トゥワイス(僕のヒーローアカデミア)

登録日:2020/11/11 Wed 23:16:00
更新日:2025/03/29 Sat 11:11:52
所要時間:約 10 分で読めます






ザコが何度やっても同じだっての!! 任せろ!!


トゥワイスとは、僕のヒーローアカデミアに登場するキャラクターの一人。


CV:遠藤大智

誕生日:5月10日
身長:178cm
好きなもの:煙草
性格:支離滅裂


概要

敵連合」に所属するヴィランであり、登場は林間合宿襲撃編から。
全身をラバースーツで覆った男。本名分倍河原(ぶばいがわら)(じん)トガからは「仁くん」と呼ばれている。

公式キャラブックでは「マスクで包めば一つ 葛藤する異なる?"自己"たち」「一つを二つに データがわかれば何でも増やす」というキャッチフレーズが付いた。


人物

最大の特徴はなんといっても二重人格のような言動で、
上記にある通り自分が口走ったことに対し、すぐに真逆の事を言い出すなど極めて不安定な精神構造をしている。

こんな性格になってしまったのは彼の複雑な過去が原因である。
中学の頃、両親をヴィランによって失ってしまい、親戚付き合いも無かったが故に若くして天涯孤独の身となってしまう。
16歳の頃とある会社の社長に拾ってもらい、住み込みで働かせてもらっていたがそこに更なる不幸が重なる。
原付バイクで運転中、取引先の重役を撥ねて負傷させる事故を起こしてしまったのだ。
分倍河原本人は「安全確認もしたし、向こうから突っ込んできた」と証言するものの警察には「過失の割合は零にならない」と取り合ってもらえず、
更にはこれによって会社の取引が一つ潰れてしまったことにより社長の怒りを買ってしまった挙句疫病神呼ばわりされて会社も首になってしまう。

自身が特に悪いわけでもないのに生来の人相の悪さも加え不運なめぐりあわせが続いた末、まともな生活を送れなくなった彼は自身の個性で自らの分身を増やし、話し相手を求めた。
その末に個性で自分の複製達を大量に従え数々の犯罪を行って寂しさを紛らわすようになった。
だがその複製達が「自分が本物だ」と主導権を巡って争い出し、結果本体である自分を縛り付けた上で一週間もの間、「自分自身の殺し合い」を見せつけられてしまった。
その結果、彼は自分の顔にも重傷を負い、更には精神も病んでしまった上に自分が「本物」であるという確信すら持てなくなってしまった

これが上記の不安定な言動を取るようなった原因であり、更には何かで顔を覆わないと人格が分裂するかのようにその場に蹲ってしまうなど、精神疾患を患ってしまった。
またこのトラウマで自分の素顔を見るどころか晒すことも出来なくなり、更には個性によって自分自身の複製も生み出せなくなってしまう。
そんなある日、闇のブローカーである義爛と出会い、「自分よりも信頼できる仲間が必要」だと諭され敵連合へと勧誘されるのだった*1

こんな経歴を持つが故に自分を受け入れてくれた敵連合は自分の命よりも大事な存在であり、仲間を傷つけるものは断じて許さないなど非常に仲間想い。
ただし自分が生み出した複製は「コピーだから」と扱いは割とぞんざいである。
また上記の言動や仲間達との軽い掛け合いから敵連合のムードメーカー的存在。
死柄木も彼の事を「有能」「ウチの要」とも称していたりと頼りしている。
荼毘からも「トゥワイスがいれば自分の夢はより確実に叶っていた」と語るなど、重要視されていた。


個性:「二倍」


俺の“個性”は「二倍」

一つを二つに増やすシンプルな力だ


情報をもとに、物体の複製を作ることができる“個性”。
複製を作るための条件は「トゥワイスが脳内で正確にイメージできる程度の情報があること」のみ。
それさえあれば、対象が無機物だろうと生命体だろうと、耐久力以外は全く同じな複製体を作り出すことが出来る。
その場に対象がいる必要すらなく、遠隔地にいる仲間をこの“個性”で創造することさえできる。
“個性”持ちの人間を複製した場合“個性”も含めてコピーされるため、自身あるいは強力な“個性”を持つ味方を対象にすればその分の戦力が確保できる。
ただ人格まで含めてコピーされる関係上、協力してくれるかはその複製の意思に左右される。
使いようによっては国一つすら落とせる極めて危険な“個性”
発動条件である「正確なイメージ」の基準はけっこう厳しく、たとえば人間なら身長や胸周り、足サイズといった細かいデータを取っておく必要がある。武器としているメジャーも採寸を行うためのもの。

複製のスペックはトゥワイスが最後に見た時点のものとなるため、場合によっては融通が利かないこともある。たとえば怪我人を複製すると出てくるのは同じ怪我人となるし、遠隔地にいる仲間を複製した場合、その複製からオリジナルの近況を聞き出すような使い方はできない。
人格、記憶、能力まで完コピする能力であるがゆえに生み出された複製には「自分が複製である」という自覚もない。
そのため急なトラブル対応などで事前に打ち合わせをしていない相手を複製する場合、生成された複製にトゥワイスがいちいち「お前は××の複製でこれこれこういう事情があるから○○してほしい」と説明する地味に面倒な手間が挟まることもある。


一度に増やせるのものも二つまでという制約があり、例えば右手でA、左手でBを生み出せばそのどちらかが消えるまで「二倍」の個性は発動出来ない。
また、複製の耐久力はオリジナルにくらべてだいぶ脆く、損傷度合いが一定に達すると泥のように崩壊する。
耐久力は複製対象によって差異が生じるが、成人男性の複製なら骨折程度のダメージで崩れ去るという。それと、先の例で言うと複製はAよりもBの方が若干脆いらしい。

似たような個性の「創造」の持ち主である八百万百とは相互互換のような関係で、こちらは複製を作るのにエネルギーは必要としないが生み出せる数や耐久力に限度があるなど対になっている。

戦闘の際には腕に仕込んだメジャーを武器にして用い、これを鞭のように振るうことで対象を切り裂く。
の氷も切り裂くなど戦闘力も決して低くはない。


  • 無限増殖 哀れな行進(サッドマンズパレード)
骨折により自身が複製ではないという確信と、トガの危機によりトラウマを乗り越えた事で、これまであった個性の制約が完全に取り払われ発動可能になった新たな力。あるいは、過去のトラウマから使えなくなっていた「禁じ手」。

先ほど「個性『二倍』で複製できるのは2つまで」と書いたが、この個性にはトゥワイスが自身を複製し、複製トゥワイスが『二倍』を使ってまた複製を作っていく事でこの制限を無視できるという抜け穴があり、それを利用したバグ技のようなもの。
本体を基点に膨大に生み出されたトゥワイスの複製が新たなトゥワイスの複製を生み出していき、ねずみ算式に一瞬でトゥワイスの無限増殖を引き起こす。
無限増殖したトゥワイス達も本体と同じ「二倍」の個性を保有しているため、右手でトゥワイスの複製、左手で対象の複製……を繰り返すことでトゥワイス以外の複製を大量に作ることもできる。
適当に増えた所で「俺たち」の何人かが他の仲間を増やせば超火力の別働隊も作れる…などなどまさに何でもあり。
本体を倒してしまえば技は解除されるが、無限増殖したトゥワイスの複製の中からトゥワイス本体を見つけ出し無力化するのは至難の業。

この技の登場で連合の兵力はトゥワイス本体が無力化されない限り無限となってしまったため、
ホークス「一介の小悪党から最も警戒すべき存在となった」と危惧している。
客観的に見た場合でも、彼が人々を脅かすヴィランとしてあり続ける限り人間社会で生きている事自体が許されない脅威となる。
実際、とある人物がこの技と自身の能力を併用し周囲を蹂躙していく様を見たテレビレポーターは、終末論『個性特異点』を引き合いに出し「世界が変えられてしまう」と驚愕していた。

かつてトゥワイスが似たようなことをやって複製に襲われトラウマを負ったことを考慮すると、
皮肉なことだが、おそらくこの技は「自分以外の誰かのため」にしか使えないと考えられる。
(分身同士による利益の奪い合いで制御できなくなるリスクがある。分身体全員が目的を統一しないといけないのだ。)



劇中での活動

林間合宿では荼毘の複製を作ってプロヒーローの足止めを担った他、追いかけてきた轟とも交戦したものの無事に帰還し、以降敵連合の幹部として重用されることに。
ある日、オーバーホールと接触し彼を敵連合の面々に合わせるが彼の本性を見抜けなかったことが災いして交渉が決裂、結果仲間のマグネが殺され、コンプレスも左腕を吹き飛ばされる重傷を負ってしまった。
自分にとって何よりも大事な仲間を傷つけられたことに責任を感じたトゥワイスは「責任取らせろ!」と叫ぶも、その場では死柄木の静止を受けて追撃を諦めた。
そして後日、話し合いの末に出向組として死穢八斎會に組み込まれることになった際には仲間の仇だからと拒絶していたが死柄木のカリスマと信頼を受け、改め出向組として赴くことに。
そしてガサ入れの最中にオーバーホールを裏切り、トガと共に暗躍。そして自身の考えた作戦を死柄木に伝えてオーバーホールへの仕返しに一役買った。

その後は敵連合に戻り、ギガントマキア異能解放軍と戦う。
異能解放軍との闘いではスケプティックが彼の素顔の人形を大量に生み出したことでトラウマを刺激されて発狂、更には自分の動きを押さえられてトガの目の前で殺されそうになってしまう。
それでもトガを助けようと必死に藻掻くが、彼の動きを封じようと人形たちによって両腕を折られてしまった。
だが、腕を折られても消えなかったことで自分がようやく「本物」であると確信、トラウマを振り切ったことで自分の複製を生み出せるようになり、大量の複製達を生み出すことで解放軍を押し返すとともに仲間達を助けた。
超常解放戦線では開闢行動人海戦術隊「BLACK」の隊長に就任し殺しあっていた解放軍幹部達とも行動を共にするようになった。
だが部下達からは未だに不信の目を向けられることも多く、仲間との調和を重んずる性格故に部下達を取りまとめるのに四苦八苦している模様。

しかし、そんな彼を親身にフォローしてくれたのはスパイとして潜入していたプロヒーロー・ホークスだった。
自分を事あるごとに助けてくれたり、そして自分の居場所はヒーロー側にないと語る彼を「自分と同じ」だと共感してしまい、多くの者が彼に不信感を剥ける中でトゥワイスだけはホークスを信じ切ってしまった。
これによってホークスに重要な情報を明け渡してしまい、その結果超常解放戦線がヒーロー側の奇襲を受けるキッカケを作ってしまう。
また自身もホークスから最重要危険人物と認識されてしまい、大量の羽によって拘束状態にあってしまう。
ホークスがトゥワイスに取り入ったのもその人柄から親身になりやすいのと情報を引き出しやすいと踏んだこと、そしてその個性から最も危険な存在だと認識されてしまったが故に常にマークするためである。

信頼していた相手に裏切られてしまったことに加え、オーバーホールの時と同じく自分の軽率な行動の所為で大切な仲間をまた危険に晒してしまったとトゥワイスは泣きながら錯乱してしまう。
そんな彼にホークスも絆されてしまい、なるべく傷つけずに連行したいことと彼が罪を償い、社会復帰が出来るように手を尽くすと語るも、
トゥワイスにとって大切なのは自分自身ではなくこんな自分を受け入れてくれた敵連合の仲間達。
そしてそんな仲間達を傷つけようとするホークスを許せず、遂に自身の個性で大量の複製を生み出してホークスに襲い掛かった。
だが一度に広範囲の相手を精密に攻撃できるホークスとの相性は最悪で、分身を次々と処理された上に胸元を切り裂かれるという重傷を負ってしまう。
ホークスも折れない彼を殺すしかないと判断、そのまま殺されそうになるも直前で荼毘の救援が入ってその場は逃れた。
荼毘らしからぬ彼からの信頼とタッチを受けて仲間を救うべく走り出し、分身の一体が高所から放り出した。
しかしそこへホークスが彼に刃を向けてきて……。


転げ落ちた人生の先に……


その頃、トガとコンプレスは手甲から変な生物を操るヒーロー・イールボーイに捕縛されそうになっていた。
だがそんな彼らを救ったのはトゥワイス。背後が隙だらけだったイールボーイの脳髄を短刀で刺しまくり殺害して、大切な仲間の命を救った。
これにはトガとコンプレスも勝ち確と歓喜、彼に増えまくるよう指示して地下へ逃れようとするが……。

ごめん コンプレス 増やせない

現れたトゥワイスは分身で、本物のトゥワイスはその分身を放り出した際にホークスによって刺し殺されてしまっていたのだ。
しかも、この分身も高い所から落ちた挙句コンクリを転げまわったことでダメージが限界を迎え、崩れる体を必死に留めるので精一杯。個性によって複製をこれ以上作れない状態になってしまった。
二人を助けたところでとうとう限界を迎え、自分がこれ以上増えないことと自分のミスで仲間達を危険に晒してしまったことを詫びながら遂に体が崩れてしまう。
それでもトゥワイスの分身は最後に汚れてしまったトガの顔をハンカチで拭こうとする。それは奇しくも嘗て自分を包んでくれたトガのハンカチだった。
仲間達に恩どころが仇で返すような結果になってしまい、トゥワイスも「トガちゃんはもう俺を包んでくれない」と思っていたのだが……


助けてくれてありがとう

ハンカチなどよりも温かな、彼女の腕がトゥワイスを包み込んでくれた。
これにはトゥワイスの分身も歓喜の涙を流し、自身の幸せをかみしめながら消滅した。


これより最高な人生があんのかよ

死ねよホークス “運が悪かった”なんててめェが決めるな

俺はここ(・・)に居られて 幸せだったんだ!


遂にトゥワイスという存在はこの世から全て消え去ってしまった。
転げまくって落ちた人生、だが物事の善悪はどうあれ最後の瞬間、彼は確かに幸せだったのだ。
そして彼が命懸けで守った仲間達が今後、どんな影響を与えるのか……それはまだ、誰にも分からない。



ちなみに余談だが、マーベルコミックスのX-MENにマルチプルマンという
自信の分身を作り出す能力を持ったキャラクターがおり
さらには上記の「自分自身の分身を作りすぎて分身に殺されかける」
「分身同士が悲惨な殺し合いをする」
「分身を作りすぎて自分が本物かどうかわからず自我が崩壊しかける」
と全く同じエピソードが語られている。
コスチュームも時代によって変遷するが、トゥワイスと似通ったコスチュームだった時期がある。
もちろん、X-MENのこのエピソードの方がトゥワイス登場よりもはるかに先である。

おいWiki籠り!お前の追記・修正した箇所つまんなすぎるぞ!面白れぇ!


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最終更新:2025年03月29日 11:11

*1 この時に義爛から提供してもらった専用の全身ラバースーツを着るようになった。