登録日:2015/07/02 Thu 01:17:02
更新日:2025/03/10 Mon 09:29:56
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◆スパイダーマン3
『スパイダーマン3(SPIDER-MAN3)』は07年の米映画。
【概要】
MARVEL社のコミックヒーロー映画『
スパイダーマン』のシリーズ第3弾にして完結編。
今作では悪役(ヴィラン)が3人も登場するという大盤振る舞いの構成で、しかも前2作では惜しむべくも出番をカットされた人気キャラも登場している。
また、監督のサム・ライミは本作のテーマを「
復讐」と「赦し」と発言しており、前2作でも「普通の青年」であることを強調されてきた主人公の持つ「悪」の面にも着目し、善と悪の二次元論では終わらせないようにしている。
…が、如何せんその3人ものヴィランを登場させる盛り沢山すぎる構成のせいで、「話が散漫」、「中途半端」、「キャラクターに感情移入できない」と批判が続出。
元々は本作でシリーズを完結させる予定であったが、本作までの興行的な成功を受けてシリーズの続行と第4作目の製作が決定。しかし、監督のライミと製作会社ソニーとの関係が決裂し、結局当初の予定通りに
本シリーズの完結が決定。とはいえ、本作で物語が割と綺麗に完結したので、打ち切り感があまり無かったのは不幸中の幸い。
予定された第4作は、
リブート版の新シリーズとして製作されることになった。
哀れ、更なる名作となりえるはずだったこの作品はどうしようもない大人の事情とゴタゴタによって振り回され、挙句に続きがこれ以上描かれる機会まで永遠に失われてしまったのだ。
1作目から新時代の映像と主人公の描写で世界中から多くの支持を集めたシリーズとしては、あまりにもやるせない幕引きであった。
【物語】
ドクター・オクトパスとの激闘からしばらく経ち、蜘蛛の力を持った超人ヒーロー、スパイダーマンは今やニューヨーク中の人気者となり、晴れて両想いとなったメリー・ジェーンとも順調で、ピーター・パーカーはまさに絶好調の中にいた。
そして、MJへのプロポーズを決意した最中、突如として父・ノーマンの仇を打とうとした親友ハリーが、身体能力増強薬と武装一式を改良して自らに服用し、ニュー・ゴブリンとなってピーターを強襲。
戦闘の末ハリーは頭を強く打ち、記憶喪失となってしまう。以前の優しい彼に戻って複雑な思いを抱くピーター。
一方で、MJは舞台もクビになり恋人・ピーター=スパイダーマンの人気を見せつけられ、まさに絶不調の中にいた。おまけに同級生のグウェンと親しいピーターの様子を見て、彼に当たり散らすようになってしまう。
そんな中、ピーターは、警察からベン叔父さんを殺した犯人が別にいるという情報を知らされる。
その男、フリント・マルコは金を盗んだ強盗犯キャラディンの仲間で、かつて逃走用の車を確保する際、ベン叔父さんを不本意な形で殺してしまった過去をずっと後悔していた。その後は刑務所に収監されていたが、難病を抱えた愛娘への想いを諦めきれずに脱獄。その際に分子分解装置の中に落ちて、実験に巻き込まれてしまった事で、彼は体を砂に変える怪人「サンドマン」となってしまう。その力を使い、マルコは娘の医療費を手に入れる為に現金輸送車を襲撃し始める。そんな事情を何も知らないピーターは、マルコへの憎悪を燃やし眠りについたが、その彼に宇宙から飛来してきた黒い不吉なモノが絡みつく。
目覚めると彼は黒いスパイダーマンスーツを着たブラック・スパイダーマンとなってしまっていた。そしてサンドマンを一方的に嬲り倒したことを機にそのスーツに依存するようになったピーターは、束縛からの開放感と慢心を増幅させ、徐々に性格を豹変させていく。そんな彼を同僚のエディは逆恨みし、サンドマンも自身の邪魔をするスパイダーマンに強い怒りを覚える。
一方、記憶喪失になったハリーの耳元に、グリーン・ゴブリンの怨念の声が囁く。
果たして、三者三様の復讐の行方は?
【登場人物】
- ピーター・パーカー/スパイダーマン/ブラック・スパイダーマン
演:トビー・マグワイア/吹き替え:猪野学
主人公。お馴染み人気者ヒーローと優秀大学生の二つの顔を持つ心優しい青年。
前作でMJと両想いになり、日常生活も上手く回せるようになって少し調子に乗っている。
そのままMJにプロポーズまでこぎつけようとしたが、その無意識な言動で彼女を怒らせてしまい、関係がギクシャクすることに。
さらに、ベン叔父さん殺しの真犯人を見つけ、これまで封印してきた復讐心を再び燃え上がらせ、その心の闇を宇宙生命体「シンビオート」に付け込まれた事で、「黒いスパイダースーツ」の形で寄生されたブラック・スパイダーマンとなってしまう。
寄生された後は復讐心と傲慢さ、攻撃性を肥大化させ、荒っぽい戦い方を好むようになり、普段の態度も道端で突然70年代のダンスを踊ったり女癖も悪くなるなど調子ノリノリになった。
この時のピーターは「陰キャの考える陽キャ像」みたいな感じで非常に気持ち悪い。…まぁシンビオートに寄生されてこの程度にしかならないのが、普段から温厚な彼らしいと言えば彼らしいが。
その後はハリーに報復し、MJにも恥をかかせるなどするが、その際にようやく我に返り黒いスーツを切り裂き、本来のスパイダーマンに戻る。
しかしそれがまた新たな火種を呼ぶ事に。
演:キルスティン・ダンスト/吹き替え:岡寛恵(日テレ版:北乃きい)
お馴染み尻軽舞台女優。
ピーターへの想いを自覚しラブラブカップルとなり順風満帆…と思いきや、批評家の酷評を得て舞台をクビになり場末のバーのシンガーにまで落ちぶれてしまった。それまでピーターがどれほどの苦境に晒されていたか知らない彼女はピーターに八つ当たりする。
さらに、自分とは反比例するかのように人気者になったスパイダーマンの現実を見せられ、加えてスパイダーマンが自分と同じシチュエーションでキスをし、素顔のピーターとも親しい女の出現に怒りを募らせ、彼と距離を置くようになってしまう。自身がクビになったことは話さずにである。
そんな彼女が身を寄せたのは記憶喪失になったハリー。うん、相変わらずである。
しかし、記憶を取り戻したハリーに脅され、ピーターに別れ話を持ちかけてしまう。
そして、自分の舞台を邪魔したピーターの豹変ぶりに愕然とするも…。
前作までの好き放題っぷりに比べたらそのしっぺ返しかどうかは知らないが、今作ではピーターの調子ノリっぷりと比較すると境遇が可哀相。
演:ジェームズ・フランコ/吹き替え:鉄野正豊
お馴染みファザコン御曹司でピーターの大切な親友…だが序盤からクズムーブ全開。
前作で父の仇スパイダーマンの正体と、父の裏の顔が
グリーン・ゴブリンと知ってしまい、復讐のために父の遺品の身体能力増強薬と武装一式を改良し、理性を保ったまま先代と同様の超身体能力を得る。
そのフル装備でピーターを奇襲するが、彼の反撃にあって頭を強く打ち、高校時代からの記憶を失ってしまう。
その時の彼は事件が起こる以前の優しい性格で、ピーターとも大の親友として接していた。この時の彼とピーターの様子はなかなか心に来る。
だが、ゴブリンの残留思念の囁きで記憶を取り戻した彼は、ピーターの心を弱らせるべくMJに近づき2人の仲を引き裂こうと目論む。
しかし逆上した黒ピーターに逆襲を受け、大怪我を負わされた事で、2人の仲は完全に破綻。...しかしその後、執事のバーナードからノーマンが死んだのはピーターのせいでは無く、ゴブリンの自滅によるものだった事を知り、遂にピーターへの憎しみを捨てる。終盤ではヴェノムとサンドマンに苦戦していたスパイダーマンを救う為に駆けつけ、皮肉にも
スパイダーマンとゴブリンが共闘するという前々作からは予想だにしない衝撃的な展開となる。最期はスパイダーマンを殺そうとしたヴェノムに父同様にグライダーに刺されてしまう。最期はピーターとお互い親友である事を改めて理解し、息を引き取った。
演:トーマス・ヘイデン・チャーチ/吹き替え:石田圭祐
刑務所を脱獄した強盗犯で、家族以外は心からは信用しない人間不信な性格。
第1作で死亡した強盗犯キャラディンの仲間で、ベン叔父さんを殺害した真犯人だと断定された。しかし実際は逃走する為の車を奪う為に脅すだけで殺意は無く、寧ろベンの説得で心が揺らいでいたが共犯者に背後から声をかけられ、背中を押された拍子に持っていた銃が
暴発してしまった事で殺害してしまったというのが真相だった。
強盗に加担していたのも単なる私利私欲の為では無く、難病を抱えた愛娘「ペニー」の医療費を手に入れる為に、自らを犠牲にして仕方無く行っていたとの事だった。その為、本心は娘想いの心優しい男性であるが、
犯罪に手を染めてしまった事で現在は妻に見放されている。
警察からの逃走中、分子分解装置の中に迷い込み、肉体が砂と一体化してしまう。その結果、彼は肉体を砂に変化させ変幻自在の攻撃を仕掛ける怪人「サンドマン」に変貌。その力で再び強盗を始めた際にスパイダーマンと対決する事になる。
一度はスパイダーマンを退散させたが、二度目でブラック・スパイダーマンと対峙した際は、事情を知った彼の殺す勢いの猛攻に打ち負け、下水の中に落ち形状崩壊を起こしてしまう。
その後、奇跡的に復活した彼は自分の邪魔をするスパイダーマンに強い怒りを覚える。時を同じくして、スパイダーマンに逆恨みしていたヴェノムに協力を持ちかけられ、スパイダーマンを倒すべく共同戦線を張る。そしてヴェノムがスパイダーマンとの戦いで爆死した後、自身が病の娘を救う為に仕方無く強盗していた事実とベンを誤って殺してしまった経緯、さらにその行いを現在でも深く後悔している事をピーターに話し、お互い分かり合えた事で無事に和解。最後はピーターから「アンタを許す。」と言われた後、涙を流しながら砂となって何処かへと
消えていったが…?(その為、彼は立ち位置的にはヴィランでありながらシリーズで
唯一死亡しなかったヴィランとなった。)
映画では周囲の砂を取り込むことで巨大化することもできる。
第二次世界大戦に活躍したヒーローとは無関係。
デイリー・ビューグル社の新人カメラマン。
野心家で、スパイダーマンの特ダネ写真を撮ろうと躍起になっており、ピーターに対抗意識を燃やす。
グウェン・ステーシーとは恋仲と思っているが、実際は彼の一方的な思い込み(コーヒー飲んだだけ)であり、彼女からの対応は薄い。
ブラック・スパイダーマンに粗雑に扱われたことに腹を立て、捏造写真を使って彼の犯行をでっち上げた特ダネで社員となるが、ピーターにそれを見抜かれ一転クビになってしまう。
さらにグウェンと親しくなったピーターを目撃し、彼に殺意まで抱くようになる。
ちなみにノベライズ版では捏造写真の件でグウェンを激怒させてしまい、トドメと言わんばかりに彼女との関係が破綻した事が明らかとなっている。
教会にピーターへの天誅を願いに来たところ、丁度落下してきたシンビオートに寄生され、元々の性根のせいかシンビオートは見事に合致。
黒い「スパイダーマンもどき」の怪人「ヴェノム」となり、サンドマンと手を組んでスパイダーマン=ピーターの抹殺に乗り出す。最期はスパイダーマンにより、シンビオートから引き離されるが、スパイダーマンがシンビオートにパンプキンボムを投げた際、自ら飛び付いてしまった事でシンビオートと共に爆死。その結果、骨まで砕け散ってしまい遺体は残らなかった。
原作ではダークヒーローとして人気のキャラクター・ヴェノムだが、本作では徹底して凶悪で態度も小物で、圧力や事故で凶悪な別人格や人工知能に意識や思考を乗っ取られてしまったノーマンやオクタビアス、娘への深い愛情がきっかけで強盗に加担し、ベン叔父さんを誤って殺害してしまった挙句、実験に巻き込まれ全身が砂と化したフリントとは異なり、(闇堕ちしていたピーターにカメラを壊された事以外)同情の余地がほとんど無い、根っからのクズ野郎として描かれている。どちらかというと原作におけるライバルキャラである
カーネイジに近い。(元々サム・ライミ監督は、ヴェノムが好きでは無く、本作にヴェノムを登場させるつもりは
全く無かったが、上からの指示で渋々登場させる事になってしまったという。)
ピーターへの恨みも完全な逆恨みであり、はっきり言って極めて共感性の薄いキャラなのだが、本作のテーマである「赦し」から考えると、最期はピーターを赦し、心の安寧を手に入れたハリーとは異なり、最期までピーターを赦せず、力に固執し自分自身すら失ってしまった彼は本作で最も哀れな末路であったともいえる。
原作とのかけ離れっぷりからファンからの批判を浴びた不遇なキャラである。本作及びシリーズの事実上のラスボス。
ちなみに本来メインヴィランはサンドマンにする予定だったが、前述の通り、上からの指示で急遽彼もメインとして登場する事になったという経緯があり、全体的にとってつけた感が漂うのはこのため。
演:ブライス・ダラス・ハワード/吹き替え:小笠原亜里沙
ピーターの大学の同級生でニューヨーク警察警部の娘。授業で活躍するピーターとは(友達としてだが)仲がいい。
エディとは恋仲に思われているが、実際はコーヒーを飲んだだけであり、彼の押しつけがましい態度にうんざりしている様子。
モデルの仕事中起こった事故でスパイダーマンに助けられ、彼に好意を抱く。
その後、式典での彼への感謝スピーチで現われたスパイダーマンに逆さ吊りキスをしてしまう。
奇しくも、それらのシチュエーションはMJがスパイダーマンに惚れたきっかけそのままであった。これらを目撃したMJは、プロポーズの場でのピーターのグウェンへのデレっぷりと相まってその無神経さに酷く腹を立てることに。
そして、黒化したピーターにデートに誘われるも、MJの務める店で彼女の歌を妨害するような悪趣味なやり方にドン引きし、彼を諌めて去って行った。その後、終盤ではハリーの葬式に参列していた。
原作ではピーターの最初の恋人で、グリーン・ゴブリンに殺され彼に忘れられないトラウマを植え付ける運命の女性だが、本作での扱いはかなり中途半端な役どころ。どちらかというと原作におけるエディの元妻であるアン・ウェイングに近いポジション。
逆に言えば中途半端である故に原作と違って命を落とすことなく最後まで生き延びている。
演:ローズマリー・ハリス/吹き替え:谷育子
お馴染みピーターの叔母さん。
ベン叔父さんとの馴れ初め話を聞かせた後、恋人にプロポーズする決意を固めた甥に夫の形見の指輪をエンゲージリングとしてプレゼントする。
夫の仇を改めて知らされるが、その事実に取り乱す事無く受け入れ、復讐心を抱くまいと心を強く持つ。
前作に引き続き、復讐心に囚われるピーターを諌める「復讐」に対する持論で、相変わらずのヒロインである。
演:J・K・シモンズ/吹き替え:立川三貴
お馴染み反スパイダーマン派の鬼編集長。
相も変わらずスパイダーマンが悪事を働く瞬間を捉えた写真を追い求めているが、スパイダーマンに好意的な世論には抗えない様子。
また今作では、捏造写真を企てた部下にきっちり責任を取らせ、その後大きく謝罪記事を掲載するなどジャーナリストとしての志の高さも見せつける。
高血圧を患っており、奥さんとの電話漫才がやたら完成されている。
他にも女の子にフィルムが空のカメラを100ドルで売り付けられたりと相変わらずのコミカル枠。
演:ビル・ナン/吹き替え:石住昭彦
デイリービューグルの副編集長。ピーターの仕事ぶりを高く評価している。黒ピーターを見た時はドン引きしていた。
演:エリザベス・バンクス/吹き替え:本田貴子
ジェイムソンの秘書。おべっか使いのエディには辟易しており、冷たく接する。黒ピーターから口説かれた時は満更でもない様子だった。
デイリービューグルの社員。ジェイムソンに自分のへっぽこな企画をプレゼンして怒鳴られるなど相変わらず不遇。
演:ジェームズ・クロムウェル/吹き替え:佐々木敏
グウェンの父。ニューヨーク警察警部。
娘を溺愛している。
演:ディラン・ベイカー
ピーターを指導する大学教授。
ピーターに頼まれ、シンビオートの分析をした。
ちなみに、もし第4作が制作されていたら、原作通りトカゲ男「リザード」になる予定で片腕が無いのもその伏線だった。が、第4作の頓挫でなかったことに…。
演:エリヤ・バスキン/吹き替え:池田勝
引き続き登場するピーターのアパートの大家。
今回は前回のがめつさから一転、荒れているピーターに優しい声を掛ける等、内心ピーターを大切に思っていたかのような描写がされている。
黒ピーターに怒鳴られてビビッて態度を改めた可能性も無きにしも非ずだが
ピーターのアパートの大家の娘。相変わらずピーターに惚れている。
今回は黒ピーターにちょっかいをかけられるが、ピーター大好きなので結構幸せそう。
演:クリフ・ロバートソン/吹き替え:勝部演之
ピーターのヒーローとしての動機である叔父さん。
彼の死因が明らかになり、ピーターを自己矛盾の復讐へと走らせる。
そんな彼がマルコに語った言葉とは?
ハリーを復讐へと走らせるきっかけとなった、彼の父にして先代グリーン・ゴブリン。前作同様、ノーマンを装ったゴブリンがハリーの前に姿を現す。
今回は彼の「ゴブリン」としての残留思念が、記憶を失ったハリーを再び復讐の道へと唆す。
演:ジョン・パクストン/吹き替え:稲垣隆史
オズボーン家の執事。
仕事もしていないニート同然なハリーを支え続ける。
終盤、衝撃の事実をハリーに告白した。
観客の誰もが思ったことだろう。『それを早く言え』
演:テレサ・ラッセル/吹き替え:野沢由香里
マルコの妻。
殺人犯となった夫には殆ど愛想を尽かしている。
現在は娘と2人で暮らしており、序盤で刑務所を脱獄した夫が家を訪れた際には当然ながら彼を拒絶して追い払った。
演:パーラ・ヘイニー=ジャーディン/吹き替え:
諸星すみれ
マルコの娘。
治療には大金が必要な病気にかかっている模様。
夫婦仲が破綻してもなお父親を心から想い続けて愛し、父親とまた一緒に暮らせる事を願うほど純真な幼女である。
未公開シーンでは母親と一緒に外出している姿が描かれており、砂の城に擬態した父親と再会していた。
隕石に混じって地球に飛来した宇宙生命体。
黒い菌糸状の不定形生物で、宿主に寄生しなければ生きていけない。
宿主に大きな力を与える代わりに、心の醜い感情を増幅させ、自我を食らいつくす怪物。
ピーターに取り憑いた時は黒いスパイダーマンスーツとしてブラックスパイダーマンにさせ、彼の傲慢さを引きだした程度で済んだが、エディに取り憑いた時は彼の元の矮小な意識を取り込み、完全な怪物と化している。
金属を叩いたときに発生する特定の音波に弱く、間近でこの音が鳴ると苦しむように宿主から離れる特性を持つ。
……なんとピーターに話しかけてくるよ!
【余談】
- 本作製作に当たって、当初サム・ライミはメインのヴィランをサンドマンにする予定だったが、
ソニーから人気キャラのヴェノムを登場させることを要求され、そのためにスタジオとの軋轢が生じ、関係が決裂するきっかけとなった。
- サム・ライミは比較的初期のスパイダーマンのファンであり、最近登場したヴェノムのことはあまり知らなかったらしい。
また、サンドマンはライミの一番好きなヴィランだったとのこと。
- ちなみに次回作「スパイダーマン4」は「実父に会えたピーターだが、実父の正体は鳥男の怪人ヴァルチャーであり、ヒーローとしての責務と実父への愛の間で苦悩する」というシナリオになる予定だったらしい。他にもヴィランとしてミステリオやブラックキャットも登場予定で、やっぱりMJとピーターの間でひと悶着ある設定だったとか。
- 黒ピーターがイキリ倒すシーンは海外では2019年あたりから「Bully Maguire(いじめっ子のマグワイア)」としてネットミームと化しており、ありとあらゆる映画に彼を出演させては大暴れさせるコラ動画が現在でも大量に作られている。
「追記修正するよ、友達だろ?」
「親友だ」
- 映画で一番性格改善されたサンドマンさん -- 名無しさん (2015-07-02 01:34:26)
- 四作目以降無くなったの残念 本作は終盤のハリーとのコンビが良かった ヴェノムもなかなか良かったけど、キャラクター改変はねぇ -- 名無しさん (2015-07-02 01:36:17)
- キャラ改変はともかくやはりそれぞれで映画一本作れるヴィランの集合はテンション上がったがなあ -- 名無しさん (2015-07-02 01:57:53)
- 賛否両論色々あるけどヒーローヴィラン大集合展開は凄い燃えた -- 名無しさん (2015-07-02 02:41:08)
- 最後の結末を考えると何とも味気ないシリーズになってしまった。 -- 名無しさん (2015-07-02 07:09:16)
- 普通に面白かったと思うけど、賛否両論だったことに驚いた -- 名無しさん (2015-07-02 07:44:13)
- ↑とくにヴェノムのキャラ付がねぇ……これの評価が良かったら4で教授がリザード、シンビオートの残りからカーネイジとかが出るんだろうなぁ、と妄想してたのになぁ…… -- 名無しさん (2015-07-02 09:08:01)
- なんだかんだで最後のピーター&ハリータッグは好きやで -- 名無しさん (2015-07-02 09:37:40)
- コナーズ博士は一作目分岐ルートの新アニメシリーズでリザードになるけどね -- 名無しさん (2015-07-02 13:52:24)
- アメスパでリザードが登場したのは頓挫した4作目の名残? -- 名無しさん (2015-07-02 16:27:10)
- ↑そうみたいやね、でもってそのアメスパも2で終わりてぇ…… -- 名無しさん (2015-07-02 18:38:21)
- ↑5 別に評価の良し悪しで続編が無いんじゃなくて普通に必要ないから造られてないだけだろ。物語としてはハリーとの決着和解で一区切りついてんのに -- 名無しさん (2015-07-02 18:57:17)
- いや計画自体はあったはずだろ 4でリザード出すつもりだったとかそういう話聞いたことあるし -- 名無しさん (2015-07-02 20:13:52)
- ピーターさん、相手を「赦す」ことと犯罪者の逃亡を「見逃す」ことは違う気がするんです -- 名無しさん (2015-07-03 01:01:38)
- タグに問題作って歩けどちょっと違う気がする。単に出来がアレで賛否が分かれてるだけだし。 -- 名無しさん (2015-07-03 01:09:54)
- 上からの口出しでシリーズそのものが駄目になる典型例。以降ソニーはライミ版1、2の作品的興行的成功の幻影を追ってグダグダな事に… -- 名無しさん (2015-07-03 09:09:18)
- サンドマン、気持ちはわかるけど盗んだ金で手術したら娘も共犯になっちゃうぞ。死ぬよ鎌しかもしれないが。 -- 名無しさん (2015-07-04 13:40:11)
- ↑ 間違えた。死ぬよかマシ -- 名無しさん (2015-07-04 13:41:22)
- 記憶喪失ネタ万能すぎるな 平成ライダーにもよくあるし -- 名無しさん (2015-07-04 14:23:47)
- 和解のきっかけが単に誤解が解ける、ってのは安易過ぎて萎える。「X-メン フューチャー・パスト」もそうだったけど。 -- 名無しさん (2016-03-04 17:48:23)
- シュマッカー時代のバットマンもそうだったが、一作にヴィラン複数出すとgdgdになる気がする。ヒーロー打倒の間の共同戦線(内輪もめで崩壊)とかならともかく、徒党を組むイメージが基本無いから尚更 -- 名無しさん (2016-03-04 17:54:23)
- 深夜にあったが、相変わらずヒロインが尻軽すぎて… -- 名無しさん (2016-04-23 17:03:48)
- ↑2なんでやフォーエバーおもしろかったやろ!ミスターフリーズの逆襲?知らない子ですね -- 名無しさん (2016-04-24 17:19:14)
- あの変な爆弾でハリーは傷を負っただけだったのにヴェノムは一撃で宿主諸共消し飛んだのすげーモヤモヤする -- 名無しさん (2016-05-14 01:23:08)
- 正直ピーターのサンドマンとの初戦での「また変な奴が…」発言にちょっと違和感。前2作で現れたヴィランとサンドマンを連ねてだろうけど、仮にも親友の父親と自分の尊敬していた科学者を変な奴呼ばわりって… -- 名無しさん (2016-05-29 10:22:04)
- ブラックスパイダーマンはかなり好きなデザイン -- 名無しさん (2016-05-29 10:43:17)
- アベンジャーズに加入させたのは口出しして失敗したのにこりたからかな? -- 名無しさん (2016-10-19 12:55:22)
- 人物像や特殊能力が根本から異なるけど、サンドマンはある意味「こうなってしまったかもしれないアントマン」だと思う -- 名無しさん (2016-11-18 10:25:02)
- バーナード最初っから言えよボケと思ったときに一瞬「主人には逆らえない小心者なのかな」とバーナードのことを思ったが、2の中盤でスパイダーマン捕獲に燃えるハリーに「お父様は〜」と苦言を呈してるくらいの発言力があったらしいのでやっぱりギルティ!! -- 名無しさん (2017-02-28 11:10:18)
- ヴェノムの扱いは原作とは違って不遇ではあるけど、憎しみや復讐心といった「人間の負の感情の象徴」としては上手く描かれていると思う。エディから切り離された時の最終形態のクリーチャーのような姿がそれを物語っている。 -- 名無しさん (2017-08-01 15:06:56)
- ↑間違えた。ヴェノムっていうか、シンビオートね。 -- 名無しさん (2017-08-01 15:08:46)
- それでサンドマンそんないらん感じのキャラだったのか -- 名無しさん (2017-08-17 10:08:35)
- いやサンドマンはピーターの復讐のくだり含め必要だったろ。あいつがいたから黒ピーターになったわけで、ある意味今作の物語の発端と言える。3は賛否両論だし「否」の言い分もわかるが、個人的には結構好きだったなぁ。ニュー・ゴブリンがツボだった思い出。 -- 名無しさん (2017-09-06 19:36:17)
- 3めっちゃ好き。原作知らんからキャラが~とかないし。まあ自分の好きなキャラが実写で誰やねんってなるのは邦画でもよくあるけど… とにかくこのシリーズ大好き -- 名無しさん (2017-12-10 05:01:26)
- これ観たのは中学生のころだったか。当然原作なんて知らなかったから敵味方入り乱れて大乱闘起こしてるのがすげー面白かった記憶がある -- 名無しさん (2018-03-21 16:19:48)
- アメスパ2のハリーはピーターと敵対したままシリーズが打ち切りになったのが何とも -- 名無しさん (2018-03-21 17:53:49)
- スパイダーマンヨ! -- 名無しさん (2018-11-08 23:37:01)
- ライミ版と単独版のエディの共通点は「欲をかいたせいで仕事をクビにされてヴェノムになった」という点ぐらいだよね -- 名無しさん (2018-11-19 13:38:17)
- ライミ版3、ファンは勿論のこと監督自身も酷評してるけど -- 名無しさん (2018-12-10 22:26:50)
- ↑途中送信してしまった。ファンはもちろんのこと監督自身も酷評してるけど近年の駄作映画と比べると完成度はかなり高いし、最後のピンチにハリーが助けに来る展開とか王道的だよね。ヴェノム出さなければ敵はサンドマンだけだったと思うんだけどその展開で1、2を超えられる内容になったのかなぁ…? -- 名無しさん (2018-12-10 22:29:01)
- ↑またまたすまん。完成度はかなり高いってのは言い過ぎかもしれん。「近年の駄作映画と比べるとおもしろいのは確か」と言いたかったのかも。見ていてここ変だなって突っ込みたくなったのはヴェノムがサンドマンに協力持ちかけたとこでサンドマンがヴェノムを目の前にして何事も無く去ろうとしたシーンくらいで他は違和感無く楽しめたような…あとライミ版4が制作されてたらリザードマンがメインヴィランだったらしいけどそれはそれで3以上の盛り上がりを望めない気がするんだがどうなんだろう?アメイジングスパイダーマン1は新シリーズだから関係無いとして -- 名無しさん (2018-12-10 22:32:08)
- ヴェノムていうかカーネイジ寄り -- 名無しさん (2019-01-13 19:40:53)
- 最初から言えって言われても、それを聞いてハリー自身が信じるか否かって観点が抜けている。あの戦いを誰も見ていない以上、スパイダーマンがノーマンゴブリンのジェットパックを使って倒したと思われる可能性が高いと思う。 -- 名無しさん (2020-12-17 20:03:58)
- サンドマンはピーターに許されたとはいえ、娘を救うために多額の金が必要なことに変わりはないし4があれば味方になるけど死ぬみたいな役割だったのかな -- 名無しさん (2021-04-30 19:41:36)
- エディターズカット版では執事の告白シーンがカットされて、ハリーが自分の意思でピーターを許す展開に変わったのいいよね -- 名無しさん (2021-05-19 10:39:49)
- 4がないのは残念だけど、最初の敵がゴブリンでその二代目と共闘して終わりってのは綺麗に纏まってて良いとも思う。それに親友のハリーが親の仇と友情の葛藤で魅力的だったからいなくなるとピーターの私生活を描くのが難しそう。 -- 名無しさん (2021-09-04 21:39:51)
- Bully Maguireで検索したら出来の良すぎるコラ動画のオンパレードで笑う まさか10年以上後になってから一大ネットミームに化けるとは当時の製作陣誰も思わんかっただろ -- 名無しさん (2021-09-27 15:32:31)
- ライミ版エディの日本語吹替えを担当した森川さんがのちにヴェノムのスピンオフ映画でマリガン刑事(原典ではトキシンになる人)を演じてたな -- 名無しさん (2021-12-03 19:09:08)
- 1でヒーローとして「覚醒」して、2で「挫折」を、3で「傲慢」を乗り越えて、4はどういうストーリーだったんだろう? -- 名無しさん (2021-12-24 21:46:46)
- 当時広告に出てたフォントが独特過ぎてしばらくの間スパイダーマンヨとしか読めなかった思い出が… -- 名無しさん (2022-01-01 10:58:13)
- 2↑監督は続編で彼が普通の人として生きていく方向だったらしいよ、すくなくともなにがしかの形でヒーローを辞めさせる予定だったらしい -- 名無しさん (2022-01-01 11:09:35)
- スパイダーバースでもBully Maguireダンスが再現されてたあたりソニーも公式でネタ扱いしてるよな…w -- 名無しさん (2022-01-17 09:49:19)
- 大家の娘ってピーターが好きだったの? -- 名無しさん (2022-02-02 22:07:10)
- 執事のこと色々言われてるけど、ヒートアップしてる時にあれ言われてもハリー「嘘を付くな!」とか言って話聞かないとは思う。人って感情が高ぶってると良くも悪くも前しか見えないし… -- スパイダーマッ! (2022-11-29 15:55:05)
- サンドマンの娘てどうなったんだろ...ノーウェイホームの時もまだ生きてるかな -- 名無しさん (2023-01-08 21:47:47)
- ↑ゲーム版「3」のサンドマンは娘を人質に取られて渋々ヴェノムに協力してたな -- 名無しさん (2023-07-08 23:53:02)
- 上が口を出すとロクな事にならない -- 名無しさん (2024-08-22 10:49:18)
- サム・ライミ版の世界にヌルとゼノファージが現れたらバッドエンドになりそう -- 名無しさん (2025-01-17 12:02:29)
最終更新:2025年03月10日 09:29