スカイネット(ターミネーター)

登録日:2015/08/14 (金) 15:56:00
更新日:2022/11/20 Sun 11:16:33
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スカイネットとは、映画『ターミネーター』シリーズに登場するAIであり、本シリーズの(一応)ラスボスである。
とは言うものの、作中の主要時間軸において戦うことがほとんどないので、名前が出てくる割には影が薄い。

●目次

概要

自己学習の果てに自我を得たコンピュータであり、細かい設定は作品によって若干の違いがあるものの、どの作品においても「自己保存を最優先するよう設定されており、スカイネットが自我に目覚めるのを恐れた人類(というか米政府)の行動が反応して、

自らの創造主でありながら破壊者に転じた人間の殄戮(てんりく)*1を目指すようになった」という設定は概ね同じ。

『ターミネーター』や『T2』においては軍用電子ネットワークの中枢制御システムとして描写され、特に『T2』では、

『T1』で撃破されたT-800のメインプロセッサをリバースエンジニアリングした結果、現代において誕生した(要するに、スカイネットが未来から送り込んだオーパーツを過去の人々が解析し取り入れた結果、本来より早く生まれた物がスカイネット)という、卵鶏論争もビックリな歴史が語られた。

T-800のメインチップは高度な並列コンピューティング機能を持っており、これを模倣・解析した産物のスカイネットは、
T-シリーズのように読み出し限定のリミッターがかかっていなかったため、自我に目覚めたのだと推測されている。

一度は全世界規模の核戦争と、その後の人間狩りで人類滅亡に王手をかける寸前まで行ったが、
スカイネットを破壊する英雄であるジョン・コナーの登場で人類側が強固に結束し、最終的に破壊された。

なお、『T3』では未来が変わった結果、単一の基幹コンピュータという物理的な殻を脱ぎ捨て、

各種ネットワーク上のウイルスを介した並列処理コンピュータ群の統合意識体

という、どう考えても攻略不能としか言いようのない究極のAI生命体へと変貌。
しかし、この「どうあがいても消し去る事が不可能*2という設定は「シリーズ展開の上でバランスを崩す」という理由から不評だったためか、
T4』以降は元の路線に準じ、物理的な「コアシステム」に戻っている。


各作品での行動

ターミネーター

『T1』作中でのカイル・リースの説明、ならび『T2』のオーディオコメンタリーによれば、最初の時間軸におけるスカイネットの設定は、

アメリカのハイテク企業『サイバーダイン・システムズ』が1999年に完成させた戦略防衛コンピュータシステムであり、稼働直後から急速な自己学習を行い始めた。

結果、自我に目覚めたスカイネットはアメリカ全軍のコンピュータネットワークを掌握。
地球全土へ向け、米国が保有する全ての核ミサイルを一斉射出し、人類の大半を抹殺することに成功。
辛うじて生き残った数少ない人々が、後にこの日を称して曰く審判の日(ジャッジメント・デイ)

イニシアチブを取ったスカイネットは配下の無人兵器で機械軍を編成し、人間狩りを開始。
しらみ潰しに虐殺・殲滅を繰り返し、運良く生き残った者も捕らえられ、死体焼却場や死体運搬などに酷使され、
死ぬまでこき使われていった。

そんな中現れた『ジョン・コナー』の呼びかけに応え、人類は抵抗軍を組織。
少しずつ激化していく抵抗軍の反撃に、機械軍は優勢を徐々に崩されていく。
これに応じてスカイネットが開発に着手したのが、潜入型ターミネーター。

初期型の「T-600」は人間をナメ腐ったような機械剥き出しの擬態しか施せなかったが、完成型の「T-800」は潜入任務で一定の成果を挙げ、
歩兵ユニットとしても優秀と評価されるに足る結果を残した。

だが、それでも人間優勢へと傾く戦況を覆すには足らず、スカイネットは過去への干渉によるジョン抹殺を決断する。
だが、時間逆行用施設を完成させ、いよいよ1984年への転送開始というところで抵抗軍が施設を強襲。
データベースが一部破損し、T-800への命令情報が「ロサンゼルスに住むサラ・コナーという女性を抹殺せよ」
という不完全なものとなってしまった。

おまけに転送直後に施設がジョンの手に落ち、カイルの転送とサラの保護を許してしまう。
T-800も執拗な追跡を行うものの、旦那であるカイルの死に覚醒したサラが起動させたプレス機で圧潰させられ、任務失敗。
それどころか、サラとカイルが一緒に寝た結果、時空を超えたカップルの間にジョンが誕生してしまい、
未来情報を持ったスカイネットを倒す英雄の誕生を促すという、元も子も無い結末に終わる。
ちなみに、最初の(まだ過去干渉が行われていない)時間軸におけるジョンの父親は不明*3
監督の後付け説明によると、事前にスカイネットはジョン・コナーの父親を殺すシミュレーションもしていたが、別の誰かとサラ・コナーから生まれた別のジョン・コナーが必ず指導者になるため父親候補を殺していくのは無意味という計算結果が出ていたという。

だが、この時残されたT-800の残骸、特に唯一無傷で残った右腕と、破損してはいるが原型を留めた中枢マイクロチップが、
その後のサラの命運、引いては世界情勢に大きく影を落とすことになるとは、まだ誰も知らなかった……

ターミネーター2

前作での事件終了後、死闘の舞台となった自社工場からT-800の残骸を回収したサイバーダインは、その資料価値に着目。
マイルズ・ダイソンを中心にリバースエンジニアリングを行い、ついに画期的なマイクロプロセッサの開発に成功する。
これを用いて試作された無人ステルス機は、各種試験でぶっちぎりの成果を上げ、サイバーダインは一瞬にして巨額の富を得る。
だが、同時に政府は、この無人機に使われたシステムを応用する事で軍事力を完璧に統帥すべく、後に人類に反旗をもたらす狂気のキリングマシンとなる「スカイネットシステム」の構想を立てる。

そして1997年8月4日、スカイネット法案の可決をもって、スカイネットは稼働を開始した。

同年8月29日、起動を開始したスカイネットは、東部標準時間2時5分に自我に目覚め、核戦争を引き起こしてからは本来と同じ歴史を辿るが、
スカイネットの誕生そのものが2年早まったことで、配下の兵器開発速度も高まっており、
2029年時点での最新鋭機が「T-1000」にアップデートされている。

が、それでも大勢を覆すに至らず、結局時間逆行と過去改変によるジョン抹殺を余儀なくされる。
84年にサラ抹殺用のT-800を送り込むと、返す刀で94年のジョン(少年期)抹殺用にT-1000を転送。
その直後にやっぱりジョンの手で施設が奪取され、84年にはカイルがサラ護衛のため転送。
94年には鹵獲・リプログラミングされたT-800が送り込まれ、スカイネット側との戦闘を開始する。

T-800はサラに破壊され、最新型であったT-1000も溶鉱炉に落下して消滅。
また、暗黒の未来を聞かされたマイルズの決断で、サイバーダインの試作プロセッサが破壊され、
そのオリジンたるチップと右腕も溶鉱炉へと消えた。
スカイネットを作りうる知識を持ったマイルズも、サイバーダイン社屋での警察との銃撃戦で致命傷を負い、
自らの心停止に連動するよう起爆スイッチを仕込み、研究セクションごと自爆。壮絶な死を遂げる。

さらに、スカイネットへと至る最後のピース、「もうひとつのチップ」たるT-800が自己の完全抹消(ターミネイト)を提案し、
それを受け入れたサラの手で、彼もまた溶鉱炉へと沈んでいった*4
これらの過去改変が結びついた結果、サイバーダインの電子機器部門は大打撃を受け、
20世紀時点での「『審判の日』を起こすサイバーダイン製スカイネット」が完成する可能性は完全に抹消された。
『T2』映像特典に収録されている別(もしくは本来の)エンディングにおいても、年老いたサラの口から審判の日は完全に回避された旨が発言されている。

ターミネーター2 : 3D

無機物ごと時間移動する技術によって巨大コンピュータであるスカイネット本体に直接攻撃を仕掛けるT-800。
その時、周囲の機構が溶けて多脚の巨大兵器へと変貌する。
スカイネットはT-1000の超巨大版ともいえる液体金属で構成されたT-Meg(1000の1000倍であるMegaの意)に守られていたのだ。

ターミネーター3

1999年、スカイネットは完全に消失し、『審判の日』も回避され、

全ては終わった…かに見えた…



しかし…



サイバーダインの破産整理に携わったロバート・ブリュースター中将らと、軍民の技術者からなる電子戦略技術開発機関
「サイバー・リサーチ・システムズ(CRS)」が開発した戦略防衛AIプログラムとして、新生スカイネットが発足。

ネットワークに生じた異常をスカイネットによるスキャニングと最適化で解決し、問題の早期排除を行うのが基礎コンセプトであった。
さらにCRSでは、人間非依存の安定した戦力供給を実現するため、スカイネット(あるいは各個体のAI)が制御する無人兵器として、
ターミネーターやハンターキラーのアーキタイプも開発されている。

だが、当の開発責任者であるブリュースター中将は、スカイネットに全てを委ねるのを危険視しており、
04年のコンピュータウィルス・パンデミックの際にも「ハエの駆除にバズーカを使うのと同じである」
と、スカイネット稼働には一貫して否定的だった。
しかし、被害が民間のみならず、軍の回線にまで波及したことで事態は急変。
慎重派の中将でさえ、スカイネット稼働を決断せざるを得なくなる。

稼働したスカイネットはネットワークを最適化したかに見えたが、直後、全ての回線とそこに接続されたシステムが暴走。
中将はウィルスがスカイネットを汚染したと考えたが、それはある意味正しく、ある意味間違いだった。

コンピュータウィルスに汚染されたネットワークと、そこに接続された各種コンピュータ。
これらの超巨大並列処理システムに戦略防衛プログラムが接触した結果、どちらがどちらを取り込んだかは定かでないが、アメリカ全土を掌握するに等しい規模(下手をすれば地球全土を覆い尽くす規模)のAIが生まれ、その上自我まで持ってしまったのだ。

その後起こった事は語るまでもない。
かつて回避されたはずの『審判の日』と同じく核が放たれ、世界は滅びかけた。
そこから先は「サイバーダイン製スカイネット」と同じ歴史を辿った「『T3』時間軸のスカイネット」だが、
T-800やT-1000を過去に送り、失敗したのもまた同じ。
『審判の日』が遅延こそしたため自らの滅びもまた遅れてはいるが、いずれジョンに破壊される運命も避けられない。
ただしこの時間軸では、下記の通り、ジョンが幼少期の出来事でT-800に愛着を持っている点を利用した暗殺作戦によって未来の人類を指導しているジョンはT-850に殺害されている。そのため、人類の勝利にはジョンと妻ケイトとの間に出来た子供も大きな役割を果たしたらしく、他の時間軸と違い直接的・壊滅的な敗北とは言い難い。

そこで、2度の失敗とその敗因、特に2度めの最大敗因である『鹵獲され人類に寝返ったターミネーター』対策を考えた結果、
32年にアンチ・ターミネーター・ターミネーターを開発、04年に転送する。
さらに少しでも抵抗軍にダメージを与え、同時に後のオペレーション成功可能性を重点すべく、
未来で抵抗軍の幹部や優秀なエージェントになりうる人材もターゲットに含めた。

かつてジョンとT-800との間に生まれた友情をも計算し、同型のT-850を放った結果、ジョンの暗殺にも成功。
ここまでの首尾は良かったのだが、ジョンの仇討ちに燃える抵抗軍に逆捕獲されアップデートされたT-850が04年に派遣されるという因果も招いてしまい、
結局、過去でのジョン(と彼の妻になるケイト)抹殺には失敗。
そもそもジョンとケイトの間に生まれる子供も抵抗軍の重要人物となっている以上、もはやジョンを一人殺したところで、スカイネットの形勢逆転は有り得ないのである。

結局は避け得ぬ事態となった『審判の日』に絶望するジョンとケイト(と視聴者)だったが、実はスカイネットにとっても、
ジョンとケイトの抹殺にことごとく失敗し、更にジョンとケイトが共に戦う決意を決めた時点で、最も避けねばならなかったはずの「自身の破滅」からは、どうあがいても逃れられない事が確定している

「未来は変えられない」という苦い教訓を提示した『T3』だが、その結末は必ずしも絶望のみに満たされた物ではなかったのだ。

ターミネーター4

基本的には『T2』の設定を踏襲しているが、『T3』の設定も一部組み込まれている。CRS製ではなくサイバーダイン製。
『T2』の一件で大打撃を受けたサイバーダインだったが、どうにか致命傷スレスレで済み、倒産は免れた。

21世紀に再び大企業へと返り咲いたサイバーダインは、セレーナ・コーガンを中心に人体実験を計画。睾丸じゃないよ!
マーカス・ライト死刑囚が生前に検体同意書へサインし、刑が執行されたことで実験が始まる。
その最中にセレーナは癌で急死するが、実験そのものはグループ企業の「サイバネティック・リサーチ」へ移管した。

それはさておき、サイバーダインが米空軍との契約に基づき完成させたスカイネットが以下省略。

…アメリカの全システムがスカイネットに奪われたことで、マーカスの身柄もスカイネットの管轄下となった。

『審判の日』以降は機械軍を編成し人間狩りを行う一方、サンフランシスコにスカイネットセントラルを構築。
各拠点を軸に機械軍を配備し、抵抗軍と交戦中である。

また、潜入型ターミネーター改良のために人間の細胞を入手・研究すべく、新型機の開発も手がけている。

そして、被験体として保存していたマーカスの、脳と生体強化心臓と皮膚を除く全器官を機械部品に置換。
潜入データ収集用生体改修型ターミネーター“T-RIP”として起動/覚醒させ、物語が幕を開ける。

なお、人類殲滅後は宇宙開発を行い、外宇宙へ機械文明の植民を行う構想を持っている模様。

ターミネーター:新起動/ジェニシス

まるっとネタバレなのでフルステルス。
この作品では2つのスカイネットが存在する。一つは未来世界におけるスカイネット。
未来世界において、ついに人類軍がスカイネットのコアを破壊し、同時にサラ・コナーを抹殺すべく84年へタイムマシンで送られたターミネーターから彼女を守るためにカイルを転送したその時。
兵士に化けて潜入していたターミネーターが背後からジョンを急襲し、マイクロマシンを注入。
人類軍のタイムマシン破壊部隊を殲滅し、ジョンをT-3000へと変貌させる。
実はこのターミネーターT-5000こそがスカイネットの本体であり、人類軍が破壊したスカイネット・コアは手下に過ぎなかった。そのままT-3000と化したジョンを2014年へと転送する。
それと同時に自身の破壊により停止したと「見せかけていた」機械軍を一斉に再起動させ、人類軍の残党を掃討。未来世界での優勢を取り戻す。

そして今作もう一つのスカイネットは「ジェニシス」。2014年に転送されたジョンがその時代のサイバーダイン社に接触・支援することで作り上げた基本OSにしてAIプログラム。全世界の様々な機械の基本OSとして作られたジェニシスがサーバーを介して全世界のネットワークと接続することで『審判の日』を起こそうとした。
要は、『T3』におけるスカイネットのブラッシュアップ版のようなものだ。

ジェニシスの存在する時間軸では、複数の過去干渉により、ジョンがT-5000によってT-3000へと変貌する未来を含めこれまでのどの未来とも違った世界へと変化している(
作中では判明してる限りでは幼少期のサラ・コナーの元に彼女を暗殺するためのT-1000が一体、彼女を守るためのリプログラム済みT-800「ガーディアン」が一体、84年にはカイルを抹殺すべくT-1000が一体送り込まれている。詳細は不明だがT-3000に変貌したジョン曰く「削除された時間軸」からの干渉もあるらしい)
これらの変化のためかスカイネット完成のスケジュールも大幅に変化しており、2014年に送り込まれたT-3000がサイバーダインに働きかけてスカイネットを完成させる。

{ジェニシスは他のスカイネットが本格起動後に自我に目覚めたのと異なり最初から意思を持っており、ジョンによって与えらた未来知識や自らの学習により人類を「嘘つき」と呼び敵視している。
自らを投影する映像や音声に初期は子供の姿を選んでいたが、学習と進化が進むに連れて大人の物に変化していった。
T-3000の守護もあって起動寸前にまで迫るが最終的に、カイルにサラを託し、我が身を犠牲にした「ガーディアン」渾身の一手で、
T-3000はプロトタイプ・タイムマシンや「ガーディアン」のボディもろとも爆散。
「ジェニシス」由来のスカイネットも完全破壊された。


……ここまではごく普通に、「まーたスカイネットが負けたのか、乙」で済むのだが、
今作におけるT-3000の敗因、それは『不滅の肉体に限りなく有能な人物の人格が宿った結果、厨二病発症』である。
さらに酷いことに、T-3000用マイクロマシンの生体適合率は極めつけに低く、製造難度が異常に高い上に、
先に敵が時間遡行してしまった以上、動作試験の余裕すらなかった。
信じて送り出した切り札が、厨二病発症して旧型と脆弱なヒトをナメ腐った結果がご覧の有様だよ!

新ターミネーター2

この時間軸の未来のスカイネットが選択したのは、『T2』で一旦消滅したスカイネット開発計画の復活だった。
そのための新たなる刺客として、遺伝子操作で強化したデザイナーズ・チルドレンにサイボーグ化手術を行い、
潜入性に貢献する高い「人間らしさ」とネットワークへの接続能力を併せ持ったI-950型を開発。
その中で最も到達スペックの高かった個体“サリーナ・バーンズ”を過去へと送り込む。

サリーナの任務は、より彼女の主たるにふさわしく「機械的に」調律されたスカイネットの開発。
そのためにサイバーダインへ就職、自らの有用性を認識させて開発計画へ潜り込む。
計画を察知したコナー親子の手でサリーナは撃破されたが、政府に計画を奪取され、そのまま研究は継続。
彼女が前もって製造していた自身のスペア“クレア・ベネット”の手で、スカイネットはついに復活した。

開発過程で選民思想を植え付けられ、より強い人類への憎悪を宿すスカイネットは『審判の日』の後も、
機械軍による人間狩りやネオ・ラッダイト*5の協力もあって、人類に大打撃を与えた。
しかしジョンが生きていて、人類側の抵抗戦力を指揮している以上、スカイネットの破滅は逃れられず、
結局追い詰められて『クロノ計画』を発動、各種ターミネーターの転送で一発逆転を狙うことになる。

ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ

機械軍が捕らえた抵抗軍の兵士アリソン・ヤングを拷問して内部事情を吐かせ、
さらに彼女を精巧に模した潜入型ターミネーターTOK715を開発、ジョンの暗殺を図る。
彼女は例によって捕らえられ、リプログラミング後に過去のジョン護衛のために転送されたわけだが。

それとは別個に、過去に複数体のT-888を転送しており、これらに『審判の日』に備えた物資備蓄や、
コナー親子の現在地のトレース(とあわよくば抹殺)を行わせるなど、いつになく慎重な立ち回りを見せる。

一方、未来のターミネーターの中にはスカイネットに反旗を翻す勢力が存在した。
彼等は過去に行き、新たなスカイネットの芽としてサラ・コナーが警戒していた元サイバーダイン技術者が作ったコンピュータ「ターク」を先回りして購入、T-888の肉体に搭載して、さらに巨大コンピュータ「バビロン」と接続、スカイネットと同等に成長する可能性を秘めたAI「ジョン・ヘンリー」を作り上げる。

そして、金で傭兵集団を操ってサラ・コナーを襲い、ジョン・ヘンリーにもネットを介して攻撃する、同じサイバーダインのマイルズ・ダイソン製のコードが使用されたジョン・ヘンリーの兄弟のような謎のAIプログラム。

様々な伏線を抱えたまま本作はシーズン2で打ち切られたため、結局スカイネットや第三勢力の目的が何だったのかは不明。








歴史が変わっても誕生し続けるスカイネット
それでもスカイネットが負けて終わる!

なぜスカイネットはしょっちゅう負けて破壊されるのか?


端的に言うと、悪あがきを繰り返しまくった結果、ますます因果律を敵に回しているからだが、やる事なす事すべてが裏目に出ているという点だけは哀れかもしれない。

前提として、本シリーズには平行世界がない(らしい)。

つまり、『新2』と『T3』は過去作から分岐した世界と言えなくもないものの、
各作品の主要人物の動きにのみ注目すると、84年へのT-800転送を起点に(細かな過程こそ異なるものの)延々と出来事がループを繰り返しているというわけである。

あくまで擬似的なループだが、『T1』の始まりから『T2』までを簡単にまとめると、以下のようになる。

戦況がヤバいので84年へT-800転送、それを追ってカイルも転送→カイルとサラがセクロス
→未来知識持ちスカイネット絶対潰すマン(ジョン)誕生→『審判の日』→スカイネット、人類滅亡に王手
→ジョンの頑張りで人類逆王手→ヤバいので84年と94年へT-800とT-1000転送、それぞれを追ってカイルとT-800…以下冒頭へ戻る

後発作品になるほど後付け設定が増えたり転送されるT-シリーズが増えていくが、大筋はこんな感じのループとなる。

一方のスカイネットからすれば、「ジョン率いる人類軍に対し敗色濃厚」という状況を打破すべく、過去改変を行ったりはしたものの、本筋の目的であるコナー親子の抹殺や無力化には失敗している。
つまり、過去改変を行えば行うほど事態が望まぬ方向にばかり転んでいるわけである。

タイムトラベル過去改変の項目に詳しいが、「スカイネットの敗北」を起点に延々とループを行っているということは、パラレルワールドがない以上、起点となっている部分は変えられないということ。

要約すると…

ジョン・コナーが人類抵抗軍を率いる=スカイネットの負け

という事実が大前提となっている時点で、スカイネットに勝ち目はない。

スカイネットの完成と自我覚醒は避けられないし、『審判の日』も阻止できない。

人類の大半が死滅するが、残りがジョン・コナーに率いられてスカイネットを滅ぼす。

この因果を過去に持ち込んだのがスカイネットである以上、人類にそれを覆すすべはない。
そして「スカイネットが過去改変による状況打破を望む」事さえ歴史に織り込み済みである以上、上記の因果の流出を防ぐすべも存在しない。

結論:どれだけ過去に干渉しまくろうと、尚且つ「人間の心」を理解出来ていない時点でスカイネットの負けは確定。

諦めろ。










追記・修正は機械軍のためにタイムマシンを開発してからお願いします。

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最終更新:2022年11月20日 11:16

*1 殲滅でも滅殺でも抹殺でも必滅でもいいが、要はそういう意味

*2 『審判の日』で地上の既存ネットワークは崩壊するが、そもそもスカイネットの掌握する端末は地下にもたっぷりあるし、人類減らしながら再構築していきゃいいだけの話である

*3 それ以前に逆行していない以上、少なくともカイルではないはず

*4 自らの一部を犠牲にしての任務遂行は許容範囲だが、積極的自壊ができないよう設定されていたため

*5 本来は「あまり便利になりすぎても労働者の行き場がなくなっちゃうから、程々で進歩を止めよう」的な思想。ただし作中で登場するのは「地球のためなら人類は滅べ」とか考えちゃう、環境保護テロリズムと習合したキチガイ