鹿島線

登録日:2015/02/27 (金曜日) 18:55:26
更新日:2024/06/26 Wed 11:44:55
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鹿島線(かしません)は、香取駅から鹿島サッカースタジアム駅間を結ぶJR東日本の鉄道路線である。


概要

鹿島臨海工業地帯の為に作られた公団新線で開業は1970年と比較的新しい。
そのため、全線が殆ど高架路線で踏切が全くないという高規格ぶりを誇る。

また、終着である鹿島サッカースタジアム駅は「試合開催時のみ営業」の臨時駅となっている。
そのため運行上の終点は一駅手前の鹿島神宮駅で、同駅までは鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の列車が乗り入れている。

現在の輸送の主力は地域輸送で、かつては東京発着の優等列車(急行「水郷」・特急「あやめ」)が運行されていたが、高速バスの台頭で太刀打ちできず*1、2015年に廃止。現在は観光シーズンに臨時特急が走るのみ。

十二橋駅の景色の良さから、「TRAIN SUITE 四季島」のコースにも組み込まれている。

ちなみに青春18きっぷ等で乗車し鹿島臨海鉄道大洗鹿島線へ直通して乗る場合、当然ながら降車時に鹿島臨海鉄道大洗鹿島線分の現金精算が必要となるが、途中の鹿島サッカースタジアムまではJR東日本の管轄であるため、鹿島神宮から普通の切符で乗車した場合より少しだけ安くなる。


使用車両

  • E131系0番台・80番台
ワンマン運転に伴う209系置き換えのために導入された。
セミクロスシート車の2両編成で、車椅子対応トイレが成田・香取側の車両に配置されている。
80番台は線路設備モニタリング装置を搭載していて、車内に保安装置などの機器室が設置されている。

  • E217系
  • E235系1000番台
4両の付属編成が、総武本線成田線からの直通列車や間合い運用で使用されている。
2002年のW杯でカシマサッカースタジアムが使用された時は、E217系の11両編成(2階建てグリーン車を連結した基本編成)が入線した。

※画像はE217系
*2

  • 209系2200番台
サイクルトレインの臨時列車「B.B.BASE佐原・鹿島」で使用される。
1~3号車及び5・6号車には1+2アブレストのボックスシートとサイクルラックが設置されている。
4号車のみロングシートとフリースペースとなっている。
バリアフリー対応車は2号車で、車椅子対応の席と洋式トイレがある。

  • E257系500番台・5500番台
臨時列車の特急「あやめ祭り」で使用される。
500番台は房総エリア向けに投入した5両編成で、かつては定期列車の「あやめ」でも使用されていた。
500番台の余剰編成を団体・臨時用に改造したのが5500番台である。

  • 鹿島臨海鉄道6000形
1985年の大洗鹿島線開業時に導入された。
関東の鉄道では珍しい2ドア転換クロスシートの車体構造となっている。
写真のように経費節減のため塗装を省略した車両や、ガールズ&パンツァーのラッピングなどカラーバリエーションも多数。
開業記念品としてKATO製のNゲージが限定発売されており、近年再版されるまでとんでもないプレミアがついていた。
*3

  • 鹿島臨海鉄道8000形
2016年に6000形置き換えのために導入された。
3ドアのロングシート車で、関東鉄道常総線の車両に近い見た目となっている。

  • EF65形・EF210形直流電気機関車
貨物列車に使用。


駅一覧

  • 佐原
成田線乗り換え。運行上の始発駅。
駅の南側が市街地になっており、木造町家建築、蔵造りの店舗建築、洋風建築など歴史的景観の街並みを見られる。
ちなみに駅北側にある香取市役所は旧・佐原市役所である…。

  • 香取
線路名称上の起点駅だが無人駅。
時々職員による特別改札を行うことがある。

  • 十二橋
牛山氏の全国秘境駅ランキング168位。
田んぼの真ん中にある秘境駅。待合室が新しくなった。
駅は高架上にあるが、鹿島線内では唯一列車交換不可能な棒線駅。

  • 潮来
潮来市の中心駅。
毎年6月に行われるあやめ祭りの最寄駅の為、1年の収入の殆どを6月だけで稼ぐ異色な駅。
因みに読み方は「いたこ」と地味に難読。
「B.B.BASE佐原・鹿島」や「あやめ祭り」といった臨時列車の停車駅でもある。

  • 延方
1面2線の交換駅だが一線スルー化されているため、列車交換がない時は1番線のみ使用する。
ホームは6両編成までしか対応していないが、貨物列車行き違いのために線路有効長はかなり長くなっている。

  • 鹿島神宮
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線乗り換え。ほぼ事実上の終着駅。
鹿嶋市の中心駅にして駅名にもある様に、鹿島神宮の最寄駅。
ちなみに元々この地名は「鹿島」で、市内の団体や企業も「鹿島」が使用されているのだが、市名だけ「鹿嶋」と漢字が違う。
これは旧鹿島町から市に変わる際、佐賀県の「鹿島市」と重複しないようにしたためらしい。

  • 鹿島サッカースタジアム
線路名称上の終着駅。
上記の様に、鹿島サッカースタジアムで試合が行われる時のみ旅客営業する変則臨時駅。
普段は無人で、試合がない時は貨物駅として使用されている。
とはいえJRと鹿島臨海鉄道の正式な境界駅はここなので、JRの企画乗車券はここまでが有効区間になっている。
因みにマニアな歴史ファンぐらいしか知らないが戦国時代の剣豪、塚原卜伝の出身地だったりする。




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最終更新:2024年06月26日 11:44
添付ファイル

*1 その高速バスにはJRバスも参加している。

*2 出典:Wikipedia URL: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/32/E217_JR-East.jpg 日時:2016/01/21 出典者 Takasunrise0921

*3 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/chiho/kashima/6000a.jpg 日時:2016/01/21