左回転(ベイブレードシリーズ)

登録日:2014/05/01 Thu 17:35:11
更新日:2024/01/11 Thu 22:22:10
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左回転で常識をブッ壊す!!


【概要】

ベイブレードシリーズにおいて、世に出た多くのベイは『右回転』である。
逆に言うと、本項目で扱う『左回転』のベイは、『右回転』のそれと比べると数が少ないということになる。

何故『左回転』のベイは少ないのかというと、ベイブレードにおいて『左回転』は一部のベイの特権だからだ。
これについては『爆転』シリーズにおいても、『メタルファイト』シリーズにおいても共通である。

『爆転』シリーズでは主人公のベイであるドラグーンシリーズを象徴する特徴の一つが左回転であり、
『メタルファイト』シリーズでは主人公の最大のライバル、
『バースト』シリーズでは全国大会王者、世界ランキングナンバーワンのベイの特徴がそれぞれ左回転であった。

つまりベイブレードにおいては、『左回転は特別なベイが持つ』というのが一種の共通認識となっているのだ。


【左回転の優位性】

前述の通り、シリーズにおいて重要なベイのみが左回転をもっているわけだが、ここで一つの疑問が出てくる。
「左回転ベイは右回転ベイに比べてバトルに有利なのか?」という疑問だ。

まずは1VS1の場合、相手が右回転のアタックタイプベイだとスタジアムで正面衝突の激突を起こすことが多い。
こういう場合は自身の純粋なベイへの改造やシュートの威力が勝負に影響し、左回転の優位性はあまりない。

しかし、複数人で行うベイバトルでは、左回転の優位性が増す。
前述の通り、多くのベイが右回転である以上、必然的にバトルでも大半のベイが右回転となるが、
複数体のベイが回転力を削り合うバトルでは、同じ方向の回転同士がぶつかるより、逆回転の方が衝突時の衝撃が多少抑えられるため、
対戦相手に右回転のベイが多ければ多いほど、左回転のベイは右回転のベイよりも消耗が少ないという強みを発揮できる。

このように、複数人でのバトル限定ではあるが、左回転は右回転が多くを占めるベイバトルでは多少なりとも強みが存在するのだ。


【左回転ベイの歴史】

爆転シュートベイブレードシリーズ初期

1999年頃に第一号ベイ『アルティメットドラグーン』が登場したが、このドラグーンは右回転。
実は初期型のベイブレードはその構造の問題からまだ左回転をすることが不可能だったのだ。
そのためこの初期型シリーズはほとんどのベイが右回転であった。


●スピンギアシステムの登場

ある時、爆転シリーズに一つの大きい出来事が起こる。スピンギアシステム、通称『SGシステム』の登場だ。
このスピンギアベイは『5段構造による戦略性の増加と改造の向上』『回転数の増加』などが行われた。
そしてベイブレードはついに左回転が可能になった。その記念すべき第一号ベイはドラグーンSである。

これ以降、ドラグーンシリーズは左回転ベイとなった他、スピンギアをドラグーンのものと交換すれば他のベイでも左回転は可能なものの、
そもそも多くのベイは右回転を前提としたアタックリングとなっているため、逆回転させれば大抵のものが防御よりの性能に変わり、
攻撃的な左回転ベイというのは、ほとんどドラグーンシリーズのみに許された特性であった。
そして、ドラグーンは爆転シリーズの主人公ベイだったので、そこから「左回転=主人公ベイ」という共通認識も出来上がった。

以降、エンジンギアシステムまでは、左回転はドラグーンシリーズの特権という状態が続いた。


●ヘヴィメタルシステム登場

2003年ごろエンジンギアシステムは商品展開を終了することになる。
代わりに登場した新シリーズ、それは『ヘヴィメタルシステム』という従来と互換性の無いシリーズであり通称HMSと呼ばれるシリーズである。

このHMSはアタックリングのメタル化などが宣伝されており、従来のベイより小型化したシステムなのが特徴。
またHMSはシューターが変更され両回転が可能になった。それに伴いほとんどのベイが左回転が可能になった。

これによりドライガーが左回転をしたり、逆にドラグーンが右回転の爆走をすることが可能となったのだった。
一応ドラグーンMSは左回転向きのアタックリングではあったが、これによりドラグーンの左回転の特権は消滅してしまった。

何はともあれHMSが両回転になったことにより、HMSのベイは戦略性が大幅に広がった。
右回転と左回転によってアタックリングの効果が変わる『アドバンスストライカー』などアタックリングにも両回転対応による影響がみられた。
また回転方向によってタイプが変わる『ブラッディデビルMS』や『シャイニングゴッドMS』も登場した。

しかしHMSは売り上げ不振に陥り、シリーズは2005年で終焉となってしまう。


メタルファイトベイブレード誕生

2008年頃に新たな姿、メタルファイトシリーズとなってベイブレードは再び世の中に姿を現した。
新たなシリーズになり構造が一新されベイの回転方向はスピンギアで決まるのではなく爆転時代のアタックリングに当たるパーツでありベイの顔とも言うべきウィールで決まるようになった。
そのためベイの回転方向は事実上変えられないようになった。
そして主人公のベイブレード、『ペガシス』は右回転ベイであった。
左回転が主人公ベイの特権でなければ、誰が左回転の称号を得るのだろうか…

そんな中、主人公ベイであるペガシスのライバル機がついに姿を現すことになる。
そのベイの名前はエルドラゴ105F
旧シリーズの主人公ベイと共通点がある『龍』がモチーフのベイであり、そしてエルドラゴはメタルファイト初の左回転ベイであった。
旧世代で主人公の象徴だった左回転は、新世代では宿敵の象徴となった。

ちなみに右回転のアタックタイプと左回転のアタックタイプは正面衝突を引き起こす。
そのためペガシスとエルドラゴはバトルをすると正面衝突する。
正に主人公VSライバルを再現しているといえる。

  • ライトニングエルドラゴ100HF
ハイブリッドウィールシステムで登場したエルドラゴの進化形。
クリアウィールの向きを変えることで、連打攻撃(ラッシュモード)orアッパー攻撃(レイジングモード)を使い分けることができる。
後に漫画版オリジナル形態にして、コロコロコミック応募者全員サービスで手に入った極竜バージョンこと、ライトニングエルドラゴ100HF』が登場した。


  • エルドラゴLW105LF
ライトニングエルドラゴの進化形。
クリアウィールにラバー素材が付き、右回転ベイの回転力を奪うことができる。
モードチェンジも健在で、クリアウィールの向きを変えることで、連打モードor強襲モードを使い分けることができる。

後に発売された「ベイブレード究極改造セット エルドラゴver.」では、細かいギザギザに覆われ、連打攻撃に特化したクリアウィールエルドラゴⅡ ラッシュver.
外側に張り出た分厚い竜の頭部による一撃に特化したクリアウィールエルドラゴⅡ アサルトver.が収録された。
この二つは後に「ランダムブースターvol.9 フュージョンハーデス」に再録された。


●メタルファイトベイブレード4Dシステム

メタルウィールが多層構造になり、トラックとボトムが一体化した4Dボトムが登場し、より戦略に深みが増した4Dシリーズ。
それに伴い、メテオエルドラゴはエルドラゴデストロイF:Sに進化。
上層の竜のメタルフレームで取り付けた方向によってラバーを隠して攻撃重視で戦う「攻撃モード」、ラバーを出して右回転ベイの回転力を吸収する「吸収モード」の2つのモードに切り替えられ、
前半はホールフラットボトムでスタジアムを暴れ、遠心力が弱まるとシャープボトムが飛び出すギミックが搭載されたファイナルサバイブボトムを搭載。

後にエルドラゴデストロイをベースに防御力を高めたエルドラゴガーディアンS130MB
コロコロコミック応募者全員サービスで手に入った黄金の破壊竜(ゴールドアーマードエルドラゴ)ことエルドラゴデストロイDF105LRFが登場した。


またメタルファイトシリーズでは両回転ができるグラビティペルセウスAD145WD』『ヴァリアレスD:D』というベイも出た。


●ZEROGシリーズ

メタルファイトシリーズも新世代の『ZEROG』シリーズに突入する。

そしてZEROGシリーズでも左回転のベイ、ダークナイトドラグーンLW160BSFが登場する。
このベイがZEROG初にして、メタルファイトシリーズ最後の左回転ベイである。

旧世代の主人公ベイと同じ『ドラグーン』の名を冠するベイで、左回転で右回転ベイが起こすスタジアムの揺れを止め、中央に引きずり込んで連打攻撃を繰り出すことを特徴としている。


ベイブレードバースト

ZEROGから少しの休息時間を経て、今度は「破壊できる」ベイブレードとして復活した新シリーズ。
再び構造は一新されたが今シリーズもフィールに当たるパーツであるレイヤーで回転方向が決まるようになっている。

ところが、バーストにおける左回転ベイの登場は歴代のシリーズよりも遅かった。
理由は不明だが、バーストの構造的な点や商業展開における戦略的な違いが理由だと考えられる。

バーストでは大きいお友達向けの商業展開が行われ、爆転シリーズの四聖獣ベイのバースト版が発表。
ドライガーSのバースト化が宣言された後、ドラグーンSもコロコロアニキの予告ページにおける漫画版復活のイラスト告知でバースト版の存在が示唆。
左回転の再現に期待が高まる一方で、バーストで左回転ベイがなかなか出ないことから右回転ではないかという不安も浮上していた。
だが、コロコロアニキの漫画版において、バースト版ドラグーンS(ドラグーンS.W.X)も左回転の可能性が濃厚になる。

リバイバル向けではない従来のバーストシリーズでも、ドラグーンSに続き、左回転の解禁が告知。
ロストロンギヌス.N.Spが登場し、ドラグーンやエルドラゴに続いて「龍」モチーフのベイブレードとなった。
ロンギヌスはシリーズを通し、メタル素材の「メタルドラゴン」がレイヤーに2頭搭載されており、メタル特有の重量とパワーで敵ベイを吹っ飛ばす。
これ以降、ロンギヌスにはメタルドラゴンが必ず搭載され、ドラゴンの数も増えていく。
ロストロンギヌスのランチャーも左回転専用の物となっている(ドラグーンS.W.Xもロストロンギヌス専用ランチャーでないと回転させられない)。

そして回転方向が違うベイとの対戦で使える新テクニック「低速バースト」が紹介された。
これはわざと弱めにシュートして全力シュートをした回転方向が違う相手ベイにぶつかることで相手がバーストしやすくなるというもので、シュート前に新たな読み合いが発生することになった。

●ベイブレードバースト ゴッドレイヤーシステム

2017年3月からは、レイヤーに「ゴッドアビリティ」というギミックを持たせ、さらにディスクをコアディスクとフレームに分割した「ゴッドレイヤーシステム」が登場。

このシリーズにも左回転ベイが登場し、名はドレインファブニル.8.Nt(エイト・ナッシング)』
北欧神話に登場する龍「ファフニール」を元にしたベイで、ロストロンギヌスに続く龍モチーフのベイブレード。
レイヤーにラバー素材が付いており、これにより右回転ベイの回転力を奪う神能力「ドレインスピン」が可能。上記のメテオエルドラゴ、エルドラゴデストロイ(吸収モード)を受け継いだようなスペックを持つ。

  • アークバハムート.2B.At
ディフェンスタイプ
2017年11月11日発売の神改造セットに同梱されていた、バーストシリーズでは初の左回転ディフェンスタイプにして、ZEROGのグラディエーターバハムディア以来となるバハムートモチーフのベイ。
神能力は「ファイナルガード」で、相手の攻撃を受けるとスライド式レイヤーが可動し、相手の攻撃を受けにくくなる形に変形する。

ロストロンギヌスはレイヤーとディスクが一体化したナイトメアロンギヌス.Ds』に進化。
ドラゴンは計4頭で、全てがメタルドラゴン。
ロックが進む度にメタルドラゴンが移動しパワーが増す神能力「メタルドラゴンクラッシュ」を搭載。
このレイヤーとディスクが一体化した機構は、3世代先のスパーキングレイヤーシステム「ダブルシャーシ」に取り入れられる。時代を先取りし過ぎた。
色鮮やかながらも禍々しさと神々しさを兼ね備えた配色と形状は絶妙で、ベイブレードバーストシリーズでも屈指のカッコよさを持つ。
ちなみに、 コロコロ編集部が選ぶコロコロコミックにおけるベイブレードシリーズの紹介記事では1位を飾った。 (2位がメテオエルドラゴLW105LF、3位がビッグバンペガシスF:D、4位がドラグーンG、5位がドラグーンMS)



◆両回転(ゴッドレイヤーシステム)

バーストシリーズ史上初となる両回転対応ベイレジェンドスプリガン.7.Mr(セブン・マージ)』スプリガンレクイエム.0.Zt(ゼロ・ゼータ)』が登場。
レジェンドスプリガンはバースト初の両回転ベイで、神能力は1つのレイヤーで右・左の回転方向をチェンジできる「デュアルスピニング」

そしてバースト最後に登場したスプリガンレクイエムは、
ゴッドヴァルキリーの右回転、ナイトメアロンギヌスの左回転、ドレインファブニルの回転吸収ラバー、ジークエクスカリバーのメタルチップを1つのレイヤーに収め、
両回転可能な神能力「真・デュアルスピニング」を持つ「神殺し」のレイヤー。
メタルチップはレイヤーに埋め込まれているため、取り外しは不可能。
左右どちらの相手にもラバー吸収能力を仕掛けることができ、神シリーズでは重量も上位クラス円形に近い形状という、
凄まじいイカレ性能の数々を1つに纏めたバランスブレイカースペックで環境を荒らした。
後シリーズのスプリガンもイカレ性能を長きにわたり保有し続け、環境を制圧し続けることになる。


●ベイブレードバースト 超Z

レイヤーにメタルパーツが標準搭載されるようになった新シリーズにも左回転ベイが登場し、名は.12.Op』
ZEROGのシノビサラマンダ以来となる火竜サラマンダーモチーフにして、バーストシリーズ初となる左回転バランスタイプ。
超Zアビリティは、サラマンダーレイヤーを手動で10枚刃(ディフェンスモード)から5枚刃(アタックモード)に切り替え可能な「ブレードチェンジ」。

オペレートドライバーはディフェンスモード時はボール軸で倒れにくい形状をしているが、軸を外側にずらすと不規則な軌道の攻撃が出来るアタックモードに変形する、
メタルファイトシリーズの『ストームカプリコーネ』に搭載されていたM145トラックを受け継いだスペックを持つ。

  • ブラッディロンギヌス.13.Jl
アタックタイプ
ナイトメアロンギヌスの進化系。
ドラゴンの数は、外周に4頭、中央に金竜1頭の計5頭。そのうち、メタルドラゴンは4頭。
ロンギヌスに初めて金竜が含まれたが、評判は良くない。というのも、ロンギヌスは銀龍で、金竜はファブニルのイメージがあるため、
超Zアビリティは、槍とメタルドラゴンが一体化しアッパー性能を高めたレイヤーによる攻撃「ドラゴンスクリーム」。
更に、新たなドライバー「ジョルト」はスパイラルと同様に左回転時に、スタジアムを蹴る方向に渦を巻いている軸先を持つ。一方で、ラバー軸と低身長という歴代のロンギヌスで使用されたドライバーの中で唯一の特徴を持っており、アッパー攻撃特化のロンギヌスとは総じて相性が良い。

しかし、4隅に均等に配置されたメタルドラゴンのせいで攻撃力がそれぞれの場所に分散したことで破壊力が物足りなくなってしまったことや、ディスクとレイヤーの隙間が大きく、明らかにアッパー刃の位置が高かったことからコンセプト通りの攻撃が難しかった。
その上に特権だったメタルを超Zベイの特性上すべてのベイが搭載してしまったことから、ロンギヌスにあるまじき冷遇を浴びている。
そのためか、次機以降からは逆襲劇を始めている。

  • ガイストファブニル.8'.Ab
スタミナタイプ
ドレインファブニルの進化系。
前機に比べても明らかにレイヤー外側のラバーが増えており、回転吸収能力が向上。
その一方で、回転力が勝っていると逆に相手に回転を与えてしまうという回転吸収ベイの欠点を軽減するために、高速回転時は遠心力でラバー部が引っ込むギミックが搭載された。
超Zアビリティはこのラバーを活かして回転吸収を行う「ガイストスピン」。
また、アブソーブドライバーはアニメ版のフリー&ドレインファブニルの必殺技「ナッシングブレイク」を玩具版で再現できるかのようにした仕組みとなっている。

  • レフトアポロス.無限L
ディフェンスタイプ
電動で延々と回り続ける右回転と左回転の2つのベイとバトルして勝利を目指す『超Z無双ベイスタジアム』に付属していたベイ。
特筆すべきは、左回転ベイとしては初となる「竜」モチーフではないベイブレードという点だろう。

レフトアポロスは二つに割ることができ、同じく付属されているライトアルテミスと合体させることができる。
真ん中のパーツを変えることで回転方向が変わる両回転ベイとなりレフトアポロスのものにして合体させた場合『レフトエクリプス.11T.Z´』*1となる。

◆両回転(超Zシステム)

Zスプリ.0W.Zt´が登場。
超Z覚醒ベイの一つで、勢いよくシュートすると超Zウイングが開きストッパーが付いてバーストしなくなる。
何より同シリーズベイの中では異常なまでに巨大な直径と重量を誇り、かつ円形に近い形状の上にほぼバーストしないというイカレ性能から、
他2機の超Z覚醒ベイよりも明らかに強過ぎるものであり、次代GTシステムベイ相手にもよく使われる。


●ベイブレードバースト GTレイヤーシステム

レイヤーが「ガチンコチップ」「ウエイト」「ベース」の3つに分かれ、改造や戦略の幅がさらに広がったGTレイヤーシステム。

新規左回転ベイの名は「ベノムディアボロス.Vn.Bl」に付属しているイレイズディアボロス
悪魔竜ディアボロスモチーフのバランスタイプのベイブレード。

イレイズベースは5つの鋭いアッパー刃で相手を突き上げるアッパー攻撃重視の性能になっている。
ディアボロスチップはウエイト一体型になっているほか、ロック部分が細いため、左右どちらのベースに装着できる。
ただし、他のウエイトを取り付けることはできず、後述のロードベース、マスターベース。そして右回転のインペリアルベースはウエイト一体型のベースのため、装着は不可能。

GTアビリティ「デュアルファントム」により、バレットドライバーは衝撃を受けると軸先から小型ベイ「バレット」が飛び出すギミックを内蔵。
分離後、本体はスタジアム中央で回転し、近づいてきたベイのカウンターを狙う。
似た分裂機構ベイとして、前シリーズのリヴァイブフェニックス・デッドフェニックスが存在し、あちらはレイヤーそのものが強化され且つ円形形状のため非常に優秀だが、
こちらは足たるドライバーが分裂するため非常に不安定で使いづらい。


  • ツヴァイ.Dr.Sp' 滅
アタックタイプ
ブラッディロンギヌスの進化系。ロンギヌスシリーズの中では、ツヴァイのみ、漫画・アニメ使用ブレーダーが灰嶋ロダンに変更されている。
ドラゴンの数は、チップ・ベース・ディスクにそれぞれ2頭ずつ配置され計6頭となっており、ブラッディより1頭多い。そのうち、メタルドラゴンは4頭。チップのドラゴンはプラスチックだが、依然として金竜のペイントが施されている。
失敗策同然だった均等4頭メタルドラゴンを廃止し、ツヴァイベースには2枚のアッパー刃にのみ巨大メタルドラゴンを搭載。ベースにメタルを配置したGTレイヤーの採用はこのベイブレードが初であり、超Zで失ったロンギヌスのアイデンティティを取り戻すことに成功している。
さらにZ型のウエイト「滅」でメタルドラゴン付近に重量を集中させることで攻撃力を上げている。
「ドレイク」ディスクにも金属製ドラゴンが2頭搭載されており、ダメージを受けるなどしてロックが進み、ツヴァイベースのメタルドラゴンと重なると重量と攻撃力が増す。
ジャッジメントやロード、インペリアルなど、GTシリーズでは強力なアタックタイプのレイヤーが多く登場したが、それらに全く引けを取らない強さを持っている。ブラッディロンギヌスで受けた屈辱を倍返し。
GTアビリティはこれらのメタルドラゴンで強い一撃を与える『メタルストレートブロー』

  • ウィザードファブニル.Rt.Rs 閃
スタミナタイプ
ガイストファブニルの進化系。ロンギヌス同様、漫画・アニメでの使用者が変更されており、金道フミヤのベイとなっている。
ウィザードベースは外周の大半がラバーに覆われており、右回転ベイに対する回転吸収に特化した性能になっている。
「ラチェット」ディスクは外周に搭載されているパーツは右回転ベイがぶつかると固定され、左回転ベイがぶつかるとフリー回転することでギミックを持つ。これを左回転のファブニルに搭載することで、右回転のベイの回転を吸収しながら、左回転のベイの攻撃をいなすことができる。
ライズドライバーは、前機のアブソーブドライバーからスプリングを廃し、シャープな軸先と、その周囲に姿勢制御用の大型ガードパーツを配している。ガードパーツのお陰で無回転でも自立できるためいわゆる「送り合い」に非常に強い。
これにより、無回転状態、つまりただスタジアムのセンターに置いただけの状態からでも回転吸収を行えるGTアビリティ「ウィザード・ゼロ」を持つ。

その一方で、先日の通りラバーが増えたことと、ロックの緩さのせいで実機は左回転が相手だと簡単にバーストしてしまうという弱点を抱えていた。

  • ドレッドバハムート
ディフェンスタイプ
アークバハムートの進化系。
「ランダムレイヤーvol.1」に当たり枠として収録された。
ドレッドベースは進化前同様、ダメージを受けてロックが進むと円形に近づいていき、攻撃を受け流す。

  • ドレッドバハムート.7W.Om.
ディフェンスタイプ
「GTトリプルブースターセット」に収録。
「幻」ウエイトはベイと激突したとき、ラバー製の突起でロックが進むのをある程度押さえてくれる。
GTアビリティは記載されていない。

  • タクトロンギヌス.12E.T'.双
バランスタイプ
「ランダムブースターVol.17」に当たり枠として収録されたロンギヌスの亜種。
タクトベースは装着するウエイトによって刃の数が変わるギミックを持つ。

  • ライトニングエルドラゴ.10R.Z'(極龍Ver.)
バランスタイプ 竜牙「!?」
「ランダムブースターVol.17」に当たり枠として収録された、前述の「ライトニングエルドラゴ100HF」のバースト復刻モデル。
3体の竜と連打攻撃を繰り出す3枚刃を備えたレイヤーと、ホールフラットボトムの能力を受け継いだ「ゼファーダッシュ」ドライバーを装備。
ただしリメイク元と違い、クリアウィールは取り外し不可能=モードチェンジ機能がオミットされているため、要注意。
なお、通常カラー版はメタルファイトベイブレードアニメ10周年記念セットに収録された。

  • ツヴァイバハムート.Ω.α'.斬(撃龍Ver.)
アタックタイプ
wbba.ストア限定ショップで発売されたバハムートの亜種。
基本再録パーツだが、強力なベースの『ツヴァイ』。レアパーツのアウターディスク(しかも塗装)にアサルトダッシュドライバーが付いてくると非常にお得。
撃龍って何?

  • ネイキッドスプリガン.Pr.Om.天
ディフェンスタイプ
「ランダムブースターVol.19」に当たり枠として収録されたスプリガンの亜種。
切り立った円形のディフェンス型で、さらにパラドックスディスクはネイキッドベースと組み合わせたときのみ裏返してさらに防御力を高めることができる。
なぜかネイキッドベースの再録機会が多い。


◆両回転(GTレイヤーシステム)

ロードスプリガン.Bl.Dm'マスターディアボロス.Gnが登場。
ロードスプリガンはGTアビリティ「マルチスピニング」により、ロードベースの中央のパーツを切り替えることで左右のガチンコチップを使い分けることが可能。
ベースに搭載されている大型のラバー刃は攻撃と相手のベイの回転吸収を兼ね備えている。
加えて、レイヤーにはロック進行に干渉し被バーストの確率を下げるバーストストッパーが存在する。
ただし、ウエイトを装着するスペースがないため、他のウエイトや前述のディアボロスチップは装着不可能。
それでも円形に近い形状・ラバー・重量そこそこ・バーストロックイカレ性能てんこ盛り。スプリガンレクイエムの比ではない。
後述のマスターディアボロスが出てくるまでは、大体これ1機で何とかなるレベルだった。ひどい。
実際ロードスプリガン.Vn.Brが長いことデッキの両回転枠を独り占めしていた。

マスターディアボロスはベノム&イレイズディアボロスの進化系。
「マスター」ベースはバーストシリーズ初となるリバーシブル機能になっており、外側にメタルを備えたアッパー刃で突き上げる右回転、内側にメタルを備えたスマッシュ刃で叩きつける左回転を使い分けることが可能。
両回転ベイは逆回転時の安全性などの問題から大きなでっぱりがある刃をつけることができなかったがリバーシブルにして刃の向きを変えることで解決している。
GTレイヤー中でもインペリアルに次ぐスペックを誇る。左回転時がやけに強い。
マスターディアボロス.Ω(Wh).Xt+が鉄板だった。だいたいパーフェクトフェニックスあたりとディスク・ドライバーが取り合いになってた。

「ジェネレート」ドライバーはディスク一体型になっており、遠心力で軸先が変化するギミックを備える。
シュート直後は軸先が引っ込み、スタジアムを疾走する攻撃モード、遠心力が弱まると軸先が飛び出しスタジアム中央で静かに回転する持久モードに切り替わる、
上記のエルドラゴデストロイに搭載されていた「ファイナルサバイブ」ボトムを受け継いだスペックを持つ。
左回転のマスターベースを装着した際、パーツの隙間がかなり大きくなるのが目立つ。
相手にバーストさせられると、レイヤーが吹っ飛んでジェネレートだけがスタジアムで回り続けるという現象がよく起こる。スタジアムの守護神。

●ベイブレードバースト 超王(スパーキング)レイヤーシステム

レイヤーが「チップコア」「スパーキングチップ」「リング」「シャーシ(ダブルorシングル)」の4つに分かれることに、
GT以上の戦略が広がったのみならず、既存ディスクを活かしたシングルシャーシ、ディスクの互換性を犠牲に、
より重く、激しいアタックを魅せるダブルシャーシの選択と、火花が飛び散り強力なシュートを実現したスパーキングランチャーによる激しいベイバトルが可能に。

新規左回転ベイの名はダブル主人公の1人、朝日ヒカルのキングヘリオス.Zn1B
太陽王ヘリオスモチーフのバランスタイプのベイブレードであり、ダブル主人公とはいえ、爆転時代以来の左回転ベイの主役機であり、レフトアポロス、ネイキッドスプリガン同様「龍」以外のモチーフが採用されている。
(もう1人の主人公は朝日ヒュウガのスーパーハイペリオン.Xc.1Aで右回転アタックベイである。)
リングとダブルシャーシの組み替えでヘルサラマンダーのように、5枚刃の攻撃モードと10枚刃の防御モードに切り替え可能。
そしてゾーンドライバーのフリー回転するフラットシャープ軸により、長く安定したスタミナとより加速するアタック性能を誇る。

  • ミラージュファブニル.Nt.2S
スタミナタイプ
ウィザードファブニルからの進化系。
ミラージュリングは外周全てがラバーで覆われていて超吸収性能を持つが、ラバーが硬めなためウィザード程の吸収は見れない。しかし、その硬めのラバーでしっかりと攻撃ができる。
また、2Sシャーシを組み替えることで対左回転のカウンターモードにモードチェンジできる。
超王アビリティは『ミラージュクロー』

  • レイジロンギヌス.Ds'3A
アタックタイプ
ツヴァイロンギヌスの進化系。
ドラゴンは、チップに5頭、リングに2頭の計7体。そのうち、メタルドラゴンは2頭と少なめ。
チップのドラゴンは、巨大な金竜1頭に4頭の小さなドラゴンが埋め込まれているというもので、非常に分かりづらい。
チップのロック爪はヴァルキリーと同じくロックを強くする一方で欠けており、ロック山が実質-1というハンデを背負っている。ドライバーとの相性が悪いと、1ロック進んだだけでバーストすることもある。
しかし実際には、ダブルシャーシ特有の強いロックで当時バーストすることはまず無かった。
レイジリングにはメタルが搭載されており、最重量のリングになっている。最重量の座は後にホロウリングに奪われたのはナイショ。
さらにこれに3Aシャーシを組み合わせることによって、凄まじく巨大なアッパー刃を作り出すことができる。シャーシによる恩恵を最も強く受けている超王ベイ。
(この二つのパーツで巨大なアッパー刃を作るというのは、爆転時代の『ドライガーV2』を彷彿とさせるものがある。)
アッパーの大きさも勿論強力だが、特筆すべきはあのブラッディロンギヌスを意識した「メタルドラゴンのアゴ」。
この部分が凄まじい鋭利メタルとなっており、シャーシですくい上げた相手ベイにリアバしかねない強打を与える。ブラッディロンギヌスの呪い。
脳筋アタック力を追求した結果、新たな世界に足を踏み入れた模様。
超王アビリティは超重量アッパーで攻撃する『レイジングアッパー』

レイジリング+3Aシャーシが余りにもパワフルで且つ送り合いにも対応できていたことから、超王環境では終始最強クラスの座についており
、超王終盤の環境では「レイジヘリオス.Dr.3A(チップはヘリオス2)」が荒らしまくった。

  • アビスディアボロス.5.F'1S
バランスタイプ
「ランダムブースターVol.21」のレア2として収録。スパーキングチップにメタルが搭載されている。
アビスリングはスマッシュ形状をしている。
リバーシブルではないどころか、自分が最初に持ったリバーシブル機構を縁もゆかりもない別のバランスベイに奪われてしまい
自身は初代ベノム・イレイズのリング(ベース)切り替えを余儀なくされてしまうという悲惨な扱い。
そのうえ、抱き合わせの他パーツは今更コアディスクだの使われないドライバーだのと不幸が重なっている。
相方になってしまわれたデスディアボロスも同様で、ディアボロスはマジで泣いていい。
ちなみにディアボロスチップは超優秀で、超王環境では必須級
というのも、両回転対応かつメタル搭載で、ロックもそこそこ固いため。一方のスプリガンチップはロック爪が欠けておりリスクが大きくなっているので、
同じメタル搭載の両回転チップであれば、ロックが安定しているディアボロスチップが遥かに優秀。
デスディアボロスのチップは赤と黒、アビスディアボロスのものは白をそれぞれ基調としたデザインとなっている。白いディアボロスとは

  • ヘリオスボルケーノ.王.Zn´+Z
バランスタイプ
キングヘリオスの進化系。
チップにメタル内蔵、その上メタルチップコア搭載とメタルを欲張る。
『限界突破(リミットブレイク)』機能を搭載していて、バトル中ロックが進むと上段刃が回転して5枚刃から10枚刃に変化して防御力が上がる。
さらに変形後は上段刃がバウンド刃になる。
ドライバーには+Zという追加パーツがあり、取り付けることで安定性能を高められる。このZn'+Zはドリフト系と並んでイカレドライバーとして環境に君臨することとなった
ちなみにチップ単体での呼称は「ヘリオス2」。組んだ時はヘリオス。ややこしい。
超王アビリティは『リミットブレイクボルケーノ』。

◆両回転(超王レイヤーシステム)

  • ワールドスプリガン.U'2B
バランスタイプ
ワールドリングはGTシリーズのマスターベースと同じでリバーシブル機能を搭載している。ディアボロスの特権リバーシブルを奪った張本人。
両回転対応メタル搭載のスプリガンチップは、ヴァルキリー、ロンギヌスと同じようにロックが強い代わりにロック爪が欠けているため、
ロックがそこそこで欠けていることもなく両回転対応メタル搭載のディアボロスチップが用いられることが殆ど。
右回転は『スプリガンレクイエム』。左回転は『レジェンドスプリガン』を思い出すようなカラーをしている。
さらに強い衝撃が加わるとバーストしなくなる『バーストロック』機能がある。超Z覚醒システムの象徴だったアキレスさえも曇らせていく。
重量はそれほど重くなく、ラバーやメタルが廃止されているものの、円形に近い両回転対応リングというコンセプトが相変わらずイカレ性能のため、同シリーズでは終始使われ続ける。
…というか、DB環境になってもDBシリーズの両回転機は表裏で性能が大きく変わってしまいほぼ持久一強のDBスタンダードスタジアムでは使いづらいためかDr.2BやGg.Dr.1Sの組み合わせで未だに第一線で使われている
2Bシャーシは組む向きによってフリー回転するディフェンスモード、固定されるアタックモードを切り替えることが出来る。重量もかなりあるため、こちらも(ほぼワールドディアボロスに)用いられることが多い。
これもこれでディフェンスモードだとフリー回転リングで相手を踏みつけつつ自身は回転を維持するというイカレ挙動を起こすことがある。
超王アビリティは『マルチタクティクス』

●ベイブレードバーストDB(ダイナマイトバトル)レイヤーシステム&BU(バーストアルティメット)レイヤーシステム

レイヤーが「DBバトルコア」「ブレード」「アーマー」の三つに分かれることに。
アーマーとDBバトルコアを組み合わせる順序を変えることで専用のディスクを必要とするが低重心で持久力のある「ローモード」と重心がやや高くなりDB以前のディスクも使うことのできる「ハイモード」が存在する。

現在のところ新規の左回転ベイは登場していないが、GT振りにバハムートが復活した。
2022年からシステムそのままにブレードに多機能搭載、DBバトルコアに対バースト用の「BUロック」を搭載したBUシリーズに移行したが、
執筆時の2022年現在DB及びBUシリーズの左回転ベイはベイブレードバーストどころかベイブレード史においても異端な特徴を持ったベイが多い。

  • バニッシュファブニル.Tp.Kc.3
スタミナタイプ
もはやお馴染みとなったファブニルのDB版。ラバーによる回転吸収が売りであることは以前から変わらないが、
今回のファブニルはバニッシュブレードの「ラバー」「プラスチック」の含有量が逆転しているという前代未聞の特徴を持つ。
この圧倒的なブレードのラバー素材の多さによりなんと手で潰すとゆがむ(歪み切ってしまうとレイヤーにDBコアが付かなくなるのでほどほどに)。
おかげで手で弱く回した状態から回転吸収で勝ってしまうことすらある。
ハイモード時は周りにあるダンパーのような部分のみが動くようになるため、同回転に対するカウンター力が上がる。
コアのアーマーを置く部分の緑色は、ゴッドレイヤー「ドレインファブニル」のゴッドチップのカラーを意識しているのだろう。
DBアビリティは『バニッシュストーム』

  • ロアバハムート.Gg.Mm.10
ディフェンスタイプ
GT以来のバハムート。
ロックが進むと真円に近くなり、レイヤーロックにラバーを用いているなど、ドレッドバハムートの正当な後継機といえる。
バハムートコアが特に優秀で、ロックがない代わりに超強力ラバーでロック進行の勢いを殺すという強力なバースト耐性を有する*2
ロック山を持たないという特徴から、レイヤーロックを潰しかねない後述のメタルドライバーを組み合わせるという芸当が披露できる。
コアのアーマーを置く部分は桃色。アークバハムート、ドレッドバハムートの中央部分は一貫して赤色だったため、アークバハムートレイヤー外周の桃色のシールを意識しているのだろう。

  • ギルティロンギヌス.Kr.MDs.2
アタックタイプ
レイジロンギヌスが罪を背負って進化。ディスクは「カルマ(業)」。名前が色々とヤバイ。全てのパーツにメタルを搭載。
ドラゴンは、ブレードの表裏に6頭、コアにも念願のメタルドラゴンが2頭が配備され、計8頭の八岐大蛇で、金竜がいなくなった。
8頭全てのドラゴンがメタルドラゴンのため、全ドラゴンが性能強化に一役買っているというのも強み。
ブレードはレイジのようなメタル突起が無くなり、ツヴァイのように滑らかなアッパーとなったが、これでもかなり強い。
シャーシが廃止されレイジに劣るのではないかと危惧されていたが、ブレードのアッパーとローモードでレイジと同等クラスの超重量巨大アッパーを再現し、
重量もブレードだけで約17gも誇り、当たり前のようにダブルシャーシベイを叩き割る攻撃力を保有。
ハイモード時には裏側メタルドラゴンでスマッシュ攻撃が可能というコンセプトになっており、DBレイヤーの切り替え機能を最大限に活かせる。
実際、ローモードで倒せない相手をハイモードで倒せるような能力設定となっている。
なお、ロンギヌスコアも10gとかなり重めで、レイヤー全体ではなんと約41gにも到達。超王シリーズでの最重量カスタムレイヤーを凌ぐ。
コアのアーマーを置く部分の青色となっており、コア中央が透明であるのと2頭のメタルドラゴンも相まって「ロストロンギヌス」を意識しているのだろう。
ちなみに、カルマディスクの突起が凄まじく、ロンギヌスコアのロックの固さも相まって、組む際には指が痛い。回転中のギルティロンギヌスを止めるのもかなり痛く、かなりの凶器に仕上がっている。
DBアビリティは『ギルティアッパー』『ギルティスマッシュ』。2つも持っておりギルティ。

最大の欠点は、忌まわしきメタルロックドライバー(メタルデストロイ)。
ロックに干渉する突起がメタルでできているため、レイヤーロックを凄まじい勢いで削ったりへし折ったりする。
ロンギヌスコアはメタルロック対策なのかかなり頑丈かつ強固なロック機構になっているが、それでもやはり削れる。メタルドライバーこそが最大のギルティ
そもそもメタルドライバーは、初登場した超王最後のブースターの時点で凄まじい批判を受けていた
にも拘わらず、半年経過した後の本ブースターにさえ収録されることが発表された当時は、やはりというべきか阿鼻叫喚の声が相次いだ。
そしてこの後に発売されるセットにも相変わらず収録されており、罪を重ねていく。ギルティ。*3

  • 王ヘリオスMR.Gg.Zl-10
バランスタイプ
BUシリーズで進化した双子の太陽神ベイの片割れの一つにしてベイブレードバースト最後の左回転ベイ
王MRブレードはM(メタル)刃とR(ラバー)刃を一つずつ持ち、強烈な攻防と回転吸収を備えた両回転対応ブレードとなっている。
さらに、セットに同梱する「超MRブレード」と組み合わせることで、両刃ともメタル刃の「超王Mブレード」、両刃ともラバー刃の「超王Rブレード」などに組み替えられる「究極合体システム」を搭載しており、太陽ベイの片割れのハイペリオンコア(右回転)を含めると戦略の幅が広がっている。
ヘリオスコアは左回転DBコアだが、ロック強化の「BUロック」が搭載されているため、「ジフォイドエクスカリバー.Xn.Sw'.1」のザンザスディスクなどを使えばさらにバースト耐性が上がる。
ジールドライバーはラバーシャープ軸の周りにフリー回転ガードパーツが装備されてた持久力と防御力に特化した性能を持つ。


◆両回転(DBレイヤーシステム)

  • アストラルスプリガン.Ov.Qt.0
バランスタイプ
アストラルブレードはワールドに引き続きリバーシブル機構。ディアボロスの立場がますます無くなる。
今回は表裏であのマスターディアボロスと同じく明確な性能変化があり、黒色基調の右回転面にはメタルが少し乗っており、白色基調の左回転面には小さな白いラバーが装着されている。
スプリガンコアの回転方向切り替えは、グリップ型の切り替え装置がまた必要になった。ワールドではツール無しで切り替えできていたので、退化しているのでは…
コアのアーマーを置く部分の青色は、ゴッドレイヤー「スプリガンレクイエム」のゴッドチップのカラーを意識しているのだろう。
クワトロドライバーは全4モードに切り替え可能な、ゼータの上位ドライバー。ラバーとメタルを引っ提げて進化した。メタルが一部に搭載されているため、重量も約10gとそこそこ重い。
ロードやワールドと異なりロックが緩く、レイヤーのバーストロックが無くなり、円形に近い形ではなくなったなどイカレ性能の数々がオミットされた。
加えて、ブレードに内蔵されているメタルやラバーもそれほど影響を及ぼさなかったり、被バースト率がかなり上がっているため、「スプリガン選んで回してれば勝てるやろ」というものではなくなった。
それでも決して弱いわけではなく、逆に言えば、これまでが明らかに異常だっただけ。

ちなみに、セットにはあのメタルドライバーも数種類収録されている。
スプリガンコアやその他同梱コアには、ロンギヌスコアのようなメタルドライバー対策がされていないため、
メタルドライバーで組むとロック山が凄まじい勢いで消耗するので要注意。完全にミスマッチセットでは…

  • ゼストアキレス.Il.Qt'.4
バランスタイプ
まさかのアキレスがリバーシブル機構の左右両回転ベイ化。ディアボロスの立場がますます無くなるうえアキレスらしくないと発表当時は賛否あった。*4
今回は表裏、ローハイのみならず、拡張パーツ「ゼストソード」を装着することで、スピードモード、アタックモード、ディフェンスモードの選択が可能になり、レイヤーだけで12パターンの戦略が広がった。
スプリガンコア同様回転方向切り替えは、グリップ型の切り替え装置が必要だがこの頃にはアーマーの出っぱりを使う裏技が流行していたため問題は無くなった。むしろ切り替え装置よりやりやすい
さらにアキレスコアには前述のロック強化の「BUロック」が搭載されているため、改造次第ではバースト性能が上がる。
スプリガンに搭載されたクワトロドライバーがダッシュ化され、左右ローハイアーマー付け替えの12パターンと掛け合わせて48パターンのモードチェンジが可能になった。


ちなみに、セットには超王シリーズの「ホロウラグナルクレイヤー」とBUシリーズの「チェインフェニックス賞」がついており、同梱のメタルネバードライバーとチェインフェニックスの組み合わせが使いやすいとのこと
器用貧乏感が増したアキレスを食ったとも言われている

BUシリーズのアニメは日本国内で放送されることは無く終わったが、海外ではBUベイをメインにしたDBの続編「QUADSTRIKE」の第14話で、このゼストアキレス(海外名ではZealAchilles)を携えたアイガが世界チャンピオンとして登場している。作中バトルでは全て「左回転モード」を用いていた。アキレスやアイガらしくないといった声に対する公式の答えだろうか?
ゼストアキレス発売当時にモデルとなるブレーダーは存在しなかったが、公式により後付けでゼストアキレスのモデルブレーダーが正式にアイガとなった。*5

  • アストラルハローキティ.Ov.R'.0
スタミナタイプ
ハローキティコラボベイにしてDB&BUシリーズ3機種目の左右両回転ベイ

…何を言っているのかは作者もわからないし、キティちゃん自体も仕事選ばないからいつものことと信じたい…
完全新規パーツである覇王鬼帝ハローキティDBコアは真っ平らな面にハローキティが描かれている色んな意味でインパクトある形状で、左右それぞれロックの山が違う珍しい形状であり、安定した性能の右回転ベイとしても、ガツガツあたれる左回転ベイとしての運用もできるネタに留まらないガチパーツになっている。

DBコアとドライバー以外はアストラルスプリガンから流用された構成だが、もう一つの新規パーツとしてバーストシリーズの持久型の定番ドライバーのロックを強化した「リボルプダッシュ」を引っ提げていることもあり、デフォルトでも改造でも役に立つ性能を持っている。さらに改造でパワーワードがたくさん生まれている。*6
なお、スプリガンをベースにしていることでサンリオの「S」を、「オーバー」ディスクでオーバーオールを、「リボルブ(ダッシュ)」ドライバーでリボンを、モードチェンジ機であることで仕事を選ばない様子をそれぞれ表しているのではという声もある。

  • バーストスプリガン.S’.F’-8
バランスタイプ
ベイブレードバースト最後の左右両回転ベイにしてスプリガンの最終モデル
バーストブレードはアストラルと同じリバーシブル機構と左右性能変化があるが、あちらの引っかかりやすい形状が改善されており、ディスクに干渉しやすい出っ張り型のバーストロック機能(ロードスプリガンと同じタイプ)が搭載されているうえ、スプリガンコアのDBロックもあるため改造次第ではバースト性能がアップするようになっている。
軸先はフュージョンダッシュディスクと、後期のスプリガンとしては珍しくシュート場所で性能が変わるものが使われており、ブレーダーの腕次第で勝敗が決まる初期のスプリガンらしい性能を持つ。
ディスクの「スプレッドダッシュディスク」もそうだが、形状に歴代スプリガンオマージュが見られており、セット同梱のアルティメットヴァルキリー共々往年のブレーダーたちを唸らせるベイバの終盤期にふさわしい構成になっている。ベイバ最終商品はバリケードルシファーであるが…





【総括】

このようにベイブレードの歴史において左回転ベイは非常に重要な役割を持っている。
コロコロコミックで『エルドラゴ105F』が初公開された際には、「左回転は龍にのみ許された禁断の回転」とされていた。
それは爆転シリーズのドラグーンから受け継がれており、更にバーストシリーズのロンギヌスとその後に登場する龍モチーフベイにも受け継がれている*7







追記・修正はドラグーンをシュートしてからお願いします。


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最終更新:2024年01月11日 22:22

*1 ディスク等はアニメで使ったもの。

*2 ラバーロックは右回転用のケルベウスコアもある。

*3 尚、その後収録されたメタルロックドライバーの多くは突起が滑らかになっており、破損の心配が小さくなっている

*4 とはいえ、GTのユニオンでオプションパーツを加え、続く超王のインフィニットでアタックとディフェンスの2パーツが登場したこともあり、アキレスのレイヤーのモードチェンジバリエーションを増やすのであれば左右両回転化くらいしか残っていなかったことが窺える。アニメ版にてアキレスを使い続けてきた赤刃アイガは、戦った相手のいい部分を自分のフォームや必殺技、ベイの特徴に取り入れて強くなってきたという面があるため、恐らく左回転導入もそれを意識しているのだろう。一応、GTにてアイガは後に初リバーシブルを得るディアボロスを持つデルタとタイトルマッチで対決していた。

*5 他のBUベイも同様で、例えばガトリングドラゴンであれば虹龍ドラム、ジフォイドエクスカリバーであれば灼炎寺カイザ、ウインドナイトであればキット・ロペスというように、BUベイ発売当時に設定されていなかったブレーダーがあてられている。

*6 「ギルティハローキティ」や「デンジャラスハローキティ」や「アルティメットハローキティ」とか…

*7 両回転やレフトアポロス、ヘリオス系統といった例外もある。