登録日:2011/12/16 Fri 18:46:16
更新日:2025/04/12 Sat 13:04:37
所要時間:約 25 分で読めます
死神代行・黒崎一護
大切な仲間を護る為
強き思いを爆発させて
今、魂の刃を降り下ろす!
黒崎 一護
くろさき いちご
[職業]空座第一高等学校1年→3年兼死神代行
[身長/体重]174cm→181cm/61kg→66kg
[誕生日]7月15日
[年齢]15歳→17歳(後に18歳)→28歳(最終話)→30歳(獄頤鳴鳴篇)
[斬魄刀]
斬月
〔解号〕(なし)
[卍解]
天鎖斬月
[CV]
森田成一
[演]福士蒼汰
[
血液型]AO型
[家族]…父(
一心/死神)、母(
真咲/故人
, 滅却師)、双子の妹(遊子・夏梨)、相棒(コン)
† 概要
『
BLEACH』の主人公。
空座第一高校に通っている少年で、
幽霊が見える&触れる&喋れる&超霊媒体質という霊感体質。
死神の
朽木ルキアから力の一部を託された際、意図せずに力の全てを奪いきってしまい、以降は高校生
兼死神代行となる。
その名は「何か一つのものを護り通せるように」という意味で名付けられたが、1話のサブタイが「Death&Strawberry」だったり、妹たちの名前との相似など「苺」と掛けられている部分が作中・メタ問わずある。ただし発音は「越後」の方。
また、誕生日を始めとして「15」に掛けられる描写もいくつかあり、作品自体の本誌連載も15年で締め括られている。
髪の色はオレンジ、瞳の色はブラウン。
髪色は地毛なのだが、そのインパクトある見た目のせいで周囲からは不良扱いされている。
過去に教員とも揉めたようで、現在は無駄に目をつけられないように良好な成績をキープしている。
当初はオレンジ髪・タレ目という外見上のインパクトの強さが強調されていたが、
刺青眉毛の赤パインなど更にインパクトのある連中が増えたからか、
連載中盤以降は彼の外見に関する描写が減り、目もつり目気味に描かれるようになった。
というか校長先生からして素敵ヘアー&眼鏡&性格だったりするので、現世に限定してもそこまで異常には見えない。
かつては空手を習っており、また不良との喧嘩(※人を助けたり絡まれたり)で場馴れしていることもあり、
物語開始時点から一般高校生としてはかなりの戦闘力と度胸を誇る。
刀の扱いこそ当初は素人だったが、体術や体捌きは霊的能力(霊体になったときの身体能力)向上に伴ってすぐに達人にも通用するほどに成長した。
有沢
竜貴とは
幼馴染で、同じ空手の道場に通っていた。
茶渡泰虎は中学の頃からの親友。
井上織姫、
石田雨竜、浅野啓吾、小島水色とは高校からの付き合い。
† 性格
俺はスーパーマンじゃねぇから
世界中の人を守るなんて デケーことは言えねぇけど
両手で抱えられるだけの人を守ればそれでいい
なんて言えるほど 控えめな人間でもねぇんだ
俺は 山ほどの人を守りてぇんだ。
性格も基本的には温厚で、人当たりも悪くなく、友人や家族とも仲がいい。
ただちょっと口が悪いのがたまにキズ。なお、この粗暴さは周りの目を気にしての彼なりのカッコつけであると作中でバラされている。
また、他人への関心が薄いのか、人の顔と名前は
うろ覚えであることが多い。
同じクラスの
石田の存在でさえ、顔を見ても把握できていなかった。
ただ、マユリやウルキオラなど名乗られてなくても名前を覚えていることがあるため、一概に他人への関心が薄いともいえない。
主人公として多くの戦いに臨むが、その殆どは一護自身が必要に駆られてのものではない。
最序盤から最終盤に至るまで、
「困っている人がいて、自分はその人を助けられる力があるから」というボランティア精神で戦っているケースが殆ど。
一方で、戦闘中にも非情になりきれずお人好しの面が出てしまう事が多く、色んなキャラから「甘さは捨てろ」と何度も言われているが、全く捨てられずにいる。
挙句の果てに、一護曰く
「相手の剣を合わせると相手の考えや、どういう覚悟で剣を振るっているが少し分かる」らしく、
藍染との戦闘後には
「あいつ(藍染)の刀には孤独しかなかった」と悲しそうに語り、勝利に素直に喜べないことも。
もっとも、非情でないところ自体は彼の大きなアイデンティティであり、結果的には各勢力の随所に一護の味方が増えていった要因でもある。
死神(ルキアや恋次等の護廷十三隊)にも虚(ネル、グリムジョー)にも滅却師(
石田雨竜)にも友人や
ライバルなどが出来ているが、彼が甘さを捨てていたらここまでの友好関係は築けていなかったはずである。
逆に身内が危機に陥るとそれだけに激しく動揺してしまい、勝ち目のない戦いに行こうとすることもしばしば。特に家族のことは母を失ったトラウマから傷つけられることを極端に恐れている。
また、意外と自惚れやすく、相手が自分より格下と見るや本気を出さずに制圧しようとしたり、自分に有利な展開になると攻撃の手を緩めてしまうこともある。普通の高校生だから無理もないのかもしれないが…
死神たちのことは交戦経験のある者(一角、恋次、剣八など)、見た目が自分と年が近そうor年下な者(ルキア、砕蜂、冬獅郎など)は呼び捨てで呼ぶ。
自分より年上に見える者(乱菊、檜佐木、京楽、浮竹など)はさん付けで呼ぶが基本タメ口。また、仮面の軍勢は全員呼び捨て。
† 能力
主人公なだけありポテンシャル・才覚・成長速度は劇中随一。
ユーハバッハから
「未知数の潜在能力」を持つとして特記戦力の1角に数えられるだけの霊力と成長性を備えている。
……が、上述の通り優しすぎる性格が災いして
霊力や戦闘能力のムラがかなり激しいのがネック。
あとは
斬魄刀の性質が攻撃に特化しすぎており、鬼道などその他の技も扱えないことから搦手を操る相手はかなり苦手としている。
以下、全編
ネタバレ前提で地味に訳の分からないことになってしまった移り変わりのまとめ。
+
|
主人公なだけあってかなり忙しい |
霊力の高い霊感少年(※この時点で死神・死神の力を持つ虚・滅却師・完現術の才能を秘めている)
滅却師の中の人は戦いから遠ざけるために死神にさせたくなかったので、死神の力を抑えていて滅却師としての能力も発揮されることはない。
↓
ルキアから死神の力を譲渡される。
この時の斬魄刀は浅打が元になっておらず、死神・虚・滅却師の力が一緒くたになって実現しているものと思われる(ルキアの能力とは恐らく関係ない)。
ただし、一護本体の能力は死神のみ。
↓
ルキアの力+元々漏れ出ていた霊力によって霊絡を見るなどの上位死神としての力を発揮。
まだ死神の力に不慣れだが、この時点でルキア本来の実力を上回っている模様。
↓
ギリアン級の大虚との戦闘で月牙天衝の片鱗を初めて見せる。
↓
白哉によって、ルキアから与えられた力が全て無くなり、霊能力もなくなる。
↓
浦原さんの特訓によって一護自身の死神の力を目覚めさせると同時に虚の力が解放される。
この時、自分の内なる世界に入り斬月と言う名を騙って斬魄刀のフリをしているおっさん(滅却師の力と意志)と遭遇。
↓
浦原さんとの戦闘が切っ掛けで始解を習得。
ただ、この始解は(恐らく一護自身の死神の力を参考にして)斬魄刀のフリをしているおっさんが虚の力を利用してそれっぽく偽装したものである。
また、この時点ではまだ正規の死神ではないために、霊力のコントロール等は会得しておらず基本おっさんに任せっぱなしである。
虚と言っても死神の力も持っているので斬魄刀の「死んでからの罪をそそぐ」性質も有している。
始解した直後に月牙天衝の片鱗を再び披露する。
↓
尸魂界での戦いで虚化が進行していく…が、実際のところは虚の力に助けてもらっていたという関係。
この頃はまだ仮面が懐に出現する程度であり、特に悪事はしていない。
おっさんもまた剣八との戦いの際、さりげなく滅却師の力で一護を助けた。
ちなみに本来不倶戴天の敵のはずの斬魄刀のフリをしているおっさんと虚の中の人は反目し合っているという設定なのだが、意外と仲良し。
恋次との戦闘で月牙天衝の片鱗を再び披露。
↓
夜一さん及び斬魄刀のフリをしているおっさんとの特訓により卍解を会得。
こちらもまた始解と同じくおっさんが内なる虚の力も混ぜつつ仕上げた卍解っぽい偽物である。
卍解習得時に虚の中の人も卍解を習得しているが、これは仮面の軍勢の予想していた光景の描写から虚化の基本性質と思われる。
ここで月牙天衝を会得したほか、虚の中の人が人格を支配し始める。
↓
平子のもとで虚の中の人との肉体主導権争奪戦を行い、本能によって勝利したことにより虚化の制御に成功。
これが切っ掛けで虚の中の人も一護を主人格として認め、人格を支配しなくなる。
そして虚化したりしなかったりし、虚化の威力も仮面を出せる時間も長くなる。
↓
ウルキオラとの戦闘中に胸に孔を空けられ死亡するが、織姫の声が切っ掛けで完全虚化する。
これ以降仮面のデザインが代わり虚化そのものの威力も上がるが、一護が完全虚化に恐怖していたため仮面を一瞬しか出せなくなり、実質弱体化した。
↓
一心の助けもあり最後の月牙天衝を習得する。
この時の斬魄刀のフリをしているおっさんは卍解に合わせてイメチェンしたり、虚の中の人と仲良く合体したりと涙ぐましい努力をしている。
↓
「俺自身が月牙になる事だ」の後に死神能力が失われ、更に丸一ヶ月寝込んだ後に霊力を失ったことで霊感も失う。
斬魄刀のフリをしているおっさん達が別れを告げているので、死神だけでなく滅却師や虚の力も失っていると思われる。
ただし、完全に消えたわけではなく、一部は休眠状態で残っている。
↓
霊力を失ったにもかかわらず、今までの経験や特訓からか超人的な肉体や反射神経を会得していることが判明する。
↓
銀城達と出会い、ブタ肉さんのおかげで完現術を習得する。
その後特訓と絶望などによって死神能力を取り戻し、そこらの死神を凌駕する力を得る(あの月島さんの片腕をあっさりもっていっている)。
↓
銀城に裏切られ、死神能力と完現術を奪われる。
↓
知り合い全員の死神の力を結集した特別な刀で死神能力が戻る。
とだけ、ここでは説明されているが相変わらず浅打なしで斬月を手にしており、虚や滅却師の力も戻っている(※特別な刀はそのまま残っている)。
この虚や滅却師の力の兼ね合いがあるからこそ浦原さんは17ヶ月もの時間がかかったのだと思われる。
また、身体能力向上・形状と衣服の変化などから完現術能力も欠片程度には残っている模様。
完現術を扱った経験からおっさんに頼らずとも自分でもある程度の霊力の調節も出来るようになり安定感が大きく増す。
↓
キルゲ・オピーの能力を打開する過程で滅却師の能力に目覚め、ユーハバッハ戦で静血装を発現する(ただし、他の能力と違い最後まで自由に扱うことはなかった)。
斬魄刀のフリをしていたおっさんは徐々に力を貸していっていたのだが、この頃になると一護が死神になることに反対していない。
というか ユーハバッハと完全に敵対しちゃっているから死神の力を抑える意味もない。
↓
その後、 ユーグラム・ハッシュヴァルトに卍解を斬られて破壊されたが、実は今まで使っていた刀は本物の斬魄刀じゃなかったと発覚。
二枚屋王悦の手で刀を打ち直して貰い、自身のごちゃごちゃに混じっていたそれぞれの霊力を整頓して新たに本当の二対の斬魄刀を手にする。
この頃におっさんと虚の中の人の正体を一護が把握し、完全虚化の制御にも成功する。(但し通常の虚化は使えないまま)
↓
ユーハバッハとの交戦中、休眠状態にあった虚の中の人の力を滅却師の攻撃をわざと喰らって均衡を破るという強引な方法で覚醒させ、完全虚化する。
その状態から更に卍解し、ついに今までセーブされ続けていた力の全てを解放する…
と思われたが、ユーハバッハの未来改変には力及ばず披露する前に卍解を折られ(油断できない程脅威ではあったらしい)、
完全虚化の角も折られ倒された後に滅却師の力と、それに一体化していた虚の力を奪われる。
死神能力についてはこの時一護は死神(霊体)であり、命に関わるからなのか奪うことも消すこともなく放置。
↓
月島さんのおかげで卍解修復…されたは良いのだが、この卍解に虚と滅却師の能力が関わっているのかは不明。
原作完結後、ファンクラブでの一護の力に関する質問で、師匠からこの時点でも虚と滅却師の力が戻っていたと考えられる回答が出ている。
その後卍解が壊され、壊された所から死神の能力だけによるものと思われる始解の斬月が現れる。
卍解を解除して始解にしたのか、元々卍解時から死神の力として斬月が隠れていたのかは不明だが、いずれにせよおかしい所は無いだろう。
|
† 斬魄刀
退けば老いるぞ
臆せば死ぬぞ!
叫べ!我が名は───
斬月!!
◇─ 始解「斬月」
解号-なし
外見は刀身より長い飾り布がついたメートル級の出刃包丁。
解放以前は霊圧を抑えきれなかった為、刀は大きいものの脆い。
斬魄刀は常時解放型のもので、
浦原喜助と特訓した際に初めて解放して以来始解状態を保っている。
因みに、『
銀魂』に斬月らしき人物が出演した事があるが全く関係はない、はずである。
◇─ 卍解「天鎖斬月」
刀身はもちろん、柄や鍔まで漆黒の、やや刀身が長い
日本刀のような外見。柄の端に小さな鎖が付いている。
始解が(主に刀身が)巨大だったのとは対照的に、卍解としては極めて小振り。
流石にこちらは常時解放とまではいかないが、他の卍解使用者と比べると明らかに卍解を維持(展開)している時間が長く、
一護も霊力消費を気にして解除する描写があまりないため、解放状態を維持するだけなら霊力消費はかなり少ないことが窺える。
また、卍解すると死覇装がロングコートのように変化する。
一護曰く「服も含めて卍解」で、損傷しても霊圧の回復に伴って復活する。あれ、破壊された卍解って…?
◇─ 「静血装」
キルゲの霊圧の残滓を取り込んだことで、ユーハバッハとの初戦中に目覚めた一護の滅却師としての力。
母親である真咲の血が由来しているのか、一護は静血装を使っている。
ただこの力に目覚めた為にユーハバッハに血装を無理矢理開放させられ、体を奪われてしまうこともあった。
ただ自由に能力を行使出来るのかは分からないが、自身の血装でユーハバッハの血装を跳ね除けたり、相剋譚でも一度だけ石田の矢を防いでいる場面がある。
† 活躍
死神代行篇(虚退治篇)
虚に襲われた一護の家族を助けるため重傷を負い戦闘不能になったルキアから死神の力をもらい、ルキアに代わって虚と戦う死神代行になる。
最初のうちは四苦八苦しながらも、ルキアと共に魂葬や
虚退治などをこなし、また知り合いの窮地を助けてもいた。
浦原喜助やコンの力も時には借りた。
しかし、因縁の相手であるグランドフィッシャーとの対決や、
滅却師・石田雨竜との敵対、おびき寄せられた
大虚の撃退戦、そしてそれを尸魂界に発見されたことにより運命が大きく動き出す。
尸魂界篇(死神篇)
ルキアを狙って
阿散井恋次と
朽木白哉が現世に襲来、ルキアを庇った石田を倒した恋次と戦闘に。
斬魄刀解放(始解)を知る。
この戦いでは大虚を倒した時のような強大な力を発揮したが、決着の一撃を放つ直前、恋次とともに降りてきた白哉に瞬殺され、霊力を司る魄睡・鎖結を破壊される。
絶体絶命の状況に陥るも、とどめを刺される前にルキアがあえて連行を受け入れたことで彼女に護られる形となった。
その後は
ゲタ帽子の修業を受け、霊力と死神能力を取り戻す。
しかしゲタ帽子の技術では「魂魄が整から虚に組み変わる前に死神の力を引き出す」という無茶苦茶な方法しかとれなかったため、同時に一護の中に眠る虚も目覚めてしまう。
ゲタ帽子とのさらなる特訓で一方的に殺されかけ、
心が折れて逃走するも、一方内心でそれに疑問を抱いたことで斬魄刀との対峙を果たし、始解に成功。
浦えもんの想像すら上回る力を手にした。
ルキア奪還のため尸魂界に乗り込んだ後は、門番の兕丹坊に完勝して(から一度出直して)瀞霊廷に侵入、護廷十三隊の面々と戦闘を繰り広げる。
とはいえ修行の成果は(斬る覚悟が決まったあとの、という精神的条件はつくが)凄まじく、十一番隊第三席・
斑目一角とはやや優勢に渡り合い、
現世に来たときの5倍の霊圧になった六番隊副隊長・
阿散井恋次に至っては弱点をすぐに見抜いて一撃で勝負を決めている。
ここで内心は葛藤を抱いていた恋次からルキアの救出を託される。
三席→副隊長と一刀両断してきた一護だが、隊長格の中でも直接戦闘に特化した十一番隊隊長・
更木剣八には
文字通り刃が立たず、心が折れる。
しかし、
斬月のおっさんとの再度の対話、
当て馬役を買って出た白一護の発破などによりどうにか自分自身と力への信頼を取り戻し、相打ちの形にはなるが大金星を上げる。
その後は仲間たちを護るため重傷を押して六番隊隊長・
朽木白哉の眼前に立ちはだかるほどに戦意を立て直すも、
流石に無茶と判断した
夜一さんに
内臓に直接麻酔を叩きこまれて強制撤退させられ、卍解の修行を積むことに。
斬月のおっさんとの仲を深め卍解を習得した一護は、
斬魄刀百万本に値する破壊能力を持つ双極を始解で受け止めたり、
その双極を受け止める前提で設計された磔架を破壊したりとやりたい放題の大暴れで基礎スペックを見せつける。
そして、
白哉と再戦では卍解を初披露し、死闘を繰り広げる。
途中、
白一護に
余計なちゃちゃを炒れられつつも
(一護視点。状況だけを見るならむしろ助けてくれている)、どうにか白哉に勝利を収め、無事ハッピーエンド。
ルキアの処刑を真に目論んでいたのは
藍染惣右介だったことが明かされ、ルキアを護るため藍染と対峙。
ルキアと恋次を殺そうとする藍染に放った天鎖斬月の必殺の一撃を、
指一本で抑えられた挙げ句に胴を深々と切り捨てられ完敗する。
藍染がルキアから崩玉を取り出し、用済みに始末しようとするが、死神の皆さんのお陰でルキアの殺害は阻止され、藍染は虚圏に逃亡した。
ルキアの処刑そのものこそ止められたとはいえ、脅威と因縁の残る幕引きとなった。
破面篇
先の
白哉戦で白一護こと
内なる虚が完全に覚醒したこともあり、制御不能な力を恐れて
心が折れ、戦いに尻込みしていた一護。
そこに
平子真子ら『
仮面の軍勢』が現れる。
その頃、以前戦いの末に取り逃がしたグランドフィッシャーが破面として出現。
藍染からヤミー、ウルキオラが派遣される。
一護は卍解しヤミーを圧倒するが、白一護の妨害で体が全く動けなくなり、ヤミーに逆に圧倒される。
浦原さんや夜一さんに庇われたことで命は助かるものの実質ヤミーに敗北する。
ルキアと再会。死神代行篇のときのように仲良くするも束の間、今度はグリムジョーが派遣され、ルキアがグリムジョーに瞬殺される。
卍解し戦うもグリムジョーの
鋼皮は硬く終始劣勢。黒い月牙も放ちやっと一傷与えることに成功しつつも、同時に虚化も進行していき白一護に乗っ取られるのは時間の問題になっていく。
白一護をどうにかしたいと決意した一護は自ら
仮面の軍勢の基に赴き、彼らの協力によって戦いに向かう本能を自覚し、精神世界で白一護を倒したことで虚を従えることに成功。
「
虚化」として戦術に組み込めるようになった。
この虚化の力は凄まじく、
元十刃のドルドーニを
帰刃「
暴風男爵」ごと一撃で粉砕、
ただの卍解では未解放状態相手ですら不利だった第6十刃
グリムジョー・ジャガージャックとも互角に戦い、勝利を収めた。
初期の虚化の戦闘力は具体的にいえば、帰刃したグリムジョーとほぼ同格といったところ。
この戦いで消耗したところを第5十刃
ノイトラ・ジルガに襲われ、ボコられるが、
ネルや剣八の助けを受け、織姫の治療を受けて虚夜宮の奥へ進む。
続く第4十刃
ウルキオラ・シファー戦では、未解放状態でもダメージを与えることこそ出来ていないものの、虚化すればウルキオラの斬魄刀にヒビを入れ虚閃を完封出来るくらいには成長していたが、地力の差で敗北。
二回戦は虚化を強化して再戦するが、ウルキオラに
刀剣解放されると戦況は一気に不利に。
手も足も出ず(防御だけで手一杯)に一方的にやられてしまい、更に未知数の
刀剣解放第二階層には流石に力及ばず(防御すら全く出来ない)、
それでも皆を護る一念で心は折れなかったものの、
胸に穴を開けられ、死亡した。
……かと思われたが、
織姫の叫びに呼応して復活。
内なる虚に身を委ねる「完全虚化」で超速再生し、そのまま
ウルキオラを虐殺した。
この残虐な戦い方や、それを見かねて止めようとした石田を
天鎖斬月で刺したこと、なによりそれら凶行の記憶が一切ないことから、これ以降内なる虚は再び一護の恐怖の対象となる。
ヤミーに襲われていたルキア達を虚化月牙で助けるも、殆ど効いておらず逆に倒されかけるが、白哉と剣八に助けられ、代わりにその2人がヤミーと戦闘。
一護はマユリが作った黒腔に乗り込み卯ノ花の治療を受けながら一緒に現世に帰還する。
そのころ現世で戦っていた
隊長達と戦っていた
藍染に黒腔から卍解での奇襲を仕掛けるも、完全に防がれる。
虚化を躊躇って判断を誤ったことを自覚した直後に藍染に格の違いを見せられた挙げ句煽られまくって冷静さを失いかけるも
わんわん……狛村さんら隊長陣に諭されてなんとか平静を保てた。
呑まれるな 黒崎一護
挑発は奴の専売特許だ
我を失えば命も失うぞ
その後の戦いでは、まずは皆を信じて静観する……自分以外の全員が完全催眠の術中だと知っているのに。そして色々終わってからツッコミを入れている…
どのタイミングで戦う相手を雛森にすり替えておいたにせよ、もっと早くに一護は気付いているべき状況なので明らかに何かがおかしい。
実は一護も完全催眠されてたのか…と思っていたら、最終巻の嘘をつく必要がなさそうな場面でヨン様が一護には始解を見せていないと説明。一体何をしてんだよッ!?
一応フォロー(?)すると、隊長達は全員完全催眠にかけられているので一護が声を張り上げたとしても隊長達には聞こえなかった可能性が高いが…なぜ動かなかったんだろうか。
流石というべきか、唯一本物の藍染に気づいた総隊長が
一刀火葬でダメージを与えた瞬間、今度は虚化した一護が再度奇襲を仕掛け、今度は刀傷を与えることに成功。
しかし瞬殺はできず、一護のこれまでの戦いは全て仕組まれていた…と藍染が語りだすと衝撃の内容にまた
心が折れてしまう。
呑まれるなって言ったじゃないですかやだー!
その後、
親父や
浦原さんらとの合流で状況が仕切り直しとなるも、彼らと
藍染との戦いを見ているだけで彼の霊圧を感じ取りビビってしまう。
そのせいもあり、一応卍解こそ使ってはいるものの、手加減していた
市丸ギンにすら完全敗北し、
心が折れる。
藍染が尸魂界に去った後、親父の檄で護るべきものを思い出して戦闘意欲を取り戻し、断界での2000時間に及ぶ
斬魄刀との対話や内なる虚との和解を経て「最後の月牙天衝」を習得。
これによりついに藍染に決定打を与えるも、代償として死神の力と霊力の全てを失い、霊媒体質ですらなくなり幽霊が見えなくなってしまう。
斬月さんこれ滅却師最終形態ですよね?
(アニメでは徐々に力を失っていく形になり、その間、死神のコピー達と戦うことになる。)
死神代行消失篇(完現術篇)
拠り所としていた力を失い、霊力を失ったためルキアとも別れ、
やや心が折れた感じの生活を送っていた一護。
そこに唐突に現れた胡散臭い男・銀城空吾にまんまと心の隙間につけこまれ、タイミングよく石田が未知の敵に襲撃されたことで己の無力を痛感し、
銀城を親父や恩人の
浦原や平子や友人達より優先して頼りにしてしまう。
親父も浦原も平子も胡散臭いから仕方ないね。
そして銀城達の協力により
完現術を習得、
月島さんの襲撃を受けつつも死神能力の代わりとなる完現術を完成させた。
…のだが、月島さんの
おかげ能力で一護の周囲の人物の過去が次々に改変され、家族を含めた日常がまるごと月島さんに乗っ取られてしまうドギツい精神攻撃を受ける。
洗脳が解けることを期待して月島を
殺害しようと交戦するも、とどめとばかりに実は最初から
月島さんの味方であった銀城達に完現術までも奪われ
心が折れた。
完現術と死神能力を奪われ、それでも怒りの感情でなんとか心を保とうとしていた一護だったが、
死体蹴りと言わんばかりに親父と浦原さんにまで背後から刀で刺されてしまう。
…と思いきや、実は刺したのは見えなかった
ルキアで、しかもその刀は全隊長格と知り合いの「死神の力」が注がれた「一護に死神能力を取り戻させる」刀。
これにより、信頼できる相手と戦闘能力を一気に取り戻した。
死神の力を取り戻してからの
斬魄刀は刃や
茎の形が変わり、鞘が出来たが、そもそも斬魄刀は自身の霊力を具現化した物なので、斬月に変わりは無いと思われる。
死神の力を取り戻した後、完現術の鎧を思わせるXのような模様が死覇装に追加されていることや、
銀城の「何て力だ! 身体能力が上がってやがる!」「俺の与えた完現術が奴の基本性能を昇げたのか!」という発言からして、
完現術の力がまだ何かしら一護の中に残っておりパワーアップに繋がっている模様。
ただし、会得した完現術そのものは奪われたままであるため、この時習得した技や完現術の基本技などは出せないと思われる。
千年血戦篇(滅却師篇)
イモ山さんの後任の空座町担当死神である行木竜ノ介と斑目志乃を虚から助け、家で話を聞いているところに破面のアズギアロ・イーバーンが襲来し戦闘。
直後、ネルとペッシェが虚圏が襲われていることを報告しにきたことで虚圏に赴きキルゲと交戦する。
その後、
ユーハバッハとの初戦で死神+虚(大勢の死神の魂から作った特別製)+完現術(奪われたけど)の力に加え、まさかの滅却師の能力も持ってたことも明らかになった。
虚の力を持つため滅却師の卍解掠奪へ耐性を持ち、滅却師の力を持つためキルゲに閉じ込められても自力で檻を突破出来たらしい。
作中に登場したありとあらゆる勢力の能力を併せ持っているため、想定外の成長を遂げることは当たり前であり。危険視もされるはずである。
しかし現世での生まれからか特殊過ぎる生い立ちからか、作中では「人間」であることがたびたび強調される。
天鎖斬月は
ユーハバッハ戦後、側近のハッシュヴァルトにあっけなく折られたが、これはキルゲの檻の破壊やアニメ版における
ユーハバッハとの戦いの時点にてボロボロになっていた為仕方なかったものと思われる
卍解を修理する条件として戦った浅打の具象化に近い存在にボロボロにやられ、有無を言わさず追い出されたので
心が折れかけたが親父のフォローでセーフ。
この辺りで、斬月だと思っていたおっさんは滅却師の力…それも
ユーハバッハの分身みたいなものであったことが判明する。
本当の斬月は俗に白一護と呼ばれる方だった。しかも助けられていたのは白一護の力によるものだった。
まあ何かとタイミングが良かったため、虚の力に助けられていたのは読者の大半が気付いていただろう。そりゃ虚になりかけた時に斬月を手にしたり、度々虚化したりするのも当然ですね。
その後、
二枚屋王悦の協力により滅却師と虚の力も完全に取り込む形で
斬魄刀がパワーアップされ、
従来サイズの大刀と長さだけ短くなった大刀の二刀一対型になった。
その後戦場に舞い戻った後は、窮地に陥って
ゾンビ化されそうになっていた
剣八を助けつつも剣八の仇であるキャンディス達を翻弄するなど圧倒的な強さを発揮した。これにより、ノイトラ戦の借りを返した形になる。
だが、それは相手の目論見通りの行動で、一護が尸魂界に帰還したことによって霊王宮の結界に穴が開き、そこを突け込まれることで
ユーハバッハが霊王宮に進攻する経緯となった。
当然一護はこれを阻止しようとするもなんとここで
帝国側についた(振りをする)石田を目撃し、挙句に石田に阻まれユーハバッハの霊王宮侵攻を阻止できなかった。
その後
チャド、織姫、岩鷲、夜一と合流。浦原の手助けもあり一護たちも霊王宮に突入。
そして霊王宮中枢で霊王が串刺しにされた後に
ユーハバッハと対峙。
さらに霊王に突き刺さった
ユーハバッハの剣を抜こうとするも自身の滅却師の血を利用されて体の主導権を
ユーハバッハに一時的に奪われ、
ユーハバッハの剣を抜いて霊王を助けるどころか、そのまま一閃して
霊王にトドメを刺してしまう。
そしてユーハバッハと交戦し霊王もなんとか救おうとするも又もや石田に阻まれる。
更には全員石田に落とされた挙句に一護に至っては墜落中に石田から矢の追撃を肩に喰らうという憂き目に。
ちなみにこの時の一護たちはたった五人で、しかも滅却師側はユーハバッハにハッシュヴァルト、親衛隊全員という最悪極まる状況だった。
ハッキリ言ってユーハバッハと戦うやら霊王を護るどころの話ではない。この時に石田がこういう行動を取らなければどういう末路になったかは語らずとも分かるだろう。
相剋譚ではこの石田との戦いが大幅に変更されており、一対一での激闘を繰り広げている。
だが想定外な程に強くなっていた石田の実力に加えて、一護も友人である石田相手では全く本気を出せないという最悪の状況下に。
石田が完聖体を開放してからは拮抗どころか、一方的に押し込まれ距離を詰めることすら敵わなかった。
それでも月牙十字衝で起死回生が出来る場面はあったのだが、あろうことか最初から当てる気もない威嚇攻撃という惨状。
石田に「どこまでも甘い」と断じられた一護はそれでも諦めず説得と戦闘を継続しようとするも一護の戦いに見切りを付けた石田の矢を脇腹に受け霊王宮から墜落することとなった。
その後は改めて敵拠点に入ろうとする一護に
GJJJ、ネリエル、リルカ、雪緒が合流する。
その後敵城を目指す途中に
致命的な相手が立ち塞がる。
この時に独断で敵(ナックルヴァール)を攻撃したグリムジョーに
「くそっ いきなりこっちから仕掛けやがった!」と言っている。
一護は作中で一貫して受け身というか身内や仲間が傷つけられないと交戦の意思も無く、自分から相手に挑むようなことはしないので、そんな一護の反応としては妥当である。
ただユーハバッハを倒し世界を護る瀬戸際にもかかわらず、やはりここに至っても
チョコラテ甘さを捨てきれずに戦場に出ている様子が随所に存在し、
首魁であるユーハバッハににも「私を"止める"か…。そこで私を
"殺す"と言えぬのがお前の弱さだ」と痛い指摘をされた。
そしてグリムジョーを下した
アスキン・ナックルヴァールと交戦するが、相性の悪さから戦闘シーンカットで大敗。
夜一に救われた後は新世界城の中に突入。
そして遂に石田と再び対峙。
ハッシュヴァルトが石田に「一護たちを皆殺しにせよ」という命令を出し、それに従うかのように自身と戦う石田に真偽を問い詰めるが、
当然石田の方は自身の思惑をハッシュヴァルトの前で明かす訳にはいかないので、多少手荒い手段で、一護たちをハッシュヴァルトから引き離す。
ここで漸く石田の思惑を知るも
自己犠牲の塊のような作戦に絶句し拒絶。
しかもハッシュヴァルトには石田の思惑が看破されていたので、最終的には作戦を実行出来ず。
ただ
ユーハバッハとハッシュヴァルトの関係性を事前に聞かせられた石田は一護を
ユーハバッハの元に行かせるべく自身はハッシュヴァルトと交戦する提案をし、
一護も漸く石田の真意を知ることで、
初めて憂いが完全にないベストコンディションでユーハバッハに挑めることに。
そして新世界城の玉座にて
ユーハバッハと対峙。
ユーハバッハ戦では完全虚化を自我を保ったまま披露しスロースターターな自分の全力を
ドM全開な行動とある作戦で出し切り、
相手の未来を見通す力に苦戦しつつも卍解した。
………と思った矢先、直後のコマであっけなく天鎖斬月が折られ、ついでに角も折られ完全虚化が強制解除させられる。
まあユーハバッハも脅威だと素直に認めてくれた上での行動なので、相応の危険性と力はある証左なのである。
おかげでこの戦闘での出番は全くなかったけど。
「未来を改変する」とか相手がチート過ぎるせいでまたもや心が折れたものの、月島さんのおかげで織姫が天鎖斬月を修理。
心が折れたことに対してユーハバッハが「お前らしくない」とフォローしていたが、あんな力の差とチート能力をまざまざと見せ付けられれば心も折れる。というかアンタに言われたくない。
その後も若干弱気だったが、恋次の
イケメンっぷりのおかげでどうにか復帰。
陛下を追った先で藍染と陛下が戦っていたので即席で連携を取り、陛下を撃破。
ここでさりげなく卍解の能力を初披露したが、その内容は
ユーハバッハを一撃で葬るという超絶バ火力だったので、改めてユーハバッハが超警戒して事前に対策をしたのも無理ないと言えるだろう。
しかし案の定陛下が復活(※部下達も同じことしまくっていたので当然ではある)し、打つ手が無くなり万事休すかと思われた矢先に石田が
ユーハバッハを奇襲したことで最後の反撃の機会が訪れる。
天鎖斬月が罅割れた状態だったのでユーハバッハは直接刃を折り一護の最後の一撃を防ごうしたが、なんと天鎖斬月の中から
元の形をした以前の斬月が現出。
この一閃によって一護は
ユーハバッハを撃破し、世界を救い仲間や友人たちを護った。
その後は織姫と結婚して家庭を築き、
一勇という名の息子(完現術、死神能力有り)をもうけた。
最終回の後日談である
読み切り『獄頣鳴鳴篇』では翻訳家になっていると発言している。
ちなみに愛染打倒をも越えるユーハバッハ討伐の功績により、尸魂界では英雄として崇められているそうな。
† 修行や出番
少年マンガの主人公なのでやはりパワーアップすることが多いのだが、その期間がやたら短い。
特に長期連載となった虚圏編はインフレ具合が凄まじく、
虚化の時間が飛躍的に延びる
↓
完全虚化
↓
斬魄刀と融合、最後の月牙天衝
というパワーアップを1日で成し遂げた。
(完全虚化から最後の月牙天衝のステップを踏むまで実際には数ヶ月経過しているが、時の歩みが遅い空間内での修行の為、時間的には1日だが一護の時間感覚で言えば数ヶ月かかっている)
しかし修行の描写が短いことが多々あり、サブキャラクター達も負けず劣らずの奮戦を繰り返すようになり、
一護以外の戦闘描写もそれぞれ長く描かれるようになり、元々大ゴマが多く各々のバトルがゆっくり描かれている結果、
出番が大幅に減少。
登場人物の多い破面篇(過去篇以降)や最終章では、1巻に1コマも出ないことが最早当たり前と化していた。
展開が遅々として進まず出番も多いわけではなかった破面篇、アニメ265話の死神図鑑では、
一護自身が「出番がなくて暇」と愚痴ったりネルから「そんなんだから主人公扱いしてもらえない」と言われたりと散々である。
一護の
主人公補正自体は相変わらずバリバリなのに…。
† 一護と霊王の関係
まず霊王とはなにかだが、簡単に言うと三界(現世、尸魂界、虚圏のこと)を繋ぎ止める為の人柱であり、この存在がいないと三界は崩壊する。
そして人、死神、滅却師といったあらゆる種族、あらゆる異能を持った特別な力と出生を持つ者だけが霊王に成ることが出来る。
よって一護も霊王に成り得る素体であり、原作で和尚が一護をユーハバッハにぶつけたのは彼が勝つことを期待したのではなく、
ユーハバッハに敗北した一護を新たな霊王にするためという謀略があったためで、訣別譚のアニメでも霊王の器にする為に入参道に一護を導いている。
+
|
霊王の設定と和尚の言葉の具体的な意味は小説の『BLEACH Can't Fear Your Own World』で明かされたのだが、相克譚では更に詳しくユーハバッハが説明している。 |
まず霊王を倒すには最低でも霊王と同じか、それ以上の力の質と量を内包している必要がある。
現在の霊王は人、死神、滅却師、完現術者の四つを持っており、 霊王から直接滅却の力と素養を受け継いだ滅却師の始祖であるユーハバッハでも殺し切ることは叶わなかった。
しかし一護は上記四つに虚の因子まで加えて五つの種族と力を内包しているのである。
なのでユーハバッハは霊王を殺すための下準備だけして、後は一護が霊王宮に来るのを本殿で待っていたのである。
逆に言えば、霊王すら殺せる一護を新たな人柱にしてしまえばユーハバッハですら手が出せなくなる可能性が高いので、兵主部はその辺りも計略に入れていたのだろう。
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† 家族・親族関係
黒崎家のヒゲダルマ大黒柱。
ほぼずっとウザいくらいのハイテンションで、子供たちからはぞんざいに扱われている。
娘二人には過保護な一方、一護に対しては若干放任主義的な態度だが、亡き妻へのものも合わせて、家族に対する愛情は本物。
問題はその愛情表現がかなりウザいことで、子供たちからは辛辣なツッコミ・反応をされたり、時に拳や蹴りが飛んできたりしている。
物語序盤では、霊的なものとは一切関係ない主人公の父親という描写だったが、
実は元護廷十三隊で隊長を務めたほどの実力を持つ死神であり、一護の持つ死神の能力は一心に由来する。
また、その出自も名門・志波家の分家筋であり、劇中に登場した志波家、特に男性と見比べると外見上に割と共通点がある。
ちなみに今でこそヒゲダルマだが、若い時(死神時代と人間になった初期)は真っ当な
イケメンだった。
しかし、有事はともかく普段は基本的にふざけているような言動であり、副隊長の
松本乱菊にセクハラ的言動をしては鉄拳制裁を喰らっていた他、
後に結婚した真咲からも、見た目で褒められたことは「タバコを吸ってる時の手が格好いい」ぐらいらしい。
黙っていれば文句なしにカッコいいのに…
今は亡き一護たちの母親。家族たち曰く
黒崎家の太陽みたいだったと語られる。
虚から自分を庇って死んでしまったこと、その死が黒崎家に大きな悲しみを与えたことから、一護にとってはその死は
トラウマでもあった。
一心同様、物語序盤では霊的なものとは一切関係ない人物と思われていたが、最終章で実は元滅却師であったこと、
同じく滅却師である
石田雨竜の父と親戚かつ元婚約者であり、一護と雨竜の父同士が実は知己の間柄であったことが判明。
また、一心と出会い、彼と結婚したきっかけは藍染の実験虚・ホワイトに取り憑かれたことであり、そのため滅却師でありながら虚の力も持っていた。
月牙天衝の「斬撃を飛ばす」という性質は母親の力によるところも大きい模様。
つまり一護は死神と滅却師の子供で、虚の力まで持っている。そりゃ藍染様も注目するはずである。
唐突に母が滅却師?と思った人もいるかもしれないが、霊能力を持ってたっぽいのは初期の頃(一護を庇う前のシーン)からそれとなく描かれている。
父が死神だと判明した時には馴れ初めは不明だったが、真咲が一般人という線の方があまり想像できないし…と受け入れられる土壌は割と出来ている。
むしろ一護を庇った為とは言えフィッシャー程度の虚にやられたことが謎だったが、
襲撃の際にタイミング悪く真咲が『聖別』の対象となり、滅却師の力を失ったためと説明された。
ユーハバッハに一護が息子と呼ばれていたのは、自分の力を与えた滅却師の遠い遠い子孫にあたるという意味で、
二人が文字通り親子関係にあるわけではない。
ちなみに黒崎家で一番彼女と似た容姿、性格を受け継いだのは遊子で、その次は髪の色が同じな一護である。
夏梨は一心(志波家)の血が非常に色濃い見た目であり、真咲の面影はあまり受け継いでいない。
双子の(カワイイ)妹たち。
性格こそ対照的だが、二人とも兄を慕っている他、一心の扱いがぞんざいなのも共通している。
後に一護が死神になったことも知り、また一時居候したルキアとも懇意にしている。
最終回では成長した二人がルキアと話しており、ルキアも二人が大きくなったと嬉しそうにしていた。
(大きくなった姉妹が原作初期とあまり変わらないルキアと話している姿は若干シュールである…)
遊子の方は黒崎家で唯一霊力の素養がないという、(黒崎家の血統を顧みると逆に驚きの)体質。
ただ一般人よりは持ち合わせており、霊がいるところに白い何かがあるみたいなことまでは認識出来る。
ネーミングセンスが皆無のブラコンで、後に生まれる一勇も幼少の一護に似ているという意味で溺愛している。
夏梨の方は男勝りな性格で強気、言葉遣いもほぼ男子と非常にボーイッシュ。
一心の扱いも一護とそっくりで、「ヒゲ」と呼び、ウザい愛情表現にはキツいツッコミを飛ばす。
こちらは霊力の素養も高く、空座防衛隊のカラクラレッドに就任している。
必殺技は「夏梨流絶命シュート」。虚も殺せる恐るべき必殺技である。真面目なこと言うと血統的に無意識のうちに滅却師もしくは完現術または両方をの力を使ってるものだと思われる。
ぶっちゃけ素養だったら一護に次ぐレベル
消失篇は一時、一護が力を失ったこともあり、その時分は彼女が主体となって除霊を行っていた。
アニメでは日番谷とサッカーで遊んで「冬獅郎」と名前で呼び親しくし、最後は彼も死神であることを知ったという話がある。
最終章で明かされた一心と日番谷の経緯を踏まえると中々感慨深いエピソードである。
尸魂界で創られたモッド・ソウル。
(モッドソウルがスピアヘッドと言われる尖兵計画で対虚用の戦闘用改造魂魄だという設定を覚えている人はどれ程いるだろうか……)
一護が死神として活動する間、一護の肉体に入りアリバイ作りのために活動するのが本来の役目だが、一護の正体が周囲に知られたこともあり、アリバイ作りを任せられることは殆どなくなった。
下部強化型と呼ばれるタイプの改造魂魄なので、一護の身体を借りているときは人間離れした跳躍力やキック力を発揮する。
コンという命名は一護が付けたもので、当所は改造魂魄だから「カイ」という名を考えたが、カッコよくてムカつくという理由でコンという呼び名にした。
なんだかんで随所に登場しながら行方不明になるという流れを繰り返したが、後の獄頣鳴鳴篇で無事に黒崎家に戻っている。
というか一番問題児である一勇の世話係を全任されるという余りにも悲惨な大役を仰せつかっており、一勇に振り回されまくっている超苦労人ポジションに相成った。
これには作中初めてコンに同情した読者も多くいたことだろう…
なお、コミックスでは話と話の間の仕切りページに書かれた師匠の落書きで様々な受難活躍が描かれている。
マユリや十二番隊に度々捕まって実験されつつも生還した、ある意味凄まじい幸運(悪運?)の持ち主。
彼の大活躍を見たい人はアニメの死神図鑑ゴールデンと藍染戦後のアニオリ長編として描かれた護廷十三隊進軍篇を視聴することをオススメします。
旧姓・井上。美人で巨乳で天然で、何気にステゴロで一般死神をのせるという一護の嫁。
作中でも両想いだったのに大学まで一線どころか付き合うことすらしなかった色んな意味でトンデモ夫婦。
二人の共通の知り合いの竜貴がさっさと押し倒せと言いたくなるのも分かる奥手同士だが、最終話では無事結婚しており一人息子もいる。
破面篇で「黒崎くん」と何度も言ったことがよくネタにされて有名だが、実はそれに負けず劣らずに一護も「井上!」と言ってたりする。
破面篇の一護の戦う目的は9割方彼女であり、途中から藍染はついでだったりする。
ここまで両想いなくせに大学3年生になって漸く交際した上、後日談小説で恋次に発破を掛けられてやっと告白したのは本当にどうなんだ、チャン一……。
一護と織姫の間に生まれた一人息子。
正直この二人の間に産まれたという経緯だけで、恐ろしいナニカを感じさせる子供だが、
最終回にて現世に残ったユーハバッハの残滓に手を突っ込んだだけで、尸魂界にも残っていたユーハバッハの残滓ごとユーハバッハを跡形もなく消しさるという、
余りにも凄まじい所業をやってのけた脅威の黒崎家の息子さん。既にお父さん超えてない?
獄頣鳴鳴篇でも引き続き登場。
夜な夜な抜け出して除霊活動をしており、ほぼ相方というか一勇の世話係に任命されているコンに、
「寝ている振りをして自分が抜け出したことを見て見ぬ振りをすればいいのに」というほど、年齢不相応な性格をしている
ちなみに最終回にて阿散井苺花と(苺花にとって)驚愕の初対面をしたが、その後も交流がある様子で、苺花の方は色んな意味で一勇を気にしている模様。
多くの異性に好意を持たれる主人公気質もバッチリ父親から受け継いでいるようだ。
秀才ツッコミ眼鏡ミシン
生徒会長…というのは仮の姿で、死神に滅ぼされた滅却師の最後の生き残り……でもなかった、
作中ではある意味一護以上に謎があるツンデレメガネ。
一護とは正反対…という訳ではなく、ハッキリ言って作中初期から考え方も性格も割とそっくりな二人だったりする。
親からなにも聞かされず、秘匿もされるという、ある意味親に恵まれていない点も共通である。
というか消失篇以降は石田の方が一護より血気盛んな様子が随所に見られる。
最終章にて真咲の姓と石田家との関係性が明かされたことで、
一護とは実は「はとこ」の関係であることが判明した。
その最終章では、一護は当初は
ユーハバッハとの因縁や世界を護るために戦おうとしたが、石田が敵に着いた(振りをした)ことで、事態が一変。
破面篇の「井上!」の如く、最終章の一護は
「石田!」しか言わずに、藍染と同じく
肝心のユーハバッハはついでになりましたとさ。まあ作中では、石田のことはあくまでユーハバッハを倒すついでだと一護は頑なに言い張っていたが。
石田も石田で凄まじい程の重い覚悟と友情で友と世界を護り、帝国やユーハバッハと刺し違えようとした程である。
おかげで最終章の石田の活躍は真のヒロイン裏の主人公みたいな役回りである。(石田が男で本当に良かったな、織姫……)
一心が尸魂界の没落した名門貴族志波家の分家筋の出身で、志波本家の三兄弟の叔父にあたるので、一護とは親戚関係。
一護の容姿が十三番隊副隊長であった
志波海燕と似た容姿(作中でも指摘されている)をしていたのは、同じ家の血筋であったからである。
いつ頃から気付いていたのかは定かではないが、最終章の頃には空鶴も岩鷲も自分たちと黒崎親子の関係性はとっくに知っていた。まあ元々空鶴は浦原、夜一と親しくしていたので当然ではある。
なんだかんだでこの3人と一護は容姿も性格も似たり寄ったりだったりする他、一心の血を色濃く受け継いだ夏梨も空鶴と見た目や男勝りな点が似ている。岩鷲は岩鷲で今の一心とルックスが若干似ているが。
† 余談
- 彼の斬魄刀の扱いと周囲の反応を見ると分かると思うが、最初の辺りでは全ての斬魄刀の元は浅打であるという設定はなかった。
浅打の設定自体も途中で変化しており、初登場時の説明は斬魄刀を作れない奴が一時的に借りるというような扱いであった。
ただし、周囲のキャラの反応の不自然を度外視すれば、上述の通りこの後付け設定に矛盾はない。
- 同じジャンプの漫画である『ピューと吹く!ジャガー』に登場し、ハマー(浜渡浩満)を斬っている。
ちなみにこの回のタイトル題字は東京都の久保帯人さん(BLEACHの原作者)が描いた。
追記・修正は死神に
斬魄刀で貫かれてからお願いします。
俺以外の誰かにできたとしても 俺が追記・修正せずに立て逃げしていい理由にはならねえんだよ!
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- 一護って全力を出した自分と同等か格上の敵を倒すたびに、その敵より更に強くなっているような気がする。一角を倒したら一角以上、恋次を倒したら恋次以上、剣八を倒したら(当時の)剣八以上、グリムジョーを倒したらグリムジョー以上という具合で。だからウルキオラを倒した後(ヤミーに黒い月牙を放った頃)はウルキオラ以上になっていたと思う。 -- 名無しさん (2021-11-04 10:51:47)
- 銀城と戦う時も藍染以上+完現術の力だから、あれだけ強くなっていたんじゃないかと。そしてユーハバッハを倒したことで、最終的にはユーハバッハ以上になれたと思う。 -- 名無しさん (2021-11-04 10:55:04)
- キルゲと戦う頃には卍解しなくても最上級大虚と戦えるくらいには強くなっていたんじゃないかと思っている。 -- 名無しさん (2021-11-04 10:59:54)
- 虚化って多分、帰刃レベルでパワーアップしてるよな。グリムジョー戦を見る限り。虚化してもウルキオラの帰刃についていけなかった辺り、あの時の一護は通常だとノイトラレベルで虚化してやっと帰刃ノイトラくらいの強さになれたというところのようだが。、 -- 名無しさん (2021-11-12 11:12:59)
- 今ジャンププラスで読み返してるけど、心が折れるシーンが目立つな。まあ一般の高校生が冷徹に敵をコロコロする話になっても違和感しかないと思うが。一般市民を殺し合いありの漫画の主人公にするって難しいっすね。 -- 名無しさん (2021-12-15 15:57:25)
- フィジカル的には実のところ最初から最強だからメンタルをバキ折るしかない -- 名無しさん (2021-12-15 16:34:44)
- 最後の月牙天衝(無月)習得後藍染ですら霊圧を感じられない程の高次元の存在になったのも、それまで一護のバカでかい霊圧を抑えていた斬月のオッサンが消えて本来の -- 名無しさん (2021-12-26 10:35:27)
- (途中で上げてしまった)本来の霊圧が解放されたっぽいしね。 -- 名無しさん (2021-12-26 10:36:30)
- 何か俺の中では空気・影が薄い・かませ犬気味のイメージが強い。 -- 名無しさん (2022-10-02 19:40:18)
- 質問。一護は初期虚以外で敵の息の根を止めたことあったっけ? -- 名無しさん (2022-10-02 20:21:30)
- 映画第一作目のヒロインに好意を持たれてたのを知らないままだった。まああれは惚れるよな。成り行きで一緒にいるだけなのにあそこまで庇って守ってくれたら。 -- 名無しさん (2022-10-17 09:48:35)
- 力の由来を考えると作中で一護がやってた修行ってほぼ無意味な気がするのは気のせいなのか......? -- 名無しさん (2022-11-03 22:25:18)
- 主人公なので活躍の場が多いけど相応に強敵とばっかり闘うので苦戦する場面も多い。 -- 名無しさん (2022-11-04 17:14:19)
- 誰かを助けたい気持ちが勝り過ぎて、自分の実力を度外視して無茶な独断専行をしてしまうから、本当に命を落としてもおかしくはなかっただろう。 -- 名無しさん (2022-11-14 07:01:19)
- 何度も心が折れかけたがその都度立ち上がってる(仲間とか月島さんのフォローで)のでそこはやはり主人公してる。 -- 名無しさん (2022-11-23 18:26:22)
- ↑6一応喪失編で銀城を殺しているはず -- 名無しさん (2023-01-03 12:01:57)
- 本来の霊圧で戦えるようになって真の卍解に目覚めた一護は、実力だけ見れば作中2位ぐらいはあるはずだが、あまりにもチョコラテな性格と、本編の活躍度の微妙さのせいで、そう感じてくれる読者が少ないのはかわいそう。実際、チョコラテな性格はかなり足を引っ張ってて、大勢の騎士団に囲まれた時や、霊王宮でナックルヴァールと戦った時は、殺す気でやれば余裕で切り抜けられただろうに、それが性格的に出来ないからピンチに陥る。まあそれが一護の長所でもあるんだけどね -- 名無しさん (2023-01-29 00:27:58)
- クウガのグロンギ、鬼滅の鬼に対しても情けをかけてしまってもおかしくないと思う。 -- 名無しさん (2023-02-05 21:08:56)
- アニメのオリジナル展開の和尚の修行パートの和尚の独白があまりに不穏。一護的には修行を頑張ってるんだろうけど。 -- 名無しさん (2023-07-19 20:03:41)
- 高校生なのに色々背負わされ過ぎなきらいがある。本人的には周りの人や仲間を護りたいから闘ってるんだろうけど。 -- 名無しさん (2023-08-19 19:15:56)
- アニメで戦闘描写を盛りに盛りまくってるおかげで、原作での設定倒れ感が薄れてて嬉しい限りではある。後は問題のナックルヴァール戦だが… -- 名無しさん (2023-08-31 15:22:09)
- 読み返してみると消失編で代行証から飛ばしてたプロペラ?があからさまに滅却師十字の形してるわ -- 名無しさん (2023-12-29 15:40:45)
- アニオリで親衛隊と零番隊の戦いみたいに陛下との戦い補完して欲しい -- 名無しさん (2024-07-26 08:10:42)
- 勝たなきゃいけねえから戦ってんだの部分はかっこよかっただろ -- 名無しさん (2024-08-21 22:39:05)
- 将来が翻訳家、シェイクスピアを尊敬……………実は明さんみたいに作家になりたかった? -- 名無しさん (2024-09-08 17:57:27)
- 医師になって実家継ぐかと思ったら全然違う職業についてた。 -- 名無しさん (2024-09-08 18:11:39)
- 万が一死亡した場合護廷何番隊に配属されるか気になる。 -- 名無しさん (2024-11-24 18:22:36)
- 絨毯化が完璧に再現されたところを見るに、製作側も分かっていらっしゃる -- 名無しさん (2025-01-04 20:08:21)
- ログ化を提案します。 -- 名無しさん (2025-04-06 15:40:53)
- ログ化しました。 -- (名無しさん) 2025-04-12 13:04:49
最終更新:2025年04月12日 13:04