ウルキオラ・シファー

登録日:2012/06/11 Mon 22:02:07
更新日:2025/04/16 Wed 02:07:12
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少なくとも

破壊すべき対象としては認めた




#4 ウルキオラ・シファー        
Ulquiorra Cifer

[種族]破面(アランカル)
[階級]第4十刃(クワトロ・エスパーダ)

 [司る死の形]虚無
 [帰刃]黒翼大魔(ムルシエラゴ)
 [解号] 鎖せ「黒翼大魔」
 [虚の孔]喉元
 [刻印]左胸
 [CV]浪川大輔


漫画『BLEACH』の登場人物。

目次


 概要



十刃の一員。角が生えた仮面の名残を左頭部に被った、 真っ白な肌をした黒髪の成体破面
能面のような顔と、喉元にあるの孔が特徴。両眼の下辺りに、垂直に伸びた緑色の線状の仮面紋がある。コート状の死覇装を着ている。
身長/体重は169cm/55kg、誕生日は12月1日(いて座)。

十刃の中では従属官は一人もいない少数派。

 人物



我等の世界に意味などなく
そこに生きる我等にも 意味などない
無意味な我等は 世界を想う
そこに意味は無いと知ることにすら
意味など無いとい うのに

(BLEACH22 CONQUISTADORES)


司る死の形が「虚無」である為か感情の起伏が極端に少ないが、意外と良く喋る。一護曰く『石像』。
仲間であっても自身以外の者を「塵(ゴミ)」「屑」「下衆」と呼んで見下している。
そんな性格だが比較的ヤミーとは仲が良いのか二人で行動する事が多かったり敵を侮る事が多い彼に対して忠告したりしている。
小柄な男と巨漢のコンビという事や初戦の流れもあって、サイヤ人編のベジータナッパを思い出す読者も多かった模様。
ヤミーの方もウルキオラの援護を行ったり彼の死を知った時に反応を見せていたので一般的な友人関係かどうかはともかく悪くは思っていなかったようだ。

当初は一護の事も「殺す価値のないゴミ」と発言していたが、何かが気に入ったのかそれ以来興味も持っていた。
どういう思考回路なのか分からないが仲間に出来るとも考えていた。暴力で従わせようとしたのかもしれないが。

グリムジョー曰く、『ウルキオラ自身は気付いているか否かは不明だが、気に入った敵の体に獲物の印として自分と同じ場所に穴を開ける癖を持っている』とのこと。


 活躍



ヤミーと共に、一護の状況を鑑定する為現世へ来襲。
初登場時は虚のようだが虚では無い何か(=破面)である事を印象づける為にハイネックの死覇装のチャックを喉元あたりまで下ろしているが、
その後は特にチャックを下ろす描写は見られず、死覇装も着崩さず改造もしない辺り、意外とファッションに拘りがあるのかもしれない。

加勢にきた浦原のヤミーへの攻撃を片腕で軽く薙ぎ払い、一護を殺す価値無しと断じ、虚圏へ帰還した。

一護の潜在能力に関しては上述の通り「藍染の脅威にはならず、殺す価値無し。力の不安定さから自滅、もしくは自分達の仲間にできる」
との判断を下しているが、藍染の意図通りに成長率の高さも認めている。
また織姫の能力の特異性も一見しただけでいち早く見抜いている(少し見立てと異なっていたが)。
探査能力・実力測定の精度の高さに加えて、目玉を潰して見た映像をそのまま仲間と共有する(目玉は後に復元)など戦闘面以外も極めて優秀。

その後、織姫の能力に目をつけた藍染の命令で、ルピ達を囮にしつつ、
一護達の命を交換条件に織姫を藍染の元へ連行、その後監視と教育を兼ねた世話役になる。
下世話なノイトラなどとは異なり、基本的に冷徹で口こそ悪いものの、危害を加えることもなく紳士的な対応をしている。
愛染が興味を持っていることから、露骨に見下したような発言もなかった。


そして虚夜宮に乗り込んだ一護と対峙。
虚化に驚愕しつつも、卍解・虚化した月牙天衝ですら両手を使わせたとは言えほぼ無傷。帰刃前にして圧倒的な戦闘力の差を見せつける。
しかも多少服は破けたが袴は無傷…悟空の道着ばりに頑丈である。
更にスピードも卍解一護が対応しきれないほどの速度。更に虚閃で一護の死覇装を逆にボロボロにした。

このあまりの強さと強者の風格、そして明らかにこれまで戦った破面(グリムジョー含む)とは圧倒的に格が違う…。
しかし、逆にこんな相手だがらこそ最強である彼を倒せば勝ったも同然だとも思い、一護は奮起する。














…4……………だと…!?



ああ
第4十刃(クワトロ・エスパーダ)
ウルキオラ・シファー



十刃内での力の序列は

4番目だ





その後慈悲のない一撃で一護の胸を貫いて撃破してしまう。
それでいて、「まだ動けるなら去れ」「動けないなら死ね」(※意訳)と慈悲深い言動も。ツンデレだろうか?

あえて止めは刺さず、近くに居たネルも無視して立ち去ったが、その後独断で織姫を連れ去って一護を治療していたグリムジョー達の前に現れ、グリムジョーと交戦した。
この時はグリムジョーの手によって反膜の匪で閉次元へと一時幽閉された。
そして藍染の現世侵攻の直前に帰還し、虚夜宮の守護を任される。出現タイミングが良すぎると突っ込みたくなる。




再度対峙した一護は強くなっており、破壊すべき敵として認め一護と一騎打ちを展開。
虚化なしでもまともに戦えるなど、ようやく差は縮まったものの一護の攻撃は殆ど防ぎきり、渾身の一振りを受けても軽い切り傷で済み*1、速度は互角かと思いきや本気を出せば卍解一護を上回り圧倒。
しかしながら実力も持続力も向上した一護の虚化には流石に通常形態のままでは厳しく、ようやく帰刃する。


帰刃状態では虚化・卍解中の一護ですらまともに反応させない(防御するだけで手一杯の)速度。
渾身の月牙天衝もノーダメ―ジ。
更に黒虚閃(セロ・オスキュラス)によりやはり死にはしないものの 虚化を解除させるほどのダメージを与える。





それでも一護は諦めないため、


無駄だと言っているんだ!!!


と、更に力の差を見せつける……が、一護は「てめえが俺より強かったら…俺が諦めると思ってんのか…?」
と初めからウルキオラが強いのは知っているため意に介さない。
そんな一護の心を折るべく、ウルキオラは真の絶望の姿として刀剣解放第二階層(レスレクシオン・セグンダ・エターパ)を解放する。


ただでさえ圧倒的な差だったところに更なるパワーアップを果たしたことで、遂に一護に恐怖を与えることに成功。
だが、それでも一護は諦めない。

恐怖を感じる程の実力差の相手に勝てるつもりで戦いを挑む
理解の外だ
…それが貴様等の言う心というものの所為ならば貴様等人間は心を持つが故に傷を負い
心を持つが故に命を落とすという事だ

別に…勝てるつもりで戦ってるわけじゃねえよ……
勝たなきゃいけねえから…戦ってんだ…!

戯言だ


そして遂に…


 戦闘能力

素手だけで一般隊士を瞬殺したり、一護の斬月を素手で受け止め、虚化した月牙天衝を食らっても服が焦げる程度で済むなど当時の破面の中でも別格と言えるほどの戦闘能力を見せていた。
上述のように一護もウルキオラを第一十刃と勘違いしたほど。
が、当人の最たる能力はスピードでもパワーでもなく再生能力で、破面化と同時に超速再生能力の大半を失う破面の中でウルキオラのみ、脳と臓器以外の部分を超速再生できる。
劇中では目玉や片腕を瞬時に再生して見せた。

帰刃(レスレクシオン)黒翼大魔(ムルシエラゴ)

仮面の形状が変化し、背中に大きな黒い翼が生える。
見た目は解放前とそれほど変わらず、衣装もスカート状になったくらい。この形態ではフルゴールと呼ばれる光の槍を使用する。
しかし戦闘能力は凄まじく、スピードは卍解した虚化一護がギリギリ反応できるほどで、一護は防戦一方を強いられていた。
余談だが、第四以上の十刃は虚夜宮の天蓋の下での解放を禁じられているため、わざわざ天蓋を突き破ってから解放した。

刀剣解放第二階層(レスレクシオン・セグンダ・エターパ)

十刃でウルキオラだけが可能とした二段階目の帰刃。本人曰く「藍染様にもお見せしていない」とのこと。
姿はそれまでのものから一変、服はなくなり大きな角と長い尻尾が生え、その姿はまさに悪魔そのもの。
強さも元々強かった帰刃状態から更に跳ね上がり、ギリギリ反応できていた一護が全く認識できない速さで移動し、天鎖斬月を素手で掴むなど鎧皮の強度も増している模様。

◇使用技

  • 虚閃(セロ)
指先から放つ。色は緑色で、当初は一護を一撃で重傷を負わせる破壊力があるが、再戦時に虚化した一護に放った際は傷を与えられなかった。

  • 虚弾(バラ)
虚閃と同じく破面が使用する技。軽く腕を振るうだけで一般隊士の上半身が飛ぶ破壊力がある。

  • 黒虚閃(セロ・オスキュラス)
解放状態で使用する黒い虚閃。曰く「解放状態の十刃が使用する」とのことだが、使用したのはヤミーとウルキオラだけ。
虚化した一護の死覇装(霊圧)を半分以下にして見せたほどの威力がある。

  • 雷霆の槍(ランサ・デル・レランパーゴ)
第二階層で使用する光の槍。着弾と同時に特大の火柱が立つほどの威力があり、しかも連発可能というオマケ付き。
その火力の高さは本人も危惧しており、「近くで撃ちたくない」と言うほど。
投げるだけでなく近距離での武器としても使用可能。

 結末


一護に大穴を空け殺害。

織姫が一護を助けようにももはや間に合わない状態の中、時間稼ぎに徹する石田の相手をし、圧倒的過ぎる実力差からその石田を軽くあしらう。


そんな中で一護が織姫の『助けて黒崎くん!!!!』という悲痛な叫びに反応して完全虚化して復活したため、戦いを再開。
この状態では終始一護に圧倒され、左腕&下半身&内臓を吹き飛ばされ致命傷を受ける(しかもこれでも一護は全力ではなかったことが後に判明)。
止めを刺される寸前に石田の制止によりどうにか命を拾い、超速再生を開始。
一護が暴走して石田に虚閃を撃とうとしていた隙に仮面の角を切り払い、自爆させる。
この時左手左足以外の見た目は修復したものの、説明していた通り臓器は再生出来ておらずほぼ見せかけの状態。

その後完全虚化解除と同時に超速再生し、意識も理性も取り戻した一護と決着をつけようとする。
フェアではないと一護も同じく自身の左腕と左足を斬れと提案したため、これを承諾したところで肉体が灰化し始める。
もはや戦う力など残っておらず、「殺せ」と一護に言うものの、彼から見れば完全虚化で自我を失っていた時の戦いは他人に横槍を入れられたも同然であったため、ウルキオラの指示を拒むと同時に納得のいかない形での勝利への嫌悪感を露にする。

…断る

……何だと?

…イヤだって言ってんだ…!
…こんな…

こんな勝ち方があるかよ!!!

―――ちっ…
…最後まで…思い通りにならん奴だ……

これまでの発言から、全体的に感情が薄い中でも人間の『心』には納得しがたい強い思いを抱いており、心の存在を懐疑的に思っていた事が分かる。
ファンブック「masked」で判明した彼の過去編を読む限りでも虚時代の頃から心について悩んでいたことが分かる。
一護を中々殺そうとしなかったのもこれが原因だと思われる。
もはや戦う雰囲気ではなくなっており、最後に一護達そのものに関心を持ち始めたことを吐露する。


そして「…俺が怖いか女」と、いつか織姫に言った通りに問いかける。
「こわくないよ」の答えに「そうか」とわずかながらも満足そうな口ぶりの後に完全に消滅した。





それは  何だ

その胸を引き裂けばその中に視えるのか?

その頭蓋を砕けばその中に視えるのか?

貴様等人間は容易くそれを口にする

まるで――――





そうか

これが  そうか

この掌にあるものが











心か





 過去


長らくは過去描写がなかったが、ファンブック「BLEACH not be, but be」にて作者の描き下ろしで彼の過去が掘り下げられた。

光が届かない暗い穴の中で生まれたが、貪欲に貪っていた仲間は黒い姿*2をしていたが自身は白い姿で目以外は虚特有の仮面で口などがなかった。
そんな彼の姿に仲間は嘲笑や軽蔑をしたようで、これにウルキオラは描写はしてなかったが返り血などから虐殺した模様。
「目に映るもに意味など何一つもない」という持論で虚圏を彷徨っていたが、半透明の樹の群生林を見つけてはその地にを沈めることだけに幸福を感じるようになった。

その後に破面への進化、藍染との出会い等は描かれなかったが、『刀剣解放・第二階層』の姿がかつての仲間たちの姿への回帰したものかもしれない。


…反射的に追記・修正したか……

そうしていなければ今頃
貴様の項目は全消しにあっていた

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  • 12月生まれ
  • 12月1日生まれ
  • いて座
最終更新:2025年04月16日 02:07

*1 この辺の展開は殲景千本桜の速度が落ちた下り、白雷、その後の白一護の「名前なんかねえよ」をどこか連想させる流れになっている。

*2 シルエットだが容姿などからテンプレートな悪魔の姿