リュー・リオン

登録日:2020/05/15 Fri 23:55:20
更新日:2024/04/09 Tue 22:59:25
所要時間:約 13 分で読めます





私はいつもやりすぎてしまう





●目次

◆プロフィール

所属:アストレア・ファミリア→豊穣の女主人→ヘスティア・ファミリア
種族:エルフ
職業:冒険者→酒場の店員→冒険者
年齢:21歳
身長:165C
ステイタス:Lv.4→Lv.6
二つ名:疾風(しっぷう)
CV:早見沙織


◆概要

本作品のヒロインの1人。外伝作品ファミリアクロニクル『episodeリュー』及び七年前の戦いが描かれた『アストレア・レコード』では主人公を担っている。
ヒロイン達の中でも活躍と出番が多く、事実上アイズやヘスティアに並ぶ3人目のメインヒロインと言えるぶっちゃけアイズやヘスティアよりもヒロインっぽい描写が多い

本編主人公ベルの行きつけの酒場『豊穣の女主人』の店員。
かつてはオラリオでも期待の新星であった【アストレア・ファミリア】に所属し、周囲から『疾風のリオン』と呼ばれた凄腕の冒険者であった。
現在も【アストレア・ファミリア】時代からの知り合いには「リオン」と呼ばれている。

後述の一件で冒険者を現在は退いているが、引退した後も鍛錬は欠かさず行っており、実力は衰えていない。Web版ではベルの師匠で、本編でもベルと時折朝稽古をしている。
本編冒頭の時点でLv.4の実力者である事もあって、何かとトラブルに巻き込まれがちなベル達【ヘスティア・ファミリア】の助っ人として度々彼らに力を貸している。
読者からいつかリューは【ヘスティア・ファミリア】に入団するのではないかと期待されていたが、本編19巻にて遂に【ヘスティア・ファミリア】に正式に入団する事になる。
もっともリューにとって『豊穣の女主人』も大切な場所なので、ファミリアでダンジョン探索などの活動がない場合、『豊穣の女主人』の臨時お手伝い(ヘルプ)に入ることになっている。


◆外見

空色の瞳と薄緑色の髪をした容姿端麗のエルフの女性。
どちらかというとスレンダーな体型をしており、本人はあまり自分の体に自身がない様子。
冒険者として行動する際は、深緑色のフード付きロングケープとショートパンツを着用している(アニメではなぜか緑ブルマになっている)。

ちなみに現在のリューの薄緑色の髪だが、『豊穣の女主人』で働き始める際にシルが少しでも正体がバレにくくする為にと無理やり染めたもので、元々は金髪だった。
リュー自身は自分の髪をかつての色に戻せないことについて、5年前から立ち止まり続けている今の自分を表しているようだと内心思っている。
逆に言えばリューの止まっていた時間が動き始めたその時は、金髪に戻す可能性があるとも言えるが果たして…。


◆人物像

生真面目で礼儀正しい性格をしており、誰に対しても敬語を使うが、気を許した相手には若干穏やかな口調になる。一見無表情でクールに見えるが、実はかなりの激情家で敵対する者に対しては容赦のない一面を持つ。
また、正義感が非常に強く、困っている人を助ける為に自分から厄介事に首を突っ込む事も珍しくない。
戦闘以外は全般的に不器用で、料理をすれば炭化し、ベルとの朝稽古の際は気を失うまで叩きのめすなど、やりすぎてしまう事がよくあり、本人も自覚している。
この真面目さと不器用さが重なってポンコツ行動を起こす事がよくあるので、周囲からは時折「ポンコツエルフ」と呼ばれている。

恋愛面でもかなりポンコツで「男女が付き合うときはまず、誰もいない夜の森で、二人の永遠の愛を月に誓うべきだ」「婚姻の約束を結び、妖精の森で誓いを立てるその時まで手すら繋いではいけない」などと大真面目に言ったりするほど拗れてる。ちなみにこの考えは同胞のエルフから見てもかなりアレらしく、ダンメモのイベントでリューの恋愛観を聞いた同じエルフのアリシアは「彼女は同じエルフの中でもかなり希少」と呆れていた。
もっとも異性と手すら繋いではいけないとか言っているくせに、作中ではそれ以上の事をベルと色々しているが。

エルフは自分が認めたもの以外との肌の接触を嫌う傾向があり、リューもその例にもれず他者にいきなり触れられたら攻撃をしてしまう。
リューの手を出会ってすぐ握ることができたのは、今は亡き親友のアリーゼ、恩人のシル、主人公ベルの三人だけ。
そしてこの三人がリューを救い、彼女に居場所を与える事になる


◆来歴

過去

元々は故郷『リュミルアの森』の大聖樹を守護する『守り人』の一族として生まれ、幼少期からエルフの戦士として教育を受けていたが、他種族を見下す故郷のエルフの選民意識に嫌気がさして11歳の時に故郷を飛び出し、種族など関係なく尊敬できる仲間を求めてオラリオに向かう。
オラリオに来た当初は初めての故郷の外の世界に怯えてしまい上手くなじめず途方に暮れるが、【アストレア・ファミリア】の団長アリーゼ・ローヴェルに助けられ、そのまま彼女の所属する【アストレア・ファミリア】に入団。念願だった他種族の仲間を得る。【アストレア・ファミリア】はダンジョン探索の他にもオラリオの秩序を乱す者を取り締まる役割も担っており、邪神を名乗る過激派ファミリアの集合体『闇派閥(イヴィルス)』が暴れていたオラリオの『暗黒期』に活躍した。

ファミリアの仲間たちと順風満帆な日々を送っていたが、本編から5年前にダンジョンで闇派閥に属する【ルドラ・ファミリア】の罠にかかり自分以外の仲間は全滅してしまう。
ただ一人生き残ったリューは主神のアストレアをオラリオの外に逃がし、仲間を死なせる原因を作った闇派閥への復讐を決意する。
復讐は成功したが、闇派閥との関係が疑われていただけに過ぎない者や、闇派閥と癒着していたギルド職員にまで手が及んだ為、ギルドのブラックリストに載り、冒険者としての権利は剥奪されて8000万ヴァリスの賞金首になってしまう。
この時のリューの報復によって27の組織が潰され、四柱の邪神が天に送還される事となり、皮肉にも彼女のこの復讐が止めとなって闇派閥は壊滅し、オラリオの暗黒期は終焉を迎えた。
その後、重傷を負って倒れていた所を『豊穣の女主人』の店員シル・フローヴァに救われ、そのままむりやり『豊穣の女主人』で働かされることになる。
『豊穣の女主人』で働き始めた当初は仲間を失った事や目的もないことから生きる気力を失っていたが、シルとの交流で前向きになっていき、亡くなった仲間達の分までオラリオを見守る決意をする。
仲間の墓を彼女たちが好きだと言ったダンジョン中層18階層「迷宮の楽園(アンダー・リゾート)」に建てており、彼女たちの墓参りのために定期的にダンジョンに行っている。

本編

『豊穣の女主人』にベルが来るようになり、親友であるシルの想い人ということからベルの事を気にかけ、自身も交流の中でベルの純粋な人柄に好感を持つようになる。
その為、ベルに元冒険者としてアドバイスをしたり、ベルが中層で行方知れずになった時は捜索を手伝ったり、【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』の時は助っ人としての参加や、地上に出てしまった『異端児』のダンジョンへの帰還作戦に協力するなど、【ヘスティア・ファミリア】に力を貸していた。

ある時【ヘルメス・ファミリア】から『人造迷宮クノッソス』の存在と、その中に闇派閥の生き残りがいる可能性があることを告げられ、クノッソスを根城とする悪党どもの掃討作戦に協力することになる。そうして侵入したクノッソスで、かつて仲間を死なせる原因を作った【ルドラ・ファミリア】のジュラ・ハルマーを見つけ、再び復讐心に支配されてしまう。
逃げるジュラを追いかけダンジョン下層の『水の迷都(みやこ)』までたどり着くが、ジュラによって殺人事件の濡れ衣を着せられ、リューの賞金目当ての冒険者たちに追われることになってしまう。

ちょうど同じ頃下層に【ヘスティア・ファミリア】が遠征に来ており、事件の真相を知るためにリューを探していたベルと鉢合わせする。
ジュラの目的とその危険性に気づいたリューはベルを巻き込まないようにという焦りから口論を起こしてしまうが無事誤解は解け、ベルと協力する事になる。
その後、ベルと共にジュラがマジックアイテムで操る巨大な蛇のモンスター『ワーム・ウェール』の討伐にも成功し、ジュラを追い詰めるが…




俺も、お前らも、もう『絶望』の中だ!




ジュラ自身は囮で、ジュラの部下によってダンジョンが爆破されたことにより、ダンジョンで大規模な破壊された時のみに出現する特殊モンスター『ジャガーノート』が誕生してしまう。
実は5年前【アストレア・ファミリア】が全滅した本当の理由は、【ルドラ・ファミリア】が仕掛けた爆弾でダンジョンの大規模な破壊が起きてしまい、出現したジャガーノートに殺されたのが真実*1
ジュラの目的は、圧倒的強さを持つジャガーノートをマジックアイテムでコントロールする事だった。
ジャガーノートは『水の迷都』にいた上級冒険者50人以上を殺害した後、ベル達の前に姿を見せ、ベルとリューと交戦することになる。
激しい戦いの末、ベルが重傷を負いながらもジャガーノートの右腕を破壊する事に成功するが、隠れて戦いを眺めていたジュラが隙をついてマジックアイテムをジャガーノートに装着させてしまう。
念願だったジャガーノートを手に入れたジュラは手始めにベルとリューを殺せと命令を出すが、ジャガーノートはマジックアイテムの力をもってしても制御できず、逆にジュラを殺害。
あっけないジュラの死にベルとリューは呆然とする中、ベルとリューを殺せという命令をまだ生きていたワーム・ウェールが聞いてしまい、二人を飲み込み下の階層へ移動する*2

何とかベルがワーム・ウェールの腹を突き破り脱出に成功するが、出た場所は「真の死線(トゥルー・デッドライン)」と称される『深層』37階層。リューはベルと共に過酷なサバイバルに挑む事になる。
元から二人とも重症だった上に水も食料も回復アイテムもなく、深層の強力なモンスター達との度重なる交戦で何度も死にかけるが、奇跡的に上層へ向かための正規ルートを発見する。
しかし、二人を追ってきたジャガーノートが再び立ちはだかり、ジャガーノートと最後の戦いを行うことになる。
ジャガーノートの圧倒的強さと過去のトラウマから一度は心が折れ、意識を失ってしまうが、夢の中で【アストレア・ファミリア】の仲間たちの励ましを受けた事でベルと共に戦う覚悟を決め、ついにジャガーノートの討伐に成功する。
限界を超えた戦いで二人とも力尽き倒れてしまうが、仲間たちと『異端児』の救助がギリギリ間に合い地上への帰還に成功した。
この深層での一件で表向きは完全に死んだことになり、リューは過去のしがらみから解放された*3


深層から帰還後は芽生えてしまったベルへの想いに戸惑う日々を送る中、ベルに告白し振られたシルが、もう一つの姿である美の神フレイヤとして動き始め、今までのシルとしての言動も交友関係も全て偽りだと言い張り、ベルを手に入れる為に周囲の者はおろか自分自身すらも傷つけながら暴走する。
そんなシルを救う為にベルは戦うことを決め、【ヘスティア・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】の『派閥大戦』で決着をつける事となる。
リューもまた、シルを救う為、ベルの力になる為、『派閥大戦』が始まる前に剣製都市『ゾーリンゲン』に住んでいる主神のアストレアの元に向かい、ステイタスの更新をしてもらう事を決断。リューの中で止まっていた時間が遂に動き出す事となる。また、アストレアと再会し禊をすませた後は、背中にかかる程に伸びた髪を、自分の中の時間が動き出した証として金髪へと戻している

『派閥大戦』が始まってすぐに都市最強派閥と謳われる【フレイヤ・ファミリア】の一方的な蹂躙が行われ、【ヘスティア・ファミリア】率いる「派閥連合」の敗北が決まりそうになるが、Lv.6へと昇格したリューが戦場に到着し参戦。
Lv.6の戦闘能力と新魔法【アストレア・レコード】を駆使してLv.3、Lv.4で構成された一部隊を壊滅させ、疲弊していたとは言え【フレイヤ・ファミリア】の幹部であるヘグニ・ラグナールを打倒するという快挙を成し遂げる。
その後はベルと合流し、【フレイヤ・ファミリア】団長にして都市最強の冒険者であるオッタルにベル、ミア、ヘディンと共に戦いを挑み、死闘の果てに勝利する。
圧倒的戦力を誇る【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』で【ヘスティア・ファミリア】の勝利に大きく貢献した。
『派閥大戦』が終わり、敗者としてオラリオを出ようとするシルだったが、シルの正体が神であるフレイヤと知っても態度を変えることなく一緒に居たいと願うリュー達『豊穣の女主人』の姿と、シルが二度と間違わないようずっと側で見守り続ける事を誓うベルの言葉に、シルも取り繕うのをやめて「女神をやめてみんなと一緒に居たい」という本心を見せ、『豊穣の女主人』に残る事を決意する。
こうしてベルと共にシルの心を本当の意味で救い出すことに成功した。


その後、『派閥大戦』の為にオラリオまで来てくれたアストレアを剣製都市『ゾーリンゲン』に送り届け、アストレアの眷族として最後のけじめをつける。オラリオに戻って『豊穣の女主人』で行われていた祝勝会に遅れて参加。
その際に【ヘスティア・ファミリア】への入団をベルに希望する。翌日、他のメンバーにも入団の意志を伝え、ヘスティア達にも快く迎えられて改宗し、正式に【ヘスティア・ファミリア】に入団した
ギルドも『暗黒期』の鎮圧に貢献した事や、超貴重なLv.6を遊ばせておく理由はないというからリューの冒険者復帰を認めた。もっとも表向き『疾風のリオン』は死んだ事になっており、ギルドから登録する冒険者名だけでも変えてほしいと要望を受けたので、【ヘスティア・ファミリア】での冒険者名は「リュー・アストレア」を名乗る事になった。
このように正体を隠す気ゼロなので、リューに恨みを抱いている悪党たちも定期的に現れているのだが、『派閥大戦』終了後にフレイヤがヘスティアの『従属神』という形で収まり、それと同時に【フレイヤ・ファミリア】はシルの頼みで【ヘスティア・ファミリア】の護衛を担う事となったので、リューを狙う悪党たちは全て彼らに撲滅されている。


◆ベルとの関係

元々アリーゼに「もし、あんたの手を握れる男がいたらそれが運命の相手だから絶対逃がしちゃだめよ」と言われていたので、手を握られても平気だったベルを当初から気にしていたが、恩人であるシルの想い人だったので、自身は一歩引いた立ち位置からシルの恋を応援していた。
しかし、深層で自分を守るために命がけで戦い続けるベルの姿に想いが膨らんでいき、呼び方もいつしか「クラネルさん」から「ベル」に変わる*4
ジャガーノートに追い詰められ、もう助からないと思い、最後の願いとしてベルに抱きしめてもらった時は、死が目前に迫っているというのに心から幸せを感じていた。

『過去の絶望』の象徴であるジャガーノートをベルと共に討伐し、地上への帰還後、アリーゼのお気に入りの場所で会話する二人。過去のしがらみから解放されて、心からの笑顔を見せるようになったリュー。
そんなリューの姿にベルは

今のリューさんの笑顔、凄く綺麗です
え……?
今迄よりも、もっと。あの時よりも、ずっと
リューさんがそんな風に笑えるようになって、良かった

心の底から笑えるようになったリューを自分の事のように喜ぶベルのこの言葉で、完全に恋愛感情が芽生えることになるのだった
もっとも初恋である事や自身の鈍感さもあって自分の感情が恋愛感情であることになかなか気付かず、ベルの事になるとよくポンコツ行動を起こすようになってしまう。
ポンコツ行動の例を並べると
  • ベルの顔がまともに見れず目が合うと体ごと目を逸らす
  • ベルに後ろから声をかけられたら動揺のあまり振り向きざまに手刀を放つ
  • ベルに手を握られたら恥ずかしくなって思いっきり地面に叩きつける
  • 気を失ったベルをお姫様抱っこして逃走する
  • 気絶したベルを介抱する際、無意識に膝枕をして自分でも驚く
  • Lv.7相当の敵が目の前にいるのにベルが近くにいると聞いた瞬間動揺してズッコケる
といった具合で、ベルに恋愛感情を抱くヒロイン達の中でも一際ひどい恋するポンコツエルフになってしまった
その後、ベルとシルがデートをする事になって、ベルに対して芽生えた想いが恋愛感情だとようやく自覚する事になる。

このままベルへの想いに振り回される日々が続くかと思われたが、何と【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』の際に、シルと対等な条件になる為にとベルに告白をする
ベルへの想いを隠さず告白したのでポンコツ行動も落ち着くかに見えたが、【ヘスティア・ファミリア】に入団する際の冒険者名に「リュー・クラネル」を希望したり、『派閥大戦』の際に告白した姿をオラリオ中に見られたと気付いて羞恥に悶えたりと、結局ポンコツ行動が消える事はなかった


◆ステイタス

・Lv.3(最終判明ステイタス)
力:D504 耐久:F373 器用:S902 敏捷:S904 魔力:A800 狩人:H 耐異常:I

・Lv.4(最終ステイタス)
力:D587 耐久:D501 器用:S935 敏捷:S954 魔力:S900 狩人:G 耐異常:G 魔防:I

・Lv.5(最終ステイタス)
力:G288 耐久:G201 器用:E494 敏捷:D507 魔力:E457 狩人:G 耐異常:G 魔防:I 魔導:I

・Lv.6(本編18巻時点でのステイタス)
力:I45 耐久:I25 器用:I97 敏捷:H100 魔力:I71 狩人:G 耐異常:G 魔防:I 魔導:I 連撃:I

華奢なエルフの女性である為『力』と『耐久』のアビリティは平均的だが、『器用』『敏捷』『魔力』のアビリティはかなり優秀で最高評価のSまでたどり着く。
上述の通り幼い頃から戦士として教育を受けていたため『神の恩恵(ファルナ)』を授かる前から地の能力が非常に高く、1年~1年半ペースでLv.4までランクアップを繰り返した。
主神であるアストレアをオラリオの外に逃がした5年前からステイタスの更新ができないでいたが、【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』に備えて遂にアストレアと再会。今まで貯まっていた経験値を使いステイタスを更新してもらった結果、『神時代』史上初の『連続昇華』を果たし、Lv.4からLv.6へと一気に駆け上がった*5。もっともLv.5は『派閥大戦』への戦力強化を優先してアビリティの熟練度を限界まで上げずランクアップしたので、Lv.4の最終ステイタスに比べてかなり低めとなっている。


◆スキル

妖精星唱(フェアリー・セレナード)
魔法効果増幅。
夜間、強化補正増幅。
先天的魔法種族のエルフは大抵このような魔法効果を上げるスキルが発現する模様。

精神装填(マインド・ロード)
攻撃時精神力(マインド)を消費することで『力』を上昇させる。
精神力(マインド)消費量含め、任意発動。
リューは『力』のアビリティはあまり高くないが、このスキルで補うことができる。
作中で大型級モンスターのワーム・ウェールを木刀で殴りとばした事があったが、恐らくこのスキルを使ったため。

疾風奮迅(エアロ・マナ)
疾走時、速度が上昇すればするほど攻撃力に補正。
リューは高速移動を主体とする戦闘スタイルなので非常に相性がいいスキル。
作者曰くレアスキルとの事。

正義継承(アストラエ・ヴァルマス)
器力共鳴(ファルナ・エフェクト)。
発現者の一定範囲内に存在する同神血(イコル)の眷族への所持スキル効果増幅。
発現者の一定範囲内に存在する同神血(イコル)の眷族への『魔力』及び精神力(マインド)加算。
発現者の一定範囲内に存在する全眷族への精神汚染に対する中抵抗(レジスト)付与。
常時発動(パッシブ・オン)。
増幅値及び加算値及び付与率及び効果範囲は階位(レベル)反映。
リューが宿してるものと同じ神血を持つ眷族に、その本人が持つ『スキル』効果の増幅と魔法面の強化を与える。スキルの強化対象にはリュー自身も含まれている模様。
ヘスティアの眷族であるリューの場合、彼女のスキルの効果範囲内にいる【ヘスティア・ファミリア】の団員たちの魔法とスキルが強化される事になる。
精神汚染に対する中抵抗の方は神血の条件なしで、スキルの効果範囲内にいる神の眷族なら敵味方関係なしに効果が付与される。
スキルの名称から、亡き友であるアーディがかつて教えてくれた『正義は巡る』という言葉がステイタスに芽吹いたのではないかとリューは推測している。


◆発展アビリティ

・狩人
Lv. 2ランクアップ時にのみ会得可能なレアアビリティ。
短期間のうちに大量のモンスターを撃退するという達成条件から手に入れるのは極めて難しい。
一度交戦し経験値を獲得したことのある同種のモンスターとの戦闘時に能力値が強化される。

・耐異常
状態異常を防ぐことのできるアビリティ。
上級冒険者なら大抵習得している。

・魔防
詳細な説明はされてないが、名称から魔法攻撃に対する耐久が上昇するアビリティだと思われる。

・魔導
魔法威力補正、範囲拡大、精神力の運用効率の向上など、魔法を使用する上で様々な効果をもたらす魔法円を作り出すことができる。

・連攻
攻撃を連続でするほど威力が向上するという、攻撃系アビリティ。


◆魔法

・ルミノス・ウィンド
広域攻撃魔法。
風・光属性。
緑風を纏った大光玉を無数に呼び出し、周囲に放ち攻撃をする。長文詠唱なのでかなりの威力を誇る。

詠唱文:【今は遠き森の空。無窮の夜天に(ちりば)む無限の星々 。愚かな我が声に応じ、今一度星火(せいか)の加護を。汝を見捨てし者に光の慈悲を。来れ、さすらう風、流浪の旅人(ともがら)。空を渡り荒野を駆け、何物よりも()く走れ。星屑の光を宿し敵を討て】

・ノア・ヒール
回復魔法。
地形効果。森林地帯における強力補正。
ダメージの類を癒し、体力も回復させる万能の回復魔法。但し、回復薬のように即効性がなく、傷の完治に時間がかかる欠点がある。

詠唱文:【今は遠き森の歌。懐かしき生命の調べ。汝を求めし者に、どうか癒しの慈悲を】

アストレア・レコード
正義継承。
Lv.6にランクアップと同時に発現した魔法。
自身と同じアストレアの神血を宿した眷族の魔法を行使できるという規格外の能力を有するレア魔法。
元々【アストレア・ファミリア】は全員が第一級冒険者になるのも時間の問題と言われる程の有力派閥で、使える魔法も強力なものが多かったが、それら全てをリューは扱う事ができるようになった。
通常の魔法とは異なり詠唱文よりも先に魔法名を唱える言うならば後述詠唱方式の魔法。
また詠唱を始めると魔法円を思わせる光の文字群が発生する。この文字群は物理的な力があるようで、『星の正域』となって術者を守る。『星の正域』は【フレイヤ・ファミリア】のLv.3、Lv.4の冒険者を寄せ付けず、Lv.6のヘグニ・ラグナールでも押しとどめるほどの強度がある。

詠唱文:【使命は果たされ、天秤は正される。秩序の砦、清廉の王冠、破邪の灯火。女神の名のもとに、天空を駆けるが如く、この大地に星の足跡を綴る。正義は巡る】


◆冒険者としての能力

高速戦闘を駆使する傍ら、強力な『魔法』を敵陣に叩き込む『魔法剣士』
攻撃、移動、回避、詠唱、この四つの行動を同時展開しながら魔法の詠唱を行う並行詠唱を極めており、どんなに激しい戦闘中でも魔法を発動する事が可能。作中で並行詠唱の技術は都市最強の魔導士であるリヴェリア以上ではないかと推測されている。元々回復魔法も使えるオールラウンダーだったが、継承魔法【アストレア・レコード】を習得後は手札が更に増え、前衛、後衛、治療師(ヒーラー)と一人で何でもこなせる冒険者になった。

幼少期からエルフの戦士として訓練を積んでいた事や、オラリオの『暗黒期』を潜り抜けた経歴もあって、Lv.4の時点で第一級冒険者に引けを取らない程の戦闘技術を有しており、アイシャも「このエルフの戦闘技術は並ではない。はっきり言ってLv.4にとどまっていること自体がおかしい。階位昇華の力を戦いの中で調整し剣姫とも渡り合える」と別格扱いしていた*6

才能はアイズと引けを取らないぐらい高く、作者によると「リューとアイズはガチャキャラに例えるとSSSRクラス」との事。
闇派閥と抗争していた7年前に、アイズが覆面をしていたリューを闇派閥の一員と勘違いし、リューも親友であるアーディが闇派閥に殺され失意の状態であった時に自分を怨敵である闇派閥と勘違いしたアイズに激昂。
この事が切っ掛けで当時Lv.3だった二人が交戦する事となったが、ほぼ互角の戦いを繰り広げ、結局アイズのお目付け役であるリヴェリアに見つかって勝負が中断するまで決着はつかなかった。
異端児編でアイズと再戦した際はLv.や経験値の差もあって圧倒されてしまったが、Lv.6になった現在は再びアイズと互角以上の実力を手に入れたと思われる。


◆装備

・アルヴス・ルミナ
本編から七年前の暗黒期に手に入れた故郷の『リュミルアの森』の大聖樹の枝を素材にした長めの木刀で、銘は『妖精の星光(ひかり)』を意味する。
【ゴブニュ・ファミリア】に作ってもらったオーダーメイドで高い攻撃力と頑丈さを持ち、魔法の効果を増幅させる魔力効果を持つ。
リューの長年の愛用武器だったがジャガーノートによって壊されてしまった。

双葉(ふたば)
二刀の小太刀で二等級武装の中でも優れた業物。
【アストレア・ファミリア】の戦友であり、好敵手でもあった輝夜の遺品。
輝夜の遺言もあって墓に返さず使い続けることを選ぶ。

・アルヴス・ユースティティア
『正義の星乙女』の名を冠する深緑の木剣。
元々アストレアがいつかリューと再会した時に力になれるよう剣製都市『ゾーリンゲン』にて【アストレア・ファミリア】の新団長であるセシルに頼んで作らせていた武器。
制作は難航したが壊れたアルヴス・ルミナの一部を使った事で完成した。その他にも様々な素材を惜しみなくつぎ込んでおり、推定価格は素材だけでも1億2000万ヴァリスはする。
使用者の魔力を帯び、威力を増強する特殊武装(スペリオルズ)の一面を持ち、エルフの魔力と特に相乗効果を発揮する。
作中でリューは、この武器の効果とスキル【精神装填】を使用して、Lv.6の中でも最上位の『力』のアビリティを持つヘグニと渡り合う事が出来た。


◆作中屈指の人気とヒロイン力

作者によると元々メインヒロインの一人であるアイズと二分するくらい人気があったが、深層での戦いを乗り越え、ベルに恋愛感情を抱いてからは更に人気が上がったとの事。
人気投票をやれば大抵ぶっちぎりで一位を取り、ダンメモで行われた人気投票*7では、日本、北米、韓国、繁体字圏で1位を、EUで2位を取り、全世界合計1位だった。
あまりに人気があるのでリューエンドを望む声も多く、作者自身も深層での戦いの途中で妖精ヒロインのトゥルーエンドに突入したい気分になったらしい(ベルにはまだ救わなければいけないヒロイン達がいるから我慢したとの事)。
アニメ4期厄災篇Blu-ray初回購入特典では、深層の戦いの時点でベルとリューが結ばれる作者公式のIF小説『妖精の枝史』が書かれている。

アイズが都市最大派閥である【ロキ・ファミリア】の幹部という立場が邪魔をしてベルに大っぴらに協力することが出来ず、ヘスティア含めたヒロインの大半が力不足でベルと共に戦う事が出来ないので、現状何のしがらみもなくベルと肩を並べて戦う事が出来るのはリューだけ。その為、ヒロイン達の中で誰よりも多くの冒険をベルと共にしている。
言ってみれば、ベルを前から導くのがアイズ、後ろから支えるのがヘスティアだとすれば、隣に並んで苦楽を共にするのがリューと言ったところ。

また、「ベルを冒険者の先達として導き支える」「傷の絶えないベルを回復魔法で癒せる」「ベルと共に戦う事が出来る」とこのようにベルに好意を抱く女性ならしたい事全部できるので、ベルの身近な女性陣の中でも一際ヒロイン力が高い。
作者によると「金髪」「長髪」「エルフ」の三要素がベルの女性の好みで、【アストレア・ファミリア】に所属していた頃のリューは金髪のロングヘアをしており、当時のリューを見たらベルは胸を撃ち抜かれていたとの事。上述にある通り【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』の前に髪型を元の金髪ロングヘアへと戻したので、本人の意図せず外見がベルの好みドストライクとなり、更にヒロイン力を上げる事となった。
ちなみに作中では、「ベルと裸で温めあう」「ベルと涙を流しながら抱きしめあう」「過去のトラウマであるジャガーノートをベルと共に倒す」「本作のラスボスの一角であるオッタルとの戦いの前にベルに告白をする」「告白した姿をオラリオ中に見られる」など、ヒロインっぽいイベントがかなり起きている。


◆アイズとの共通点

メインヒロインの一人であるアイズとは能力、外見、性格、境遇、ベルとの出来事や関係性などで共通点が非常に多い。
例を並べると
  • 技と速度に優れた戦闘スタイル
  • 『器用』『敏捷』『魔力』に特化したステイタス
  • 使う魔法が風属性
  • 作者も認める作中最上位の才能の持ち主
  • 整った容姿と落ち着いた雰囲気をしているが、本質は不器用で口下手
  • 仲間達からは「ポンコツ」「天然」と散々な評価
  • 髪型が金髪のロングヘア
  • 普段は優しい性格をしているが、怒りで我を見失って暴走する事がよくある
  • 強大なモンスターによって大切な人を奪われ、その事がトラウマになっている
  • リューとアイズが母親の様に慕っているミアとリヴェリアはオラリオでもトップクラスの戦闘能力を誇る女傑*8
  • 深層37階層での冒険を経てLv.6へのランクアップが可能になる
  • ベルの事を呼び捨てで呼ぶ
  • 【ヘスティア・ファミリア】に先達のいないベルに戦い方と冒険者としての心構えを教える
  • 焦りや動揺から我を見失っていたとはいえベルに刃を向けた事がある
  • 訓練の最中に力加減を間違えてベルを気絶させてしまう事がよくある
  • 気絶させてしまったベルを膝枕した事がある
  • ベルとの出会いがきっかけでトラウマが癒されていく
  • 担当声優の下の名前が沙織
とこのように本当に多く、話が進めば進むほど二人の共通点が増えていく
ちなみに異端児編でリューとアイズが戦う事になったが、作者曰く二人の戦いは『正妻戦争』との事。
読者からもベルにはこの二人がお似合いだという意見が多く、Bookwalkerで行われたカップリング人気投票では、ベルとリューの組み合わせが一位で、ベルとアイズの組み合わせが僅差で二位だった。*9

多くの出会いに恵まれ凄まじい速さで強くなっていくベルだが、ベルの動きや戦い方に、リューとアイズの教えや動きが影響しているのが作中の描写でも窺える。
ベルは『』と『』に強い縁を持ち、リューとアイズの二人は『』に強い縁を持っているが、『』が『』に煽られて強くなり、『』と『』が隣り合わせの関係である事を考えると、
ベルを導く役割を担ったのがリューとアイズだったのは必然だったのかもしれない


◆静寂から託された希望と未来

ダンメモ3周年イベント『アストレア・レコード』で、本編より七年前のオラリオの暗黒期を戦った【アストレア・ファミリア】時代のリューの物語が配信される。
この『アストレア・レコード』で、後に自身の想い人となるベルの伯母にして【ヘラ・ファミリア】の元幹部である【静寂】のアルフィアに【アストレア・ファミリア】の仲間たちと共に戦い勝利したことでLv.4に昇格したことが判明する。
かつてはオラリオの守護者だった【ヘラ・ファミリア】の一員であり、三大冒険者依頼の一角である『海の覇王リヴァイアサン』討伐の立役者でもあるアルフィアと戦った理由。
それは不治の病に侵され残り少ない自分の命を世界の踏み台の為に使う事を決意したアルフィアが、次代の冒険者たちに希望と未来を託すためにあえて悪役を演じ、オラリオに試練を与える為に闇派閥と組んで襲い掛かってきたため。
そんな彼女に勝利した【アストレア・ファミリア】の生き残りであるリューは、アルフィアから希望と未来を託された存在と言える。

かねてから【ヘスティア・ファミリア】への入団が期待されていたリューだが、【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』終了後、遂に【ヘスティア・ファミリア】に入団する。
リューがベルの仲間になった事はアルフィアにとっても喜ぶことだろう。【ヘラ・ファミリア】が最後に残した子供にして自身の最愛の妹の息子でもあるベルと、自分が最後に認めた女性であるリューが共に歩むのだから









一体何が……?
ああ……アリーゼ……私は一体どうすれば……





逃しちゃダメよ






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最終更新:2024年04月09日 22:59

*1 その出現条件の特殊性から、1000年間ダンジョンに祈祷を捧げ続けているウラヌスすらも5年前の事件で初めてジャガーノートの存在を知った

*2 ワーム・ウェールは階層間を穿孔できるので階層を移動することが出来る

*3 ギルド上層部はリューの死亡をあっさりと聞き入れたとの事から、『異端児』の件でベルに期待と信頼を寄せているウラヌスとフェルズの手が回ったと思われる

*4 今までもベルが窮地の時は呼び捨てで呼んでいたのだが、この深層の一件以降は常に「ベル」と呼ぶようになる

*5 Lv.4のままで偉業を積み重ねる言うなれば「縛りプレイ」を続けてきた事も評価された可能性がある

*6 作者によるとLv.4帯の戦闘能力のイメージはリュー>アイシャ≧ファルガー>アキ>アスフィ(※魔道具なし)>ラウルとの事

*7 正確にはタッグキャラ総選挙だが、ほとんど普通の人気投票になっていた

*8 ちなみにリューが母親の様に慕っているミアは【フレイヤ・ファミリア】所属のドワーフ、アイズが母親の様に慕っているリヴェリアは【ロキ・ファミリア】所属のエルフと、ここだけ完全に対極と言える

*9 ベルとリューの組み合わせが2591ポイント。ベルとアイズの組み合わせが2275ポイント。三位ベルとシルの組み合わせが877ポイントだった