ジェダイスターファイター

登録日:2015/11/07 Sat 17:21:54
更新日:2025/04/22 Tue 19:42:24
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ジェダイスターファイターとは、ジェダイ専用に設計された宇宙戦闘機の総称である。
共通の特徴として、ギリシャ文字に由来する機体名、アストロメクドロイド搭載スペースの装備などが挙げられる。

ジェダイは必要とあらば、コルサントのジェダイ聖堂からこれらの機体に乗り込み目的地の惑星へと飛び立つのである。
この項目では主な機種であるデルタ系列とイータ2、そのバリエーションについて記述する。

デルタ6スターファイター

製造元 クワッド・システムズ・エンジニアリング社(QSE社)
全長、全幅、全高、最大加速度、最高速度:不明(デルタ7と同じ?)
武装 2連装レーザーキャノン二基
操縦要員 パイロット1名
オプション ハイパードライブリング(外付けハイパードライブユニット)

シス大戦やジェダイ内乱で使用されていたスターファイターのコンセプトを発展させた機体。
通商連合によるナブー侵略の時期に採用されていたモデルで、主にパトロールなどで使用されていた。
デルタ7の前身となった機体で、アストロメクドロイドを搭載できなかったこと、機体は銀色や銅色で塗装されていたことが主な相違点。


デルタ7イーサスプライト級ライトインターセプター


製造元 クワッド・システムズ・エンジニアリング社(QSE社)
全長 8m
全幅 3.92m
全高 1.44m
最大加速度 5000G
最高速度(大気中) 12000km/h
武装 2連装レーザーキャノン二基
操縦要員 パイロット1名 アストロメクドロイド1台
オプション ハイパードライブリング

単にジェダイスターファイターというとこの機体を指すことが多い。
名前通りΔ型のコンパクトな機体に2連装レーザーキャノン二基、被弾箇所に優先的にエネルギーを割り振る高性能なシールド発生装置、高度なセンサーと通信装置等を搭載しており、速やかに臨戦態勢に移行できた。
機体後部に配置されたコックピットの左前方にはアストロメクドロイド搭載スペース、コックピット後部には貨物スペースが配置されている。
外付けのハイパードライブユニットを使用する事で超光速飛行にも対応可能なポテンシャルと、フォースの加護によって裏打ちされたジェダイの操縦テクニックの調和によって、デルタ7はその高性能を遺憾なく発揮する事が出来た。
しかしジェダイマスター・サシー・ティンなど極々一部の者はデルタ7の性能に対して不満を抱き、様々な魔改造がデルタ7に施される事となった。

製造コストは高いが同時代の有人宇宙戦闘機と比較しても高い性能を誇る傑作機で、クローン大戦の時代までイータ2と共に多くのジェダイに使われ続けた。


デルタ7のバリエーション


『エイザー・エンジェル』


アナキン・スカイウォーカー「フォースの導くままにカッとなってやった。後悔はしていない」

ことの発端はアナキンとパドメの結婚にまで遡る。
愛情の導くままにジェダイの掟に反してパドメと結ばれたアナキンだったが、やがて結婚を隠しながらジェダイの修行を続ける生活にストレスを感じ始める。
そしてアナキンはストレス解消と現実逃避を兼ねて、自分のデルタ7を魔改造し始めた。
その結果、デルタ7の皮を被ったナニカとでも言うべき超高性能専用機『エイザー・エンジェル』が誕生した。
主な改造として、

  • 機体カラーをタトゥーインで使用していたポッドレーサーのようなブルーとシルバーに変更
  • 小型ハイパードライブユニットを機体内部に搭載
  • 2連装レーザーキャノンを両翼端に移設
  • 機体のセンターラインに沿ってプロトン魚雷発射管一門を追加
  • アストロメクドロイドの搭載位置をコックピットの前に変更
  • クローキング装置とセンサー妨害装置の追加
  • 大気圏内用にジェットエンジンを機体前方に追加した

――等が挙げられる。
これらのカスタマイズにより、大気圏内外を問わず旧デルタ7を上回る高い飛行性能を以て
単独で超光速飛行が可能という、軽宇宙戦闘機の常識を覆す機体に仕上がった。
しかし他のジェダイはアナキンの功績に対してある種の危惧を抱いた。

オビ=ワン・ケノービ「物に執着するのはジェダイの教義に反するんだが……」
メイス・ウィンドウ「スカイウォーカーはジェダイオーダーの戦闘機を自分の物と勘違いしてはいないか?」
サシー・ティン「ブラヴォ~、スカイウォーカー! もっとやりたまえ!!」
オビワン&メイス「ファッ!?」

そんな中で以前からデルタ7の性能に不満を抱き、同じように自らの機体を魔改造していたサシー・ティンだけはアナキンの行動を大いに奨励した。
そのため彼だけはデルタ7の限界性能に迫るアナキンの行動を好意的に捉え、次世代型ジェダイスターファイターの開発にアナキンの意見を取り入れるように要請した。
それが原因かどうかは不明だが、『エイザー・エンジェル』等の改造型デルタ7のデータを元に開発されたイータ2を最初に受け取ったのはサシー・ティンだった。

ムーニリンストの戦いでは次々とドロイド軍のスターファイターを撃破するも、アサージ・ヴェントレスのファンブレード・スターファイターが乱入してきたため、ハイパースペースでヤヴィンⅣまで追跡する。
しかし、停泊させておいたところをアサージのフォースによって破壊され、載せられていたR4-P22も爆散した。
このため、アナキンはヤヴィンⅣからの脱出にアサージのスターファイターを使用することになった。

サシー・ティンのデルタ7

デルタ7は優れた宇宙戦闘機だったものの宇宙戦闘機一機(後述のシャープ・スパイラル)で宇宙戦艦三隻を沈め、航法装置の補助無しでハイパードライブを行うサシー・ティンからすれば不十分な性能だった。
そこで彼は自分のデルタ7に
  • 四連装レーザーキャノン2基の搭載(普段はカバーが掛けられ、封印されていた)
  • 自作の小型ハイパードライブの搭載
  • パイロットシートをより快適な瞑想用の椅子に交換
等の魔改造を施した。
この機体の性能は凄まじく、ジェダイマスター・アディ・ガリア(デルタ7のテストパイロット)がジェダイ評議会に対して他のデルタ7をこの機体と同仕様へと改造するように要請するほどだった。
なお、サシー・ティンは本機とは別に、デュロス外交官から敬意の印として贈呈された専用のカットラス9・パトロールファイター『シャープ・スパイラル』を所有していた。
(ちなみにサシー・ティンはデルタ7の改造や『シャープ・スパイラル』の所有についてジェダイ評議会から何度か注意を受けていた。)

デルタ7B

極々一部のジェダイからのしつこい改良要請と、『エイザー・エンジェル』を見せつけられた事でQSE社の技術者も遂にデルタ7の改良に着手する。
その結果、デルタ7Bが誕生する事となった。
主な改良としてアストロメクドロイドの搭載位置をコックピット前方に変更し、一部の機体にはミサイル発射管が追加装備された。
最高速度と最大加速度もそれぞれ12500km/h、5500Gまで増加したが……。

QSE技術者「よし、これでうるさい顧客も満足するだろう」
サシー・ティン「この程度で満足するとでも?」
QSE技術者「え!? これ以上の性能向上なんて出来ませんよ!!」
アナキン「余計なものを省けばまだまだ行けるだろう。やれ」(フォースチョーク)
QSE技術者「ぐ、苦しい……。わかりましたよ! やりますよ!!やりゃあ良いんでしょう!?」
「その代わり、どんな機体に仕上がっても文句言わないでくださいね!!!」

……上記のようなやり取りがあったかどうかは不明だが、QSEは更に高性能な次世代宇宙戦闘機を開発する事となる。
サシー・ティンの要請により、次世代機イータ2にはアナキンの意見が取り入れられた。

「Legoスター・ウォーズ/オールスターズ」では惑星コレリアの整備士フリーメーカーがボロボロになっていたスカイウォーカー将軍の機体を発見・修理してグラバラ・ザ・ハットに売るつもりだったが友人のハン・ソロのせいで奇妙な運命を辿ることになる。
長年放置されていても新共和国時代のファーストオーダーTIEファイターと渡り合えるほどの火力と機動性(しかも操縦していたのは非戦闘員)を発揮したのはお見事である。活躍を知ったらQSE技術者も喜んだことだろう。

『ブレード・オブ・ドーリン』

アナキンがジェダイマスター・プロ・クーンに贈った彼専用のデルタ7Bで、『ブレード・オブ・ドーリン』(=『ドーリンの剣』)という名はプロ・クーンの故郷である惑星ドーリンにちなんで名付けられた。
青空を飛ぶ時に迷彩となるような塗装が施されている美しい機体だったが、オーダー66で主と運命を共にした。

デルタ12スカイスプライト=ツーシーター

正確にはスターファイターではなく、デルタ7を民間向けにカスタムした機体(ちなみに民間向けの販売計画は最終的に白紙化された)。
機体が大型化されてコクピットが2人乗りになり、武装は全て取り払われている。
外宇宙航行計画「アウトバウンド・フライド・プロジェクト」の要である大型移民船「アウトバウンド・フライト」に積まれていた。
本来はジョラス・シボース監視のために同乗したオビ=ワンとアナキンのために用意された機体だったが、諸事情で結局使用されることはなかった。
しかし、50年後にルーク・スカイウォーカーとマラ・ジェイドが本機に搭乗し、戦闘民族ヴァガーリを追撃した。

イータ2アクティス級ライトインターセプター


製造元 クワッド・システムズ・エンジニアリング社(QSE社)
全長 5.47m
全幅 4.3m
全高 2.5m(Sフォイル展開時)
最大加速度 5200G
最高速度(大気中) 15000km/h
武装 レーザーキャノン二基 イオンキャノン二基
操縦要員 パイロット1名 アストロメクドロイド1台
オプション ハイパードライブリング(外付けハイパードライブユニット)

クローン大戦中に使用されたジェダイ専用宇宙戦闘機で、卵形のコックピットを中心に長銃身型のレーザーキャノンや前方に突き出た形の翼が配置されΗ型のシルエットを形成している。
度重なるデルタ7への不満の声と魔改造から得られたデータを元に、アナキンの意見を反映して開発された。
デルタ7との区別のため、媒体によっては「ジェダイ・インターセプター」と呼ばれることもある。

アストロメクドロイドの搭載位置もコックピット左前方に戻っている他、放熱用に翼が上下に展開するSフォイル機構を有している。
デルタ7のポテンシャルを維持したまま、最高速度がデルタ7から大幅に上昇した上に機体のサイズもエアスピーダー程度まで縮小されている。
QSEにとってイータ2の開発は大きな挑戦であり、技術的にも相当な難題であった。

現実で例えるならばF-16自動車サイズに縮小して最高速度を向上させろ、というようなものである。
だがQSEは見事にイータ2をデルタ7以上の高性能機として完成させた。

……させたのだが、さすがに設計に無理があったらしく色々と犠牲にされた部分も多い。
高い飛行性能を叩き出すためにイータ2の内部は常にオーバーヒート状態であり、オーバーヒート対策として放熱用に翼を展開するSフォイル機構が搭載されている。
他にもイータ2ではシールド発生装置や航法装置、センサーが一切搭載されていない。
だがジェダイ達はセンサーと航法装置をフォースの加護とアストロメクドロイドで代用し、『当たらなければどうという事はない』理論を実践することで零戦も真っ青なこの機体で多大な戦果を挙げた。
アナキン(ヴェイダー)もクローン大戦終盤から、TIEアドヴァンスドX1が完成するまでは本機種を使用しており、
ジェダイ時代は黄色の機体を使っていたが、ヴェイダーと化してからは緑、強化服を纏うようになってからは黒いイータ2を愛用していた。
オビ=ワンは赤い機体を使っていたほか、サシーは緑色、メイスはもちろん紫色を使っていた。


イータ2の設計は非常に先進的で、最高速度など一部の性能に関してはAウイングやTIEインターセプターのような銀河帝国時代の宇宙戦闘機すら凌駕する程だった。
その為、銀河帝国において使用される新型戦闘機の指標とされた。
Sフォイル展開時の正面シルエットや、フロントシールドのデザイン、飛行性能の向上のみに全力を注ぐ設計コンセプトなどはTIEファイター等に受け継がれている。


イータ2の関連機


アルファ3ニンバス級Vウイングスターファイター

クローントルーパー用に開発された小型宇宙戦闘機。
くさび形の機体、側部に設置された上下に伸びる翼など、設計がイータ2の影響を強く受けている。
クローン兵用だけあって流石にイータ2程極端な設計ではないが、それでもやはり小型化の影響で航法コンピューターやハイパードライブは搭載できないため、イータ2同様にアストロメクドロイドとハイパードライブリングで補われている。また、戦闘コンピューターの方はかなり高性能なものを搭載しており、クローン兵でもジェダイに追従するだけの操縦が可能だった。
イータ2と同様にTIEファイターの元になった機体の一つであり、帝国時代にもTIEファイター完成までは本機が繋ぎとして使用されていた。EPⅢラストでスターデストロイヤーの周囲を編隊飛行する様はまさしくTIEファイターのご先祖様。
VFX陣は当初TIEファイターを出すつもりだったが、ルーカスが「まだ早い」として反対したため先代機としてデザインされた。



その他

『シミター』/シス・インフィルトレーター


製造元 サイナー・デザイン・システムズ社(SDS社)
全長 26.5m
最大加速度 3730G
最高速度 11800km/h
武装 レーザーキャノン六基
操縦要員 パイロット1名 尋問/保安ドロイド数体 
オプション スタイジアム・クローキング装置 ハイパードライブユニット シールド発生装置

厳密にはジェダイスターファイターではなく、シスの暗黒卿ダース・モールが使用していた試作型ステルスシップ。
球形のコックピットを中心にイータ2のような展開機構が備わった主翼と、前方に突き出た機首が備わっていた。
シス・インフィルトレーターはローマ法皇…ではなくパルパティーンことシス卿ダース・シディアスが懇意にしていたSDS社CEOレイス・サイナーに依頼し、SDS社のアドヴァンスド・プロジェクト研究所で同社の小型輸送艇スター・カーリアーを元に開発された。
ちなみに『シミター』という名はダース・モールが命名した。
この機体の最大の特徴はスタイジアム・クリスタルという希少物質をエネルギー源として利用するスタイジアム・クローキング装置で、シス・インフィルトレーターはこの装置によって既存のセンサー類に探知されずにありとあらゆる惑星に侵入することが可能だった。
他にも、使用時に銃身が伸張し敵機に一斉射撃を叩き込むレーザーキャノン、ハイパードライブユニット、シールド発生装置が搭載されていた。
ダース・モールの死後、共和国によって押収、惑星ナブーで調査が行われたが、機体内に搭載されていた保安ドロイドによって技術者一名が射殺され、共和国当局はこの機体の調査にサシー・ティンの協力を要請する羽目になった。
だが尊い犠牲とサシー・ティンの協力で得られた物は尋問/保安ドロイド数体、地雷、爆薬、毒物、拷問器具、監視器具、スピーダーバイク『ブラッドフィン』、データが完全に削除されたコンピューター、この機体がSDS社製の物らしきパーツで構成されているという事だけだった。
当然、レイス・サイナーに疑いの目が向けられたがサイナー本人はしらばっくれ、挙句の果てに機体が行方不明になった為にこの機体についての調査は完全に無駄足となってしまった。

余談だがサイナー・デザイン・システムズ社は後にサイナー・フリート・システムズ社に改名し、TIEファイター系列の機体を銀河帝国に提供するようになり、この機体のイオンドライブや球形コックピットはTIEファイターに、クローキングシステムはTIEファントム(ステルス版TIEファイター)に流用されている。




追記修正はフォースの加護を得てからお願いします。

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最終更新:2025年04月22日 19:42