武装少女マキャヴェリズム

登録日:2016/01/04 Mon 18:45:09
更新日:2025/04/07 Mon 20:45:44
所要時間:約 16 分で読めます





人間というものは、往々にして小さな鳥と同じように行動するものである。

つまり、眼前の獲物だけ注意を奪われていて、鷹や鷲が頭上から襲いかかろうとしているのに気がつかない。

小鳥のように。


◆概要

しなこいっ/竹刀短し恋せよ乙女』のコンビである原作・黒神遊夜、作画・神崎かるなの漫画作品。
月刊少年エースにて2014年4月号から2022年8月号まで連載。単行本は全13巻。KADOKAWAの漫画サイト『ComicWalker』でも、最新話と導入話が公開されている。

前作と同じく、登場する武術や技の解説が丁寧に語られている、ガチのバトル系の漫画だが、女性のサービスシーンの比率は前作より多い。

なお、前作に登場した者と同一人物と思われるキャラクターが数名登場しているが、作者のブログによれば前作と世界観を共有しており、こちらの方が数年後の話らしい。

2016年6月にアニメ化が発表され、2017年春に放送。

2020年2月29日には原作10巻の発売を記念してなんと、asmr動画がyoutubeにて公開された。脚本は原作者黒神遊夜書き下ろしである。



◆ストーリー

私立愛地共生学園――そこに足を踏み入れた納村不動を出迎えたのは、武装した少女達だった。


女子たちによって支配された学園で、納村は自由を勝ち取る為に天下五剣と称される強者たちと切った張ったの大立ち回りを繰り広げる。




◆登場人物

  • 納村不道(のむら ふどう)
CV:畠中祐
本作の主人公。不敵な面構えをしたタレ目の少年。名字のアクセントを頭につけて呼ばせる拘りを持つ。
また、「さん」付けで呼ばれるのを好まず(ふどうさん=不動産となるため)、「分譲住宅紹介するぞ」と返している。

かつて単身で不良集団を40人近く病院送りにするが、自分も重傷を負い長期入院。
その騒ぎで以前所属していた学校を退学になり、共生学園に引き抜かれた。

自由を愛し、他者からの束縛を極度に嫌う性格。一見チャラい男に見えるが、非常に思慮深く抜け目が無い。
圧倒的な実力を持つ五剣に男子学生が全て服従させられた学園において、屈服することも逃げることも拒否し続ける唯一の「反逆者」。
そのため、転校早々鬼瓦と対立するが、学園最強クラスの一角である鬼瓦を負けるどころか返り討ちにするという大暴挙をやらかし、
他の五剣やその傘下の学生たちからも目を付けられることになる。

戦闘スタイルは、防刀処理が施された手袋を装着した状態での徒手空拳。
いかなる体勢からも威力を失わない特殊な寸勁「魔弾」が必殺技
その実力は五剣ですら真正面からでは勝ち目が薄いほどのものであり、不良集団との戦いでも天羽以外には苦戦すらしていなかった。
メアリやさとりに至っては不調なコンディションにもかかわらず、撃破している。

元々は孤児であり、とある剣術使いの養子となっていたが、
剣の才能が並はずれていたため、当人の限界を考慮されること無く、虐待染みた訓練を課せられた過去を持つ。
しかし、ある日負荷のしっぺ返しが来て、ニ度と剣を握れなくなったらしい(直接公言されていないが、肉体的に何かしらの欠損ができたことが示唆されている)。
彼の自由を愛する性格は、この経験が原因であると思われる。
その過去の恩恵か、古今東西の日本剣術に精通しているほか、足腰の訓練のために叩き込まれた相撲の技術にも長けている。
一方で、悲惨な境遇のためか家族の情に疎く、劇中の台詞から彼を家族扱いしたのは「女に気をつけろ」と教えていた叔父くらいだったようである。
ちなみに流派は示現流。その上、過去の回想や因幡月夜とその関係者から監視体制にあると公言されていることから、
読者の間では前作に出たある集団との関係が疑われていたが……


「フドウ」と名のつく刀は複数存在するが、他者の精神面に多大な影響を与える劇中の描写から、
名前とキャラクター像の由来は、不動明王及びその所有物である、人間の肉体を切断せず煩悩や因縁のみ断ち切る「降魔の三鈷剣」と推測される。




天下五剣
愛地共生学園トップの実力者で、特別に帯刀を許可されている少女達。
元々女子高だった学園が共学になった際に男子生徒を恐れた女子生徒のための風紀組織だったが、
代々の担当が活躍するうちに、問題児を「矯正」し更生させる役割を担うようになった。

治安維持という目的こそ合致しているが、五剣同士の仲間意識は希薄であり、
「矯正」のやり方を巡り、五剣の間で争いになるケースも発生している。



  • 鬼瓦輪(おにがわら りん)
CV:高田憂希
天下五剣の筆頭。常に般若の面を装着している仮面娘。鹿島神傳直心影流の使い手。
小柄だが強靭な足腰を持ち、刃引きした刀でも物体を切断できるほどの技量をもつ。
加えて「阿吽の呼吸法」で威力を底上げされた斬撃の重さは五剣屈指で、衝撃だけで人骨を破壊できる威力を誇るらしい。
そのため、本気の一撃は武器で防御するのも危険であり、回避や受け流し以外の対処が難しい。

五剣のなかでも特にカタブツで極度の男嫌いだったが、アクシデントで納村に唇を奪われて速攻で堕ちた
以降は監視の名目で納村に付き纏っている。
余談だが、般若面は天羽との戦いで上半分に、納村との戦いで右目を隠すようにさらに半分になっている。

彼女の父は愛人と蒸発しており(男嫌いはここから来ていると思われる)、父の面影がある外見を疎んだ母に
幼少期から般若の仮面を着けられた過去を持つ。半ば虐待だが、彼女自身は母親を嫌うことができず、現在も贖罪と戒めの感情から仮面を手放せない。

名剣「鬼丸国綱」に相当するキャラ。



  • 亀鶴城メアリ(きかくじょう -)
CV:北原沙弥香
フランス出身の金髪美少女。レイピアを自在に操るフェンシングの達人。
巨乳であり、五剣の中でも最もスタイルが良い。口癖は「死ぬほど○○」。

五剣ナンバー1のぶりっ娘と呼ばれているが、
その実態は逆さ吊りにした対象者を回しながら竹棒で「ぶーりぶり!」と掛け声をかけつつ殴打するアレを好む拷問娘。

日本語に不自由な所があり、常に辞書を携帯している。感情が高ぶると無意識にフランス語を使う癖がある。
怪我人なうえに西洋剣術に疎い納村を追い詰めるも、予想もしない手段で敗北して予想通りに堕ちた。 
以降は度々納村に色仕掛けを実行するも、素でスルーされては女のプライドを傷つけられている。

戦闘スタイルは、しなるレイピアを活かし、相手の神経が過敏な急所を的確に狙う戦術を好む。
不規則に曲がる刀身は遠近問わず多彩な攻撃を実現できる一方で防御には向かない。また、フェンシングのルール上、常に片手は空けている。
(しかしそのリスクを差し引いても、取り巻きクラスでは束になっても敵わない実力を持つ)

名剣「大典太光世」に相当するキャラ。元ネタが分かりにくいことは、4巻のオマケ漫画でもいじられている。



  • 花酒蕨(はなさか わらび)
CV:日高里菜
五剣のなかでも最も小柄だが、最年長の少女。ボクシングなどの武術を仕込んだ熊をペットにしている。

非常に気まぐれかつ気分屋であり、気が向けば他の五剣が矯正を担当している生徒にをも標的にする通り魔娘。
「ワラビンピック」というdie運動会の名目で、標的に過酷な競技を仕掛けてくる。

本人なりに学園の治安を考えてはいるが、その奔放な性格や無関係な人間も巻き込む傍若無人っぷりから、輪やメアリとは折り合いが悪い。
一方で、取り巻きたちからは姫と呼ばれ、非常に慕われている。

半ば思いつきで納村だけでなく、輪やメアリも標的にワラビンピックを仕掛けるが、そのせいでキレた輪に逆襲される。分かりやすく堕ちた

タイ捨流の使い手。小柄なため膂力に乏しいが、輪と互角以上に渡り合える剣技に加えて、
熊とのコンビネーションで相手を追い詰める「クマ剣法」は非常に脅威。

名剣「童子切安綱」に相当するキャラ。



  • 眠目さとり(たまば -)
CV:西田望見
無邪気かつマイペースで何を考えているかわからない電波娘。
「~」を多用した、間延び言葉を使う。目的のためならば、同じ五剣も謀略に利用する。
超人的な視界の広さと動体視力及び観察力、殺気を読ませない剣さばきが特徴。
蕨によれば戦闘力だけなら、5人の中でも1、2を争うらしい。
警視流木太刀形の使い手。

拷問を浴びせられ、疲弊状態の納村に対して全裸状態で追い詰めるが、納村も対抗すべく全裸になる。
納村のアレに目を向けまいとするあまり視界を制限され、納村の挑発にも乗ってしまったために敗北した。結局は堕ちた

名剣「数珠丸恒次」に相当するキャラ。



  • 因幡月夜(いなば つくよ)
CV:日岡なつみ
驚異的な聴力を持つ盲目の剣士の少女。五剣の会議にもほとんど出席しない。
五剣唯一の中等部生徒であり、他の五剣からも内心恐れられるほどの実力者。口癖は「ガッカリです」。
ちなみに飛び級しているため、実年齢は小学生程らしい。
納村より強いと断言する自信家だが、同時に彼の才能の大きさに反する剣士として再起不能の身体を憐れむ発言もしている。

他の五剣を差し置いて学園長から納村の監視を任されている。
同時に、納村の背景について探ることも依頼されているようであり、彼女自身も納村に強い関心を抱いている様子。

紆余曲折の末に納村とは師弟関係を結ぶ。
ある日の修行中、不意の事故で足を滑らせてしまい頭から地面に落下しようかという所を(偶然とは言え)一時的に自身と同じ域に達した納村に救われさすがの我が師も墜ちた
天下五剣完全攻略の瞬間である。

流派は薬丸自顕流。単純な剣技だけなら五剣トップクラスであり、さらに盲目である代わりに発達した聴覚は、
他人の体内器官の音すら聞き分けるほどである。
常人には抜刀が目視できないレベルの居合に加えて、薬丸自顕流の開祖は示現流出身者だったため、
手の内を全て把握されている納村にとっては「命がいくつあっても足りん」と称する程相性最悪の相手である。

一方で、他の五剣が「刃引きした真剣」を得物にしているのに対し、唯一、模造刀が得物なため武器が折れやすいという弱点があり、天羽にもそこを突かれ敗北している。
ひとりだけ模造刀である理由は特に説明されていないが、ひとりだけ際立った若年であることに何らかの配慮がされているのか(だとしたら配慮のポイントが盛大にズレているが)、あるいは後述する「ダークな宿命を背負っていた前作」においては真剣を振るっていたため、その過酷な環境から抜け出したことの象徴(もう真剣を持たなくて良いということ)とも取れる。

元々は、前作『しなこいっ/竹刀短し恋せよ乙女』で、最終回直前に黒幕の手駒の一人として登場したキャラクター。
つまり主人公たちの敵サイドだったが、打ち切りダイジェスト後、黒幕から解放されて年相応の生活に戻った。単行本の追加エピローグでは、共生学園への入学直前と思われるシーンがある。
また本作では公言されていないが、アルビノかつ病弱・盲目なのは前作の黒幕が自身の血を濃く受け継いだ子孫を作るために二代に渡る近親婚で産み出した子供だから(そして、実母はその為に既に病死している)、というとんでもなく重い背景がある。

名剣「三日月宗近」に相当するキャラ。

また前述のasmr動画は、月夜が納村に耳かきをするという内容になっている。asmrとしては勿論のこと、彼女の可愛らしい一面が掘り下げられているため(特に月夜ファンは)一聴の価値のある内容となっている。


《五剣取り巻き》
  • 百舌鳥野のの(もずの -)
輪の妹分。警棒を武器とする。


  • 鵜薔薇咲蝶花(うばらがさき ちょうか)
メアリの妹分。鞭を武器にする。


  • キョーボー
CV:藤田咲
花酒蕨のペットの熊。雌。
慣れるとゆるキャラっぽくデフォルメされた姿に見えるようになるらしい。


  • 花酒三獣士
花酒蕨の取り巻きの中でも特に腕の立つ3人。
キョーボーに加えて、鉄扇術使いの東狐常美、訛り言葉の強い狸原絹衣がいる。
あと、彼女達と行動を共にする、モンキーレンチ等を使う猿渡ニコが、キョーボーの代わりに3人目と扱われたりする。


  • ミソギ
CV:西田望見
さとりの配下。ホッケーマスクを着けている。
正体はさとりの姉妹で、顔に負ったケガ以外はさとりと瓜二つ。

実はさとりが本当の「ミソギ」であり、ミソギが本当の「さとり」である。
幼少期、「さとり」は自分にないものをもっている妹の「ミソギ」を憎んでおり、暴力をふるっていた。
ある時、ジャングルジムから「ミソギ」を突き落とそうとするが逆に突き落とされ、「ミソギ」を恐れるようになった(顔のケガはこれが原因)。
立場や振る舞いが逆転したために母が「ミソギ」の事をさとりと呼び、それ以来名前も入れ替える事になった。



《その他》
  • 天羽斬々(あもう きるきる)
CV:松井恵理子
編入早々に五剣を下し、共生学園に「女帝」として君臨する少女。
手刀(てがたな)で武器や人体を切断でき、五剣レベルが2人掛かりでも敵わない実力者。
納村を反逆者とするなら、彼女はさしずめ自分を抑えようとする五剣まで逆に屈服させようとしている「支配者」である。

圧倒的攻撃力を持つ手刀が脅威だが、真に恐ろしいのはカーボローディング後に発揮される、鍛えられた鋼の身体から実現される防御力。
熊の爪や真剣でも傷一つ付かず、顔面や喉など人体の急所を突いても一切ノーダメ。
その上、反射の速度で手刀を繰り出す自動反撃(オートカウンター)で逆襲してくる。
格ゲー風に言えば常時アーマーで即死技出してくるようなものであり、「攻撃を受けながら反撃する」という剣術の根幹を覆す戦い方をする。
その本質は、全身を刀とする空手の極意『化身刀(タケミカヅチ)』。月夜の見立てでは琉球古武術の系譜らしい。
何を言ってるか分からん人は硬気功(中国雑技で刀や槍を肉体で受けるアレ)の状態を常時保ちながらKARATEやってるのを想像すれば近い。
現時点で、彼女にまともにダメージを与えたのは、納村と月夜だけである。

かつて男装した状態で納村と戦った事があり、彼に重傷を負わせるも、「魔弾」の直撃を受け痛み分けになった過去を持つ。
それ以来、納村に対して自分でも理解できない執着心を抱いている。つまりは堕ちた。

DでQでNなネームっぽい名前だが、天羽々斬(あめのはばきり)が由来である。


  • 増子寺楠男(ますこでら くすお)
納村のクラスメート兼ルームメイト。
見た目はまんまデラックスなマツコ。
女装の巨漢で腕っ節はそれ程でもないが気遣いの出来る質で納村とは早々に仲良くなった。


  • エヴァ
女子寮の寮母長。言葉使いが汚いメイド。因幡月夜とは個人的な付き合いがある。
納村が何度も女子寮に侵入していたため立場を悪くしていたらしく、月夜が納村を敵視する理由の一つとなる。
元々は前作に登場した因幡月夜の付き人であり、彼女の世話のために共生学園に就職した様子。あと性別は♂
フルネームはエヴァン・M・ローゼだが、今作では「実は男」設定をぼかすためか「エヴァ」とのみ呼ばれている。また前作では打ち切りダイジェストの影響で最終盤にチラッと登場するのみであり、キャラの掘り下げが浅かったが、オカマの鎌使いで毒物の専門家だとのこと。ちなみに弟(後述)も女装していた。


  • 藤林祥乃(ふじばやし ゆきの)
前作にも登場したキャラ。因幡月夜が納村に接触したのと同時期に活動を開始した。
その実態は私立愛地共生学園の学園長。前作で敵対していた月夜が親しげに名を呼んでいるため、彼女達とは和解した模様。
月夜の話では何らかの理由で納村を監視させていたようだが・・・・・


  • 鳴神虎春(なみかみ こはる)
前作の敵キャラ。納村と天羽の戦いの最中に電話越しで姿を見せた。
他校の学生でありながら共生学園の理事長でありトップ。と言うより彼女の台詞から共生学園自体が、彼女が赴任する前は前作のある集団の息がかかっていた組織だったことが仄めかされている。
自分の感情を制御できていない天羽に前作当時の自分を重ねている節があり、彼女を気にかけている。


  • 先代五剣筆頭
鬼瓦輪の前任者。回想に登場。
輪の適性を見出して、最年長の蕨を飛ばす形で後継者に指名したという。
顔は巧妙に隠されているが、背格好や口調から前作に登場した佐東鯨と推測される。
……そういえばオカマ口調の相方がいたが、両方とも共生学園出身だったりするのだろうか?



《誇海共生学園》
  • 埜々邑 早雉(ののむら きぎす)
六王剣の代表「酩酊王」。
祥乃をして、天羽でも勝てないと称する実力者。
納村とは過去に接点があり、強い執着を見せている。
ソードブレイカーが武器。また、月夜の攻撃範囲から一瞬で逃れており、雲耀使いクラスの瞬発力を持つことがうかがえた。
実は足の両指が地につかない(どうしても足の平から浮いてしまう)障害を持っており、普段の千鳥足のような歩き方もそのためだが、
その状態で長年日常生活を続けていたことが鍛錬となり、雲耀の域に至れたという。


  • 龍造寺 青(りゅうぞうじ あおい)
六王剣の一人「舞踏王」。
早雉と同じく納村とは過去に接点があった。
「言わせないでくれる」が口癖。


  • 霧崎 千鳥(きりさき ちどり)
新入りの六王剣の一人「若年王」。
過去に天羽に兄を暴行され、天羽はもちろん、
兄が天羽に目をつけられるきっかけを作った納村にまで復讐を目論んでいる。
鋼鞭剣『ウルミ』が武器で、その副産物でカラリパヤットも習得している。


  • 仲宗根 小雪(なかそね こせつ)
六王剣の一人「喧嘩王」。バットが武器。
前科100犯を自称しているが、これらはポーズらしく、
目付きの悪さを除いて素の性格は常識的。
消去法でさとりと対峙する。


  • 来栖 聖愛(くるす せいら)
六王剣の一人「親愛王」。両刃の西洋剣が武器。
シスター服で一人称が「ママ」という、リアクションに困る人物。
先天的にナチュラルハイ(事故などの時に痛覚がマヒするトリップ状態)を起こしやすい体質で、半端な攻撃では痛みを感じずに戦闘を続行できる。
西洋剣術繋がりでメアリと交戦するも鞘を用いて2刀流に切り替えたメアリに敗北する。
実は幼少期に何らかの理由で母が聖愛と共に無理心中を試みたものの、母は死に自分だけ生き残ったという過去を持つ。故に、母が自分に行ったように他者を傷つける行為を「愛」と見なすことで逃避している節が見られる。


  • 宗田 憂(そうだ うき)
最上級生の六王剣の一人「尊厳王」。ただし、外見は美形のショタ。
花酒によれば、中等部のころに六王剣入りした古参らしい。
伯耆流の使い手で、体格を活かした初見殺しの技を持つ。
花酒とのロリショタ対決を展開する。


  • 榛名・アーノルド(はるな あーのるど)
早雉達の手で失脚させられた元六王剣。
ギャランドゥな老け顔の学生。愛称はアーニー。
ハルバードが武器で、輪とまともに打ちあうパワーを持つなど、現役の六王剣にも見劣りしない実力を持つ。
小雪や宗田と手を組み愛地共生学園の掌握と早雉へのクーデターを起こす。
作者がボヘミアン・ラプソディにハマッたらしく、挙動にパロディが見られる


  • 古波藏 紫苑(こばくら しおん)
早雉達の手で失脚させられた元六王剣。
メガネ男子で、「~~~・ね」という特徴的な区切り方の口調で喋る。
小雪や宗田と手を組み愛地共生学園の掌握と早雉へのクーデターを起こす。
ファルシオンの亜種であるグロスメッサーソードを使用する他、バックラーシールドの扱いにも長けている。


  • 入間無骨(いりま ぶこつ)
番外編に登場。早雉達の手で失脚させられた元六王剣。
剣も使えなくはないようだが、槍の扱いの方が得意らしい。
しかし、転校早々の天羽と対峙してあっさりやられたためどの程度の実力者だったか不明。

名前の由来は森長可が愛用した武器。


  • 北河 和巳(きたがわ かずみ)
エピローグに登場。
前作のメインキャラだったがいつの間にか誇海の学園長になっていた。
理事長の虎春には振り回されているようで、学園にやって来た天羽に好き勝手暴れまわられてキレている。
前作ではオカン気質のイケメンだったが、もともと相性が良くなかった虎春の部下になったことが余程のストレスだったのか、本作エピローグでは昼間からラッパで酒を飲むほどヤサグレている。
わずか数年の間にどれだけの無茶振りをされたのだろうか…

  • エマヌエル・クレーメンス・ローゼ
美少女メイド、と見せかけて実は♂。前作の登場キャラで、北河と同じシーンでエピローグに登場。
共生学園の寮母長エヴァの弟であり、前作においては祥乃とともに虎春の付き人を務めていたメインキャラの一人。
今作では上記の通りワンシーンのみの登場で、前作で最終盤にわずかしか出番がなかったエヴァとは綺麗に立場が逆転している。

◆用語

  • 私立愛地共生学園
舞台となる学校。男子よりも女子の比率が多く、立場も大きい。
各学校の問題児を招き入れては矯正させる更生施設のような側面を持つ。
男は五剣の圧力により、女装しなければ暮らしていけない(屈服の姿勢さえ見せれば、五剣は手出ししないため)。
モデルは愛知中学校・高等学校(アニメEDでもクレジットされていた。こちらは元男子校)。


  • 誇海共生学園
共生学園の本校。現在は共学だが元は男子校だったらしい。
「六王剣」と呼ばれる生徒達が自治を務めているが、世襲制の五剣と異なり勝ち抜き制であり、
下克上を起こした生徒が勝てば立場を奪えるため、入れ替わりが激しいばかりか、
大なり小なり最低限学園の治安を守る意志だけは共通している五剣とは対照的に、
同じ六王剣同士ですらも場合によっては潰し合いが発生する。


凶器。その本の厚さを利用した技「ザッシ・イッサツヴン・リーツィ・ノヴァース」は五剣クラスにも大ダメージを与える。
という掲載紙を使ったネタ。納村が伝手を頼って購入し、たまたま持ち歩いていたもの。
腹に仕込んで盾代わりにしたり、ぎりぎり届かない地点から本の縦(約26cm)で相手を殴ることで勝利した。


  • 雲耀(ウンヨウ)
「剣術理論の究極その体現」、「剣の技術において一つの完成形」と称される技術。
前作では使い手が数名いたが、今作の劇中における使用者は因幡月夜のみ。
雲耀を見切れるのは雲耀使いだけと言われており、あまりの速さに天羽や五剣ですら、斬撃を目で追うことができない。
かつて、示現流及び薬丸自顕流を学んでた納村は、この領域に至れる素質があったらしい。


  • 魔弾
納村不道の必殺技
見た目は寸勁か発勁なのだが、人1名を軽々と吹き飛ばす威力を持ち、さらに不安定な体勢だろうが威力が落ちないという特徴を持つ。
その実態は、肉弾技でありながら前述した剣術の究極奥義「雲耀」の応用である。
「雲耀」には体内器官を圧迫して腰→足という形で推進力を送り、「目視不可能」と称されるほどの超人的な速さで踏み込む移動術がある。
だが、納村は「雲耀」において本来移動に使うはずの推進力を腰→掌という流れで撃ち出すように放ち、攻撃に使っているのである。
劇中では言及されていないが、原型となる「雲耀」の移動術の描写は前作主人公である榊龍之介の必殺技『疾風』に酷似している。





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