除外サイキック(遊戯王OCG)

登録日:2011/07/14 Thu 19:09:03
更新日:2025/06/23 Mon 09:44:21
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サイキック族、再起!


『除外サイキック』は、「EXTREME VICTORY」で新たに登場したサイキック族を中心としたモンスター群である。
公式での名称は『νサイキック』や『時を操るサイキック三人衆』。
また、「DUELIST ADVANCE」で追加されたサイキック族モンスターもこれらを意識したカードが多く、ここに便宜上含んだ状態として解説する。


【概要】

通り名に違わず、時を操る力を持つと思わしき《沈黙のサイコウィザード》《寡黙なるサイコプリースト》《静寂のサイコウィッチ》の三体を主としており、そこに《サイ・ガール》や《メンタルシーカー》なども加えて【除外サイキック】と呼称される事が多い。

当時のサイキック族といえば「SFホラー系のモンスターが主」「効果コストにライフを要求する」というカードがメインだったのだが、これらのカードは「人間的でどことなくヒロイックなデザイン」「ライフではなく除外を主とする効果を持つ」という感じで、今までのサイキック族とは微妙に異なる特徴を持っている。

ひとえに「除外」と言っても相手のカードを除外するわけではなく、このカード群は「自分のカードを除外して展開を広げ、大型のシンクロモンスターを立てる」という動きが基本。
如何にして自分のカードを効率よく除外し、そこから展開していくかを求められる。


【所属カード】

メインデッキのモンスター

  • 沈黙のサイコウィザード
効果モンスター
地属性/☆4/サイキック族/ATK1900/DEF0
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地に存在するサイキック族モンスター1体を選択して
ゲームから除外する事ができる。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
このカードの効果で除外したモンスターを特殊召喚する。

「沈黙」の肩書を持つ、精悍な超能力魔術師。

通常召喚したときに墓地のサイキックを一体除外して、自分が墓地に送られたとき除外した仲間を場に特殊召喚できる。強制効果であるためタイミングを逃さない点が強み。
攻撃力が1900あるため下級アタッカーとしても及第点で、ゲームスピードの遅いかつての環境では前線を維持する重要な一枚だった。

現状では「実質的な墓地釣り上げ効果持ち」という感じであり、目当ての墓地モンスターを除外してからすぐにシンクロやリンクでこのカードを退かし、即時釣り上げて展開を広げていくという用途がメイン。
サイキック族は墓地肥やしに乏しく、初動として動かすよりはコンボ準備を整えたあとの次手や、2ターン目移以降がこのモンスターの本領だろう。
特殊召喚手段が多いサイキック族でありながら特殊召喚では効果を発揮しないところは微妙にミスマッチなので、《脳開発研究所》などで無理やり召喚権を増やして使うのがベター。

  • 寡黙なるサイコプリースト
効果モンスター
地属性/☆3/サイキック族/ATK0/DEF2100
このカードが召喚・反転召喚に成功した時、守備表示になる。
1ターンに1度、手札を1枚墓地へ送る事で、
自分の墓地に存在するサイキック族モンスター1体を選択してゲームから除外する。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
このカードの効果で除外したモンスター1体を選択して特殊召喚する。

「寡黙」の肩書を持つ、老人の姿をした超能力聖職者。

プリーストで老人故か、通常・反転召喚したときに自動的に守備表示になる効果を保有。
効果も類似しており、1ターンに1度、手札を1枚捨てることによって墓地のサイキックを1体除外し、自身が墓地に送られたら除外した仲間を特殊召喚できる。
かつてはメンタルマスターと組み合わせるコンボも存在した。
現在は《沈黙のサイコウィザード》と同じくリンク素材などですぐに消費するか、そこそこ高い守備と毎ターンどんどん墓地除外が出来るところに着目して維持し続け除外リソースを貯めるという感じだろうか。

  • 静寂のサイコウィッチ
効果モンスター
地属性/☆3/サイキック族/ATK1400/DEF1200
フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力2000以下の
サイキック族モンスター1体をゲームから除外する事ができる。
次のスタンバイフェイズ時、この効果で除外したモンスターを特殊召喚する。

「静寂」の肩書を持つ、赤い髪の超能力魔女。

自身が破壊され墓地に行けば自分のデッキから攻撃力2000以下のサイキックを1体を除外し、次のスタンバイフェイズに特殊召喚できる。
ウィザードとプリーストとは異なり、こちらは「破壊」が効果発動トリガー。特殊召喚も自動的に発動するという違いがある。
なので自爆特攻や破壊効果で割っておき、相手ターンにサイキック族を特殊召喚という運用が好ましい。
ウィザードとプリーストと比較すると効果のクセが強くて使いづらく見えるが、後述のサポートカードを駆使して相手ターンに融合などを狙うといったコンボも出来なくはない。

  • サイ・ガール
効果モンスター・チューナー
地属性/☆2/サイキック族/ATK500/DEF300
ゲームから除外されているこのカードが特殊召喚に成功した時、
自分のデッキの一番上のカードを裏側表示でゲームから除外する。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
このカードの効果で除外した自分のカードを手札に加える。

錫杖を持つ小柄な超能力少女。

自身が除外ゾーンからフィールドに特殊召喚されたらデッキの1番上のカード1枚を裏側で除外する。
その後に自身が墓地に送られたらその裏側のカードを手札に加えられる為、上記の三人衆の効果で回収しておきたい。
後述の《メンタルシーカー》共々《緊急テレポート》で呼べるチューナーでもある為、かつてはシンクロ用の頭数合わせとしても用いられていた。

  • メンタルシーカー
効果モンスター・チューナー
地属性/☆3/サイキック族/ATK800/DEF600
ゲームから除外されているこのカードが特殊召喚に成功した時、
相手のデッキの上からカードを3枚めくる。
自分はその中から1枚を選択してゲームから除外し、残りのカードをデッキに戻す。

バイザーを着けた小柄な超能力少年。

サイ・ガールと同じく除外ゾーンからフィールドに特殊召喚されたときに効果を発動できる。
こちらの効果は相手のデッキを上から3枚見て1枚を除外するもの。これで魔法罠の制限カードなどを落とせたらラッキー。

  • 静寂のサイコガール
チューナー・効果モンスター
星2/地属性/サイキック族/攻 500/守 300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
自分の手札を1枚選んで除外し、「静寂のサイコガール」を除く、
レベル4以下のサイキック族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
このターン、自分はサイキック族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドのサイキック族モンスターの数まで、
フィールドの表側表示モンスターを対象として発動できる。
そのモンスターのレベルをターン終了時まで1つ上げる。

「静寂」の肩書を受け継いだ二代目・超能力魔女、もとい成長した《サイ・ガール》。
武器を錫杖からサイコウィッチのデバイスに持ち替えている他、身長なども以前より伸びている。
どことなく不機嫌そうだった無表情も楽しげな微笑みに変わっており、非常に可愛い。

13期パック「DUELIST ADVANCE」にて登場した新規カード。
手札1枚と引き換えにデッキからサイキック族を呼び出す効果を持っており、妨害さえなければ即時シンクロ召喚の準備が整う。
除外の部分も効果である為、無効化などで止められた場合はディスアドを防げるという所もポイント。
《メンタルプロシージャー》を除外すればサイコガールとプロシージャーに加え、任意のサイキック族1体が揃い、一気にシンクロを狙う土台が出来上がる。
自身の効果で《メンタルプロシージャー》を持ってきても「テレポート」カードをサーチ可能なのでそちらもオススメ。

レベル調整効果も持っているのでシンクロの択を増やせるが、(1)を使用したあとに生じるEXの展開縛りだけには注意。

  • 寡黙なるサイコミニスター
効果モンスター
星3/地属性/サイキック族/攻 0/守2100
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、
(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「寡黙なるサイコミニスター」以外のサイキック族モンスターが存在する場合、
このカードは手札から守備表示で特殊召喚できる。
(2):自分の墓地からこのカードとサイキック族モンスター1体を除外し、
フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをエンドフェイズまで除外する。

「寡黙」の肩書を受け継いだ二代目・超能力聖職者、もとい成長した《メンタルシーカー》。
服装がサイコプリーストのものに変化し、乗り込んだ飛行メカによって時空を自在に飛び回る。

こちらも「DUELIST ADVANCE」での新規。
場にサイキック族が存在すればそのまま特殊召喚ができるので、リンクとシンクロの素材数を稼ぐことができる。

墓地で発動可能な効果は自身+別のサイキック族除外をコストとする場のモンスターの一時的除外。
相手の除去はもちろんのこと、《寡黙なるサイコプリースト》や《沈黙のサイコウィザード》の効果起動のトリガーにもなれる。

P.U.N.K.のシンクロモンスターである《P.U.N.K.JAMドラゴン・ドライブ》との噛み合わせが非常に良く、手札に加えてそのまま特殊召喚も、墓地に落として場の除外も狙うことが可能。

  • メンタルプロシージャー
チューナー・効果モンスター
星3/光属性/サイキック族/攻1100/守1100
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが召喚またはモンスターの効果で特殊召喚した場合、2000LPを払って発動できる。
自分のデッキ・墓地から「テレポート」通常・速攻魔法カード1枚を手札に加える。
(2):自分フィールドのこのカードをサイキック族SモンスターのS素材とする場合、
このカードをチューナー以外のモンスターとして扱う事ができる。
(3):このカードが除外された場合、1000LPを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。

脳にチップを増設し能力を高めた超能力転送機。

《メンタルプロテクター》のリメイク。初期のサイキック族特有のライフ消費効果と、次元サイキックを意識した除外関連効果を併せ持つ。
「DUELIST ADVANCE」の新規はこういった感じで「ライフ関連効果+除外関連効果」という構成が多くなっており、かつてのサイキック族の正当進化を思わせるような性能となっている。

なんと「テレポート」魔法をサーチする効果を搭載しており、サイキック族のお供といえる《緊急テレポート》を安定してサーチ可能となった。
ライフ2000ものコストは決して軽くないが、墓地・デッキより「テレポート」を引き込めるという点はとても有り難い。自身がチューナーなので、《緊急テレポート》で持ってきたカードと共にシンクロという動きが出来る。
《緊急テレポート》以外にも後述する「テレポート」カードを用意できるので、新たなサイキック族の重要カードへと進化した。

また、除外されるとライフと引き換えに場へ帰還するどっかのハイレグ美少女AIを思わせる効果も保有。
《封印の黄金櫃》などで直接デッキから飛ばして出すという動きも出来る。

ただし、「テレポートのサーチ」と「除外からの帰還」は1ターン中にいずれかしか使えないという制約がある。どちらを使うかはしっかり考えて使おう。
除外から特殊召喚→そのままテレポートサーチで《緊急テレポート》や《テレポート・フュージョン》を持ってきて強い大型を出すというコンボを危険視されたのだろうか?
どちらの効果もライフコストが重く、無効化を撃たれると損失がキツい点や、コイツ自身を《緊急テレポート》で持ってきても「テレポート」サーチが使えない点にも注意。

なお、地味に永続効果でチューナー以外としても使える。
先述の《静寂のサイコガール》からサーチしてもシンクロを行えるので、覚えておこう。

  • プロトタイプサイコガンナー
効果モンスター
星6/地属性/サイキック族/攻2000/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
自分の手札・除外状態のレベル4以下のサイキック族モンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、1000LPを払い、
自分の墓地から他のサイキック族モンスター1体を除外して発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

完成機に比べると戦いは苦手だが、その分補助能力に秀でる初期型超能力銃士。

13期追加の新たな「サイコガンナー」、その1。
まさかの「《ハイパーサイコガンナー》の旧型機体」という斜め上の新規。コ◯ラというよりアーマロイド・レ◯ィだった。

(1)は手札から捨てる事で手札か除外状態の下級サイキック族を釣り上げてくれるもので、召喚権を消費せずに場を増やすことができる。

(2)は墓地発動効果で、他の墓地のサイキック族を除外する代わりに自分を蘇生するというもの。
手札効果で墓地へと行き、墓地効果で自己蘇生という動きが無駄なく行えるので、効果を活用するためにも墓地の準備を整えておこう。
自己蘇生効果にありがちな除外デメリットを抱えているが、次元サイキックは除外からの帰還も容易なのであまり気にならない。

後継機が守備貫通特化の攻撃的な効果だったのに対し、こちらは展開を助ける効果が主。
旧式故に戦闘能力が低いため、バックアップに回っているという感じだろうか?

エクストラデッキのモンスター

  • メンタルオーバー・デーモン
シンクロモンスター
地属性/☆9/サイキック族/ATK3300/DEF3000
サイキック族チューナー+チューナー以外のサイキック族モンスター2体以上
1ターンに1度、自分の墓地に存在する
サイキック族モンスター1体を選択してゲームから除外する事ができる。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
このカードの効果で除外したモンスターを
可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。

時空の狭間を飛翔する超能力魔人。

1ターンに1度だけ、墓地のサイキックの仲間を一体除外できる。そして自身が墓地に送られたとき自身の効果で除外したモンスターを可能な限り召喚できる。
似た効果の《沈黙のサイコウィザード》と《寡黙なるサイコプリースト》と比べると爆発的な展開力を持ち、ステータス自体も優秀。

……が、問題は素材指定の重さ。
レベル9かつ要求モンスターは全てサイキック族、そして最低三体必要という中々にヘビーな条件なので、出すには手間がかかる。
そのうえであくまで効果は「自身がいなくなることで展開する」というもので、相手の場に触れるわけではないという所も難点。
サイキック族縛りが起きていなければ例の満足竜などを筆頭とする強いレベル9シンクロを出せる所も逆風。

という感じで正直に言えば扱いづらいカードだが、《サイコ・フィール・ゾーン》を使うのであれば話が変わる。
あちらの効果は「除外ゾーンのサイキック族のレベル合計を参照し、条件を無視して特殊召喚する」ため、このモンスターが持つ重めの制約はある程度踏み倒せる。活かすのであれば併用を推奨。
リソースを貯める必要はある上に蘇生条件を満たさないが、「魔法一枚から召喚権を使わずに出てくるデカい《沈黙のサイコウィザード》」と考えるといいかもしれない。
現在のカードプールなら無理に大量展開を狙わずとも、1枚のみ除外→帰還で十分お釣りが返ってくる。

  • 沈黙のサイコマジシャン
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星5/地属性/サイキック族/攻2400/守 500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚した場合、
自分の墓地・除外状態のレベル4以下のサイキック族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、そのモンスターのレベルを1つ上げる事ができる。
このターン、自分はサイキック族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドのこのカードをS素材とする場合、
このカードはチューナー以外のモンスターとして扱う事ができる。

十数年を経て令和の世界へ帰還した超能力大魔術師。

「DUELIST ADVANCE」で登場した《沈黙のサイコウィザード》のリメイク。元からレベルが1上がり、攻守も500ずつ上昇している。
メインの効果は自身の特殊召喚成功時、墓地か除外ゾーンの下級サイキックを呼ぶことが出来る。
自身をチューナー以外としても使える永続効果も込みでレベルの択が広く、彼を出した後にさらなるシンクロへと連携が可能。
大量展開の要となるシンクロチューナーなので、ここから自身の場を広げていこう。

ただし、先述した《静寂のサイコガール》と同様のサイキック族縛りが発生する点には注意。

  • メンタルクロス・デーモン
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/サイキック族/攻2500/守2800
サイキック族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、
自分の除外状態のレベル7以下のサイキック族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):自分・相手のバトルフェイズに、
自分フィールドの他のモンスター1体をリリースして発動できる。
そのモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のLPを回復し、
その数値分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。

生命操作と亜空間跳躍、二つのデーモンの力を束ねた新たなる超能力魔人。

メンタルスフィア・デーモン》と《メンタルオーバー・デーモン》に次ぐ、三体目のサイキック族デーモン。
先輩に比べるとずんぐりむっくりの短足気味な見た目がチャームポイント(?)。
効果はそれぞれの特徴を組み合わせたような感じに仕上がっており、展開補助とライフゲインをそれぞれ使いこなせる。

(1)はメンタルオーバーを意識した方の効果で、互いのメインフェイズ時に除外ゾーンのレベル7以下サイキック族の特殊召喚が可能。
チューナーを持ってきて高レベルのシンクロにつなげたり、別のサイキック族シンクロを呼んで後述の《アブソリュートサイキッカー》を作ってもいい。

(2)はメンタルスフィアを意識したライフゲインで、自身の場のモンスターをリリースして打点増強と回復を行うというもの。
場の頭数が減ってしまうものの、基本は3000超えのステータスとなり殴り性能が大幅に増す。(1)で持ってきたカードをコストにする事で自己完結もできる。
回復についても何かとライフが減りがちなサイキック族にとっては、あって困るものではない。
とはいえ、ライフ差を重要とする《サイコ・エンド・パニッシャー》などに影響があるという点は留意しておこう。

  • サイコガンナーMk-Ⅱ
シンクロ・効果モンスター
星9/地属性/サイキック族/攻3200/守2700
サイキック族チューナー+チューナー以外のサイキック族モンスター1体以上
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分か相手の除外状態のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
(2):自分・相手のメインフェイズに、自分の墓地からモンスター1体を除外し、
フィールドの他の表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
その後、除外したモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のLPを回復する。

より洗練された機体へ改良された超能力銃士二号。

13期追加の新たな「サイコガンナー」、その2。
どうやら《ハイパーサイコガンナー》の後継機らしく、両腕が銃だった前身に対してこちらは片腕のみがスナイパーライフルとなっている。そのせいでよりコ◯ラ感が増している。ヒューッ!
レベルは元と同じだが、効果がより使いやすくなっている。ただし、素材の条件は全てサイキック族指定と元より重め。

(1)の効果は例によって除外ゾーンからの特殊召喚効果。
こちらは「相手の除外ゾーンのカード」にも干渉可能で、他のカードで除外した相手のエースを奪い取って自身の戦力とするという扱いも出来る。
レベル制限も無いので、奪った高ステータスを《メンタルクロス・デーモン》のリリース素材に用いて超高打点を作るというのも面白いだろう。

(2)はお互いのメインフェイズに墓地のモンスターを除外し、場にあるモンスターを除外する効果。
強力な除去効果として働く上に、オマケでライフ回復もついてくるのが嬉しい。
自分の場も対象に出来るので、除外時に効果を発揮するモンスターを飛ばすという事も一応できる。

難点は腕の銃が1本に減った為か、効果が1ターン中にどちらか1つしか使えないという所。
出したターンは(1)を、相手ターンは(2)を構えて妨害するという感じの使い分けをしよう。

  • アブソリュートサイキッカー
融合・効果モンスター
星11/光属性/サイキック族/攻3400/守2200
サイキック族Sモンスター+Sモンスター
このカードは融合召喚でのみEXデッキから特殊召喚できる。
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚した場合、2000LPを払って発動できる。
相手フィールドの表側表示カードを全て除外する。
(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、効果では破壊されない。
(3):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外して発動できる。
EXデッキからサイキック族・レベル10融合モンスター1体を融合召喚扱いで特殊召喚する。

「究極」を超えて「完全」に至った超能力魔王。

《アルティメットサイキッカー》のリメイクにして新たなサイキック族融合。より刺々しく禍々しい風貌へ変わり、ある意味で《メンタルスフィア・デーモン》の究極進化ともいえる姿となった。
融合でしか出せず融合素材はリメイク元よりも重くなったが、効果面はまさしくサイキック族のエースと言っても過言ではない強力なものを搭載し、ステータスもエース級で隙無し。

(1)の効果は着地と同時にライフ2000と引き換えに放てる全体ブッパ。相手の表側カード全てを対象を取らずに全除外という、超強烈な除去にて場を焼け野原にする。
この手の全体除去持ちは効果発動後は攻撃ができないという制約が付きがちだが、コイツにはそんなものはない。
相手を全部吹き飛ばしたらそのまま高ステータスで殴り込みに行けるので、そのままゲームエンドも目指せる。

(2)はリメイク元と同じ永続の効果破壊耐性。除外、バウンス、リリース、素材化などには無力だが悪い効果ではない。
破壊で退かすことが出来ないという威圧感を相手に与え、除去の択を奪っていこう。

(3)は墓地発動効果。自身の除外によってEXより直接レベル10のサイキック族融合を正規召喚扱いで呼び出せる。
現状出せるのはリメイク元の《アルティメットサイキッカー》と、ミュートリアのエースである《究極体ミュートリアス》だけだが、破壊耐性持ちの大型と強力な無効化持ちを出せるという点は中々に強い。
制約上、直接墓地送りにするカードですぐに出すというのは出来ないが、2ターン目以降なら可能となるのでそこも一応覚えておくと損はしない。

魔法・罠カード

  • 超能力増幅器
速攻魔法
このカードの発動時に、自分フィールド上に表側表示で存在する
全てのサイキック族モンスターの攻撃力は、
ゲームから除外されている自分のサイキック族モンスターの数×300ポイントアップする。
この効果を受けたモンスターはエンドフェイズ時にゲームから除外される。

表側表示のサイキックがいる場合に発動できる。自分フィールドにいるサイキックを皆に除外されてるサイキックの数×300攻撃力を上げる。
その代わりにこの効果を受けたモンスターは皆エンドフェイズに除外される。トドメを刺すのに使いたい。

  • サイコ・フィール・ゾーン
通常魔法
ゲームから除外されている自分のサイキック族のチューナー1体と
チューナー以外のサイキック族モンスター1体を墓地に戻し、
そのレベルの合計と同じレベルのサイキック族のシンクロモンスター1体を
エクストラデッキから表側守備表示で特殊召喚する。

除外されているサイキックの非チューナーとチューナーを1枚ずつ墓地に送って、サイキックシンクロを表側守備表示で特殊召喚できる。
あくまでシンクロ召喚ではなく、サイキック族のシンクロを無理やり特殊召喚するという効果なので、素材指定の厳しいガスタあたりのシンクロも出せる。
当然、蘇生制限にはかかってしまうため注意。
フィールを最大限に高める!」

  • パラレル・テレポート
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はサイキック族モンスターしか特殊召喚できない。
(1):自分フィールドのレベルを持つサイキック族モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキ・EXデッキからレベル7以下のサイキック族モンスター1体を特殊召喚する。
リリースしたモンスターとこの効果で特殊召喚したモンスターの元々のレベルが異なる場合、
さらに自分はその差×1000LPを失う。

天空より急降下するボロ布を纏った謎の女性。
装備のデザインや赤い髪から、おそらく《静寂のサイコウィッチ》と思われるが…?

新たな「テレポート」カードその1。
発動ターンはサイキック族以外の特殊召喚が不能となる代わりに、場のサイキック族と引き換えにデッキ・EXからレベル7以下のサイキック族を特殊召喚できる。
ただし、出したモンスターとリリースモンスターのレベル差がある場合は、その差分×1000のライフロスが起こる。

重めのライフ消費と特殊召喚制限というデメリットが発生するが、小型をすぐさま大型に変換したり、シンクロモンスターを場に揃えられる点が強み。
そのまま《アブソリュートサイキッカー》や《サイコ・エンド・パニッシャー》などにつなげて速攻を狙ったり、相手ターンにコンバットトリックを行うなどの搦め手も可能。

  • テレポート・フュージョン
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分のフィールド・墓地のサイキック族モンスターを融合素材として除外し、
サイキック族の融合モンスター1体を融合召喚する。
(2):EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの表側表示のサイキック族モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、
墓地のこのカードを除外し、自分の除外状態のサイキック族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

時空を歪めて行われる超能力融合。

新たな「テレポート」カードその2。
かつては通常の《融合》や《ミラクルシンクロフュージョン》が《アルティメットサイキッカー》の主な出し方だったのだが、ここに来てサイキック族用の専用融合が登場した。

融合素材は場と墓地のサイキック族で、それらの除外によってサイキック族の融合を出せる。
主な用途は《アルティメットサイキッカー》や《アブソリュートサイキッカー》の融合用だろうか。

また、EXから出てきたサイキック族が破壊された場合は、墓地のこのカードを除外することで除外ゾーンからサイキック族を特殊召喚できる。
融合の仕事を終えた後も、このカードを墓地に構えておくことで後続を立てられる。
一度正規召喚さえしていれば大型でも出てくるので、何度でもデカブツを立てて相手を圧倒しよう。

次元サイキック以外だと、融合主体かつサイキック族オンリーのメタルフォーゼでも使える融合魔法という所もポイント。
先述したミュートリアとも合わせられないことはなく*1、次元サイキック系のモンスターと組み合わせればそれぞれのエースを活用して動かせる。

  • サイコ・リアクター
通常罠
自分フィールド上にサイキック族モンスターが
表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
自分フィールド上に表側表示で存在するサイキック族モンスターが
このターン相手モンスターと戦闘を行った時、
そのサイキック族モンスターと相手モンスターをゲームから除外する。

自分フィールド上にサイキック族が表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
場の表側表示で存在するサイキックとこのターン相手と戦闘を行った時、そのサイキックと相手モンスターをゲームから除外する。
先に発動しておいて相手の攻撃を抑制したり、ダメージ計算前に発動して相手のエースを吹き飛ばしたりと、中々に使い分けが楽しい一枚。

  • ブレイン・ハザード
永続罠
(1):除外されている自分のサイキック族モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

サイキック族版の《リビングデッドの呼び声》。除外されているサイキックを1体指定してフィールドに呼べる。
制約辺りも概ねリビデであるため、相手ターンにデカいのを立てて壁にしたりなどが主な用途。
永続罠かつ効果的に即効性が薄い点には注意。

相性の良いカード

もはや説明不要
もともとサイキック族デッキならほぼ思考停止レベルで入る一枚だったが、《メンタルプロシージャー》の登場で安定したサーチまで出来るようになった。
何かと規制を受けがちなカードでもあるため、サーチ手段があるというだけでも心強い。

  • 《サイコトラッカー》、《サイコウィールダー》
車輪とヨーヨーのレベル3サイキック族出張コンビ。
どちらも場のレベル3がいる場合、手札から特殊召喚を行える。
《メンタルプロシージャー》や《静寂のサイコガール》などレベル3が多い現在の次元サイキックだと簡単に条件を満たせる他、《P.U.N.K.JAMドラゴン・ドライブ》でサーチも行える。

本来は《バスター・モード》のサポート用カード。ただし、その汎用性に優れたシンクロ性能から専ら目的外使用されている一枚。
こいつと《バスター・ビースト》でレベル6〜9までの任意のシンクロを作れる上に、《緊急テレポート》と《ワン・フォー・ワン》に対応。
もし《バスター・モード》も活用したいなら、強力な妨害効果持ちの《スターダスト・ドラゴン/バスター》あたりがおすすめ。

  • 《サイコ・エンド・パニッシャー》
令和のサイキック族の誇るフィニッシャー。レベル11シンクロ。
ライフ差に応じて自身の打点が爆発的に上昇する豪快な効果と、多めのライフ消費と引き換えに場のカードを除外するという効果を持つ。
新規のカードも加味すると現状の次元サイキックは「相手より極端にライフが多いか少ない」という状況になりがちなので、必然的にコイツの火力が上がりまくる。
サイキック族縛りの中でも出せるという所も非常に噛み合う。

  • 《呪雷神ジュラ》
破械あたりの和風悪魔族か妖怪系アンデット族じゃないのかと言いたくなる姿をしたレベル11シンクロ。こんなナリだがなぜかサイキック族。
永続効果で相手のカード効果発動ごとに300の回復をしてくれるので、減りがちなLPを補ってくれる。
1500のライフ損失+自身のリリースと引き換えになるが、相手ターンに撃てる表側表情の魔法・罠かモンスターの全除去も強力で、コイツを立てて相手の展開を抑止する事も可能。

パンクでド派手な日本芸能アーティスト。
先述した《P.U.N.K.JAMドラゴン・ドライブ》はもちろんの事、そこに重ねてエクシーズ召喚できる万能妨害持ちの《P.U.N.K.JAM FEVER!》なども強力。
メインデッキのカードについても、優秀な罠カードを持ってこれる《Jo-P.U.N.K.Mme.スパイダー》や、サイキック族の出張として活用される《No-P.U.N.K.セアミン》主体の展開ギミックを流用可能。

時空の狭間を高速で逃げ回るお尋ね者。
各PSYフレームギアが汎用手札誘発として使える上に、エースカードの《PSYフレームロード・Ω》がとにかく強い。
レベル8のサイキック族シンクロの代表、どころか汎用としても相当に悪用された過去を持つほどのパワーを秘める一枚で、除外ギミックの補助効果も持ち合わせているという点も隙が無い。


その他相性のいいカードはサイキック族の項目を参照されたし。

追記・修正はフィールドから除外された場合にお願いします。


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最終更新:2025年06月23日 09:44

*1 ミュートリアは融合モンスターの指定上、このカードでの融合召喚が出来るカードが無い。