登録日:2009/09/23 Wed 16:06:03
更新日:2025/02/11 Tue 14:42:43
所要時間:約 8 分で読めますしおすし
『しりとり』とはゲームの一種である。
【概要】
ルール(基本的なもの)は以下。
開始時に、参加者のうちの一人が適当な単語を提示。
次番以降の人は、順に、前の人が言った単語の最後の文字(つまり『尻』である)から始まる単語を言っていく。
口で言えば簡単だが、実際やってみると奥深い……そんなゲーム。
無論、敗北条件もあり、「ん」で終わる単語を言ってしまうと負け。
けれども、(
日本語には「ん」で始まる単語がほとんど無いが、)外来語や固有名詞も含めると「ん」から始まる言葉は少なくないの
だ。
だから、稀に変則的なルールとして「ん」から始まる言葉を可とすること
も。
※
もちろん、あくまでルールなので、「ん」で終わる単語を言った側が負けで終了=無理にしりとりを続ける必要も無いのは留
意。
以下の様に「ん」から始まる具体的な言葉はアフリカに多く存在しており、例えば…
- ンジャメナ(チャド共和国の首都)
- ンゴロンゴロ保全地域(タンザニア連合共和国中央部に存在する世界遺産登録の自然保護・保全地域)
- ンゴウンデレ(カメルーンの都市)
- ンデベレ族(ジンバブエに居住する民族。言語として「ンデベレ語」も存在する)
- ンビラ(アフリカの民族楽器)
- ンドゥール(人名 ユッスー・ンドゥールなど)
などなど。
どれも外来語ではあるが、
沖縄にも「んみゃーち」、「んなと」など、「ん」で始まる挨拶があるなど、文化の名残とはいえ日本にも「ん」で始まる言葉はなくはな
い。
いかんせんYouTuberのンダホ(フィッシャーズ)が使えるというのは忘れられがちだが、後述のように人名を使用不可とするルールが適用されていれば使えないというシチュエーションになるか
も。
もう一つおまけに、
古典落語には『ん廻し』という演目も存
在。
【詳細なルール】
以下のようなルールがメジャーだが、地方・個人によって細かいルールの差異があること(ローカルルール)も考慮すべき。
●基本的に挙げる言葉は名詞に限定
いくらでも
語尾が変化する動詞はルール上不正を働きやすいので、名詞のみが多
い。
一方で、名詞の中でも、代名詞や固有名詞の扱いは多少の差異があり、
- 一般的な常識としてよく知られた固有名詞ならば使用可能
- 「アメリカ」「ニューヨーク」のような国名や大都市の名前、「トヨタ」などの企業名、「長嶋茂雄」などの有名人等をOKとする
- 友人の名前や自分の住んでいる地域の名前など、一般的ではないが参加者は全員理解できる固有名詞なら使用可能
- 厳格に人名も固有名詞も使用不可
などがあるので、事前に確認しておきたい。
いくつかの名刺を接続詞で繋ぐ、「○○の△△」「○○と××」のような形で構成される句を使うのもアウト。
とりあえず、「桜の木」などは不可と思えばいいが、「こどもの日」のように接続し含めて祝日の名前であるような場合は可とするルールにすることも。
もしくは、小説・漫画・アニメ・ゲームなどの作品名であればOKとする場合もあり、固有名詞がダメなルールの場合はもちろん使用不可。
●回答済の単語を、再度使用してしまうとアウト
「同一語」の解釈も色々あり、発音や元の外国語が全く異なる単語でもその意味や内容がほぼ同一である場合のみや、同音異句の場合も既出とみなされることも。
もう一方で、誰にも指摘されなかった場合は負けを免除されることもある。
ルールとして、概要だけでは伝わりにくいので、以下に例を示すと
- 例1:一般的な略称の後に正式名称を使用
- 「高校」が出た後「高等学校」と答えたような場合。
全く同一の内容を指す名詞であるため、既出とみなされることがある。
- 例2:他言語での直訳を使用
- 「高校」が出た後「ハイスクール」と答えたような場合。
上記は日本語の後に英語で答えた場合であるが、意味が同一であるために既出とみなされることがある。
- 例3:同音異句を使用
- 「蜘蛛」が出た後「雲」と答えたような場合。
意味が異なっても音が同じため、既出とみなされることがある。
こんな感じ。
実在する
某土8番組では、同一語を何回言っても良いが、その分リズムテンポが速くな
る。
ルール上、いくつか特筆すべき事項があるのが、次から挙げる末尾の文字の扱いだ。
●濁音・半濁音の場合、「゛(濁点)」「゜(半濁点)」を取ることが可能/不可能
例:
「ストーブ」→「ブランコ」、「プリント」、「フルーツ」いずれも可能(濁音・半濁音無視のルール)
→「ブランコ」のみ(濁音・半濁音採用のルール)
上の、「゛」を取ってはいけないルールでも、例外的に、尻の文字が「ぢ」・「づ」になった時には、「じ」、「ず」に、変えていいと決められがち。
ちなみに、後述の時間制限を定めるルールの場合、「変えてもいいが、変えた場合持ち時間にペナルティ」という決めにされることも。
モタモタと濁音・半濁音で始まる言葉を思いつかないまま時間が流れるのも興醒めだが、自由に変えられたのでは簡単すぎる、その折衷案のような形。
●長音の扱い
幾つかパターンがある。
ルールを明確に決める場合、末尾の長音は「母音とする」、「無視する」、「長音も含みながら答える」のいずれかで対処。
例:
「ミキサー(ミキサア)」→「アイスクリーム」(母音とするルール)
→「サンドバッグ」(無視するルール)
→「サーキット」(長音も含みながら答えるルール)
●拗音・促音(ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉ、ゃ、ゅ、ょ、っ)の扱い
維持するケースと、元の文字(清音)に戻すケース。どちらのルールも一度ずつは体験したことあるでしょ?
少々の例外もあるにはあり、維持が難しい単語に限り清音に戻す裁定がなされることも。
最もわかりやすい具体例は、おそらく「ピッツァ」。
例:
「滑車(かっしゃ)」→「しゃくなげ」(維持するルール)
→「やりなげ」(清音に戻すルール)
アルファベット・数字で終わる単語など、日本語外の様々な単語に対しても多岐に渡るルールが『尻』には科せられる。
ルールとは異なるが、回答に制限時間を設けて難易度を上げて、ギリギリの頭の回転を競うのもしりとりの醍醐味。
【余談】
店を賭けた史上最も熱いしりとりが繰り広げられる、ジャルジャルの「しりとり」というネタが存在。
今でもYouTubeで見れるので、是非見ていただけたら。
ラーメンズの「金部」というネタも有名。
いきなり冒頭で、金がらみの単語のみでしりとりする金しりとりが展開され、「う」が最強であるという結果に帰着。
奇しくも、YouTubeでも見れるので是非見ていただ(ry
「ダウンタウンのごっつええ感じ」の“オジンガーZ”というコーナーでは、オジンガーZと気象予報士の福井さんによるしりとり対決も存在した。
例えば、「ん」で終わっているのに「んんどうかい」と続ける。
ルール無用のデスマッチとしか形容できない光景。
今でもYouTubeで(ry……は見れないのさ。
様々な珍解答が続出する熾烈なデスマッチしりとりといえば、「めちゃイケ」の七人のしりとり侍の高速戦だろうか。
歌唱関係ならば、「おかあさんといっしょ」などで流れることもある「こぶたぬきつねこ」「ようかいしりとり」などが有名であろう。
歌といえばボカロPも忘れてはいけない。
稲葉曇、日向電工、そしてwowakaといったボカロPは発表した楽曲のタイトルがしりとりになっているそうな。
- 稲葉曇:秘密音楽→クーラーガール→ループスピナ→ナミダ電波→パスカルビーツ→ツクリカケノ心象→うつしあそび
- 日向電工:アンダワ→ワープアンドワープ→プラスチックケージ→ジベタトラベル→ルミナステンプル→ルスバンドライブ→ブリキノダンス→スパークガールシンドローム→ムーンウォークフィーバー→バケモノダンスフロア→(アンダワに戻る)
- wowaka:グレーゾーンにて。→テノヒラ→ラインアート→とおせんぼ→僕のサイノウ→裏表ラバーズ→ずれていく
中でも稲葉曇とwowakaは処女作から7作目までがしりとりであるというところまで一致しているが、これは稲葉曇がwowakaをリスペクトしてのことだという。
上では、実世界でのしりとりあれこれを述べたが、二次元だと、アニメ「
帰宅部活動記録」で、しりとりというゲームの奥深さが第1話の約半分以上で語られ
た。
ただ、これも必見ではあるが、YouTubeで(ry……見たら犯罪です
ぞ。
到底、一般人では対応しきれないであろうものが、漫画「
めだかボックス」に登場した『消失しりと
り』。
リスト化して追加ルールを書き出す
と
- 各人50字(厳密には45字)を持ち、既に使った字を2度は使えない。
- ただし、単語の先頭の字については、自分の字は消費されない。
- 必ず、4字以上の単語とする
という、果てしなく高度なしりとりであるのは間違いない。
一度しか作中には出てこなかったが、なんと、途中経過の省略なしで最初から最後まで描かれて……アイエ!!西尾先生、こんな話書けるのナンデ!?
デュエル・マスターズに存在しているのが“最後に「ん」の付くクリーチャーを全て破壊する”効果の《スーパーしりとりガー》というカード。
独特すぎる効果で相手によっては刺さるが、能力を使う条件が厳しいのでネタカード止まりになりがち。
・地名しりとり(CBC)
知らない人も多かろうが、ある意味伝説となった企画なので、地方ローカル局の企画ではあるもののここで紹介しよう。
産まれはCBC(中部日本放送、TBS系)の深夜番組「ノブナガ」…その中の1コーナーとしてスタート。
当時は若手芸人だったワッキー(ペナルティ)が道行く人に、「自分が行った事のある地名」をしりとり形式にて答えてもらい、その場所に行き、そこでまたしりとり形式で答えてもらって、
最終的に東海3県(愛知、岐阜、三重県)を制覇する・・というまあ良くありそうなコーナー。
長く続くとは誰も思わなかったスタートは愛知県の「矢場町」で、最初は制作側も数週間で終わるくらいの軽いノリだった。
ただ……何故か三重県の地名がなかなか出ず、どんどん訪れる地域、範囲が広がっていく事に。
日本を飛び越え海外(ハワイ、タイ、ブルネイ)まで飛ばされ、最終的に福島県と福井県を除く日本全国を巡る長期コーナーとなり、ワッキーと企画の知名度までも上がって行く始末。
ついに、足掛け3年10か月、303日間が経過(実際にしりとりをした回数は501回)し、「ま」から始まる地名に出た答えが
「ま、まつ、さか・・」
であり、とうとう最終目的地三重県(松阪大学正門前)に。
二十年以上前(開始は2001年)と古い、かつローカル番組の一企画から始まったものの、いろんな意味で予想を裏切った神企画。
悔しいことにその良さをとてもじゃないがお伝えし切れないので、興味のある方は調べて頂ければ幸い。
今だったらDVD屋さんにあるかもしれないので探してみるのもよし。
しりとり→立項→腕無し→修正→いびつ→追記→客観視→修正→いい感じ
- 宇宙刑事→銀行→上野→のれん -- 名無しさん (2014-09-26 19:43:54)
- やらないか→快感→感動→どうにも止まらない(一部「二字とり」がはいっています) -- 名無しさん (2014-09-26 20:05:55)
- もうやめよう→うん 終わってしまった・・・・。 -- 名無しさん (2014-09-26 20:07:04)
- りんご→ゴジラ→ライオンズ -- 誉彦 (2014-10-06 19:07:45)
- ホリックって漫画でしりとりで魔よけする話があったけど、あれって漫画オリジナル? -- 名無しさん (2014-10-06 19:12:19)
- ↑図工→後ろ→ロバ -- 誉彦 (2014-10-10 20:02:11)
- ここ最近読んだ漫画で「ラ行を出されると不利」「同じ音で回す必勝法」ってのがあったんだが本当か? -- 名無しさん (2014-10-23 21:42:52)
- リンゴリラッパセリンゴリラッパセリの永久ループ -- 名無しさん (2014-12-02 07:03:11)
- チャド共和国の霊圧が・・・消えた・・・? -- 名無しさん (2016-02-19 12:47:28)
- ↑3 それなんてアクマゲーム?まあ、結局は自分のボキャブラリー次第だろうなあ…まず相手の語尾から始まってラ行の同音で終わる言葉ってのがかなり限定されるし拘ると不利になりそう -- 名無しさん (2016-04-22 05:53:27)
- 昔どこでもいっしょ(初代)のしりとり対戦のために、キャラにあらかじめ覚えさせておく単語を全て『る』で終わるようにしている猛者がいた。ただしキャラは自分のプレイヤーに対して「最後が『○』で終わる言葉で…」というなぞなぞを出す事もあるので『る』ばかりで地獄だったらしいw -- 名無しさん (2020-01-31 18:33:56)
- どこでもいっしょのしりとりでは、対策していないと「ぢ」や「づ」で詰むことになる。鼻血(はなぢ)、疣痔(いぼぢ)、会津(あいづ)などの対策に、「ぢぢぢ」やら「づっっっづ」だの訳のわからん単語を覚えさせていたな…。 -- 名無しさん (2020-04-07 13:37:24)
- 昔あった特撮で、カブタック「○○だカブ」→相手「ブ○○」→カブタック「○○だカブ」の繰り返しだったので相手から抗議されて仕切り直しになったのを覚えている。 -- 名無しさん (2024-05-14 14:01:53)
- これ内容の説明がせっかく途中までしりとりで説明できてたのに他の人が追加したからかめちゃくちゃになってますね…(●2つめ辺りで途切れてる) -- 名無しさん (2024-05-14 15:58:20)
- ↑いやマジでびっくりした。 だから、ささやかながら自分が加筆した所くらいはその形式にしてみました。 -- 名無しさん (2024-05-14 16:49:42)
- 四千頭身のあたまとりゲームも面白くて好き -- 名無しさん (2024-05-14 17:12:34)
- 濁音・半濁音のあたりまでは頑張ってみた。ついでに、章立てを明確化してみた。大項目だけはしりとり無視する形だけど・・・ -- 名無しさん (2024-05-14 17:27:53)
- なんとか、全部をしりとりで繋げてみました -- 名無しさん (2024-05-14 21:43:24)
- 所要時間から投票まで繋げて無限ループするようにしてみました。あと尻取り部分は分かりやすく着色しました。 -- 名無しさん (2024-05-15 19:05:47)
- 凄い……! -- 名無しさん (2024-05-15 22:40:52)
- いい仕事してますねぇ~拍手を贈りたし -- 名無しさん (2024-05-16 09:27:20)
- …! 皆さん編集お疲れ様でした!↑7以降 -- 名無しさん (2024-05-16 15:52:49)
- ゾルディック家の子供らと、「こぶたぬきつねこ」を追記 -- 名無しさん (2024-05-16 16:16:27)
- すっとこどっこい例外は草 -- 名無しさん (2024-05-17 11:52:21)
- マジカル頭脳パワー!!は変則ルールが豊富だった -- 名無しさん (2024-05-18 21:25:18)
- コメントのログ化を提案します -- 名無しさん (2024-05-29 11:52:48)
- コメントをログ化しました。 -- (名無しさん) 2024-06-05 12:39:59
- アニマル横町のアニ横しりとりの回が好きだったな。原作は実際の芸人の名前を使ってたからアニメはいろいろ変更されてて、後半はしりとりで言った場所にワープする「ホニャラ式」で遊んでたけど。 -- (名無しさん) 2024-06-30 08:55:46
- 素晴らしき項目! -- (名無しさん) 2024-12-18 15:22:04
- クレイジーな項目だな(褒め言葉) -- (名無しさん) 2024-12-18 17:01:10
最終更新:2025年02月11日 14:42