アイオリア(聖闘士星矢)

登録日:2012/07/30(月) 09:53:44
更新日:2024/04/03 Wed 00:53:04
所要時間:約 6 分で読めます





「受けよっ!!獅子の牙!!」


聖闘士星矢』に登場するキャラクター。

年齢:20歳
身長:185cm
体重:85kg
誕生日:8月16日
血液型:O型
出身地:ギリシア
修行地:聖域
CV:田中秀幸/下野紘(エピソードG)/井上剛(LoS)/梅原裕一郎(セインティア翔)


聖域の十二宮のひとつ「獅子宮」を守護する、獅子座(レオ)の黄金聖闘士


実は第1話から登場しており、日本人であるというだけで蔑まれていたペガサス星矢の実力を早くから見出だし、教皇から彼が聖闘士に志願する資格がある事を認める発言を引き出した。
しかしこの頃はゲストキャラ扱いで、その素性は明らかにされていなかった。(ちなみにサガも教皇として1話から登場している)
本格的に設定が登場し物語に絡むのは暫く後の白銀聖闘士編からである。


同じく黄金聖闘士であり、聖域の反逆者として抹殺された射手座のアイオロスは実兄であり、彼自身も「逆賊の弟」として一部の心無い者からは白い目で見られていた。
しかし、そうした辛酸を舐めながらも腐ることなくアテナへの忠誠を示し続けた大変な努力の人であり、その結果、生前の兄に勝るとも劣らない優秀な聖闘士に成長した。

だが、その強い忠誠心を教皇(に扮した双子座のサガ)に利用され、聖域への忠誠を示すために「聖闘士同士の私闘を禁ずる」という禁を犯した星矢の抹殺を命じられ、彼と敵対してしまう。

そして日本へと渡り、遂に星矢と直接対決する事となる。
アイオリアとしては、聖矢と仲が良い自分なら説得のチャンスも有ると考えてこの任務に志願しており、「教皇に私闘に関する謝罪を行うと同時に、射手座の黄金聖衣の情報をに知る限り証言すれば命は保障する」と言う条件で投降勧告を行うが、聖矢に拒絶され遂に交戦を決意する。

その闘いの中で星矢を庇った蛇遣い座のシャイナに重傷を負わせてしまうが*1、射手座の聖衣に宿るアイオロスの遺志を感じ取り城戸沙織こそが真のアテナである事を知ると彼女に忠誠を誓い聖域に帰還。

教皇に反旗を翻し、これを討つために教皇の間へと赴くが……


そして舞台は十二宮編へ。

途中、キグナス氷河が行方不明となってしまったものの、金牛宮、双児宮、巨蟹宮を順調に突破し、第4の宮でアイオリアの守護する獅子宮に到達した星矢達。

「アイオリアの守護する宮ならすぐに通り抜けられるだろう」と、星矢達は獅子宮内部へと進入する。

だが、そこで待っていたのは




「この獅子宮を通ろうとするものは…殺す」



他でもないアイオリア自身であった。

彼は教皇に挑んだものの、教皇を警護していたシャカの妨害にあい、そのスキをつかれ伝説の魔拳と呼ばれる「幻朧魔皇拳」に罹り、教皇の意のままに操られる悪鬼と化していた。

対峙した星矢は何度もアイオリアに呼びかけるものの彼の耳には届かず、黄金聖闘士の操る光速拳の前に絶体絶命の危機に陥る。

そこへ突如、かつて星矢と天馬座の聖衣をかけて戦ったカシオスが割って入った。

カシオス曰く「幻朧魔皇拳を解くためには、拳に罹った者の前で人が1人死ななければならない」という…

アイオリアの光速拳を浴びながら、なんとカシオスは自らの手で体を貫き、自害してしまう。

それでもなお正気に戻らないアイオリアに、星矢が渾身の「ペガサス流星拳」を放ち、遂に幻朧魔皇拳の呪縛から彼を解き放つ事に成功する。

急いでカシオスに駆け寄る星矢とアイオリアだったが時既に遅く、カシオスは「お前が死ぬとシャイナさんが悲しむんでな…」と語ると、静かに息を引き取った…

アイオリアは「お前の命は決して無駄にはしない」とカシオスの冥福を祈りつつ、次に控える第5の宮「処女宮」を守護する乙女座(バルゴ)のシャカの目を決して開かせてはならないと忠告し、星矢達を送り出した。

ポセイドン編ではアテナを誘拐しようとした雑魚海闘士の前に立ちはだかり、これを瞬殺。
ポセイドン編における数少ない黄金聖闘士の活躍である。

アルデバラン「…」

続く冥王編では十二宮での戦いで冥闘士数人をライトニングプラズマの一閃でなぎ倒し、敵からも「黄金の獅子」と恐れられる。そのまんまやな。
ワームのバインドによって一時身動きを封じられ残りの数人の進行を許すが、ミミズごときに獅子が敗れる道理もなく、バインドを力ずくで引きちぎるとそのままライトニングプラズマでワームを粉砕した。
ちなみに先に行った雑魚冥闘士はシャカに粉砕されました。

その後、紫龍と合流した彼は処女宮にてサガ・シュラカミュと一人で戦うシャカに助成しようとするが分厚い扉とムウに阻まれ、シャカが3人のアテナ・エクスクラメーションで死ぬのを待つしかできなかった。

怒り心頭の彼は扉から出てきた三人がシャカの形見の数珠を渡すや否や三人をフルボッコ。
トドメを刺そうとするが再びムウに阻まれ、「シャカの死には何か理由があったのでは」と説教される。
しかし仲間が目の前で殺されながら何の行動もしないムウを「もはや男として認めん」と振り払うと三人にトドメを……と思いきやサガ達はまだ踏ん張り、再びアテナ・エクスクラメーションを使用して一同を皆殺しにしようとする。
これにムウとミロと組み、アテナ・エクスクラメーションで対抗。紫龍の援護で勝利。

だがアテナの指示でトドメは刺せず、そしてアテナは死んでしまった。

その後はハーデス城に乗り込むが、結界で弱体化させらてしまいラダマンティスに生きたまま冥界に落とされ、ミロやムウと共にコキュートスで冷凍刑に。

だがアテナの小宇宙を受け復活すると嘆きの壁に駆けつけ、同じく復活し駆けつけたアイオロスやサガたちと共にその命を地上の愛と正義の為に捧げ、壁の破壊と引き換えに落命した。



【人物】

少々癖のある短めの金髪*2が特徴の青年。

修業時代の星矢の数少ない理解者であり、牡羊座のムウや老師(天秤座の童虎)と並んで、味方の少なかった初期から青銅聖闘士のレギュラー陣を支えたキャラクターの1人。
そんなアイオリアを星矢も良き先輩として慕い、全幅の信頼と尊敬を寄せている*3
アイオリアは身内の不祥事、星矢は人種と、原因は異なれど、本人に非のない理由で白眼視されていたことにシンパシーを感じていたのかもしれない。

一方、聖闘士として以前に一人の男として自身の信念に従う、良くも悪くも直情型な性格であるため、人によっては「脳筋なのではないか」と思う場面も…
実力は敵である冥闘士からも一目置かれ「黄金の獅子」という異名をとるほどだが、未だ冷静さが足りない部分も目立つため「怒れる獅子」「若き獅子」などと評されたりしている。
先述のように、聖矢の盾になったシャイナを半殺しにしてしまった際には、自分の非を認めてシャイナの救護を優先しており、潔さや人命尊重の思想もしっかりと持っている。

また、その主人公性の強いキャラクターや設定から派生作での主人公に抜擢されたりもしている、ある意味原作黄金聖闘士の出世頭である。



【技】

黄金聖闘士は皆、第七感に目覚め、光速拳を操れるという設定があるが、その中でもアイオリアは特にこの光速拳を突き詰めた圧倒的な拳撃によって闘い、他の黄金聖闘士のような特殊技や搦め手を使うことはほぼない。やっぱり脳筋じゃないか…

これは黄金聖闘士の基本であり王道の闘法とされ、主人公・星矢のファイトスタイルにも近い。  
なお、戦闘に使うことはなかったが、サイコキネシスも習得しており、人間二人を引き寄せる程度の事は難なくやってのける*4

  • ライトニングボルト
獅子の牙
渾身のストレートパンチを放つ光速拳。
原理はエネルギーを一点に集中して放つ星矢の「ペガサス彗星拳」とは全く逆。
初めて黄金聖闘士と相対する星矢に黄金聖闘士の強大さを見せつけた

  「受けろ!獅子の牙を!ライトニングボルト!!」

  • ライトニングプラズマ
獅子の咆哮
上述のライトニングボルトとは逆に、1秒間に1億発の光速拳を周囲に拡散させて放つ。
あまりにも早過ぎる拳の軌跡が何本もの光線となって駆け巡り、間合いに入った敵に襲い掛かる必殺の光速拳。

技の形は拳を突き出すだけの単純なものだが、エフェクトのカッコよさは聖闘士星矢の技の中でも1、2を争う。

  「聞け!獅子の咆哮を!ライトニングプラズマ!!」

  • 傷の治療
アニメ版で使用した技で手をかざして傷の治療や体力の供与を行う。自分のミスで瀕死の重傷を負わせたシャイナの応急手当に使った。


聖衣

  • 獅子座の黄金聖衣
黄金聖闘士の証たる最高位の聖衣の一つ。
全身を覆う丸みを帯びた金色の装甲が特徴。ヘッドパーツは獅子の鬣を模したようなデザインとなっており、オブジェ形態でも雄々しいライオンの姿となる。
シンプルながらも力強いそのシルエットにアイオリアの光速拳が加わると非常にかっこいい。
エリシオン編ではポセイドンによって一輝の下に届けられるがタナトスの攻撃で粉砕されている。


燃え上がれ!オレの!小宇宙!!

  • 獅子座の神聖衣
『黄金魂』で神聖衣となった獅子座の黄金聖衣。
全体の装甲と装飾的なデザイン増加し、ヘッドパーツの鬣も大きくなっている。
そして背面には鬣や炎を思わせる翼のようなパーツが追加されており、その猛々しい様相を際立たせている。
オブジェ形態も炎の翼を纏ったライオンのような姿となる。



【派生作品でのアイオリア】

  • 『天界編』
嘆きの壁破壊の衝撃で魂のみの存在となっており、神に逆らった罪人として他の黄金聖闘士と共に石像の中に封印されている。
安らぎは永遠に与えられないらしい…
でもいつかきっと星矢達が解放してくれるはず。


黄金聖闘士が中心となった今作では念願叶って主人公に抜擢された。
原作のそれなりに落ち着いた性格とは異なり、15歳ならではの血気盛んな少年(THE 車田主人公って感じである)だが、根底にあるものは変わらない。
逆賊として兄を討った聖域と黄金聖闘士を憎み、兄を殺し兄を守れなかった黄金聖闘士の力を嫌悪しているが、
彼に従う従者のガランと妹分のリトスを通じて、大切な人を守る尊さとそれを行える強さを知り成長していく。
今でも兄の事は敬愛しているが、聖域への不信感と黄金聖闘士としての立場上の軋轢から兄と似てきた姿を誤魔化す為に髪を染めている。

同作では彼のの力がキーとなっている。
ライトニングファングやフォトンバーストなどといった新技も登場し黄金聖闘士の切り込み隊長として、ティターン神族に戦いを挑む。
ちなみに幻朧魔皇拳の話も未来の出来事として再現されている。星矢の数少ない出番。

アサシンではハーデス編よりも幾年か後の話。
原作の『嘆きの壁』破壊により死んだはずだが現代に若返って転生し、やや幼いイメージ。
光速でラーメン2つ買ってきたり(お代として1万円置いてきたらしい…)シュラとSNSで連絡取りあってたり意外と現代を満喫中の模様。
日本で出会った少女・火野吉乃とシュラがLINEを行ってる事を知って自分ともしろと言うなど割とお子様。
『EPISODE.G』でもそうだが日本語は割と苦手。

また前作でクロノスに狙われる要因となった雷光使いという因子から、アイオロスが倒したはずのゼウスから現世での体として狙われている。


使う必殺技は雷光電撃(ライトニングボルト)、雷光放電(ライトニングプラズマ)、雷光電牙(ライトニングファング)、光子破裂(フォトンバースト)

余談だが、原作やTVアニメでも『コードギアス 反逆のルルーシュ』の枢木スザクに似ているとか言われてたが、本作では作画が少女漫画風なのでもっと似ている


「俺の目的はアテナを名乗る城戸沙織を……粛清すること」

23歳。顎髭と胸毛を蓄え口にはピアスと、原作や他作品に比べかなりワイルドな風貌にアレンジされている。
しかし原作と変わらず真っ直ぐな性格と強烈な光速拳の持ち主であり、その雷鳴の如き拳を繰り出す戦闘シーンはかなりかっこいい。
ちなみに原作と違い星矢との面識は無かった他、アイオロスとも20歳近く歳が離れている。


  • 『黄金魂-soul of gold-』
エピソードGに続き主人公に抜擢される。
嘆きの壁破壊で死亡した直後、何故か他の黄金聖闘士たちと共に北欧の地・アスガルドに甦ったアイオリア。
アスガルドの少女・リフィアを助けるため、そして自分たちの甦った理由を探る為、立ち塞がる神闘士達と戦うことになる。

原作に比べ性格は少々丸くなり落ち着いた印象になっているが、心の奥底にあった兄を討ったシュラへの確執が描かれるなどしている。
また、今作ではアイオロスの形見のペンダントを持っているという設定が付加されている。



【その他】

獅子座という雄々しいイメージに違わず、他作品ならば正統派主人公として取り上げられてもおかしくないカッコよさから、今日まで安定した人気を獲得しているアイオリア。

しかし聖闘士星矢Ω第一部にて、獅子座のミケーネがアテナの敵たる軍神マルスに仕え、後に黒幕的存在たる魔女メディアの弟・魚座のアモールに始末された事へのショックに、彼は草場の陰で山羊座のシュラと共に血涙を流しているに違いない。
このミケーネは寡黙で心ある武人なだけに、その退場は実に惜しい。第二部じゃ後継者も出てないし……。

また年が近い(と言いつつ実はアイオリアが4つも上。設定に無理がある)であるイーグル魔鈴とは仲が良い。
アニメ版のムックによれば魔鈴に気があるらしい。
『G』でも魔鈴がタイタンに苦戦していた際には大激怒しており、思いの深さが伝わろうものである。


「この項目を追記・修正するものは…殺す」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 聖闘士星矢
  • 黄金の精神
  • 黄金聖闘士
  • 聖闘士星矢 エピソードG
  • 獅子座
  • レオ
  • 黄金の獅子
  • チート
  • 選ばれし勇者
  • 主人公
  • ティターン神族
  • 幻朧魔皇拳
  • アイオリア
  • 獅子宮
  • アイオロス
  • 神殺し
  • 黄金魂
  • 田中秀幸
  • 下野紘
  • 井上剛
  • 梅原裕一郎
  • 雷属性
  • 洗脳
  • スピンオフ主人公
  • 前作主人公

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月03日 00:53

*1 アイオリア本人もこの件に関しては重々反省しており「シャイナの乱入を予測出来なかったのは自身の落ち度」と聖矢の一撃を態と受けると同時に、一旦は聖矢の捕獲or抹殺よりもシャイナの救護を優先してその場を去ろうとした

*2 アニメ版では茶髪。聖衣神話で立体化される際などにもこちらが採用されるケースが多いので、近年では茶髪のイメージの方が強いか。

*3 初戦闘の際、黄金聖衣を纏った完全戦闘状態でやってきたにもかかわらず、星矢は「お見舞いに来てくれたのかな」と呟くほど、彼を警戒していなかった。

*4 星矢との初戦闘の時は、これで星矢とシャイナさんを病室から引っ張り出した。