チュパカブラ(未確認生物)

登録日:2017/07/31 Mon 23:12:23
更新日:2025/03/06 Thu 18:45:53
所要時間:約 22 分で読めます




「チュパカブラだけど?」
「ウソでしょ⁉︎」
ギャグマンガ日和GB
第2巻第40幕 『ブレーメンの音楽隊』より

概要

チュパカブラとは、プエルトリコ、チリ、メキシコ、ブラジルなど、
主に南米大陸の国家を中心に目撃されている未確認生物
UMAとしてはかなりメジャーな部類で、その知名度はネッシーやビッグフットにも次ぐ。
そのクリーチャー然とした異様な形態から海外での人気は非常に高く、
オカルトを取り扱ったドラマや映画の題材には頻繁に取り上げられ、
海外のUMAサイトを少し検索すれば、力の入った解説サイトやイラスト画像が大量にヒットする。

にもかかわらず、チュパカブラが最初に目撃されたのは1995年前後と比較的最近。
それまでは原住民の言い伝えや伝説にも登場せず、
未確認生物としては新参者のチュパカブラがここまで知名度を上げたのは、
目撃例の多さ、現地の人間やその生活に甚大な被害を与えているに他ならない。
初の目撃以降、現在に至るまでチュパカブラに関する報告は全く衰えておらず、
目撃者・発見者も多数いることから実在する可能性の高いUMAとして名前が上がる事も多い。

チュパカブラという名はスペイン語で「ヤギの血を吸う者」を意味する。
この名前は、ヤギをはじめ羊や牛、鶏やアヒルなどの家畜を襲い、その血液を吸い取ってしまうことに由来する。


形態

体長は諸説あるが90㎝~2m
体型は全体的に華奢でほっそりとしているので、外見は実際の体長より幾分か小柄な印象を受ける。
体格とは裏腹に大きく幅広い卵型の頭部には、つり上がった大きな赤い目と鼻孔らしき2つの小さな穴がある。
口には鋭い牙が上下2本突き出ており、口腔には伸縮自在で先端が尖った舌が畳まれているという。
全身には短い柔毛が生えているが、目撃者によっては硬そうな剛毛が密生しているとも言われている。
体色は黒から茶褐色、白みがかった灰色など様々なバリエーションがある。
カメレオンのように体色を周囲の環境に合わせて変化させる能力を持つと推測する研究者もいる。
背中には薄い膜のようなもので繋がったトゲと思しき器官があり、
チュパカブラの意思で逆立てたり畳んだりすることが可能であるという。

前足は短く、指が3本あり、先端には鋭い鉤爪がついている。
後ろ足は前足に比べて遥かに長く、
爬虫類のように細かったり四足動物のように筋肉質だったりと報告によってバラバラだが、
足指は3本で先端にはやはり鉤爪がついている。
前足には翼のようなものが付いていたという報告もあり、実際に空を舞うチュパカブラの姿が目撃されたこともある。
後ろ足は非常に強靭で、普段はカンガルーのように跳ねて移動し、
時には一跳びで数メートルもジャンプすることもあると言われている。

鋭い鉤爪や目付き、口から突き出た牙といった見た目が表すように、性質は極めて獰猛かつ残忍。
神出鬼没で、夜な夜な農場や牧場に侵入しては家畜を襲い、血液を吸い尽くしてしまう。
一晩で10匹近い家畜が餌食になることも少なくなく、多い時には50頭に達する犠牲が出ることも。
時には人間にも躊躇なく襲いかかり、実際に鋭い爪や牙で重篤な怪我を負わされた人も多数確認されている。

画像検索で出てくるチュパカブラのイラストやスケッチは、描いた人によってカッコよかったりグロかったりするが、
その姿はのようだったり、爬虫類然とした姿だったり、獣人のような毛むくじゃらの人型だったりと安定しない。
上記のように外見の特徴が目撃報告によってまちまちで安定しないことに加え、
不明瞭な部分も少なくないため、描いた人の想像で補完しているものと思われる。

そもそも前述した外見の元ネタはUFO雑誌への投稿であり、投稿した人はこの生物を宇宙人と見なしており、
「目撃した場所は確かに事件現場近くだが、口の構造からみて吸血生物ではなさそうなのでチュパカブラとは違うだろう」と言っているとか……。

勃発する家畜惨殺事件


チュパカブラに惨殺された家畜を数多く検視したプエルトリコの獣医カリオス・ソトはその結果について次のように語っている。

死骸の首や顎の下には直径6mm~1.2cmほどの穴が開けられており、それ以外の傷跡が見当たらない。
既知の肉食獣ではこのような穴を開けるのは不可能だろう。
何か先端が鋭利で、尚且つ柔軟性に富んだ器官が開けたとしか考えられない。
そのうえこれらの穴は、顎の下から体の奥深くに向かって、正確に貫通しているのだ。
比較的高度な知能を持つ生物しか、このようなことはできないだろう。

普通の肉食獣であれば、襲われた獲物は肉が千切れ、骨や皮が飛散した見るも無残な有様となるのが普通だが、
チュパカブラの場合は傷口はごく小さな穴のみ、それ以外は一つの外傷もない状態で獲物は死んでいるのである。
更に獲物の肉や内臓には殆ど手を付けず、血液ないし体液のみが一滴残らず身体から抜き取られている。
このような捕食方法は肉食獣はおろか、地球上の生物としても極めて奇怪かつ異様。
曖昧な外見的特徴も相まって、チュパカブラの謎めいた形態を一層深めている。

アイスピックのような舌


1996年の1月中旬、非常に精緻なチュパカブラの目撃事件が、プエルトリコ北東部のカノバナス村で起きている。
目撃者は地元の警官エリゼール・リベラ・ディアス。
午後9時ごろ、友人と共にドライブをしていたディアスが深い森にさしかかった時、彼は闇の中に光るものを認めた。
車を止め、2人はその光るものに近づいた。そこで、彼らは不気味な怪物の姿を見たのである。

光るものはその怪物の目だったのだ。
華奢な身体に比して異様に大きな頭、赤く光る大きな目、横に大きく避けたような口、
顔の中央に穴が開いただけのような鼻孔、前肢の指は3本で鉤爪が付いている。

ディアスと友人が接近すると、怪獣は地面に身をかがめた。
更に近づくと、背中から薄い膜で繋がったトゲのような突起を突き出した。
開いた口からは、舌と思われる太いケーブルのような器官が出入りしている。
暗闇で見ると、その器官はおよそ30cmほどあり、しかも先端がアイスピックのように尖っていた。

怪物の頭部は目測で幅20cm、奥行きが15cmほど。長さ30cmもの器官を収めるには小さすぎる。
おそらく、この舌のような器官は伸縮自在なのだろう。

ディアスらの目の前で、怪物の背中から出ているトゲのような突起は色を変え、
ブーンと低く唸るような音を立てながら、左右に大きく揺れた。
やがてトゲの反復運動が速くなったと思うと、怪物は夜空へと舞い上がり、闇の中へと消えていったのだ。
この目撃報告により、チュパカブラの持つ特徴に「空を飛ぶ」という要素が加わったことになる。

これに加え、怪物の口から現れたアイスピックのような「舌」に関する彼らの目撃証言も、注目に値するものだった。
前述のように、犠牲となった家畜の首や下あごには、必ず穴のような傷が残されている。
しかも、解剖してみるとこれらの穴は筋肉を貫いて体の奥深くまで達していたのである。
カルロス・ソトが語った「先端が鋭利で、しかも柔軟性に富む器官」という指摘は、
そのままディアスらが見た、怪物の口から突き出たアイスピックのような舌の存在へと結びつく。
つまり、犠牲となる家畜の体内に入ったチュパカブラの舌は、うねるようにして体内を進みながら、
目的の臓器に到達し、そしてその臓器から栄養分を吸い取る。
そして、そのまま逆戻りして、再び首の穴から抜け出すと考えられるのだ。
その際、チュパカブラは長く鋭利な舌をまるでストローのように使いながら、家畜の血液や栄養分を吸い取いとるのだろう。

農夫を襲った翼ある魔犬


チュパカブラが空を飛ぶという目撃事件は、先のディアス達の報告だけではない。
2004年7月8日のチリ、パーラル近郊でも空を飛ぶ異様な姿の怪獣が目撃されているのだ。

この日の夜、農夫のホアン・アキュナは自らが所有する牧場の見回りをしていた。
犬に似た顔をしていたが、耳がなく、らんらんと光る眼はそれ以外の動物であることを示していた。
宙を飛んで襲ってくる怪獣たちに対してアキュナは抵抗を試み、ついには格闘となった。
だが、その果てに彼は怪獣の背中に翼があることに気が付く。
空中に浮いている相手には分が悪いと見て、アキュナは逃走をはかった。
しかし、怪獣達は空を飛び、執拗に彼を追ってきた。
逃げ惑ううち、アキュナは牧場に沿って流れる水路に転がり込んだ。
すると、彼らは水が苦手なのか、水中までは追ってこなかったのである。
怪獣達はアキュナの頭上をしばらく旋回した後、あきらめたのかゆっくりと飛び去って行った。

何とか窮地を脱したアキュナだったが、
怪物の鋭い爪が食い込んだため両腕に、怪物の牙で噛みつかれたため足に、それぞれ深い傷を負っていた。

パニック寸前だったアキュナはすぐに病院に駆け込み、医師の手当てを受けた。
医師はアキュナの生々しい傷を見て「野犬にでも襲われたのか?」と質問した。
しかしアキュナは、「野犬には耳があるし、第一犬には空を飛べる翼なんて持ってない。自分を襲った奴らは空から追ってきたんだ」
と答えるしかなかった。

チュパカブラと機密組織


MIBがチュパカブラを捕獲した?


チリのカマラ地区といえば、UFO、そしてチュパカブラの多発地帯であり、今や世界中で注目されている。
特に同地区のヴィラ・サン・ラファエル村では、近年、後者との遭遇事件が目立って増えているのだ。

2001年5月4日午後7時過ぎ、同村に住むフリオ・マルティン家の台所で、飼っている2匹の犬が吠え始めた。
彼が台所をのぞくと、そこには異様な姿の怪獣がいた。

体長は約40cm、アーモンド形をした黒い大きな目には瞳がない。
手足の指は細長く、尖った爪が生えている。
犬に吠えられ、怯えていた怪獣は、マルティンを見るなり、救いを求めるような鳴き声をあげた。
開いた口からは上下2本ずつある鋭い牙がのぞき、
奥から長い舌が現れた。その長さはおよそ25cm。ヘビのように先が二股に分かれている。
口の中は濃い緑色をしていた。
更に、その全身には新生児の産毛のような柔らかそうな短毛が生えていて、股間には何かの液体が充満した小さな陰嚢がぶらさがっていた。
辺りには、まるで下水道から出てきたかのような異臭も漂っている。

その時の隙をついて、イヌが怪獣の足に噛みついた。
怪獣は金切り声をあげて、台所のあちこちを飛び跳ねながら逃げ回る。
そして、開いていたドアから出て行ってしまった。

実はこの事件の2日前、マルティンの母親が、家の屋根や洗濯質の裏で、ピョンピョン跳びはねる謎の生物を見かけたという。
そして、母親の言葉を実証するかのように、屋根には何かの体毛や、点々とどこかへと続く足跡が残っていたのだ。

マルティンからの通報を受け、カマラUFOセンターの代表ハイメ・フェレイラ達が調査のためにマルティン宅に向かった。
するとマルティン宅から約50mほど手前の道端に、白いヴァンが停まっていた。
車の外には、全身黒ずくめの二人の男がいて、何かを捕まえようとしている。
やがて一人が、地面から小さな生き物をつかみあげた。
生き物は、男の腕の中から逃げ出そうと、足をばたつかせてもがいていた。

彼らに気付いた男たちは、生き物をヴァンに乗せた後、車を急発進させてその場を去った。
残されたフェレイラは、生き物が拉致された現場で、皮膚片らしきものを発見し、
更にマルティン宅の台所からも体毛を採取した。
明るいところで見ると、皮膚片はオンドリの羽毛、もしくはヒツジの足の裏の皮膚に似ていた。
ちなみに、マルティンが描き、フェレイラに見せた怪物のスケッチは、身体こそ一回り小さく、
トゲや翼のようなものこそ無かったものの、まさしくチュパカブラそのものとでもいうべき姿をしていた。
この件について、フェレイラは、「マルティンと母親が目撃したのは、チュパカブラの幼獣だった可能性がある。」と語っている。

なお、採取された体毛と皮膚片のサンプルは、
既に研究機関に回され、分析・研究されているはずなのだが、その結果はいまだに公表されていない。

このカマラ地区の事例に関しては、公表されていない分析結果だけでなく、新たな疑惑が生じている。
マルティン宅の前でチュパカブラの幼獣を拉致した男たちが、のちにアメリカのある秘密情報機関に属し、
常にブラックスーツを着ていることから、MIB(メン・イン・ブラック)と呼ばれる存在であることが判明したのだ。

アメリカの秘密情報機関とチュパカブラ。
両社の接点がどこにあるのか、その謎は解けていない。


すり替えられた白骨死体


チュパカブラと秘密機関にまつわるきな臭い噂は、他にも存在する。

2000年8月、ニカラグア、レオン州のサンロレンソ牧場で、わずか数日の間に60頭以上のヒツジが殺される事件が発生した。
22日の夜、農場主のホルヘ・ルイス・タラベラが、見回りを行っていたところ、
全長1mほどの奇怪な生物がヒツジを襲っているところに遭遇、持っていた猟銃で銃撃したが逃げられてしまう。

3日後の25日、牧場から100mほど離れた地点の上空をハゲタカの群れが舞っており、
不審に思ったタラベラが駆け付けたところ、茂みの中に謎の白骨死体が横たわっていた。
身体に比して大きな頭、鋭い牙と爪、ヒレかトゲのように大きく隆起した背骨…
残された身体的特徴の数々が、悉くチュパカブラに該当することを物語っていた。

「怪生物チュパカブラを射殺した!」
衝撃的なニュースに地元のマスコミや野次馬が押し寄せ、周囲は騒然となった。

死体の調査を依頼された地元の獣医師マリア・パエース博士は取材陣に対し、

これは非常に奇妙な生物です。
我々がいつも目にしている種類の生物とは明らかに異なります。

と、死体が未知の生物であることを示唆するような発言を行ったのである。

死体は後にニカラグア大学へと搬送され、より生物学的な詳しい鑑定を受けることになった。
鑑定作業中の写真も撮影されたが、その結果は イヌの骨 であった。
謎の生物は農場周辺で死んだ野良犬の死体だった…これで騒ぎは収束すると思いきや、今度は鑑定結果に疑惑の声が多数寄せられるようになった。
発見当時の白骨死体と、鑑定作業中の白骨との間には、見た目に異なる点が数多く見受けられたのである。

まずは、頭蓋骨の形状。
前者は鼻先が長く突き出ているのに対し、後者は短く寸詰まりになっている。
また、後者は骨が段差のように窪んでいるのが確認された。これはストップと呼ばれ、イヌ科の動物には必ず存在する器官である。
しかし、前者には、写真を見る限りそのような窪みは見られない。

次に、前足の有無である。
発見当時の死体を撮影した写真からは、後ろ足はハッキリと存在するものの、
前足は極端に短いのかはたまた何者かが持ち去ったのかは不明だが、前足の存在は確認できない。
しかし、鑑定を受けている白骨の写真からは、ハッキリと前足が写っている。

これらに加え、明らかに高く突き出た背骨や肋骨の本数の違い、
何より 「犬なら日頃から見慣れているはずのパエース博士が、発見当時の死体をイヌと見間違えるのは有り得ない」 という指摘もあり、
2枚の写真は別の生き物を撮影したものである という見方が濃厚になったのである。

では、発見当時の死体はどこへ行ったのか?
研究者の間では、搬送される途中で、誰かが死体を持ち去った可能性が浮上している。
つまり、チュパカブラの存在を知られると都合の悪い何者かが、
あらかじめ用意しておいた犬の骨格と謎の生物の死体とをすり替え、死体の正体がバレるのを防いだというのだ。
しかしながらこちらも怪生物と犯人との接点・詳細は一切解けていない。
すり替えたのは誰なのか、何の目的があったのか、そして 謎の白骨死体は本当にチュパカブラだったのか など、
多くの謎を残したまま、事件の真相は闇に葬られることとなったのである。


主な目撃と遭遇の歴史


  • 1995年3月11日
アメリカ自治領の島、プエルトリコで家畜のヤギ8頭が殺害されているのが発見された。
当初、犯人は野生動物かと思われたが、殺され方が奇怪なため、その説はすぐに否定された。
殺されたヤギの体内からは血液が完全に抜き取られ、
齧られたり引き裂かれたりした外傷の痕跡は全く見当たらなかったのである。

  • 1995年8月
プエルトリコの主都サンファン南東に位置するカノバナス村で、
主婦のマデリン・トレンティーノが家畜虐殺犯と思しき奇怪な生物に遭遇。
これがチュパカブラ目撃の最初の報告となる。
この後、同村付近で、ウシやヒツジなどの家畜が次々と血液を抜かれて殺される事件が相次ぐようになった。

  • 1995年11月16日
プエルトリコ南西部のサン・ヘルマンにチュパカブラが出現。
3匹の雄鶏が争っているのを今にも襲い掛からんと睨みつけていた。
楕円形の頭にアーモンド型の目を持ち、肩から突き出た腕は小さかったという。

  • 1995年11月28日
プエルトリコ北部のベガ・バハで、手形とも足跡ともつかない謎の生物の痕跡が発見された。
6本の指ないしつま先のようなものが確認できたという。

  • 1996年3月
アメリカ、フロリダ州マイアミ近郊の農家で、
飼っていたニワトリやヤギが全身の血を抜かれて死んでいるのが発見された。
事件の直後からチュパカブラの仕業との噂が流れ、騒ぎが広まった。

  • 1996年5月2日
メキシコ、ハリスコ州トラジャムルコに住むホセ・アンヘル・プリドーが、
背後から大きな頭をした謎の怪物に襲われた。
とっさに応戦したものの、恐怖の余りすぐに家の方向へ逃走した。
プリドーは1度だけ怪物の身体を叩いたが、その時に咬まれたのか、右腕には牙が刺さったような2つの深い傷跡があった。
格闘中に触れた怪物の身体は毛がなく、「袋に入ったゼリーを触ったような感触」だったという。

  • 1998年11月
アメリカ、ネブラスカ州で奇妙な生物のミイラが撮影された。
このミイラは、軍事施設跡地のミサイル格納庫から、ネズミやトカゲ、ヘビなどの死骸と共に発見されたという。
その経緯から、チュパカブラは軍の生物兵器として造られたという噂が流れた。

  • 2000年4月12日
チリのトゥカペルに住む農夫H.ピノが、自分の農場で奇怪な生物と遭遇。
体長1.5m、赤く血走った目、ねじれたような形の長い腕、大きな牙が口から突き出し、背中には翼が生えていたという。

  • 2000年4月19日
チリのコンセプシオン近郊の町ウエピルで、農夫ホセ・イスマエル・ピノが、
チュパカブラと思しき謎の怪生物が犬の群れと戦っているのを目撃。
体長1.5m、長い爪のある手、口から牙が突き出し、全体的にサルによく似ていたが、背中には翼があった。
ピノが犬の群れを呼び戻してみたところ、内1匹は首回りが血まみれになっていたという。

  • 2000年5月2日~4日
2日にアメリカ、テキサス州サンタフェで、妊娠中のメスの羊8頭が、何者かに襲われて殺された。
この地域には肉食獣が生息していないため、住民たちはチュパカブラの仕業だと噂した。

翌日の3日、付近のコラグーナ・レドンダ地区に住む女性が、体長2mで翼のある怪物を目撃。

更に翌日の4日、同地区の裏通りで、喉に二つの穴を開けられ、
体から血液を抜き取られた野犬の死体が見つかった。

  • 2001年5月
チリのカマラ地区の民家にて、謎の生物が目撃される。
それは体長約40cmほとで、目はアーモンド型で釣り上がり、背中にはトゲのようなものが生えており、チュパカブラそっくりの姿をしていた。
生物は飼い犬に吠え立てられて怯えていたが、しばらくして犬が足に噛みつくと、キーキーと鳴き声をあげて逃げ惑い、開いていたドアから脱走した。

姿形はチュパカブラによく似ているが、体が小さかったことから、一説にはチュパカブラの子供ではないかと言われている。
なお、謎の生物が目撃されたこの家では、体毛や足跡らしきものも見つかっているという。

  • 2003年11月
チリ、コンセプシオンで骨だけの怪生物の死体が発見された。
ネコ科動物を彷彿させる丸みのかかった頭蓋骨からは、長く鋭いキバが生え、眼窩は人間のように正面を向いている。
前足がなく、胴体が異様に長いうえに肋骨の数が非常に多いのが特徴。

  • 2005年8月
アメリカ、テキサス州の農場経営者レジー・ラゴーが、
夜な夜なニワトリが殺される事件に遭遇し、対策として罠を仕掛けたところ、奇妙な生物がかかっていた。

死体は写真に撮られ、そこから読み取れる特徴は、体色は白っぽく、鼻先は長く耳が大きい。
前足と比較して後ろ足と尻尾が非常に細長いのも特徴的である。

生物は既に死んでいたが、地元では「チュパカブラを捕らえた」と大ニュースになり、広く報道された。
しかし、実際はラゴーは夜間の見回り中にニワトリを襲う謎の生物を直接目撃し、持っていた猟銃で即座に射殺。
後で保護動物か何かだったのではないかと思い、法律に触れるのを恐れて死体を破棄してしまったという。
そして地元のマスコミには「罠を仕掛けたらたまたまかかっていた」「死体は州の野生動物管理局に送り届けた」と嘘を付いていた。

トウキョウトガリネズミの生体の発見などで知られる動物学者の今泉忠明氏に写真を鑑定させたところ、

死体は一見するとカンガルーもしくはコヨーテに見えますが、
カンガルーは腿の筋肉が発達して足が太い。写真の生物は後ろ足が細すぎる。
また、尻尾が外側に沿っているカンガルーに対し、この生物の尻尾は内側に丸まっています。
コヨーテだとしても、尻尾が余りにも長すぎる。コヨーテの尻尾はこの半分ぐらいの長さしかないんです。
結論として、謎の生き物ですね。

と、既知のカテゴリーには収まらない動物であることを結論付けた。

  • 2006年1月
アメリカ、テキサス州サンアントニオの南東エレメンドルフで、アヒルが殺害される事件が多発。
現場近くでは後ろ足が極端に長い奇妙な生き物2頭の目撃が相次ぎ、1体が射殺された。
死骸は鋭い牙を持ち、鼻先が異様に細長かった。
専門家は野犬とコヨーテの雑種としている。

  • 2006年1月24日
テキサス州ディケンズで、部活帰りの少女がゲートポストの上に佇む奇妙な生物を目撃。
目撃した道路は地元住民が「シチメンチョウ通り」と呼ぶほど野生の七面鳥が多く見られる場所だったため、
最初はシチメンチョウが止まっているだけかと思ったが、
その頭は人間のように丸く、顔には鼻のような小さな丸い穴と口のような裂け目が見られたという。
目は黒く吊り上がり、前足は翼のようになっていたという。
体長は1mほど、皮膚には短く柔らかそうな毛が生え、生まれたばかりのコウモリを髣髴させた。

  • 2018年3月
チリ南部のクリチバにある鳥小屋にて、60羽の鶏やアヒル、ガチョウが何者かによって殺害されるという事件が発生。
殺された鳥たちの胸や首のあたりには、何かを突き刺したような丸い穴が開いていた。

また、鳥小屋の主人によると、鳥たちはいつもは人間が近づくと騒ぐが、このときは誰も鳥が鳴く声を聞かなかったという。

正体の考察について


ミュータント説

チュパカブラの正体は、人間のテクノロジーによって生み出された突然変異体、すなわち ミュータント とする説が囁かれている。
一見、荒唐無稽な説にも思えるが、むろん根拠はある。

実はチュパカブラ騒動が起きる5年前の1990年、プエルトリコ、セイバ・ノルテ村のハグア地区で、
ヘビに似た頭部と翼をもつ怪生物が、地元住民によって捕獲されたことがある。
しかし、その怪生物は、「タクスフォース」と呼ばれるアメリカの秘密調査チームによって強奪されたというのだ。
タクスフォースは、アメリカ政府のメンバーが中心となって構成された組織で、
プエルトリコ東部のルーズベルト・ロード海軍基地の一角に遺伝子工学研究所を運営しているといわれている。
そのため、住民が捕獲した怪生物は、彼らの実験物が研究所から逃げ出したものであるという可能性が示唆されているのだ。

アメリカの自由連合州であるプエルトリコには、かつてアメリカの実験場として利用され、
経口避妊薬や殺傷能力の高い薬品兵器の開発が行われていたという歴史がある。
過去にこうした暗い事実がある以上、チュパカブラがアメリカ人の手による、
何らかの遺伝子操作によって生み出されたミュータントである可能性も、あながち否定することはできないのだ。

宇宙からの来訪者説


実は怪生物が捕獲されるさらに6年ほど前の1984年2月、
プエルトリコ、カノバナス村の近郊にあるエル・ユンケ山の熱帯雨林に、UFOが墜落する事故が発生したという。
UMA研究者の中には、このUFO墜落事件とチュパカブラ騒動に何らかの因果関係があると主張する人もいる。
ペンシルバニア州のジャーナリスト、スコット・コラレスは、
チュパカブラ騒動を取材する傍ら、このUFO墜落事件の調査を独自に行った。
その結果、次の2点が明らかになったのである。

1.1984年2月19日、エル・ユンケ山で確かにUFOの墜落事件があった。

2.アメリカ軍が、その墜落現場を含む一帯の産地を閉鎖し、外部からのアクセスを完全に遮断、事件関する情報すべてを機密扱いにした。

更に奇妙な事実として、UFO墜落事件が起きた後、それまで緑色の稜線の美しさで有名だったエル・ユンケ山の風景に突如として霧がかかるようになってしまったのだ。
それに加えて、、正体不明の奇怪な生物が山の周辺に跋扈し始めたという。
ここで、、上述したディアスの目撃した舌を突き出すチュパカブラや、マルティンの描いたチュパカブラの幼体を改めて見てみよう。
ほっそりした体つき、巨大な卵型の頭、大きく真っ黒でつり上がった目…その顔つきは最も浸透している宇宙人として知られるグレイ型のエイリアンそのものである。
実際に、空に浮かぶ謎の未確認飛行物体に、チュパカブラと思しき謎の生物が吸い込まれていくのを目撃した、
という信じがたい目撃報告もわずかであるが確認されている。

ところで、1995年10月1日、カノバナス村で起こったチュパカブラとの遭遇事件は、思わぬ副産物をもたらした。
チュパカブラが血液を残していったのである。
この日、パトロール中の警官が村の近郊で犬を襲おうとしていたチュパカブラを発見し、銃撃。
怪獣は結局逃亡したが、2日後、現場近くの農場のフェンスに、血液が付着しているのが見つかったのである。

採取された血液はアメリカの棒機関でDNA分析を含む可能な限りの検査を施された。
そして検査未了ながらも、以下の4つの途中経過報告が出されている。

1.サンプルの血液は、既知のいかなる動物のものとも合致しない。

2.人間の血液と比較すると、マグネシウム、燐、カリウムの含有率が極めて高い。

3.人間の血液と比較すると、単純タンパク質の一種であるアルブミン/グロブリン比率の数値も非常に高い。

4.以上の分析で得られた数値および結果を、地球上に存在する既知の動物の血液と比較するのは不可能である。

途中経過とはいえ、血液を残していった生物は、
地球の環境では存在しえない血液組織を持った未知の動物、もしくは非常に高度な遺伝子操作によって創造された存在、
そのいずれかである可能性が示唆されたのだ。

ところが奇妙なことに、結局、検査の最終結果は報告されなかったのである。
一説によれば、アメリカ政府から圧力がかかったともいわれているが定かではない。

病気に罹った在来動物説


ミシガン大学の動物学者バリー・オコナー教授は、
「本当に恐ろしいのは鋭い牙で家畜を襲う毛のない動物ではなく、健康な野生動物をそのような姿に変えてしまう8本足の生き物である。」
と主張し、ダニを介した皮膚病を患ったコヨーテや野犬こそがチュパカブラの正体であると提唱する。

疥癬と呼ばれるこの皮膚病は、ヒセンダニというダニの一種に感染することにより引き起こされる。
ヒセンダニは動物の体毛に好んで寄生するが、
体毛が薄い人間、家畜歴が長く徐々に耐性を身に付けていった牛やヒツジ、イヌなどはヒセンダニに対する耐性を持っており、
寄生されても多少のかゆみを感じる程度で重篤な症状に陥ることは少ない。
しかし、野生で生活している故にヒセンダニへの耐性が少ないコヨーテやキツネなどは、
一度ヒセンダニに感染すると症状が悪化することが多く、死に至ることも少なくないという。

疥癬に罹ったコヨーテは、毛嚢への血液の供給が遮断されてしまい、毛がごっそりと抜け落ちてしまう。
また、皮膚が炎症を起こして分厚く膨らむため、その外見はゴワゴワした醜い姿に変貌してしまう。
これは毛がなく醜い容姿をしているとされるチュパカブラの特徴に見事に一致している。

また、家畜を襲う原因についても、病気のコヨーテは健康で動きも素早い野生の草食動物を捕らえる程の体力が無いため、
人間に飼い慣らされて警戒心が薄く、動きも鈍い家畜を襲うようになると考えれば説明はつく。

ただし、これは犬型のチュパカブラにはほぼ該当する強みがある一方、
完全二足歩行型、卵型の頭部にアーモンド形の目を持つチュパカブラには合致しない。
何より、翼が生えていたという目撃報告も多いチュパカブラに対し、コヨーテには翼など存在しない。
全てのチュパカブラをこの説だけで片付けてしまうのは無理があるようだ。


追記、修正はチュパカブラの正体を解き明かした人がお願いします。

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最終更新:2025年03月06日 18:45