西谷誉(龍が如く)

登録日:2015/06/26 (金) 14:25:18
更新日:2025/04/26 Sat 23:28:36
所要時間:約 15 分で読めます







あんた、強いらしいなぁ?
……ワシぁ強い男は大好きやでぇ?




西谷誉(にしたに ほまれ)は、龍が如く0 誓いの場所の登場人物。
CVは闇ひろしこと藤原啓治氏。

臙脂色のスーツを身に纏った近江連合直参鬼仁会*1会長を務める男。
己の欲望にひたすら忠実で、破天荒過ぎて親の近江連合すら手を焼いている問題児。
幼いころから付き合いのある刑事曰く「万引きの上手い赤ちゃんで、幼稚園でスリと置き引き、小学生でカツアゲ、中学生で車荒らし、高校で殺人」という根っからの犯罪者。
真島曰く「飛び級」。

性格は刹那主義及び快楽主義者であると同時に後の真島のような狂気が渦巻いており、度合いとしては『1』或いは『OTE』が近い。
また、どうしようもない戦闘狂の喧嘩師でもあり、自分の脚にドスが貫通するほど刺さろうがむしろ嬉しそう(或いは気持ち良さそう)にしているなど破綻している一面もある。
気に入った相手の流儀をきっちり守った上で命を削り合う殺し合いを楽しめればそれでよし、そうでなくてもどっちにしろ殺し合いが楽しみたいという一番面倒くさい上に厄介なタイプ。
別の目的で来た筈が、いつの間にか強い誰かと喧嘩するという目的に摩り替わっている事もしばしば。その気性は正に「関西の狂犬」。
本人曰く口は堅い性格で、秘密は墓場まで持っていく。
義理堅く気に入った相手に対しては損得勘定抜きで協力するなど掴めない部分があるが、人格者は慕う一面があり、蒼天堀警察署刑事・通称ビリケンとはある理由から強い信頼関係にある。

マキムラマコトの死を偽装しようとした李を拳で引き止めた後、真島があしたば公園で不用意に捨てたほぐし快館の制服と破いたマコトの替え玉の写真入りの紙袋を拾い、
それから3日後にマコトの死を偽装、偽装工作代行をカードにグランドを貸し切って真島と邂逅する。
真島がマコトの殺害を命令されていた事を知っている口振りだが…?






目的はマキムラマコトの命ではなく身柄だった。
曰く、「強い真島君が女一人殺せなくて困ってるのが見てられないぐらい可哀想だったから手を貸した」が、
何故マコトをつけ狙うかは語らず、マコトとお話さえ出来ればそれで良し・真島はその日蒼天堀に浮いた替え玉の死体がマキムラマコトの死体であると佐川を言いくるめればいいと言い放つ。
拳でもって聞き出すかと煽るが、真島は支配人としての流儀からグランド店内では手を出せないと知るや否や、
真島君の流儀守ったらなアカンしー、でもワシも真島君と殺り合わなおさまりつかんしー(゚∀゚)」と勝手に悩み、
自分を「頭がおかしくなって店でドス抜いたヤクザの強盗」扱いにして支配人を名乗って警察へ通報。
「客」には手を出せない真島の流儀を逆手に取って自分を「サツも認める立派な強盗」に仕立てあげ、仕事抜きで真島との喧嘩に縺れ込ませる。
結果的に敗北し、大人しくお縄につくが、標的として真島をロックオン。凶気に満ちた笑みを浮かべていた。
グランドに来た理由が「マコトの話をしに来た」ではなく、「真島と喧嘩しにきた」に摩り替わっているような気がするが気のせいだろう…多分。



  • 敵として
後の時系列の真島に似たトリッキーで素早い動きで翻弄し、スウェイは後年の真島が直線としたら西谷は変則という今作の変態スウェイ枠。
計2回戦う事になるが、1回目はともかく2回目は場所が狭い為立ち回りには注意が必要。共通して後のナンバリングタイトルでの真島を踏襲したモーションが織り交ぜられている。
蹴りとドスを織り交ぜた隙の小さい連続攻撃を得意としている為、LEGEND難易度では嵌められてそのままボコボコにされる事も。
獲物は白鞘のドスであり、戦闘中のQTEで弾かれたドスを巡って真島と殴り合い、QTEに成功した場合西谷の脛に深々と刺さる。
ただし逆に失敗してしまうと深々と真島の脚に刺さってしまう為、どっちにしろ絵面的に痛いのには変わりない。
また、2回目の戦闘は上記QTEに加えて壁に真島の手を押し付けてドスで突き刺して来るが、入力猶予はどこかの冷麺の超高速正拳突きに比べ有情なので、焦らなければミスすることは少ないはず*2
時折その場に仰向けになるや否や、そのまま脚だけでガサゴソ動いて真島へ突撃しながらドスを振り回すという行動に出るが、その様はまるで臙脂色のG様。ちなみに起き上がる時に地味に頭を払っている。
おぉっとっとぉぉぉ」と言い始めたら十分な距離をとって生暖かく見守ってあげよう。比較的出が遅いし3歩ほどで起き上がるから。






真島は西谷が逮捕された直後、佐川に死体の不審な点*3と何故西谷が暴れていたのかについて疑問を投げかけられるが、なんとか切り抜ける事に成功する。
その後蒼天堀警察署の留置場にいる西谷との面会を条件に「三途の川底」で3連勝した真島に対して、ビリケンは西谷のある過去を明かす。





その昔、ある片親の一人娘が蒼天堀の水面に惨殺死体で浮かんだ。
娘は顔は見る影もないほどに殴られ、身体はメッタ刺しにされていた。
1年がかりで犯人をやっとの思いで追い詰めた父親だったが、犯人は未成年だったため少年院送致のみで済まされ、直ぐ釈放された事により一層地獄へ突き落とされる。


その後、犯人の少年が当時高校生の西谷によって滅多刺しにされ殺害された。


幼少から付き合いのあった少年―当時高校生だった西谷が、娘を奪われた男の心情を察したのか、犯人に意趣返しをしたのだ。
外道には外道にしか出来ない役割がある。誰にも感謝されないが、王道に生きる人々を支える。
西谷が自ら復讐を代行するという汚れ役になり、それを教えられた父親―ビリケンは「三途の川底」を作り、西谷の窓口役を務めるようになった。
形はどうあれ、娘の仇を討った西谷に対する恩返しもあったのだろう。

一方で、真島を匿う形でマキムラマコトに似た詐欺師の女性を殺す仕草は、かつて自身が殺した不良のやっている事と同じではという声もあったり


その後、真島はビリケンの案内により西谷のいる留置場へ案内される。西谷は真島を見るや否や、

ああせな真島君が店で喧嘩してくれへんかったし(・ε・`)野球の試合と一緒でどんなエエ喧嘩でも決着付けなアカン!(゚∀゚ )
途中で雨天中止になったら選手のええプレーも無意味になってまうやろ
5回裏までやってりゃ試合は有効やろが(´・ω●)
あの喧嘩はまだ1回表やヽ(`Д´)ノもう一回殴り合うて楽しみたいんやc(`Д´と⌒c)つ彡

と拗ねるわ駄々を捏ねるわで、自分がやった事とはいえ警察の到着で水を差され有耶無耶になっていた真島との喧嘩の決着を熱望するが、
マコト誘拐犯を探すために来た真島によって蹴られてしまい、犯人の白いスーツの男は仲間かと尋ねられると
「白いスーツの男は仲間にいない、だが真島でも自分でもない第三勢力という予想はついているし、その目星もついている」と告げる。
そこへ灰皿を持って来た警官に酒を頼むと、ビリケンの「お小遣い」の影響もあるのか、はたまた幼い頃から世話になってる影響か、蒼天堀警察署の留置場は西谷にとっては給仕付きの自宅のような、「日本一安全かつ熟睡出来るねぐら」と言った。

第三勢力について「教えようかな~どないしようかな~(゚∀゚)」と勿体ぶるが、楽しい殴り合いじゃ済まなくなるという真島の警告に寧ろヒートアップ。
ワシは強いモン見るとな、アソコ*4が堅なってしまうんや。もう我慢でけへん!」と下ネタ全開で主張。
「変わった奴やなぁ」で流せる兄さんはともかく、お巡りさんこいつです。

殴り合いの末再び敗北し、真島は「ビリケンが言うように、もしもっと別の出会い方をしていればいい仲になれたかもしれない」と零したものの、
殴り合う理由を持って出会えたから最高にいい出会い方」と返す。真島はまっとうな言い方するなと答えたものの、もう完全に西谷に毒されているのは気のせいではないはず。

佐川を裏切って自分に付かないかと誘った上でマコトを攫ったのは表向きには東城会の代紋を掲げていない東城会直系日侠連という裏組織であること、
そしてマコト誘拐の主犯格は後に三代目東城会会長となる日侠連総裁世良勝であること、
数日前に世良が日侠連を引き連れて蒼天堀に潜り込んだという情報からマコトを狙っているのではと勘繰っていることを伝え、
そこで真島は嶋野を含め何故東城会内の2つの組織がマコトを執拗に狙うのかと疑問を抱くが、西谷は自分の雇い主が堂島組若頭補佐・渋澤であることを暴露。
東城会内部でマコトの持つ「カラの一坪」を巡って堂島組・嶋野組・日侠連*5による事実上の内部抗争が発生している事をほのめかす。

マコトの奪還を考えた真島に「東城会の汚れ仕事専門組織である日侠連は甘くない」と警告して止めるが、同時に真島と自分が組めば勝ち目が無いわけではないし、
何より佐川を通して嶋野から下された命令はマコトの殺害である為、佐川と組んでいる以上確実にマコトを手にかけなければならない局面が来るが、
西谷は日侠連からはあくまでマコトの身柄を渡せと命じられているので、佐川と手を切って西谷と組めば取り敢えずマコトを殺さずに済むという利害関係の一致を伝えるが、
「日侠連はマコトを殺すようには見えないし、自分の目的がマコトを殺さない事であればそのまま預けるし、
マコトはもう裏社会の食い物にされすぎた。自分にはマコトを殺せなかった、マコトを生かした責任がある。
ただ命があればいいということではなく、人として生かさなければいけない責任がある。極道の食い物にはさせない
と再び断られ、もっと早く出会わなかった事が本当に残念だと漏らして日侠連の潜伏先が椿園の弁天屋であると伝えると同時に、
弁天屋に案内して一緒に暴れると発言。結局は日侠連との喧嘩にかこつけて真島と一緒に暴れたいのが目的にも思えるが。



房の鍵は開いたままだった為、勝手に留置場を真島とともに出ようとした矢先、背後から銃声が響いた。
同時に背後の廊下の先から背中を撃たれたビリケンが現れ、西谷に逃げろと呻いて絶命。
そこへ先ほど酒を頼んだ警官が現れ、「東京の人間から真島と西谷を殺せばビリケンが握らせていた小遣いの100倍の金*6をやる」と言われ裏切っていた事を知る。
直後警官に腹部を撃たれ、「悪いコトばっかりしてたらバチ当たんなぁ」と死を覚悟して警官と真島の間に立ち塞がり…―



思いっきり暴れたらええ
思いっきり楽しんだらええ!!
ヤクザなんぞ どうせ早よ死ぬんや
なら 後先考えんと
自分の道 前に進めや……
なあ?


早よ行けや 真島ぁ
マコトっちゅう女 生かした責任
キッチリとったらんかい!!




行けやぁ


真島ぁ!!





西谷は、彼なりに真島の置かれている状況―グランドに縛り付けられ、過剰なまでの監視を付けられ、監獄代わりの蒼天堀で鬱屈している事を理解していたのだろう。
後の「嶋野の狂犬・真島吾朗」のパーソナリティを築く言葉を叫び、真島の盾となって凶弾から真島を守り抜く。
血反吐を吐いて満身創痍になりながら警官へ歩み寄り、真島が留置場から逃亡した直後警官の悲鳴が響き渡った…


  • 龍が如く7外伝では
強烈な印象を残した彼であるが、流石に死んでしまってはどうすることも出来ず今後は登場しない…。(担当声優の藤原氏も鬼籍の為に更に難しいと言える)
と思われていたが、なんと7外伝にて三代目西谷誉が登場。まさかの襲名制だった事に驚いたプレイヤーは多いだろう。
そんな三代目を演じるのは「キム・ジェウク」。韓国系の俳優が演じているのにはわかると思うが理由がある。

この三代目もまた初代と同じく、自由気ままに生きながらも強い人間に対しては興奮するタチ(カメラが股間を一瞬映すのもしっかり受け継いでいる)。
しかし、クズでありながらも確かな人情が存在した初代と違って、三代目は弱い人間に容赦をしないという一面を持っている。
身寄りの無い未成年の少年たちを殺し合わせたり、余りにも残酷な拷問を幾度と行っていたり…と残虐な性格であり、そのせいで恨みを持つ人間も多かったという。
逆に本家若頭の渡瀬勝の事はかなり慕っており、その感情はもはやヤンデレレベル。
その危うい言動を取るこいつをどうするかが本編の大きな流れの一つである。
また浄龍の正体を「堂島の龍」と見破りその名前を呼ぶと共に章が終わる…と思ったら章をまたいだ瞬間に浄龍に殴られ言ったはずの台詞が中断させられたり、詳細は省くが最終的には「恨みはあるがそれ以上に役に立つ」という事で生かされほぼ鉄砲玉にされるなど、初代や真島のアニキ*7が見たら呆れそうなくらいの小物っぷりを発揮していた。
実際に戦っても結構な強さ…なのだが、ストーリーの都合上やたら丈夫であり「アレ明らかに死んでるだろ」という事をされても意識を失うだけで済んでいた。そういう意味でも拳銃一つで死亡した初代とまた違う。

ゲーム的には非常に強い難敵であるが、ストーリーでの扱いはちょっとした障害程度であり、武力でも知力でも桐生に出し抜かれるレベルであった。
このあたりは「バブルというヤクザの全盛期でギラついていた時代の西谷誉」と「暴対法などで締め付けられ狡い金稼ぎで生きているヤクザ衰退期の西谷誉」という対比なのではないかと言われている。








思いっきり修正したらええ
思いっきり追記したらええ!!
wiki篭もりなんぞ どうせ早よいなくなるんや
なら後先考えんと
自分の道 前に進めや……
なあ?



この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 龍が如く
  • ヤクザ
  • 龍が如く0
  • 近江連合
  • 関西の狂犬
  • 藤原啓治
  • 狂犬のルーツ
  • 汚れ役
  • もしも友達になれたなら
  • 臙脂色のG様
  • 白鞘
  • 代行者
  • 西谷誉
  • 愛すべきバカ
  • 鬼仁会
  • 会長
  • 戦闘狂
  • 享楽的
  • 蒼天堀
  • トラブルメーカー
  • 襲名
  • キム・ジェウク
  • 勃起
最終更新:2025年04月26日 23:28

*1 近江連合において誰ともつるまず、それでいてどこの縄張りだろうと好き勝手やらかす蒼天堀のトラブルメーカー

*2 このQTEに成功したと同時に戦闘終了するとそのままドスを手放す。

*3 西谷が敢えてそうしたのかは不明だが、李がそうしようとしたようにほぐし快館の制服を着ているにもかかわらず指紋や顔といった個人を判別出来る証拠は徹底的に消している為、結局個人を特定させたくないのか否かが不明瞭という点が佐川によって指摘された。

*4 アソコと言うと同時に西谷の股間がドアップになる。お察し下さい

*5 堂島組はマコトから土地の強奪を、嶋野組はマコトを殺害して権利者不在を、利害関係が一致している立華不動産を含めた事実上の風間派である日侠連はカラの一坪を得るためにマコトを助ける事を目的としていた

*6 曰く娘が行きたがっている大学の資金という事だが、例え小遣いの100倍の金がリターンしてもおまけで極道からの贈賄と殺人罪最大3人分+東城会から命令されて近江連合直参組織組長を殺害したという事実が残る為、残っているのは社会的制裁か塀の中行きか、家族ひっくるめての近江連合からの報復・或いは東城会による口封じなので結局は札束で作った捨て駒である

*7 幸か不幸か真島はこの三代目とは邂逅していない。