さしみ回転

登録日:2015/05/19 Tue 01:59:29
更新日:2023/07/28 Fri 12:36:56
所要時間:約 5 分で読めます





風見しんご「ハハハハハwwwwwさしみ回転wwwww」

板東英二「さしみ回転っていっぺんでいいからやってみてください! そんなものは!」

所ジョージ「確かに、ヤマ賭けてるんですよ。そのヤマが当たらないんだもの!」



さしみ回転とは、あたまに「さ」のつく鉄棒ですることである。…たぶん。



【概要】

かつて日本テレビで放送されていたクイズ番組「マジカル頭脳パワー!!」。
その人気コーナーの一つに「マジカルシャウト」というものがあった。

このクイズの最大の特徴はマイクに向かっていち早く回答を叫んだ者のみが回答権を得られることである(たとえ正解を叫んでいたとしても、回答の早さで他の誰かに遅れをとっていた場合ポイントにならない)。
マジカルシャウトの問題の多くは(細かい知識など必要なく)冷静に考えれば簡単なものであるが、回答の早さを優先する余り、時に珍妙な誤答が生まれるのである。

その代表格が超インスピシャウトにおける所ジョージの誤答であり、その中でも1995年11月23日の放送回で出題された「頭に『さ』のつく鉄棒ですること」という問題に対する「さしみ回転」という回答が出演者および視聴者の腹筋を崩壊させた誤答の代表格として語り継がれている。


【問題のその瞬間】

回答者4人は左から所ジョージ、間寛平、加藤紀子、飯島愛であった。

1問目は所ジョージが正解。
2問目は超インスピシャウトで「あたまに「く」のつく………サーカスですること」という問題が出題(後述)。


そして6問目、この4人の組み合わせでは5度目の超インスピシャウトでその瞬間がやって来た。


「問題。超インスピシャウトです」


もうこのアナウンスが流れた時点で観覧席は大爆笑である。



あたまに「さ」のつく………鉄棒ですること

所ジョージ「さしみ回転!!

飯島愛「逆上がり!」
間寛平「サーカス!」

\ブーッ/\ブーッ/\ブーッ/\ブーーーーーーッ/
↑いつもより多く鳴らされる誤答ブザー

この後、本記事冒頭のやり取りがなされた。



この後の展開としては、再び超インスピシャウトが出題されたが観覧席から笑いは起こらず。
その際は「あたまに『よ』のつく時刻」という問題に、休みだった間寛平以外の全員が「4時」と答え、一番早かった加藤紀子がポイント獲得。
所ジョージ「やっぱ時刻って言われてから考えたんじゃ遅いんだよなー

なお、これにより加藤紀子が4ポイントとなり、所ジョージと同ポイントで並んだが、次の問題を所ジョージが正解し、100点を獲得して優勝。
珍誤答の山を築きながらもさらっと勝ってしまう所ジョージであった。




【その他の誤答例】

所ジョージは、予めヤマを張っておき、間違った回答を始めてから無理矢理題意に合うような表現にすることが多かったため、珍回答ラッシュになっていた。
以下、その例をいくつか紹介する。

・「あたまに「く」のつく………サーカスですること」

 間寛平「く、く、く、…
 所ジョージ「クマ乗り!
 飯島愛「くのいち!」

さしみ回転の放送回で、最初に出題された超インスピシャウト。
正解は「空中ブランコ」。
回答権を得たのは寛平だが、隣で大声で「クマ乗り!」と叫ぶ所ジョージに惑わされ、二の句がつげず不正解
所ジョージはクマ乗りについて「クマの玉乗りですよね」と主張。まあ、クマを使うサーカス自体は確かにあるのだが。
なお、所は寛平に対して「はっきりわかってから言わなきゃ!!」と言い放った。 お前が言うな


・「あたまに「お」のつく………髪型」

 所ジョージ「お尻のような五分わけ!!
 間寛平「おっ……」

上記の後、程なくして再び姿を見せた2度目の超インスピシャウトにて。
寛平は(今回は回答権が得られなかったものの)またも所ジョージに惑わされ回答が頭文字だけで終わってしまった。
ちなみに正答の例としてはおさげやオールバックなど。
なお、所は(誤答ブザーが流れたと思われる上の方に向かって)「心が狭いなぁホントに!」等と愚痴っていた。

この後、所ジョージがお休みの間に3度目の超インスピシャウト、「あたまに『う』のつく方向」という問題が出る。
これを間寛平が「海」と誤答したことで所ジョージが休みから復帰。


・「あたまに「ね」のつく………元旦に来るもの」

 所ジョージ「ネコ~~
 加藤紀子「年賀状!」

その後もゲームは進み、超インスピシャウトが4度目の登場。
「超インスピシャウトです」と読み上げられた時点で、観覧席からは少し笑いが起こっていた。

回答としては、所が笑いをとりつつ、加藤紀子のポイント獲得を阻止。
元旦にネコが来ると縁起がいいんだ!!一年の!!」等と言っていたが、当然間違い。
ちなみに十二支の逸話の場合、ネコはネズミに騙され、元旦ではなく翌日の1月2日に来ている。

以降は、この放送回以外での珍誤答例

・「あたまに「か」のつく………焼肉」

 かぐや姫が食べるような焼肉!

確かね、竹を燃やしてね、笹焼きってのがあったような」と博識なところを見せていたが、アウト。
正答例としてはカルビとかカシラ。


・「あたまに「び」のつく………湖」

 ビスケット湖!

丸い形をした北欧もしくはオランダにある湖らしい。世界中探せばもしかしたらあるかも・・・?
正答例としては琵琶湖やビクトリア湖(アメリカの五大湖の一つ)など。
なお、「球技って言われたらビスケットボールって言ってましたね」とのこと


・「あたまに「あ」のつく………パン」

 あしたのパン!

あしたのパンだよあしたのパン! パンでしょ!? パン! きょうのパン、きのうのパン、あしたのパン!
某有名ボクシング漫画との関係はないと思われる。
正答例としてはアンパン・揚げパンなど。
アンキパンはどう判断されるか気になるところ。


・「あたまに「こ」のつく………あいさつの言葉」

 小森のおばちゃまこんばんは!

司会の永井美奈子に、小森のおばちゃまにしか言ってないと指摘され不正解。
小森のおばちゃまこと映画評論家の小森和子氏については若い人にはあまり知られていないかもしれない。
興味のある方は各自ググってみよう。
一般的には こんにちは か こんばんは になるだろう。


・「あたまに「な」のつく………滝」

 なすの滝!

どうやら滝壺がなすび型で、苔がむしていて紺色っぽくなっている滝らしい。
板東英二「お座り!
でも、実際に「那須の滝」はあったりする。
ただ、一般的に知名度が高いのはナイアガラの滝や、日本なら那智の滝でスタッフが想定していた回答の本命はこれらであろう。

なお、この2問後、超インスピシャウトではなく、所の誤答でもないのだが、さらに腹筋崩壊物の出来事が起こる。
それが…


「似たもの三択です。お砂糖、お塩、おみそ、「お」を取ると調味料にならないのは?」

間寛平「なす!」


これである。
問題に存在しない解答をしてしまい、パニックに陥る間寛平。
なお、板東英二に「なすなんてどこにあったのよ!」と問われた間寛平は、所の方を指しつつ「いや、物凄い強烈な印象が」と発言していた。


・「あたまに「か」のつく………アメリカの州」

 海産物がいっぱいとれるオレゴン州!

正解はカリフォルニア州かカンザス州。
ちなみにオレゴン州は正解の1つであるカリフォルニア州の北隣に位置しており、当然西海岸にも面しているため海洋漁業も行われている。
所ジョージが答えたのが内陸の州であったら突っ込み所がもう一つ増えていたのに残念


・「あたまに「ひ」のつく………ベル」

 ひぐまベル!

問題が全て読み上げられてからしばらく誰も回答せず考える時間があったのに間違えてしまった珍しい例。
所はベルを鳴らすマネをしながら「♪ひぐま~ひぐま!」と歌っていた。

おそらく、想定された回答は非常ベル。
「ヒグマ除けの鈴」(一般には熊鈴という)が正解かは…微妙なところかもしれない。


・「あたまに「み」のつく………切り方」

 南十字星型!!

1997年の『スーパークイズスペシャル』で答えた珍解答。



【余談】

本番組のレギュラー回答者(1枠席)であった所ジョージは、マジカルシャウトに限らず、その鋭さや珍行動で番組を盛り上げていた。

以下、その例
  • 立体文字クイズで圧倒的な強さを発揮
    • それを阻止すべく強化された新・立体文字クイズで問題が出た瞬間に正解(スタッフが素で「え゛ぇっ!?」と驚愕した)。
      この結果文字の回転するスピードがさらに早くなった。
  • マジカルコインで問題が出る前に正解(ちなみに放送日は5月上旬だった…と言えば勘のいい方なら答えがわかるだろうか)。
    所曰く「予知能力、予知能力! 数多い日本語の中から、ひとつを選べばいいんですよ!」とのこと。無茶だろ…*1
  • おぼえてしりとりバトルで5週連続で初手マル禁ワードを引いてアウト*2
  • マジカルクラップで2人同時にアウトにする
  • エラーをさがせでは300点の間違いを序盤で見つけ出し、酒井法子のマジカルミステリーツアー行きを阻止

  • マジックで書いた眼鏡や工事用のヘルメットといった奇抜な格好で出演することも
  • マジカルバナナの最中にセットで遊んでて自分の番に気づかずアウト
  • マジカルバナナで「髪の毛といったらない」と言い、テロップで「所さんだけのことなのでアウト!」と突っ込まれる
  • マジカルチェンジで顔にシールを貼って遊びながら回答。
    結果、ついさっき出た単語を忘れて繰り返してテロップで「あいつは前に出た! 人の話を聞いてない! アウト!」と突っ込まれる。
    ちなみに「聞いてない」と突っ込んだのは隣の加藤紀子
  • 番組収録中にトイレに行く
  • イラつき早押しマジカルスキャナで正解が「カリフラワー」だった時、その名称が思い出せずブロッコリーの白いのと主張し続け正解できずじまい
    板東英二「そういう表現では駄目です。天の声が駄目といっております。
  • その次の回のマジカルスキャナで正解がえのきだけだった時、やっぱり名称が思い出せずキノコ白いブロッコリー鍋用キノコ極細マツタケもどきと言い続け、-50点で正解が表示されてやっとクリア
  • スペシャルバナナで相方の加藤紀子が勝ち残ったが、アウトになったのに認めようとせず往生際が悪い間寛平に対し、「失格の方。ヘッドフォンは床において下さい!!」と書かれた紙を表示して抗議した
  • 番組に「世界ふしぎ発見!」でお馴染みのスーパーひとし君人形を持ってくる(板東は当時、「世界ふしぎ発見!」のレギュラー)
  • クリスマスの飾りを勝手に盗んで股間に付けて遊ぶ
  • ジャケットの裏にトップ頭脳賞で獲得した万年筆を大量に付けて登場した(その回でもトップだったが賞品は日本テレビのボールペンだった)

ただ、そんな所ジョージもマジカルポーズは苦手だった模様。

なお、これらの所ジョージの残した数々の伝説はパネラーにもスタッフにも強い印象を残していた。
96年下半期の降板後、代わりにレギュラー昇格した今田耕司は板東に「この席は頑張らなあかんよ」と言われている。




追記・修正は鉄棒でさしみ回転ができる方にお願いします。


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最終更新:2023年07月28日 12:36

*1 ちなみにこの問題では俵孝太郎も問題が表示された瞬間に正解し、「数多い日本語の中から一つを選んだだけです」と所の発言に乗っかっていた。

*2 マル禁ワードは10個しかないのに「九十九里浜」「竜宮城」「スイカ割り」というようなリスト化しきれそうにない複雑な単語でひっかけていたため、スタッフがマル禁を所の答えを聞いてから操作した疑惑もある