登録日:2011/04/09 Sat 14:08:21
更新日:2025/04/14 Mon 23:02:33
所要時間:約 5 分で読めます
声:篠田光亮
「SIREN」のプレイアブルキャラクターで、主人公の一人。16歳の高校生。
愛称の『SDK』は自身が書き込んでいた掲示板の
ハンドルネームから『SuDa Kyoya』でSDKである。
使用武器は火かき棒、石田が持っていた拳銃、
狙撃銃、宇理炎、
日本刀(焔薙)など。
羽生蛇村で起こったある事件の噂に惹かれ、夏休みを利用して羽生蛇村を訪れ、怪異に巻き込まれる。
村人に追われていた盲目の少女・神代美耶子を保護し、共に地獄と化した羽生蛇村からの脱出を目指す。
良くも悪くも高校生らしい振る舞いが目立ち、明るく前向きな言動は同行する美耶子の心を解したが、
一方で無神経な言動で彼女を怒らせたりもしている。
当初は異界や屍人に怯えている様子も見られたが、美耶子と出会ってからは恐怖などを見せることなく明るく振る舞い、
彼女を村から連れ出すという約束を守るべく
屍人などにも立ち向かう漢になっていく。
以下、ネタバレ
村の暗部などを知る美耶子は、須田と共に村を歩くうちに自分が異界に取り込まれたことなどを感じ取り、どんどん悲観的になっていくが、
須田は事情は知らないながらも絶望的な状況にありながら美耶子を励まし続け、美耶子も須田を名前で呼ぶほど信頼を寄せるようになる。
そして、須田はいつか美耶子をこの村から連れ出すという約束を彼女にするが、
その直後、猟銃を構えた神代淳に不意撃ちされて谷底に落下し、美耶子も淳と八尾に捕まってしまった。
胸元に銃弾を受け、さらに谷底に落下したという、常人なら間違いなく死亡するであろう経緯を経ても、
須田はまだ生きていたばかりか、偶然彼を発見した医師の
宮田司郎の応急処置を受けただけで行動できるほどに回復した。
これは、以前傷を負った際に
赤い水が体内に入り、気付かないうちに屍人化が進んでいた須田に、
一緒に行動しているうちにそのことに気付いた美耶子が、彼を助けるために自分の血を須田に輸血したことが関係している。
というのも、美耶子…というより、神代家の直系にあたる人間の血には、不完全な不死の呪いがかかっており、
その呪いを受けた者は、死ぬことはないために赤い水が体内に入っても屍人化することはない一方で、
あくまで不死であって不老ではないので、いずれ肉体は老いて朽ち果てるが、魂はその後も永遠に現世に留め置かれることになるのだが、
実はこの呪いは神代家に連なる者でなくとも、彼らの血を体内に取り込んでしまった者にもかかるという特性があるため、
彼女の血を輸血されたことで須田にもこの呪いがかかり、彼の屍人化は食い止められることとなった。
しかし、あくまでこの呪いで食い止められるのは屍人化の進行のみであり、屍人化しつつあった須田の身体を治療する効果はない。
そのため、須田の身体は「人間から屍人に変化する途中」で呪いによって固定化されている状態にあり、
須田本人には知る由もないが、屍人になりかけのその肉体には屍人特有の異常な生命力が宿っていた。
彼は知らず知らずのうちに、銃で撃たれようが高所から落下しようが死なない、不死の肉体を得ていたのである。
しかし須田はそんな自分の身体の変化に頓着せず、美耶子を助け出すべく、屍人たちの妨害を潜り抜けて『屍人の巣』へと侵入する。
最深部へと到達し、美耶子を発見する須田だったが、彼の目前で八尾により美耶子は儀式の生贄にされ、堕辰子が不完全ながら復活してしまう。
須田も復活した堕辰子に襲われ、昏倒するが、そこで彼はある夢を見る。
綺麗な青空と見渡す限りの爽やかな草原が広がる夢の世界で、須田は自身に寄り添うように座る美耶子と笑顔で語らう。
そんな、文字通り夢のような談笑の後、美耶子は須田に願い(約束)を託す。
「全部消して。この村も、あいつらも。全部。」
夢から目覚めた須田は、美耶子がまだ生きていると頑なに信じ続けたまま(焼死体が美耶子かもとは思っているが)、
異界から脱出しようとする竹内と協力し、霊体となった美耶子の助けも得て、再び屍人の巣の中枢へと突入を果たす。
そこで雰囲気の変わった牧野から宇理炎を受け取った須田は仇敵である八尾と再会するも、彼女の異様な雰囲気に圧倒される。
八尾は須田の持つ宇理炎を危険視して彼に渡すように迫るが、そこで突如発生した濁流に二人は流されてしまった。
流された先は水鏡のある場所であった。その水面を見た須田は、そこに微笑む美耶子の姿を見つけ、顔を綻ばせる。
「美耶子。ここにいたんだ。」
「あたしはずっと恭也の側にいるよ。」
そして、「こっちに来て」と自分を誘う美耶子が促すままに手を水面へと当てると、須田は水鏡の中へと入っていった。
水鏡の中は、「いんふぇるの」と呼ばれる、現世の人間では入ることすらままならない、常世と呼ばれる異界。
そこに、本来であれば入ってこれないはずの須田が現れたことで、八尾は彼が完璧な実(美耶子の血)を盗み、堕辰子の復活を不完全にした張本人と確信し、憎悪を向ける。
しかし須田は「美耶子との約束を守る」という強い意志と、牧野に託された神の武器である宇理炎、
自分に襲いかかってきた屍人化した神代淳を倒し、手に入れた神代家に伝わる神刀焔薙、
なによりも肉体を失ってもなお、須田の傍に寄り添う美耶子の導きにより、八尾が自身の実を捧げて完全復活した堕辰子を下すことに成功する。
そして、堕辰子は須田に首を落とされたことで絶命。
全ての元凶であった八尾も、「いんふぇるの」の崩壊に巻き込まれ、堕辰子の首を抱えたまま異次元へと消え去っていった。
ついに美耶子を苦しめていた元凶である八尾と堕辰子を消した須田だったが、
「羽生蛇村と、そこに巣食う屍人を全て消し去る」という美耶子との約束を守るため、「いんふぇるの」から再び異界と化した羽生蛇村に降り立つ。
そして、ヘッドホンから流れるハードロックを聴きながら、焔薙、猟銃、そして宇理炎という完全武装をもって村に残る屍人を殲滅していった。
「悪いけど、美耶子との約束なんだ。全部…終わらせるって」
この須田の姿を、時空の歪みによって須田が羽生蛇村に行くより過去の人物が目撃したことにより、
須田が羽生蛇村に行くきっかけとなった「××村三十三人殺し」の噂が世間に広まることとなった。
つまり、結果的に須田は自分で自分を羽生蛇村、そして異界へと招いたことになる。
こうして美耶子との約束を果たした須田であったが、現実世界に戻ることは叶わなかった。
赤い水を体内に取り込んだ彼は、『黄泉戸喫』により、異界から現世に戻れなくなっていたのだ。
異界から戻れなくなった須田は、生きていると信じている美耶子の姿を求め、
霊体となって自身に寄り添う美耶子と共に、永遠に異界を彷徨い続けることになった。
続編である「SIREN2」では異界ジェノサイダーとして登場。
彼をプレイできるステージでは上記のEDで須田が聞いていた曲「THE BUSTER!」に
BGMが固定される。
ライフルは使えないが、宇理炎、焔薙を携えて異界を殲滅していく。
ストーリーは無きに等しく、屍人や闇人をひたすら倒してスコアを稼ぐスコアアタックモード。
宇理炎の炎(煉獄の炎、鉄の火)を辺りに撒き散らしたり、真正面からの攻撃は効かないはずの闇人甲式・乙式を正面からの焔薙の攻撃で倒せたりとやりたい放題。
ちなみに宇理炎を発動するには自らの命を犠牲にしなければならないが、彼は不死なので何度使おうと死なない 。
また、難易度ハードだろうが何発貰おうが絶対に死なない。まさしく「SIREN無双」といえよう。
なお、須田は「SIREN2」の世界で闇人を殲滅した後も、異界ジェノサイダーの肩書きの通り、
様々な並行世界の異界を渡り歩き、屍人や闇人のような存在を滅し続ける運命にあるという。
ちなみに、須田は上述の通り、神代家の血の呪いで屍人化しかけた状態で肉体が固定されていることから、
呪いの影響で精神は不滅な上に、肉体にも屍人特有の異常な生命力が宿っている、言うなれば八尾同様に不老不死の存在になっている。
さらに、須田の目には見えずとも、その傍には魂となった美耶子がずっと寄り添っていると、
『SIREN』の他の登場人物たちに比べればまだ救いのある結末を迎えているように見える。
しかし、追い求める「肉体を持った」美耶子とは永遠に出会えず、異界から脱出することも叶わないという須田の境遇は、
作中で語られていた「永遠に生きることは永遠に苦しみ続けることと同義」という言葉を体現していると言ってもよく、
そう考えれば、須田は『SIREN』の登場人物の中でも最も不幸な結末を迎えた人物なのかもしれない。
「全部…消してやる!」
【主な武器】
刈割の焚き火跡に残されていたもの。
以後長らく愛用することとなり、一部のファンからはヒカキボルグと呼ばれる。
リーチは長いが威力は低く、強攻撃でも3回当てないと倒せない。
また狭いところではそのリーチの長さが災いし引っかかりやすいが、当たり判定を利用し壁の向こうの屍人に攻撃する小技がある。
恐らく八尾に捕まった時に失った。
ミネベアM60。ニューナンブとして知られる警察官お馴染みの拳銃。
酒好きの警官・石田徹雄が変化した羽根屍人を電撃トラップにかけて手に入れたものだが、
苦労して手に入れた割に、使える期間は非常に短く予備弾薬もないため、せいぜい食堂前のゴルゴ屍人を素早く倒すくらいしか使い道がない。
こちらも八尾に捕まった時に失ったと思われる。
レミントンM700。
屍人の巣の奥にある墓に供えられていたもので、以後の主力となる。
ジェノサイド時になぜか無限弾化する。
神代家に伝わる家宝の
日本刀で、使っていた神代淳が宇理炎に焼かれて消滅した際に残っていたもの。
眞魚岩から採れた隕鉄を使って作られており、刀身にはマナ字架が透かし彫りされている。
名前の由来はかつて眞魚教が弾圧された時に炎を薙ぎ払って村を守った伝承から。
通常はただの日本刀だが、最終決戦で天空から舞い降りた木る伝の依り代となり
青い炎が宿ったことで、神を滅する力を持っている。
打撃武器の中では一番威力が高い……のだが、手に入るのが最終戦なので、屍人に使う機会がなく、実質的に「ひるませられる傘」位の威力しかない。
しかし「2」のスコアアタックモードでは闇人甲乙式を正面から倒せるチート武器となっていた。
牧野(の格好をした宮田)から受け取った神の武器。堕辰子や屍人などの力と相反する性質を持った力が宿っている。
見た目は縄文時代の土偶のような姿をしているが、材質や由来など詳細は不明。
「剣」と「盾」の2体が存在しており、須田が持つのは男性型の「剣」のほう。もう片方、女性型の「盾」は宮田の手に残るが、武器としては使えない。
屍人をも滅する炎を発生させるが、代償として使用者の命を奪うため、普通の人間は一度使っただけで死んでしまう。
しかしながら、須田は神代の呪いで不死になっているので何度も使える。
発生させる炎には、火柱のような「煉獄の炎」と、火が雨のように降り注ぐ「鉄の火」の2パターンがある。
ちなみに、後にディレクターの外山氏が語ったところでは「宇理炎」という名前は四大天使の「ウリエル」からとったものだとか。
【余談】
因みに、須田という名字はゲームクリエイターの須田剛一(ghm代表)に由来している。
シナリオ担当の佐藤直子が須田作品のファンであることからインスパイアされたとのこと。
追記・修正は屍人を皆殺しにした後にお願いします。
- 異界入りして十年…今、何しているんだろうか -- 名無しさん (2013-11-23 16:59:59)
- そだね -- 名無しさん (2013-11-29 21:58:04)
- この項目見てから、地上波で放送されたカイジ見て『ほ~いたんだな~』的な気分になった -- 名無しさん (2013-12-01 21:58:42)
- 要は、赤い水で「無限再生する体」と、神代の血で「屍人化しない性質」と「永遠の命と精神」を併せ持った故のチートキャラってことで良いんだよね。 -- 名無しさん (2015-11-11 17:50:05)
- その代わり、たとえ屍霊や闇霊達を殲滅しても叶わない望みを抱えたままさ迷うしかない、という話でもある -- 名無しさん (2016-02-14 04:56:02)
- 建物が倒壊して下敷きになったりしたら二度と動けないし -- 名無しさん (2016-03-24 20:01:13)
- 今も闇霊たちを殲滅し続けているのだろうか -- 名無しさん (2016-04-23 11:38:13)
- なんで美代子が異界に生きてると思ってさ迷ってるんだろう? -- 名無しさん (2016-06-02 20:09:24)
- 不死身だけどループ世界を彷徨ってるしもう狂ってるんじゃね -- 名無しさん (2016-07-28 17:28:08)
- >異界で生きていると思い込んでいる美耶子を求め永遠に彷徨い続けることとなった 約束だからお掃除し続けてるとかじゃなくそんな勘違いしてんのか・・・ -- 名無しさん (2016-09-23 12:45:13)
- 本当は直ぐ傍らに居るんだけどなあ、美耶子… -- 名無しさん (2016-10-19 02:24:59)
- SIRENで一番不幸なのは略カーズ様状態の牧野か、2も含むなら闇人の世界に一人飛ばされた永井のどっちかじゃないかな。 -- 名無しさん (2016-10-21 03:01:03)
- 屍人とか闇人みたいな奴らを全部殲滅し終えるまではSDKの戦いは続くんだろうなあ。そして今日もどこかで戦い続けていると。状況を考えると救われないが少しカッコいい気もする。 -- 名無しさん (2016-11-16 03:55:37)
- 永井は死ぬことが出来るだけむしろ幸運な方だと思う 永井がマシ扱いになる時点で絶望的な奴が多すぎるけど -- 名無しさん (2017-12-06 02:05:30)
- 永井がたどり着いたあそこもそのうちSDKに滅ぼされるんだろうか? -- 名無しさん (2020-01-15 11:31:22)
- ↑どうだろう、根本的に分岐してる世界だからな… -- 名無しさん (2020-01-15 11:34:29)
- ループではないしあのスピードで殲滅していけばいつかは狩り終わるだろうけど再会が目的だから異界から出ようとはしないのだろうか -- 名無しさん (2020-05-31 04:43:44)
- こいつ名前も顔もDeNAの須田幸太にそっくりで草生える -- 名無しさん (2020-06-28 16:11:15)
- 今年もお疲れ島でした -- 名無しさん (2020-08-06 11:34:49)
- 『SIREN ReBIRTH』ではスマホを使った生配信したりと現代人らしさが追加 -- 名無しさん (2020-12-30 08:42:54)
- 「あたしはずっと恭也の側にいるよ。」って言われたのに探してるのおかしくない?決戦の後美耶子の声聞こえてないのかな? -- 名無しさん (2022-08-04 19:44:12)
- ↑例え話とか精神的な話として受け取っちゃってて、まさか物理的にも側にいるとは思わなかった可能性 -- 名無しさん (2022-08-04 19:52:35)
- ループ世界にいたと自覚していてさ迷い続ければいずれループして会えると思ってるのかもしれない もう物語の最後にループ破壊するしか出来ないけど -- 名無しさん (2024-08-12 16:36:53)
- 呪いで肉体が不死なのはともかく精神も摩耗しないのはすげぇな、長命キャラって精神が腐るヤツが多いからその点SDKはとんでもないチートキャラやね -- 名無しさん (2024-09-10 23:16:19)
- ↑『長命キャラって精神が腐るヤツが多い』黒幕の八尾さんがまさにそれだからな SDKは凄い まだ不死化してそんなに時間経ってないからかも知らんが。 -- 名無しさん (2024-10-28 03:10:12)
- 肉体同様に精神さえも呪いで不老不死なのかもしれん。もはや心でさえ死ぬことができない存在。 -- 名無しさん (2024-12-22 22:34:34)
最終更新:2025年04月14日 23:02