三角頭(サイレントヒル)

登録日:2013/02/01 (金) 19:10:04
更新日:2024/12/03 Tue 11:56:00
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 私は弱かった・・・・・・ 
 だからお前が必要だったんだ・・・・・・ 
 でも・・・もういいんだ・・・・・・

決着は自分でつける



「ピラミッドヘッド(RED PYRAMID THING)」とは、ゲームサイレントヒル2』及び、『サイレントヒル2最期の詩』
に登場して来る敵クリーチャー。

このゲームの不条理さや異様さを象徴する存在であり、物語に深く関わる設定や、何よりその尖ったデザインやゲーム中に於ける圧倒的なインパクトから多大な支持を受けているクリーチャーである。

実質的には、シリーズのナンバリングタイトルにおいては一度しか登場して居ないにもかかわらず、シリーズを代表する
クリーチャーとして外伝的作品である『サイレントヒル・ザ・アーケード』や映画版『サイレントヒル(映画)』にも強力な敵として登場しており、本シリーズを代表するクリーチャーとして必ず名前が挙がる存在でもある。


【外見】
貫頭衣を纏ったシンプルな服装に、名前の由来ともなっている異形の鋼鉄の兜を被る……云う姿をした人型のクリーチャー。
兜は、その名の通りピラミッドを思わせる三角形をしており、兜と云うには余りにも巨大で、歪な四角錐(ピラミッド)の様な形状をしている。

武器は「大鉈」と「」。

特に大鉈は、「斬馬刀」を思わせる様な形状をしており一撃死と云う属性もあってインパクトがあり、初戦のみ使用して以降は槍を使用しているにもかかわらず、以降の作品への登場(オマージュ含む)では「大鉈」を装備している事が常になっている。

特徴的な兜の形状は、登場作品毎に違っており、映画版では怪力や不死性の強調の為か原作よりも体格が大型化していたり、
兜のディティールも更に禍々しくなり、ボルトが端にびっしりと並んでいる。
ガンシューティングゲームの『サイレントヒル・ザ・アーケード』でも映画版の演出を引き継いだ描写をされている


※作品毎の解説
サイレントヒル2
特殊クリーチャーとして登場。
主にイベントとして出現し、遭遇しても終盤まで「倒せない」仕様になっている。

ボス戦として紹介されている最初の戦闘イベントでも、「一定量のダメージを与える」か「一定時間の経過」と云う条件を満たし撃退したと思っていても、撤退する三角頭を迂闊に追いかけたりするとご丁寧に振り向いて即死攻撃を仕掛けて来たりする。

ピラミッドヘッドに追跡されるイベントでは、難易度を上げて挑んでいると本当の地獄を見せられるので注意。

如何なる攻撃を加えても、「カキン」とか「カツ」と云った金属音が鳴るばかりで、のけ反りもしない為に攻撃が効いてるんだか、効いて無いんだか解らない時(特にHARDモード)があるが、一応狩猟用ライフルでは1.5倍、鉄パイプだと振り下ろし攻撃で5倍のダメージを与えられる仕様になっている様だが……あんなのに近づいて鉄パイプで叩くとか……絶対イヤ。メッチャ怖いし……

なお最終決戦では時間はかかるが逃げ回っていると最終的に自殺する。

同じクリーチャーであるマネキンに虐待を加えている他、ヒロイン、マリアを何度も……。
他の出演作と比べると幾分か細身だがそれには理由があり……


サイレントヒル(映画)】
「闇」と共に顕れる、怪物達を率いる存在であり、死神の様な扱いをされていた。
前述の様に怪力と不死性と云った特徴が更に強調されており、原作版よりも筋骨隆々で大型化しているのが特徴。
無造作に人間を掴み上げ、簡単に生皮を剥ぐ等、衝撃的な演出が為されている。

また、ノベライズ版によれば身に纏っているのは人間の皮を加工した衣であると云う記述がある。
「闇」の先導者にして、それを率いる者であり、大量のクリーチャーを引き連れている。


サイレントヒル・ザ・アーケード】
ボスクリーチャーの一体として登場。
大量のクリーチャー(クリーパー=大きなG)を引き連れて登場する等、映画版を意識した演出をされている。
二度登場し、二度目は直接対決となるも完全に倒す事が出来ない等、三角頭のイメージに添った演出となっている。

※以下、一部ネタバレ
















※初出となる「サイレントヒル2」では、主人公ジェイムスの潜在意識が自らを断罪するべく、かつてサイレントヒルで行われていた残虐な刑罰の死刑執行人の姿を借りて「闇」から生み出した存在である。
それ故に「ピラミッドヘッド」は、ジェイムスが自らの罪を自覚しない限り、その動きを止める事は無い。

尚、攻略本の記述からジェイムスの罪を断罪する存在というイメージが定着しているがデザイナーの伊藤暢達氏*1によると「三角頭はジェイムスが生み出した自らの守護天使で、ジェイムスがヒトでなくなる事から必死に守り、マリアを消し去った事で任務を全うした」と語っており、当時の攻略本の記述に関しては「伝わらないだろうなと思って表現を変えた」らしく、実際にはジェイムスの贖罪を助ける守護者とのこと。
同時にクリーチャーを虐げるのは「クリーチャーはジェイムスの見ている幻影だからそれらを排除する事で現実を直視させようとしていた」からで、最終決戦まで三角頭が不死身なのは「三角頭との戦い自体ある意味ジェイムスの葛藤だからジェイムスは怯えて歯が立たない」のが理由とも語っている。

因みに、三角頭と遭遇するムービーでは“現実的に考えればありえない”描写がされているが(屋上から地上まで突き落とされても無傷とか)、これは「物語自体がジェイムスの妄想の産物」という事を示唆するための意図的な描写なんだとか。


なお、終盤で2体に増えるのはある人物を殺してしまった事で、その者の罪が増えたからだと言われる。

ゲーム中に訪れる「歴史資料館」には「ピラミッドヘッド」のモデルとなった死刑の様子が描かれた『霧の日、裁きの跡』と云う絵画が飾られている。

設定では大鉈はハサミのようなものであり、地下で入手出来る大鉈はもう一方の対となるもので、ピラミッドヘッドが置いていったものではないらしい*2


【余談】
※『サイレントヒル3』にて登場した特殊クリーチャー「ヴァルティエル」は「ピラミッドヘッド」と同じ服装をしている。
これは、『4』を完結編として製作するにあたり、シリーズを通してのイメージを統一化を計る目的の為で、土着宗教から生まれた教義に於て、「神」を見守る偉大なるヴァルティエルの姿になぞらえて、死刑執行人たる「ピラミッドヘッド」の意匠が考えられた、とする設定が生まれたためである。
また、『1』で登場する司祭服もやはりヴァルティエル信仰から生まれた物と説明されている。

※『サイレントヒルゼロ』では最初の火災現場となるギルスピー邸にピラミッドヘッドの絵が飾られている他、
ピラミッドヘッドをパク……ではなくオマージュしたと思われる敵キャラも登場する。
こちらもバブルヘッドナースに対して虐殺を行うなど三角頭を意識した仕様。

※『サイレントヒル;ホームカミング』に於ては「Bogey man(お化け)」と云う名称で登場。
上記の映画版に似るが、シンボルとしての存在であり、名称を変える等、オリジナルとは扱いが異なる。
(もしかしたら、日本製の原作に対する配慮かもしれない)

ルートによっては主人公が就職する。

※いろいろなコナミキャラモチーフのボンバーマンがいる『スーパーボンバーマンR』では「ピラミッドヘッドボンバー」として登場。特殊能力は発動中鈍足化する代わりに触れた相手を撃破できる「裁き」。

※『実況パワフルプロ野球シリーズ』にコナミオールスターズ枠(要するに野球関係以外のコナミ作品レジェンドの枠)*3で参戦している。一貫して足は遅いが4番打者ファーストタイプの能力査定となっており、『2024』では低確率のランダムイベントではあるが主人公のチームに迎え入れることも可能。






「もう私には必要ない。これはただの死体だ」







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最終更新:2024年12月03日 11:56

*1 デザインのみならずクリーチャーの設定やモデリング、ムービーシーンの動きや構図を担当されている。

*2 リメイクでは固定するピンやリベットのようなものとその周囲に擦過痕がデザインされているため元々はハサミである事がわかりやすくなっている。

*3 他は「メタルギア」ネイキッド・スネーク、「ツインビー」パステル、「悪魔上ドラキュラ」アルカード、「ボンバーマン」白ボン、「ときめきメモリアル」藤崎詩織(※彼女候補・マネージャー候補。選手扱いではない)。明らかに正規のパワプロ枠だが『アプリ』の桃太郎電鉄高校メンバーも事実上は該当する。要するに『ボンバーガール』のメンバーが明らかにコナミの過去作モチーフなのと似たようなもの