姫神サクラ

登録日:2019/01/27 (日) 10:43:58
更新日:2025/04/13 Sun 01:34:50
所要時間:約 5 分で読めます






‥‥‥‥。

雲を見てるの。アタクシ。


姫神(ひめがみ)サクラとは『逆転裁判シリーズ』の登場人物である。

CV:日野由利加(テレビアニメ)/?(パチンコ版)


英都撮影所のプロデューサー。年齢は34歳。
セピア色のセクシーな服を着ているが露出は控え目。キセルを愛用している。見ようによってはこちらが女優に見えなくもない。
髪型は黒髪をショートカットにしたものだが、普段はフードに隠れているためゲーム中で確認できる場面は少ない。
スラリとした体型のアンニュイな雰囲気の女性で、成歩堂からも「綺麗な人」と評されている。
その見た目どおりとてもクールな性格。口数は少なく、物事にも滅多に動じない。
年齢は34だが言動が落ち着いているせいか実年齢よりもかなり上に見える。補足として、彼女と同じ歳(※登場時)の人物は、星威岳哀牙、御屋敷司、旋風亭風子等がいる。

ドラマや映画で数々のヒット作を生み出しているやり手。業界では「天才」と呼ばれている。
子供向け人気特撮番組「大江戸戦士トノサマン」も彼女が手掛けた番組の1つであり、それまで無名だった宇在拓也に才能を見出し監督に抜擢している。
英都撮影所が倒産寸前だった頃にふらりと現れ、その手腕で立て続けにヒット作を生み出し経営を立て直した実績を持つ。
英都撮影所のお偉方のお気に入りであるため英都の人間は彼女に頭が上がらないが、中には彼女の事を良く思っていない人間もいる。

オバチャンの話では暴力団と繋がりがあるらしく、“プロ”と呼んでいる彼らを使ってトラブルの揉み消し等をしているようである。
アクション俳優の衣袋武志の弱みを握っており、その弱みをネタに衣袋を格安のギャラでこき使っている。
宇在も彼女にこき使われているが、彼の場合は彼女から苛められる事がとても嬉しいようなので問題はないらしい。


逆転裁判(蘇る逆転)』第3話『逆転のトノサマン』に登場。
英都撮影所の第2スタジオにあるコテージにいた時に、荷星三郎の弁護士として衣袋殺害事件を調べていた成歩堂と出会う。
当初は禄に口を開こうとせず、「トノサマンの台本を読みたい」と我儘を言って成歩堂を困らせる。
成歩堂が台本を持ってくると、彼が自分や宇在を疑っている事を察し、事件当時はコテージでテレビ局の人間と会議をしていたと話し、事件当時は第2スタジオを出る道がサルマゲどんの首で塞がっていた事を教えた。

だが成歩堂が2日目の裁判で、本当の殺人現場が第2スタジオであった事を立証した事で、再び疑いが向く事となる。
そして成歩堂が、5年前に英都撮影所で起きた事故の真相を見抜いていると知ると、“プロ”を使ってそれを揉み消そうとし、ついでに成歩堂達が明日の法廷に立てないようにしようとする。
だがその寸前で糸鋸が現れた事で未遂に終わり、明日の法廷で検察側証人として立つ事となった。


ここから下の行。ネタバレ‥‥あるから。
見たい人だけ‥‥見て。
















第3話で衣袋を殺害した真犯人。
今から5年前、完成したばかりの第2スタジオにて、衣袋が共演者を誤って鉄柵に転落させて死亡させる事故が発生する。
その瞬間をたまたまいた記者に撮影されるが、この件は姫神の揉み消しにより表沙汰になる事はなかった。
この事故を受けて第2スタジオはこれ以降使われなくなり、セットだったコテージもそのまま現在まで残る事となる。
そしてこの事故以降、姫神はこの件をネタに衣袋をこき使うようになり、格安の出演料で子供向け番組の悪役をさせるようになった。
この仕打ちに我慢が出来なくなった衣袋は、姫神を殺害してその罪を荷星に被ってもらう計画を立てる。
荷星を睡眠薬で眠らせてトノサマンの着ぐるみを盗んだ衣袋は、それを着て姫神のところへ向かうが、彼女に抵抗されてコテージの階段から転落し、胸を鉄柵で刺して死亡してしまった。

衣袋を死なせてしまった姫神は、宇在を使ってトノサマンの着ぐるみを処分し、ライトバンで遺体を運び出す。
そして第1スタジオへ行き、そこで衣袋が殺されたように見せるための偽装工作を行った。
コテージへ戻った後は会議の出席者と口裏を合わせてアリバイを偽装し、警察が到着しても「その場にいなかった」事にしてもらい、取調べを受けずに帰った。

裁判でも余計な事は言わずに隙のない証言をするが、証言のちょっとした矛盾によってアリバイを疑われる事となり、事件の全容が暴かれてしまう。
しかし成歩堂が立証したのは「姫神に犯行が可能だった」事なので、決定的な証拠を出せと強気に出て逆に成歩堂を追いつめる。
そのまま退廷しようとするが、御剣が突然成歩堂の味方をするような発言をした事でつい動揺し、御剣に求められた新たな証言に決定的な矛盾が生じてしまう。
そしてその矛盾を成歩堂と御剣に追及されると、それ以上言い逃れはせずに潔く罪を認めた。
真犯人特有のブレイクモーションは、怒りの表情で持っていたキセルをへし折るというもの。
だがその後の彼女はとても穏やかな笑顔を見せ、今まで「ボウヤ」「ボク」と呼んで子供扱いしていた成歩堂を「成歩堂くん」と呼び負けを認めていた。

ちなみに5年前に衣袋が死なせてしまった共演者・タクミと姫神は、回想からするととても親密な関係だったと推測される。
もしかしたら衣袋を冷遇するようになったのは、彼のせいでタクミを失ったからなのかもしれない。
しかし作中では5年前の事件の背景はほとんど語られていないため、彼女とタクミがどのような関係なのかは不明となっている。

前述のとおり、彼女に衣袋を殺害する理由はなく、殺意があったのは衣袋のほうである。
彼女は殺意を持って襲い掛かってくる衣袋を鉄柵に落として死なせてしまったので、衣袋の死に関して罪に問われる事はなく「正当防衛」が適用される可能性が高い。
『逆転裁判シリーズ』で正当防衛が適用される可能性のある真犯人はとても珍しいが、彼女の場合は捜査かく乱、偽証、暴力団との繋がり等があるので、それらの件で罪に問われる可能性もある。

なお、姫神は衣袋が故意にタクミを死なせた(殺した)と思っているようだが、作中ではそれを裏付ける証拠はなく、既に真相を知る方法もなかった。
仮にタクミという俳優が衣袋を脅かすほど有望な新人だったとしても、自分のキャリアを台無しにしてまで殺そうとするものか?など釈然としない部分もある。*1
ある意味シリーズでもトップクラスにスッキリしないエピソードである。


■余談

シナリオの初期段階では、渋い男性の監督になる予定だった。
しかしそうすると1作目の真犯人は全員男となってしまうので、それに気づいたデザイナーの意見を受け、性別を女に変更して登場人物全体のバランスが取られた。

アニメ版では姫神の単独犯と仮定して成歩堂が事件を解き明かしていた。




ナルホド「こんにちは。」

ヒメガミ「‥‥‥‥」

ナルホド「お話しいいですか?」

ヒメガミ「‥‥‥‥追記・修正。」

ナルホド「はい?」

ヒメガミ「追記・修正してるの。アタクシ。
     ‥‥‥‥。」

ナルホド(終わりみたいだな‥‥)

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最終更新:2025年04月13日 01:34

*1 タクミを失った姫神からしたら、事故ではなく衣袋のせいにしなければ正気を保ってプロデューサーの仕事を続けることができなかったのかもしれない。