迎撃!第二次マレー沖海戦(艦隊これくしょん)

登録日:2016/08/15 (月) 13:43:20
更新日:2018/08/15 Wed 09:37:15
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夏だ!


海だ!


バカンスだ!


そんなことより出撃だ!!



艦隊これくしょん -艦これ-の2016年夏に開催されているイベント。
「基地航空隊」の続投、「対潜戦闘艦の充実」を求める告知があり、多くの提督が準備に追われることとなった。
また、夏イベントとしては初の中規模イベントである。まあ中規模って言ってもトリプルダイソンとかあったけどな!

イベント期間は8/12のメンテ空け(22:00)と同時に開始。*1
今回は前回に凄まじい遅延が発生したことを鑑みて、最初からかなり長いメンテナンス時間が取られていた。
が、やはり延長が30分間入った。正確な開始時間は8/12の22:30からとなる。とはいえ、外部からの攻撃によりメンテが数時間延長し、最終的に呉サーバー疎開にまで発展した冬イベや
恐怖の16時間半メンテになった春イベの後なので「たったの30分延長で済んだ」と見る事も出来るが。
そしてやっぱり開催期間が夏コミとかぶった。2013夏からずっとそうなのでもはや伝統と言ってもいいかもしれない。

期間は中規模イベントらしく、8/31までの約2週間強で終了。メンテナンス時の延長が非常に短く、イベント中のトラブルも特になかったためか、珍しく期間延長が一切なかった。
…が、このメンテナンス明けに一式陸攻が入手できるウォータリー任務が実装された上にウォータリー任務のリセットが9/1であったため、
数時間で任務をこなすかどうかで一式陸攻の入手数が変わってしまうという事態に。結果、期間延長が一切なかった事が逆に仇となった。
達成率は過去最高に高く、挑戦者のほぼ9割がクリアした模様(厳密に言えば、各マップ毎に作戦開始した諸提督のほぼ9割が海域突破)。
一方で「堀り」と称される新艦娘・レア艦娘の出現率はかなり低かった、あるいはS勝利の難度が高かったことから
相変わらずのアビ・インフェルノが飛び交った(ラインナップそのものは雲龍三姉妹鹿島プリケツなど非常に豪華ではあった)。

主な新要素として、
  • 再調整された「基地航空隊」
-深海棲艦の水着グラフィック
が実装された。
また、イベント開催の一ヶ月ほど前に先制対潜攻撃が実装。
イベントにおいても重要なファクターであったため、これについても触れる。

また今回も、連合艦隊・海域ごとの出撃制限札・甲乙丙の難易度選択が用意されている。

イベントのモチーフは、太平洋戦争序盤に行われたマレー沖海戦。
日本の基地航空隊を主軸とした航空隊が英国の戦艦プリンス・オブ・ウェールズやレパルスを撃沈。
戦艦を撃沈するという成果をもって航空戦力の進化を見せつけた戦いである。おかげで大和や武蔵が時代遅れになったと言われたがな!!
一度は制圧した西方海域に深海棲艦による逆襲が発生し、再攻略の必要が生じたことから行われる「IF作戦」となる。
第一次(4-2)と異なり、元ネタ同様に基地航空隊の活躍が期待できるマップとなっている。え?西方海域クリアしてない…?
史実のマレー沖海戦に参加した艦艇によるルート固定もあるため、IFと史実の入り混じった作戦と言えるだろう。


今回の呪いのお札の枚数は3枚
4マップしかないのに3枚もあると捉えるか、3枚しかないと捉えるかは提督次第。
ただし、今回はかなり強力な史実編成縛りが存在するマップがある。そこまでに固定艦を使わない調整は必要。
いつも通り支援艦隊に縛りはない。

このイベントは全体的にギャグ的な雰囲気が漂っていることも特徴のひとつ。
バナーからしてアレな状況であるし、何より敵のグラフィックと台詞が…
どんな有様になっているかはその目でたしかみてみろ!
そのくせ作戦説明だけはシリアスなので「お、おう…」となる。
正直、日本が大ピンチだった冬イベに敵中枢に殴り込んでかつての敵の大ピンチを救った地獄の春イベの後でこの展開は落差が激しすぎである。

2016冬イベントで出現したあの姫たちもまたまた再登場。
ひとりはイメチェンし、もう一人はキャラにそぐわない過労死っぷりを発揮している。たぶん知り合いにひっぱり出されて来たんじゃないかな
逆に春イベントの新規姫たちはいない。まあ中枢部隊がホイホイ前線に出てきても困るが。

イベント全体としては、攻略難易度としては決して楽ではないものの、資材・装備・練度と準備してある提督には甲作戦でも理不尽といった感まではない。
着任して間がない提督でも、E1・E2までならなんとか挑めたと思われ、初心者にも優しかったと言える。
ドロップ率は厳しいことも多いがドロップ艦自体はまずまず美味しく、不具合等もほとんどなかったためこの点は前回がひどすぎただけという感はなくもないが
全体としてはまあまあ好評なイベントであったように思われる。
もちろん、基地航空隊の再調整や一部の装備の入手等について改善を求める意見も多く、そのあたりは今後次第と思われる。

基地航空隊(再調整)


前回の目玉であった基地航空隊の再調整が行われた。
基地航空隊に航空機を配備し、艦隊の支援を行うという内容に変わりはない。

前回のイベントでは強力な制空補助による艦載機の枯渇・常軌を逸する極悪艦隊の粉砕など、イベント後半の主役と呼べるほどに活躍していた。
一方、艦娘を凌駕する性能である姫級深海棲艦を基地航空隊があっさり屠っていき、艦娘による砲雷撃戦が始まる頃には敵艦隊が半壊している(逆にここで半壊させていなければ撃破はほぼ不可能)様は「基地航空隊これくしょん」と揶揄されていた。
また、資材消費が激しい・謎の機種転換時間・あんまり意味の無い作戦行動半径・軽減しづらい空襲など、多数の問題を抱える諸刃の剣とも呼べる存在でもあった。
空襲されれば演出は冗長で防ぐ方法はなく、防空してもなけなしの資材が無残に吹き飛ばされていきプレイヤーには何の得もないということも、基地航空隊が賛否両論のシステムとして認識されてしまった原因だろう。
運用方法が運営側からほぼ告知されなかったことも合わせ、両手を上げて歓迎できるシステムではなかったと言える。*2


今回では前回寄せられていた不満点を元に、以下のように仕様が変更。

  • 作戦行動半径が「最短」の配備機基準に
  • 待機・休息の疲労回復速度が大幅に向上
  • 「防空」選択時、防衛機能が正しく機能するように
  • 空襲によるダメージの減少(と、それに伴う資材減少の緩和)
  • 配備機数の大幅な増加(12機→18機で1.5倍)

一見、大して変わっていないように見えるものの、かなりの改善がなされている。
特に防空に意味が出たことは大きく、後半海域をクリアしたあとに余裕のできた航空隊を防空に回し、空襲の被害を減らす戦術が取れるようになった。
E-3ではギミックに関わっていることもあり、ようやく重要なファクターとして機能できる下地が整ったと言える。
また、前回はどんな航空部隊の来襲でもとんでもないダメージを受けていたが、今回はそこまで被害の大きくないパターンが増加。
大きなダメージを受けるパターンでも、一回で全基地が壊滅するような被害は少なくなっている。
基地被害に連動していた資材減少も同時にマシな状況となった。

さらに今回の役割は「露払い」もしくは「道中の中ボス撃破の補助」であるため、あまり熟練度が要求されなくなっている。
投入する敵編成もそこまで高い制空値・対空値を持っておらず、被撃墜数自体も少ない。
配備機数が増えたことも大きく、護衛の艦戦部隊がかなり仕事できるようになった。
艦戦部隊の強化は陸上型深海棲艦の艦載機枯渇戦法にも大いに貢献する。

最短基準となった作戦行動半径については「大型飛行艇」(大艇ちゃんとカタリナ)で伸ばすことが可能。
特に凄まじい道中の長さを誇る最終マップでは重要な要素となる。

総じて未完成・理不尽だった部分かなりのてこ入れが入ったと言える。
機種転換時間、配置コスト&補給による資材消費の激しさという「目に見えやすい部分」があんまり変わっていないのは玉に瑕だが。
後半海域では相変わらず空襲が軽減しづらいのもそのまま。資材減少こそマシになったが、歯がゆい思いをすることになる。
そのあたりは今後の調整に期待といったところだろうか。
そして相変わらず運営からは説明のツイートがなく、更に連合艦隊の説明ツイートも省略されている事も合わせてイベント初参加の提督が置いてけぼりになってしまっている事も事実であり、ユーザーに丸投げするのはどうかという声も少なくない。
基地航空隊やE4の使用などと合わせ、本イベントでは燃料の消費が凄まじい。
攻略中の遠征は燃料獲得遠征を重点的に出すことをお勧めする。

先制対潜攻撃


朝潮改二&改二丁と共に実装された新システム。
極めて高い対潜値(装備込みで100以上)を持ち、ソナーを装備している場合に先制で対潜攻撃を行う。
また、五十鈴改二のみ上記の条件に関係なく先制攻撃が可能。「対潜女王」の完全復権である。

その威力は対潜戦闘の常識を塗り替えるレベルで強烈なもの。
特に、攻撃フェイズが先制雷撃の前に発生する点が非常に大きい。
このおかげで、ほぼ対処しようのなかった敵潜水艦の先制雷撃へようやく対抗できるようになった。*3
1-5-1のカ級eliteが狩るものから狩られるものに変わった瞬間である。
怯えろ!すくめ!雷装値を生かせぬまま死んでゆけ!
????「イタァイ!ヤメテヨォ!」

「装備対潜値込みで100以上」という条件も各艦の差別化に役立っている。
これまでの対潜攻撃は装備に依る所が大きく素の対潜値はダメージにほぼ関係していなかったのだが、一気に重要ステータスとして踊り出たのだ。
特に対潜値にステータスが寄っていた駆逐・軽巡の価値が見直されている(例としては素の対潜値が高く、装備次第ではLv70に届くまでに先制対潜攻撃が可能になる朝霜)。
またそれに伴い、対潜値を稼げる四式ソナーの評価や各種対潜装備の改修意義が大きく上がった。
逆に既存の一部の強力艦艇は対潜値が足りなくなる調整が施されている。*4
従来の艦隊編成に一石を投じることは間違いない。というかもう色々と変わっている。レベリングとか戦果稼ぎとか。

また、駆逐・巡洋艦であればケッコンカッコカリで対潜値100は達成できるようになっている。*5
こだわりの嫁艦を活躍させたい提督には嬉しいニュース…かも。

先制対潜の実装に伴い、対潜攻撃の演出が高速化された。
攻撃回数が必然的に増えるシステムなため、テンポアップにつながる地味だが良変更といえる。

いつからか「イベントの目玉となるシステムを、イベントでぶっつけ本番同然に実装する」というスタイルが常になりつつあり、
新システムが実装されればほぼ確実に致命的な不具合やテストプレイと調整不足が浮き彫りになり、あとからそれを修正するという「プレイヤーにデバッグさせる」後出しジャンケンのような状態が延々と続いており、
イベントとの同時実装という形式故に「限られた時間の中でのシステムの把握と対策」を強要するような環境になりつつあったのも事実である。
前回のイベントでそれが提督の不満等が爆発する事態につながってしまったため、今回の先制対潜の先行実装はそれらに対する反省もあるのだろう。


余談だが、このシステムと合わせて実装された夏限定グラフィック。
これには前述の五十鈴が含まれており、中破状態になると史実で米軍が使用していた対潜兵装であるヘッジホッグ&Mk.Ⅸ爆雷を装備している姿を見せてくれる。
恐らく対潜戦闘のノウハウと装備が前回のイベントで救出した同朋からもたらされたのだろう。

かつて死闘を繰り広げた仇敵との、恩讐を超えた共闘を示す胸アツなシステム。
…というのは言い過ぎだろうか?

新規実装艦娘


今回実装された艦娘は以下の4隻。

  • Queen Elizabeth級戦艦 Warspite
  • Aquila級航空母艦 Aquila
  • 睦月型駆逐艦 水無月
  • 伊号潜水艦 伊26

この内、Warspite、水無月の2隻は海域突破報酬としての入手。Aquilaと伊26はドロップ限定となる。
特に高難易度マップであるE-3、E-4でドロップ限定となったAquilaは再びアビ・インフェルノを呼び起こした。
海外の大型空母はそういう運命なのかもしれない。
一応、E-4では乙以上ならA勝利でもドロップするため、S限定であったGraf Zeppelinよりはマシな状況とも。

また、水無月はイベント直前の第三回観艦式にてビジュアルが事前公開された。
前回の速吸枠と言えるだろう。
QE級から実装されることも同じく第三回観艦式で発表されたのだが、それが誰なのかは明かされていなかったため、
提督達は本命のWarspiteに、対抗で1番艦のQueen Elizabeth、大穴でマレー沖海戦だから5番艦Malaya*6などの予想合戦を繰り広げたが、
まぁ、大方の予想通りだったと言える。
そしてこの時は米軍の危機を救った春イベに続き、英軍と共闘して再び日英同盟を組む熱い展開になるかと予想されていたっつーか、あんな展開になるとは誰も思わないじゃん?

今回は中規模イベントであるが、甲作戦での報酬が非常に豪華。
基地航空隊で有用な一式陸攻三四型、銀河。
迎撃機となる三式戦 飛燕一型丁。
海外艦載機で初の制空値10越えのRe 2005改。
英国面の発露ことQF 2ポンド8連装ポンポン砲。
ようせいさんチームな大発動艇(八九式中戦車&陸戦隊)。
…というようにものすごく多い。
一式陸攻を超える攻撃能力を持つ銀河、驚異の制空値11を誇るRe 2005改が目玉だと言える。


BGM

  • 整備員の休息:E-1~E-4マップ画面
  • 迎撃隊、発進!:E-1道中、空襲時
  • 捜索!敵東洋艦隊:E-1ボス、E-2・E-3道中
  • 東洋の魔女:E-2・E-3ボス、E-4道中
  • 戦争を忌むもの:E-4ボス

BGMは全般が夏の水辺感が感じられる爽やかな雰囲気。一部はイベント前に実装されたBGMの、水着の出撃と同じフレーズを使用。
最終海域ボス戦は勇ましい曲調で、歌詞こそないがコーラス付きであり、大いに戦いを盛り上げてくれる。
……水着である時点で、若干シリアスさは緩和されてしまうのだが。

ちなみに「迎撃隊、発進!」は、以降のイベントや通常海域での基地空襲のテーマとして使いまわされることとなる。(空襲時では冒頭部しか聞けないが)



海域解説


海域の数はE-4までと、中規模イベントらしくそこまで多いわけではない。
後半海域の甲作戦は、最高難易度にふさわしく一筋縄ではいかないものばかり。

逆に言うと前半海域はものすごく簡単である。
歴代で最も楽…とまでは言わないが、準備さえきちんとしていれば本当に楽勝なマップとなっている。

E-1 南西海域 ブンタン沖



E-2 南西海域 エンドウ沖




E-3 南西海域 マレー沖




E-4 南西海域 マラッカ海峡沖





追記修正は水着を着てお願いします

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最終更新:2018年08月15日 09:37

*1 以前より「8月中旬に開始」とは言われていたが、正確な開始日時はイベント開始5日前の第三回観艦式にてようやく判明、公式twitterでの告知はその翌日であった。

*2 説明不足は運営がデータクラッシュによって16時間半というヘルマーチを強いられていたことも大きいと思われるが

*3 サービス開始から実に3年半である。

*4 例として、四式ソナー+三式爆雷でギリギリ対潜値99に留まる北上・大井、四式ソナーガン積みでも届かない夕立・綾波・霞

*5 素の対潜値が非常に低い大淀でもレベル143でシナジー込みの対潜攻撃が可能になる。143までかかると言えなくもないが

*6 名前がマレーに由来するため。

*7 地味に台詞が修正されて「ヤメテヨォ!」がなくなった。

*8 ちなみにクロスロード組の一人である。

*9 E-3でもできるが連合艦隊必須なのでこちらの方がエコ。

*10 金剛・榛名・最上型四姉妹・鳥海・鬼怒・由良・吹雪・白雪・初雪

*11 歴代2位

*12 砲台同様WG42や特二式内火艇で大ダメージを受ける

*13 凡そ10発おきに装填される事が多い弾の底部が燃焼する弾薬で、昼夜問わず弾道チェックなどに用いられる。これが装填できないということはどこを撃っているのかすら確認が出来ない

*14 主に主機の誉エンジンがだいたい悪い。きちんと整備された銀河はカタログスペックどおりの凄まじい性能を発揮したが、その機会は少なかったという。

*15 イタリアには竣工した空母はいない。同じくイタリアの未成空母としてはSparviero(スパルヴィエロ)がある。こちらはAquilaより小柄で進捗しないままだった。

*16 赤城の設計がグラーフに参考にされ、そのグラーフの姉妹艦のカタパルトがアクィラに流用された経緯からか。姪の姪みたいな関係である。

*17 この駆逐艦のみ豪駆逐艦である。この為艦船接頭辞が異なる

*18 うずしおで-40、機動部隊で-20、港湾マスで-20、夜戦マスで-20。電探を装備すればうずしおは-20まで軽減可能

*19 零式艦戦21型(熟練)でも半径7

*20 速吸自身が装備として洋上補給を持ってくるが、通常海域では6-4でしか出ず、掘るくらいなら試行回数増やすか課金した方がまだ現実的だろう。

*21 ちなみにフリッツXが船体中央部に直撃して大穴空いたのになんとか帰還して「どうして浮いていられるのかわからない…」と評されたりしている

*22 なお、リットリオが連合国側に参戦した際に改名した事からか、彼女の事を最初から「イタリア」と呼んでいる。また、ローマは合流する前に沈んでしまったので史実では面識がない。

*23 本来ここまでの火力はない。夕立と同じく武勲艦補正だろう。

*24 本来の彼女は色々と不幸なエピソードも持っているのでこちらも武勲艦補正のように見えるが、フリッツXで大穴を開けられたエピソードなどはむしろ幸運と言った方が正しく、「それほど何度も不幸な目にあっても最後まで沈められることなく戦い抜いた」事こそが幸運とされた可能性もある。日本艦で言うならば、無傷で帰還することが多かった雪風よりは事故連発ながらギリギリまで生き残った青葉や日向に近い。

*25 防御面の脆さはボッコボコになりながらも生き残り続けた運とは逆に損傷部位を金属板でふさいだだけというあんまりな修復方法を取られたせいだろうか。