ドリフ大爆笑

登録日:2022/01/20 Thu 21:15:15
更新日:2022/02/13 Sun 17:54:24
所要時間:約 10 分で読めます







♪ド・ド・ドリフの大爆笑

チャンネル廻せば顔なじみ

笑ってちょうだい今日もまた

誰にも遠慮はいりません♪


『ドリフ大爆笑』とは、1977年からフジテレビで放送されているバラエティ番組である。
本項ではドリフの名を冠したフジテレビの特別番組についても一部取り扱う。


【概要】

コミックバンドのザ・ドリフターズ(以下「ドリフ」)とゲストがコントや歌に挑戦する。
同じドリフの代表作である『8時だョ!全員集合』と基本構成は同じだが、こちらは全編収録、観客なし、月一ペースでの放送だった。
放送日は火曜日の19:30~が多く、『サザエさん』の再放送とセットで見た人も多いのでは。
毎回ひとつのテーマを題材とし、それに準じたコントが制作された。
とはいえ、後期はテーマに無理やりこじづけたようなものも多かった。

ゲストも『全員集合』と似たようなラインナップだったが、90年代以降は歌手を取り巻く環境の変化*1もあり、お笑いタレントがゲスト出演する回も増えていった。初期には伊東四朗や左とん平など、コメディアンが準レギュラーで登場することもあった。

メンバーの高齢化に伴い体を張ったコントの制作が難しくなったため、1998年を最後に新作の制作は終了。
その後は過去作の総集編が今なお地上波・BS・CSで頻繁に再放送が行われている。
また、志村けんの冠番組である『志村けんのだいじょうぶだぁ』でも本作に近い新作コントが放送されることもあった。

しかし、その志村も2020年春に急逝。
メンバーの高齢化もあり、これでドリフの新作コントを見ることはできなくなった。

……と思われた矢先、2021年秋にまさかの復活。
サンドウィッチマン・カンニング竹山・劇団ひとりなどドリフを見て育ったお笑い芸人や歌手・アイドル・俳優など各ジャンルの芸能人が登場し、傑作コントのリメイク版を新たに制作。
残ったドリフメンバーも久々に新作コントに挑むなど健在ぶりを見せつけた。

同年年末にはスペシャルドラマ『志村けんとドリフの大爆笑物語』が放送され、その中でも俳優陣が本作のコントに挑むシーンが挿入された。
ドラマ版の脚本・演出は『勇者ヨシヒコ』シリーズや実写版『銀魂』シリーズ、『今日から俺は!!』(2018年)の福田雄一で、志村けん役を山田裕貴、いかりや長介役を遠藤憲一、加藤茶役を勝地涼が演じた。


ドリフは永久に不滅です。


【オープニング・エンディング】

スクールメイツのダンサーが並ぶ中、スーツ姿の5人が登場して本項目冒頭にあるオープニングテーマを歌う。
開始当初は軍歌「月月火水木金金」の替え歌、1978年から冒頭の歌詞でお馴染みの「隣組」に変更された。
後者はリモコンでチャンネルを変えるテレビが普及してからも歌詞は「チャンネル廻せば~」のままだった。
もっとも「リモコンのボタン押せば~」だとゴロが悪いが。

エンディングは「いい湯だな」の替え歌で、「さよならするのはつらいけど」。
お馴染みのオープニングは1983年に収録されたもので、以降レギュラー放送終了までこの映像が使用された。
撮り直しをしなかったのはメンバーの不仲やソロ活動に伴うスケジュールの不一致などが原因とされる。そのため誰とは言わないが、オープニングと本編で年々頭髪に乖離が見られる。

その後、2003年12月の40周年記念特番で新たにオープニングが制作されたが、これがいかりや及び5人最後のドリフの仕事となった。
既にいかりやの体調は芳しくなく、長男が付き添った状態での収録だった。その後いかりやは2004年3月に逝去。
このオープニングの収録中には別番組の収録で隣のスタジオにいたダウンタウンの浜田雅功が5人に挨拶をする映像が残されている。
ちなみに、スクールメイツのメンバーにも83年版のダンサーの娘が親子2世代で踊っているとのこと。

実写映画版『バクマン。』の主題歌となったサカナクションの楽曲「新宝島」のPVは、本作をオマージュした内容となっている。
また、『ゴールデンカムイ』第55話の扉絵や『アイカツスターズ!』第88話の新春アイドルかくし芸カーニバルも本作のOPのパロディとなっている。


【主なコント】

コントの前には、いかりやによるナレーションが入る。


もしものコーナー

「もしもこんな〇〇があったら」と、ラーメン屋や看護師、旅館の人、占い師、刑事など様々な職業における風変わりな人間にメンバーが扮し、客役のいかりやがひどい目に遭わされたり、その奇行ぶりにぼう然となるというもので、最後はいかりやが「だめだこりゃ」*2のオチを付ける。

内容はメンバーによって様々だが、高木ブーのコントはすぐに居眠りするからか開始から2分ほどで終わるパターンがほとんどだった*3。ある意味ショートコントの元祖である。

中でも最高傑作として知られるのは「威勢の良い銭湯」であり、銭湯に入ってきたいかりやをメンバー一同が日ごろの恨みを晴らさんとばかりにフルボッコにする姿は視聴者の腹筋を崩壊させた。
このコントは通算3度制作されており、いかりやは後にこのコントについて「殺意を感じた」とも語っている。
また、『有吉の壁』(日本テレビ)や前述のリメイク版、ドラマ版でも再現された他、素人が挑戦した動画も存在する。

なお「威勢の良い銭湯」には前身にあたる「威勢の良い床屋」というコントがある。こちらの攻撃はドリフメンバー全員ではなく仲本・高木・小松政夫が担当している。

公開コント

『全員集合』で実施していた公開コントのリメイク版。
基本の流れは全員集合に準じているが、時代に応じてスタッフいじり等の楽屋ネタが追加された。
また、後期には少年少女合唱隊も復活している。
リメイク版では早変わりコントと合唱隊が制作されたが、前者は進行役のハライチ澤部を除きメンバーが全て女性タレントとなぜかIKKOさんで構成されていた。

夫婦コント

その名の通り、会社から帰ってきた夫とそれを待つ妻のやり取りを題材にしたコント。
夫役は志村けん、妻役は当時のアイドルが主に担当した。
中でも傑作は研ナオコとのやり取りで、
「あなた、お風呂にするご飯にするそれとも寝る?」
「報道関係と言ってるけどただの新聞配達じゃねえか!」
などの名台詞が生まれた。
このコントは志村けんの単独番組にも引き継がれ、『志村けんのバカ殿様』での『あ~か~ま~むし~』『な~また~まご~』へとつながる。

雷様

か~みなりさ~ま♪
か~みなりさ~ま♪
か~みなりさ~ま♪

1985年から開始されたコーナー。主に番組終盤に編成されていた。
いかりや仲本高木の3人が雷様に扮して雲の上に座り、内輪ネタや世間話などフリートークを行う。
回によっては歌手のゲストも登場し、即興でセッションを行うこともあった。
オチは毎回いかりやと仲本が去った後、高木の座っていた椅子が崩れるというもの*4
1994年より公開コント化された後に番組終了前に固定され、そのままエンディングに入っていた*5
リメイク版では仲本・高木の他、コント名に因んで漫才コンビのカミナリが登場している。

ばか兄弟

「誰だー!?」
「あんちゃんだよ、お前のあんちゃんだよ!」

いかりや長介仲本工事の2人が出演するツッコミ不在のコント。進行役やツッコミ役の多いいかりやが本格的にボケを演じるのが最大の特徴。
冒頭でいかりや演じる兄が仲本演じる弟の元を訪れ、合言葉めいた問答をするのがお決まりのパターン。

一例
Q:「バカは死ななきゃ?」
A:「生きている!」

Q:「犬はワン、猫はミャー、牛は?」
A:「ギュウ!」

その後も弟の疑問に兄がトンチンカンな答えを返していく。
時には「大学に行くのは学校に長く通わなきゃいけねぇくらいバカだからだ」など、バカの中に毒や哲学的なことを混ぜたりもするという結構鋭い部分の光るコントだった。

人気コントだったが、番組末期になると放送されなくなった。一説によるとリアリティありすぎるバカの演技に「その筋」からクレームが入ったからだという。

後に設定を親子へ、舞台をおでん屋台へと変えた「しあわせ親子」が放送された。

ルパン三世 PART5』の第5話では、本コントをオマージュした発明家の兄弟がゲストキャラで登場している。

歌のコーナー

コントではないがここに記載する。
全員集合同様、エンディング間近にゲスト歌手が最新曲を披露するコーナーが有った。
ドリフのメンバーが曲を出したときもこのコーナーで披露しており、イザワオフィス所属の歌手の場合はPVが流されたこともある。
80年代までは松田聖子などトップアイドルも出演していたが、90年代には演歌や歌謡曲が増え、冒頭に述べた歌手環境の変化もあり自然消滅している。

スタジオに特にセットはなく照明効果で演出することが多かった。




近頃はネットの百科事典が台頭し、メジャーな紙の百科事典が休刊に追い込まれるなど時代が大きく変わっています。

素人が誰でも編集できる気軽さが魅力ですが、中には困った人もいるのもまた事実。

お馴染みもしものコーナー『もしも…こんな追記・修正があったら』。



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最終更新:2022年02月13日 17:54

*1 バンドブームの影響からテレビ出演をしないアーティストが増え、アイドル自体も急速に人気が低下、歌番組が立て続けに終了し冬の時代と呼ばれる低迷期に突入した。

*2 メンバーがどこかに言ってしまった場合は「だめだありゃ」となる

*3 実際には高木ブーはセリフを覚えるのがものすごく苦手だったらしく、「1ページのいかりや、半ページの志村、3行の仲本、1行の加藤、感嘆詞のブー」という言葉で揶揄されるほどだったという。

*4 逆パターンで高木が去った後、いかりやと仲本の座っていた椅子が崩れるオチが存在していたこともあった。

*5 この時点で椅子が崩れるオチが無くなった