなく仲間達と袂を分かち一人で行動を開始した。

……というのがメインシナリオの前日譚にあたる内容で、本編序盤では音信不通で行方知れずとなっている。
本編ストーリーに登場するのは中盤あたりで、アルディア軍に追い詰められてバンザ山の火口に身を投げたリーザを颯爽と救いだし、そのままハルト一行に合流。
長年に渡って準備していた『炎の盾』艦隊を率いて反アルディア同盟軍の総司令官となり、リーザと共に旗艦グレンの機上で作戦指揮を執る。
10年という月日が経ってすっかり大人の男に成長し落ち着いたように見えるが、実際のところは立場と責任感ゆえに努めて冷静なリーダーとして振る舞っているだけらしく、血気盛んな性根は相変わらず。

外伝シナリオではⅡにおける白い家時代のエピソードが補完されており、エルクがミリルやジーンとどうやって仲良くなっていったのか、何故ジーンや他の仲間を置いてミリルと二人だけで脱出することになったのか、といった詳細が明らかになった。
加えて本編時間軸では復活したガルアーノ*2と対峙。
「大切な人々の死を乗り越えたからこそ今の自分がある」と主張するエルクに対して「ただ死んだ人間の言葉に縛られているだけではないのか?」「本当に自分の意志で自分らしく生きていると言えるのか?」という問いが投げかけられ、今一度戦う理由を見つめ直すストーリーが描かれた。







追記・修正の嵐よ、
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最終更新:2025年04月06日 14:01

*1 リーザ手作りのオレンジ色のローブを羽織った姿。

*2 正確には生前のガルアーノが予め作成していた本人のクローン。