モスクワの街頭で2人の人が会話している。
「今度『プラウダ』が懸賞つきで政治ジョークを募集するらしいぜ。」
「へえ、一等賞はなんだい?」
「シベリアへの長期休暇さ。」
ある日裁判所で判事が腹を抱えて笑死寸前の状態で廊下に転がり出てきた。
「同志判事、一体何があったんだね」
「いや法廷で世界一のアネクドートを聞いたのでね」
「ほう、どんなのか教えてくれたまえ」
「残念だがダメだ、たった今そいつにシベリア30年を言い渡してきたばかりなんだから」(*1)
コルホーズの議長が共産主義になれば腹一杯食事を取ることができると演説していた。
すると、1人のコルホーズ員が
「我々は共産主義へ向かって進んでいるのに何故食料が不足しているのか?」
と尋ねた。
コルホーズの議長はこう答えた。
「行軍中は食事をするものではない」
ある学校にて教師が生徒へ「資本主義国家は今どのような状態か?」と質問をした。
生徒は「資本主義国家は、今まさに崖から転落する寸前です!」と答えた。
教師は続けて「では社会主義国家はどうか?」と質問した。
生徒はこう答えた。「我々は資本主義国家の一歩先にいます!」
スターリンが兵士達を集め、質問した。
「諸君らは資本主義国家の現状をどう思うかね?」
すると一人の兵士が勢いよく立ち上がり叫んだ。「はっ! 連中は今や崖っぷちに立たされていると言えるでしょう!」
スターリンは満足して微笑み、続けて尋ねた。
「では我々の現状をどう思うかね?」
するとまた一人の兵士が立ち上がり叫んだ。「はっ! 我々は連中の一歩先を行くものであります!」
二つのプロパガンダ看板が並んで立っている。
一つには、「資本主義国家は今や崖っぷちだ!」。もう一つには「我々は常に資本主義国家の一歩先を行く!」
ある幼稚園が海外使節団を迎えることになり、保母は園児たちに「ソ連のものは世界一です!」と答えるように教育した。
「おもちゃはどう?」「ソ連のものは世界一です!」
「食べ物はどう?」「ソ連のものは世界一です!」
しばらくして園児たちが泣きながら言った「ソ連に行きたいよう!」
新兵の面接にて…
将校「お前の父親は?」
新兵「スターリン元帥であります、元帥は我等全ての父と教わりました」
将校「ではお前の母親は?」
新兵「ソ連であります、ソ連は我等全ての母なる大地でありましょう」
将校「うむ感心なやつ、お前の将来の夢は何だ?」
新兵「孤児であります」
「共産主義が実現すれば電話で食べ物が注文できるようになるって本当?」
「ああ、もちろん。そしてテレビで注文した料理を見て楽しめるようになるよ。」
老いた古参のボリシェビキがもう一人に話しかけた
「ああ友よ、我々は共産主義の実現まで生きてはいまい。しかし我々の子供たちなら… ああ、なんとかわいそうな子供たちよ。」
強制収容所に3人の男がいた
「俺は3年前、ベリヤ(*2)を批判したからここに入れられたんだ…それであんたは?」
「私は2ヶ月前、ベリヤを支持していたからここに入れられましたよ。…所でそこのあなたは?」
「ワシはベリヤじゃ」
「プラウダとイズベスチヤの違いは何か?」
「プラウダにイズベスチヤ は無く、イズベスチヤにプラウダ は無い」
- アルメニアラジオシリーズ(*3)
Q.「ソ連にもアメリカのような言論の自由があるって本当ですか?」
A.「ええ、原則としてその通りです。
ワシントンD.C.のホワイトハウスの前で『くたばれ、レーガン!』って叫んでも罰せられないのと全く同じように、モスクワの赤の広場の前で『くたばれ、レーガン!』って叫んでも罰せられません」
Q.「科学者のアンバルツミアンが公営宝くじでヴォルガ車を当てたって本当?」
A.「ええ、そうです。ただ、彼は科学者ではなくて警備員です。それに、名前はアンバルツミアンではなくてラビノヴィッチですね。
あと、車ではなくて100ルーブルでした。それから、宝くじではなくてカードゲームでしたが。ただし、勝ったのではなくて負けました。
しかし、その他の点ではあなたの言うとおりです。」
「お前の職業は?」「著述業です」
「ふん、労働者じゃないな。ではお前の両親は?」「商売をしておりました」
「なんだ、ブルジョアか。お前の妻は?」「貴族の娘です」
「ああ、ダメだダメだ!お前は社会主義国には相応しくない!……あ、一応名前だけでも聞いておこうか」
「……カール・マルクス」
ある朝書記長が目覚めると、東の空に昇ったばかりの太陽が
「これはこれは、偉大なる書記長閣下、おはようございます」
と恭しく挨拶した。
驚いた書記長は側近や部下に話すがさすがに信じる者はおらず、
ならば日没時にまた挨拶があるはずと全員を集めておいたが太陽は今度は無言の知らん顔で沈んでいく
書「おい、あの朝の恭しさはどうした!どういうつもりだ!」
太「貴様なんぞクソでも喰らえだ、俺様は今『西側』に居るんだぞ!」
「もしもし、そちらはKGBですか?」
「違う、KGBは火事で燃えてしまったよ」
「もしもし、そちらはKGBですか?」
「違う、KGBは火事で燃えてしまったよ」
「もしもし、そちらはKGBですか?」
「何度言わせれば気が済むんだ、KGBは火事で燃えてしまったと言っとるだろう!」
「これはどうも失礼。何度聞いても気持ちいいものですから。」
ある日とあるアパートの高層階の窓際から植木鉢が落ちてきて、たまたま歩いていた人の頭を直撃、即死してしまった。
居合わせた人々は
「何ということだ、植木鉢が降ってくるなんて、これではおちおち道も歩けないぞ…」
と口々に憤慨するが、被害者のポケットからKGBの身分証が出てくると
「何ということだ、KGBがやたらと増えたもんだ、これではおちおち植木鉢も落ちれないぞ…」
米大統領、英首相、ソ連書記長の乗っていた飛行機が墜落し、食人族の村に不時着してしまった。
捕らわれた三人に対し住民達は、自分達の知らない言葉を言った者は解放すると言い渡す。
まず大統領が『キャデラック』と言うと、彼らはしばしヒソヒソ話し込み、それは自動車とかいうものの事だと見破り、大統領を食ってしまった。
次に首相が『ビッグ・ベン』と言うと、彼らはまたしばしヒソヒソ話し込み、それは時計塔とかいうものの事だと見抜き、首相も食ってしまった。
最後に書記長が『共産党政治局』と言うと、彼らはかなり長時間話し込んだがついに言い当てられずしぶしぶ解放するハメになった。
「実に奇怪な言葉だ?約束どおり解放するがどういう意味なのかは教えてくれ」
「君等と同じだよ、しばしヒソヒソ話し込み、話がついたら誰がが消されるって寸法さね」
1960年代、政府高官イワノフ氏の食卓にはキャビアがあり、市民の顰蹙を買った
1970年代、政府高官イワノフ氏の食卓には肉があり、市民の顰蹙を買った
1980年代、政府高官イワノフ氏の食卓にはパンがあり、市民の顰蹙を買った
「民主主義と人民民主主義の違いは何でしょうか?」
「大して違いはない、椅子と電気椅子の差ぐらいのものだ」
「サハラ砂漠に共産主義政権が樹立されたらどうなりますか?」
「砂を輸入するようになります」
「○○(任意の国家)に共産主義政権を樹立することは可能ですか?」
「不可能ではないでしょう、しかしあなたはかの国に何の怨みがあるのですか?」
スターリンが死んで、フルシチョフら党幹部たちは彼らのいるところから出来る限り遠くに葬りたかった。
だが国内はおろか他の国からも遺体の埋葬を断られる始末。党幹部らが困り果てたところ、
イスラエルから「建国に際し干渉しなかった恩があるので引き受けよう」との申し出があった。
しかし、この申し出に対して以下の理由からフルシチョフはこれを丁重に断ったと言う。
「だって彼の地では以前一人だけ復活した奴がいるじゃないか。」
スターリンが死の床で、フルシチョフに遺言を残した。
「私は二通の手紙を残している。困ったらそれをあけてみろ」
没後、困った事態が生じたので一枚目の手紙を開封すると「私を批判しろ」と書いてあり、そこでスターリン批判が起きた。
更に困った事態が生じたので、二枚目の手紙を開封したらこう書いてあった
「お前も二通の手紙を用意しろ」(*6)
ある時スターリンが誘拐されてしまった。
後になり、誘拐犯から声明が届いた。「身代金1000万ドル支払え。さもなくばスターリンを生かして帰すぞ」
ある日薄汚れた身なりの男が文具店を訪れ、レーニンとスターリンの肖像画を十枚ずつ買っていった
一週間後、いくらかこざっぱりした姿になった男が再び店を訪れ今度は百枚ずつ買っていった
更に一週間後、スーツを着こなした男が三度店を訪れ今度は千枚ずつ買っていった
そのまた一週間後、西側製の外車で乗り付け一万枚ずつ発注した男に店の主人がとうとう尋ねた
「この一ヶ月で肖像画をいったい何に使ったんです?」
「射的屋を開業したのさ」
「世界で一番のマジシャンって誰だろう?」
「フルシチョフさ。カザフに麦の種をまいて、カナダで収穫したんだ」
米ソ首脳会談の際、ケネディとフルシチョフは余興として徒競走をした。
それに関する両国の報道∶
米紙「両国首脳が徒競走しケネディが1位だった
フルシチョフはビリだった」
ソ紙「わが第一書記は栄光ある2位を獲得した
ケネディはビリから二番目であった」
赤の広場で酔っ払いが叫んだ「ブレジネフは大馬鹿だ!」
彼はすぐさま秘密警察に逮捕された。罪状は国家機密漏洩罪であった。
クレムリンの前で「ブレジネフはバカだ!」と叫んだ男が懲役22年の刑に処された。
1年が国家元首侮辱罪、残り21年は国家重要機密漏洩罪である。
しかし1年が経った頃男は釈放された。
ブレジネフが国連総会で演説してきた直後である。
クレムリンの前で酔っ払いが叫んでいる。「あの馬鹿野郎共のお陰で俺の生活はメチャクチャだ!」
すると警官がすぐさま駆け付け取り調べた。「お前の言う『馬鹿野郎共』とは誰の事だ?」
酔っ払いは答えた「そんなの資本主義国家の連中に決まってるでしょうが!」
警官は「紛らわしい奴だ」と呟きながら立ち去った。
酔っ払いはついでに尋ねた。
「ところであんたは誰だと思ったんだい?」
ブレジネフがソ連の宇宙飛行士を呼び集めてこう言った。
ブレジネフ「同志諸君、アメリカ人が月面着陸を成功させたぞ。協議の結果、我々は太陽への着陸を成功させる」
宇宙飛行士「しかしレオニード・イリイチ、太陽へ着陸したら我々は焼け死んでしまいます」
ブレジネフ「うむ、しかし心配は無用だ。ロケットの打ち上げは、日没後に行うものとする」
あの世にて、
ブレジネフ「アンドロポフくん、私の机の上の眼鏡はとってきてくれたかな?」
アンドロポフ「申し訳ない同志、忘れてしまいました。しかしチェルネンコくんがすぐにとってきてくれるでしょう」
1980年モスクワオリンピックにて、ブレジネフが演説をしている。
「オー!」(一同拍手)
「オー!」(一同更に拍手)
「オー!」(一同割れんばかりに拍手)
「オー!」(一同総立ちで拍手)
「オー!!」(一同総立ちで割れんばかりの拍手喝采)
すると側近が駆け付け、ブレジネフに囁いた。
「同志、それは原稿ではなくオリンピックの旗です。読む必要はありません」
ブレジネフが演説の後、ライターを呼び付け怒鳴った。
「どうなっているんだね!? 私は15分の原稿を依頼したのに読み終わるのに1時間も掛かってしまったぞ!」
ライターは答えた。
「いいえ同志、私は確かに15分の原稿を書きました。ですが同志がコピーを4枚読んでしまわれたのです」
経済はどん底、ペレストロイカは絵空事
食糧も日用品も給料さえも遅配欠配ひたすら長蛇の行列
ある時ついに並んでいた男の一人がキレてゴルバチョフを殴ってやると駆け出していったがやがて悄然と戻ってきた
「殴ってこれたのかい?」
「俺と同じ考えの奴らの行列の方が長かったんだよ…」
エリツィンがアメリカを訪れた時の事。クリントンが地獄とのホットラインを披露した。
エリツィンは興味深々で地獄の鬼と電話した。料金は100ドルかかった。
「随分高いんだな」『へぇ、国際通話ですので』
帰国したエリツィンは早速自国でもホットラインを繋いで地獄の鬼と会話した。料金はたった1ルーブルで済んだ。
「随分安いんだな」『へぇ、市内通話ですので』
エリツィンの息子が父に尋ねた。
「父ちゃん、酒に酔うってどんな感じなんだ?」
「そうさな、例えばそこの机の上にグラスが2個あるだろ、それが4個に見えてきちまうようなもんだ」
「(…机にグラスは1個しかないのに…父ちゃん…アル中にかかって……)」
ある日、ソビエト人民代議員大会開会中の議場に機関銃を持った男が乱入し、「ボリス・エリツィンはどいつだ!?」と怒鳴った。
人民代議員たちが蒼白になり一斉にエリツィンを指差すと、確認した男は安全装置を外しながら叫んだ。
「よし、エリツィン、伏せてろ!!」
「ソビエト連邦」という列車が走行中、突然停車してしまった。前を見てみるとレールがない。
レーニンは自分でレールを敷いた。
スターリンは責任者を全員銃殺した。
フルシチョフは後ろのレールを外して前に設置し始めた。
ブレジネフは窓のカーテンを閉めさせ、列車の走行音のレコードを流し、列車をみんなで揺すって列車が走っているように見せかけた。
ゴルバチョフは「レールがない!レールがないよ!」と叫び始めた。
エリツィンは列車を破壊した。
ある時プーチンの夢枕にスターリンが現れた。せっかくなのでプーチンは国政を上手く進めるにはどうすれば良いのか訊いてみることに。
スターリン「そうだな…まずは民主主義者どもを根絶やしにした後クレムリンの内壁を青く塗りたまえ」
プーチン「壁を青く塗るのは何故なんです?」
スターリン「ふむ、案の定前半の内容についての質問はなかったか」
*1 ウクライナ紛争においてこれを地で行くケースが実現してしまっている
*2 スターリンによる大粛清の実行役。権力闘争に敗れ1953年に処刑。
*3 「アルメニアラジオ」なる架空のラジオ番組が視聴者の疑問に一問一答形式で答えるという体裁の大喜利ネタ。
*4 大抵の場合レーニンの事を指す。
*5 「10人を逮捕し、内8人が自白している」というパターンもある。
*6 舞台が韓国の青瓦台(大統領府)になっているパターンもあり、その場合は三通の遺書となり、二通目の内容が「日本を批判しろ」となる。
*7 スターリンがブレジネフやヒトラーになっているパターンもある。
*8 500日計画のスローガン。
*9 セルゲイ・ショイグ。2022年当時のロシア国防大臣。
*10 ウラジーミルの愛称
*11 ソース(外部リンク):https://ovd.info/express-news/2024/12/12/zhitelya-ryazanskoy-oblasti-osuzhdennogo-iz-za-anekdota-o-voyne-v-ukraine