KARASAWA(AC)

登録日:2012/04/01 Sun 22:53:42
更新日:2025/03/19 Wed 01:06:27
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貴様は あの列車の・・・

・・好都合だ

決着をつけようか!


ピーピーピーボボボボボ



概要

KARASAWAとはARMORED COREシリーズに登場するエネルギーライフルの一つ。
名称は初代とPPのプロデューサー・唐澤靖宜氏に由来。……というのはかつてのレイヴンの常識だったが、このページにこの事が書き加えられたのは2015年になってからであった。ACユーザーの層も入れ替わっているということだろう。
ユーザーからの愛称は「カラサワ」または「唐沢」。
シリーズが進むに連れて若干のデザイン変更をしつつ、今日に至るまでACユーザーに親しまれている。



形状と性能

横から見たときにグリップ周辺が分厚く、銃口に行くに従って細くなっていく印象的な形状をしており、ACユーザーならば大半が名前を見ずともその形状だけで判別できる。

シリーズを通した特徴として非常に重いが、積むことさえできれば圧倒的な高火力をもってプレイヤーを支えてくれる頼もしい武器である。
弱体化していた時期もあったが、射撃兵器として非常に優れた総合性能と、その印象深い形状が相まって人気が高い。往年の名銃として、愛着のあるレイヴンも多数いるだろう。


派生語

  • カルサワ
AC2AAから登場した別物のレーザーライフル。
説明文におけるKARASAWAに対抗したとの記述と、いろんな意味でKARASAWAより軽いパラメータ等から、「カルサワ」と名が付いた。
カラサワに通じる形状ではあるが威力は非常に低く、代わりに重量や消費EN等の負荷が軽いのが特徴。
火力面ではKARASAWAの足下にも及ばない。

こんな感じで登場当時から微妙な総合性能ゆえに蔑称に近いものだったが、シリーズを経るごとに徐々に強化されていき、
N系では弾速や速射性、当たり判定等に由来するその取り回しの良さから、対戦では強武器とされるほどに躍進した。
ただし単発の威力と総弾数が低く、ミッションには向かないことも。


  • 肩サワ
カラサワとは形状や名称としては関係ないものだが、一応ここで紹介。
肩サワとは威力や連射速度がカラサワに近い肩部レーザーキャノンのパーツを指す。
大抵は十分な威力、豊富な弾数、その割に常識的な重量、性能相応の発射消費エネルギーというバランスのよい性能をしている。
このためミッション用にタンクや四脚のお供として非常に頼りになる。
逆に対戦では趣味パーツ。

初代では先祖と言えるプラズマキャノンの性能が微妙で、パルスキャノンに当たるイオン砲が強力なため肩サワとは呼ばれにくい。
よって2のZWC-LQ/2552あたりからが肩サワの系譜と言える。
3やN系でも同種のものが存在し、プラズマキャノンより威力は控えめだが装備負荷が少なく使いやすいという立ち位置を確立する。
威力に対して消費エネルギーが少ないのでジェネレータにも優しい。



シリーズ毎のKARASAWA


初代シリーズ

記念すべき第1作目

カテゴリはプラズマライフル(ACPPベスト版以降は戦闘中のみレーザーライフルと表示される)。
隠し武器であり、威力、弾速、連射性能と三拍子揃っており非常に強く、とりあえず連射すれば大抵の敵は倒せるほどの性能を誇る。
非常に重いが、この頃から既にこれ一本あれば大抵のミッションはどうにかなるという超性能であった。

たまに誤解されるが、入手時期の遅い隠しパーツなので初心者救済用の武器というわけではない。
(というか今作で最も初心者を苦しめるのは最初のミッションである…)
どちらかといえば対人ハンデ武器な意味合いの強い武器であった。

強力な武器に違いはないのだが、射撃遅延が存在する(所謂軸武器)ためソロプレイ含めた1P側で使用した際の命中率が低い、パーツ干渉があるので一部の重量二脚や四脚、そしてタンクに積めない、サイトが特殊(MOAでは改良されている)等、癖の強い武器でもある。

ちなみに冒頭のピーピーピーボボボボボは初代ACのミッション「ACバトル」(ワイルドキャットが登場するほう)に由来する。
ピーピーピーはカラサワの発射音、ボボボボボは敵が燃える音を指す。
ミッション開始から1歩も動かず雑にカラサワを連射するだけですぐ終わる上に初代のミッションにしては金払いも良く、ついでにEN武器で弾薬費もかからないので金稼ぎに最適であった。

元ネタはエヴァのポジトロンライフル、MOAのパッケージACアナイアレイターの右手武器がこれ。


2シリーズ

カァオカァオ
名銃の後継機。KARASAWA-MK2。

恐らくカラサワがもっとも輝いていた時代。
やはり隠しパーツで、今回は失敗したらゲームオーバーになる終盤ミッションに落ちており結構難しい。
だが性能は折り紙付きであり、
  • 強力な威力
  • 豊富な弾数
  • 優秀な弾速
  • 高い連射性能
  • バカみたいに強い被弾反動
  • 前作ではデメリットであった補正の改善
  • リミッター解除を使うとEN切れ無し
と、鬼のような性能を誇った。
下手でもコイツを振り回していればとりあえずクリアができるシロモノ。

設定資料集にはビームを加速し発射する記述があり、ガンダムF91のヴェスバーみたいな設定らしい。

AC2のパッケージ機体の右手武器でもありOPムービーで無双を披露した。
AC2のトップランカー「アレス」と隠しランカー「メイトヒース」も愛用している。
メイトヒースは本人自身がナニカされているので、数少ない弱点であるエネルギー消費もなんのそので反則級の強さである。

AC2AAではゲーム開始時からショップで売っている。
対戦ではハングレ、E砂、111の三種の神器よりさらに上、使用禁止は当たり前であった。

ACSLPでは復刻武器として復活。
性能はカラサワの弾数を減らした代わりに重量が減り積みやすくなった。


3シリーズ

今回も隠しパーツ。
過去2丁に比べると性能が丸くなり、レーザーライフルとしては桁外れに重く、弾速も遅くなっている。
…が、弱体化してもなお異常な火力、命中率、豊富な総火力を保持しており、ミッションのお供としては相変わらず重宝する。
というか火力に対して発射時消費エネルギーが信じられないほど少ないので他のレザライの立つ瀬がない。*1
重力子放射線射出装置より消費が少ないってどういう事…?

見た目はガラリと変わっており、かなり重厚な形になっている他、グリップより下側に突き出した構造がなくなっている。
そのおかげかこれ以降パーツ干渉が無くなり、タンクに積めるようになった。
相変わらずこれを積んでるランカーは強敵である。3のテラやSLのシルバーフォックスらが使うKARASAWAはプレイヤーの心を打ち砕いた。

AC3SLのパッケージ機体の右手武器だが実際に機体を組んでみると…

コトブキヤプラモデルVIシリーズでもゲームに忠実で非常に重い。


Nシリーズ

名称が変わりWH04HL-KRSWとなった。
また、このシリーズからハイレーザーという独立した武器カテゴリーに分類されるようになった。
ちなみに、このカテゴリーに分類される武器はこの時点ではKARASAWAとSPIRIT以外存在しない(ACLRPにて前述の復刻武器が加わったが)。
単なるフレーバー的な分類というわけではなく内部的にもレーザーライフルとは別物として扱われており、具体的にはレーザーライフルの弾数を回復する予備弾倉の対象外になってしまっている。予備弾倉を使わなければ関係ないとはいえ、ゲーム的にはメリットは一切なく、このデメリットしかなかったりする。

弾数減少、負荷増大等のデメリットなどで弱体化が目立つ一方で威力や命中率は健在で、
今作から対人戦より重量アセン&ミッション向けの性能になっていく。
むしろミッションランクSにはカラサワにご登場願わないと辛い場面も少なくない。

左腕用のKARASAWAも登場し、誰もが夢見た二挺KARASAWAが実現可能となった。
(重すぎるため、両腕に装備したら基本的に重量過多になってしまうがアセン次第では中量二脚でも十分可能。だが問題は腕部重量過多のためコアは一択になってしまう。)


4シリーズ

名称がHLR01-CANOPUSとなった。

カテゴリはハイレーザーライフルであり製造メーカーはメリエス→インテリオル。
4シリーズには唐沢の名をもつ兵器は存在しないが、

  • カラサワっぽい独特の形状
  • 総火力の高い重レーザーライフル
  • 説明文

といったカラサワの系譜に連なる特徴を持つ。
通称カノサワ。
とりあえず積む、というには重すぎるが、高水準に纏められた性能のおかげで主力になる。レギュやアセン次第では白栗や水没などがマッハで蒸発する。

武器名の「カノープス」はりゅうこつ座のα星。 太陽を除き、シリウスに次いで全天で2番目に明るい恒星である。

2012年2月についにVIシリーズで発売。
KRSWに比べれば軽いが普通の武器に比べたらやっぱり重いが関節がへたらずに保持可能。


Vシリーズ

名称は「LR81 KARASAWA」(V)、「X000 KARASAWA」(VD)。
カテゴリは「レーザーライフル」に入りTE属性になったが、その性能は、ナニカサレタとしか思えない、これまでのKARASAWAとは大きく異なるゲテモノ武装として登場した。

まずカテゴリ共通の特性として単射とチャージ撃ちを使い分けることが出来る。
チャージすれば弾速と攻撃力が向上、 フルチャージKARASAWAの攻撃力は圧巻の1万オーバー*2という圧倒的な火力を持つ。無論運用としてはチャージ撃ち一択。
欠点として
  • 弾数はたったの4発
  • 重量も1000超えと、腕武器としてはかなり重い。
  • 撃つ前にチャージが必要だがフルチャージ必要時間は圧巻の7秒
  • チャージを始めると物凄く目立つエフェクトが出るため狙っていることがバレやすい
といったものがある。
最早移動しながら撃てるレーザーキャノンといった趣の武器であり、数あるレーザーライフルの中でもコイツだけは使用感が全く異なる。
負荷と弾数は如何ともしがたく、玄人向けだがその圧倒的な威力から使用者は後を絶たない。
基本は1~2本積んでのパージを前提とした「撃ち捨て」運用が主であり、場合によっては初手で1発撃ち込んで即パージという運用もあった。
続編のVDでは火力は相変わらずだがアップデートで消費ENが増加する代わりにチャージ時間が大幅に減った
低容量ジェネでは撃つことすら出来ないほどにEN消費が上がりアセンをより選ぶようになったが、この火力でDPSが上がったので圧力がさらに増大している。

ちなみに威力がだいぶ低くなった*3ものの、弾数が10倍に増えた「LR-81M KRSW」と呼ばれる亜種も存在。見た目は色違いの同型銃である。
こちらは例によって『カルサワ』の通称があるのだが、性能的にはこちらの方が過去作のKARASAWAに近かったりする。
さらに続編VDで、カラサワとカルサワの中間的な性能を持つ、通称ナカサワと呼ばれる「Au-L-K37」も登場した。

VI

KARASAWAという名前の武器は姿を消した。
…が、「44-142 KRSV」というそれらしき何かは登場した。通称カラサヴァ。

カテゴリは唯一無二の「マルチENライフル」であり、プラズマとレーザーという異なる特性のエネルギーを1本で扱うことができる。
製造メーカーは優秀なフレームパーツとキワモノの兵装パーツを数多く開発している傭兵支援システム・オールマインド
素の形状はプラズマライフルの横*4にレーザーライフルの砲身をポン付けした、あんまりカラサワっぽくない変なこれまでにない代物。

チャージ武器であり、チャージの段階に応じて攻撃を使い分けることが出来る。
チャージ無しではプラズマ、チャージ1段階目で弾を8発消費してレーザー、そしてフルチャージでは20発を消費し、プラズマとレーザーを融合させて発射する。
通常のプラズマは弾速と連射速度に長けてガトリング以上のDPSになりうる。チャージレーザーは低発熱でチャージも早く連射が効くが、何といっても一番の目玉はフルチャージ。
上下に展開したプラズマ砲身をレーザー砲身が左右から挟み込むことで初代カラサワに似た形に変形し、紫と青が混ざり合う派手なエフェクトと共に背部武装を含めた全射撃系武器中第3位の攻撃力と、EN射撃武器にあるまじきボスの大技クラスの衝撃力を放つ。
アプデにより中量機以上には一撃でスタッガーとは行かなくなったが、コンボパーツとしては始点・中継点・終点の全てに使いようがある。

こんな素敵性能の高い超ロマン砲を開発してくれたオールマインドさんには足を向けて寝られないというものである。
この圧倒的ロマンの前にはWトリガーしない訳にはいかないだろう。絶望的な機体負荷を受け入れてでも。

…そう何を隠そうこいつはシンプルに重い。ACVIの腕武器で一番重い。1丁でも最軽量のコアパーツより重い。
あまりに重すぎて、KRSVでWトリガーした場合に腕部重量過多にならない腕はVE-46Aしかない。
EN負荷も相当なものなので、KRSVを装備するならそれを前提にしたアセンを要求されるレベル。

更に装弾数が少ないのに対してフルチャージ時の消費弾数が20発=たった8回しか溜め撃ちできない*5と非常に重いのも玉に瑕。
しかもVIではEN武器でも弾薬費がかかるうえKRSVのそれはかなりお高く、チャージ1発で3200c、フルチャ1回で8000cが吹っ飛ぶため収支評価へのインパクトもきつい…と、どう考えてもミッション向きの代物ではない。オールマインドのポンコツポイントがまた上がった
対人戦含むアリーナで使うにしても、(Vシリーズほどではないが)フルチャは確実に当てられるタイミングを狙って適切に運用する観察眼と腕前を求められるが、Vシリーズよろしくチャージ時にはド派手なエフェクトが発生するため周りからはバレバレ。

なお、作中に登場する独立傭兵ケイト・マークソンの愛機トランスクライバーに装備されているため、621達からはケイトのバックについていると思しきというかほぼ確実に本人であるオールマインドの最推し武器として扱われている。
「賽は投げられた」ルートのラストミッションでオールマインドと相対する時も、ラスボス前座のACが装備しており開幕フルチャブッパしてくる。本当に最推しかも。
一説には、ケイトがただの輸送ヘリを4機しか落とせないのはKRSVを一々フルチャージブッパした挙句、2回に1回は外しているためとかなんとか。
オールドンマイちゃんのポンコツポイントがさらに上がった…?


10年の熟成を経て再び我々の前に現れたカラサワは、これまでにない姿で、これまでにない形で、
しかしこれまでのカラサワが持っていた全ての要素が詰め込まれていた。
ありがとうKRSV。ありがとうオールマインド。次は名前の最後の"V"を忘れないでね





追記・修正hカァオカァオカァオピーピーピーボボボボボボボボボ


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最終更新:2025年03月19日 01:06

*1 最もスタンダードなレーザーライフル「MWG-XCW/90」と比較しても僅か600の差しか無く、一部の火力特化型のレーザーライフルすら下回る省エネっぷりである。

*2 一般的なレーザーライフルがフルチャージで威力2000台なので実に数倍近い火力がある

*3 それでもV時代はKARASAWAに次いでカテゴリ2位の威力

*4 左右で向きが異なり、機体から見て外側になる

*5 ver.1.04.1で弾数が80→160と倍になり通常攻撃の継戦能力は向上したが、チャージ射撃の消費弾数も4→8、10→20とそれぞれ倍になったため