マスター(ロックマンDASH)

登録日:2020/03/21 (土曜日) 17:11:35
更新日:2024/03/17 Sun 13:36:04
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ねえトリッガーくん、君にお願い事があるんだけど。




ロックマンDASH2 大いなる遺産に登場するキャラクター。
存在そのものがDASHシリーズの世界観に大きく関わるため、以下、ネタバレ注意。



















■概要

長い金髪が特徴的な、とても美しい容貌の男性。声優が決まるまでスタッフですら女性だと勘違いしたキャラその2(その1は前作のラスボス)。
『マスター』とは彼の下で活動していたトリッガー(当時のロック)やセラユーナなどが用いていたもので、本名は不明。
本編の時間軸においては既に故人であり、ロックがジジとの戦闘によって瀕死の重傷を負った際に、データが治療とともに彼の記憶を再構成したことによって発生した回想に登場した。

その正体は、人類最後の生き残りであり、彼の死を持ってロックマンシリーズにおける人類は絶滅を迎えた。

DASHにおける人類は、地球の荒廃(原因はおそらくこいつこいつら)によって衰退し、遺伝子コードと彼だけを残して全滅してしまう。
絶滅を見越した人類は、「人類再生プログラム」を発案しており、地球外居住区であるヘブン(造ったのはこの人)に移住した彼は、その実行を託されていた。



■人類再生プログラム

上記の通り、絶滅を見越した人類が、種を再興するために作った計画。
その内容は、『ヘブンの地下にある施設ライブラリーにて、自分たちの遺伝子コードを保存し、地球が人類が住める環境になるまでひたすら待つ』という、気が遠くなるもの。
実際、ヘブンの特殊な環境によって、マスターは3000年もの間"その時"を待ち続けた。

地球の環境を推し量るために創造された機械生命体が、作中で『デコイ』と呼ばれる人種であり、人類は彼らの文明をジュノをはじめとするロックマンたちやリーバードによってコントロールしていたのである。
最終的にはデコイは全て殺処分となり、人類が再び地球で復活する予定であった。

しかし…。



■最後の人類の最期

システムを破壊してくれ。この呪われた黒い輪を閉じてほしい。

自分たちが人類であると信じて疑わず、生きて、そして死んでいくデコイたちを眺めているうちに、マスターは彼らに愛着を持ってしまう。
地球をデコイに受け継がせることを決意したマスターは、人類再生プログラムを含めた全てのシステムの破壊と、自分の遺伝子コードをお守りとしてトリッガーに託し、地球に降り立って消滅した。
3000年の間に、彼はヘブンを離れては生きていけない体になっていたのである。

今度こそ、暖かい母の腕に抱かれて、逝くことができそうだよ…。

彼の遺志はトリッガー、引いてはロックに受け継がれ、システムは完全に破壊された。
それは謀らずも、とあるイレギュラーが望んだ「ロボットだけの世界」の到来であり、進化を遂げた者の「生命が、より進化した生命に取って変わられるのは自然の摂理」という思想が達成された瞬間でもあった。

しかし、その新世界には、パラレルワールドですらあり得なかった、善人のワイリーが存在しているのである。


■関連人物

  • ロック・ヴォルナット/ロックマン・トリッガー
イレギュラーを狩る立場にあったロックマンの一人。数あるロックマンの中でもお気に入りだったらしく、彼にシステムの破壊を託す。
自分の遺伝子コードまで渡したのは、「それを持っていれば、他のみんながトリッガーに迂闊に手が出せなくなる」ため。

  • セラ
システムを管理するマザーコンピューターの一人。彼女からよく小言を言われていたらしい。
マスター当人は、感情があるにもかかわらず、機械的にシステムに忠実に行動するセラを寂しい目で見ており、彼女はこのことをとても気にしていた。
トリッガーの造反がマスターの遺志によるものだと知っており、それが彼女を困惑させることになる。

  • ジジ
セラ配下の最新型超高級リーバード
「私たちはマスターがいなければ存在する意味は無い」とトリッガーに説教していたセラの背後で、マスターがデコイに愛着を覚えたことを「酔狂」と評するという問題発言を行った。
これにはさすがのセラも「マスターも寂しいのだ」とマスターを擁護している。

  • ユーナ
システムを管理するマザーコンピューターの一人。
セラとは異なり、トリッガー造反の事情を理解できておらず*1、やがて中立の立場を取るようになったという。
「デコイにはシステム以上の価値があるんじゃないのか」と考えるなど、独自にマスターの遺志にたどり着こうとしていた。

  • ガガ
ユーナ配下の最新型超高級リーバード。
立場上、マスターと面識があったことは間違いないが、具体的にどういう絡みがあったのかは不明。

  • ロックマン・ジュノ
カトルオックス島にて、デコイの文明を管理していたロックマン。
ロックたちの視点には非道に見える彼の行いは、人類再生プログラムの一環に過ぎなかったのである。
おそらく現在も、地球にはジュノのようにトリッガーの造反などを知らないまま眠りについているロックマンが多数いるものと思われる。



追記・修正は新たな種に全てを託せる方にお願いします。

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最終更新:2024年03月17日 13:36

*1 セラが真相を黙っていたため