死穢八斎會

登録日:2020/04/07 (火) 18:38:39
更新日:2020/04/29 Wed 14:18:07
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「理を壊すんだ」

「すでに全国に根は張り巡らせてある」



死穢八斎會とは、「僕のヒーローアカデミア」に登場する組織である。


【概要】

現代で言えば極道、すなわちヤクザの一団体に該当する存在。
オーバーホールの項目で述べたように、ヒロアカの世界では極道などの裏社会に生きる組織はヒーローの台頭によってその勢力が衰え、更にオールマイトの登場によってほとんどが壊滅もしくは解体されていった。
現代まで生き残った極道は「指定敵(ヴィラン)団体」と呼ばれ、敵予備軍として警察やヒーロー達に監視されながら細々と活動をしている。

死穢八斎會もそのような存在であるものの、隠し通路の建設などといった用心深さによって規模は小さいながらも現代まで生き延びており、裏社会では様々な闇市のブローカーともつながりが多い。
都会の地下に巨大なダンジョンを作りながら外部にはその痕跡を全く掴ませない隠蔽力はさすがの一言。

組内部は組長派と若頭派の二つの派閥に分かれており、若頭派の構成員の大半はペストマスクを着用している*1
組長の方針から外れた若頭の治崎へ人望を持つ者は少ないが、治崎の恐怖支配により、緊急事態では組全員が一丸となり高い統率力を発揮する。

作中では治崎を中心とした一派が後述するエリの血や細胞を用いて作りだした『個性破壊弾』の生成及びそれのプロトタイプの売買を密かに行っていたのだが、とある事件の不始末からサー・ナイトアイにマークされることになり、やがてヒーローや警察と衝突することになる。


【主な構成員】


組長


「人の道逸れたら侠客終いよ治崎」

CV:楠見尚己

死穢八斎會のトップ。本名は不明。
仁義と人の道を重んじる昔気質の老人で、組員の多くは彼の人柄を慕っている。
現在は病気で寝たきりになっており、彼に代わって若頭の治崎が組の運営を取り仕切っている。
実際は治崎との意見の対立により彼の個性によって昏睡状態にさせられている。治崎曰く「計画が上手く行ったら元に戻す」との事で、方法こそ独りよがりですげえ迷惑だったものの、治崎なりに恩義を返そうとはしていた。


オーバーホール


「病気だよお前ら 病気は治さなくっちゃなぁ…」

死穢八斎會の若頭であり、作中でのトップ。
項目参照。


クロノスタシス


「目的の為なら何であっても使う オーバーホールって男はそういう人間なんです」

CV:朝比奈拓見

死穢八斎會若頭補佐を務めるフードの付いた白いコートを着た大柄な人物。矢印型の髪の毛を持っているのが特徴。本名「玄野 針(くろの はり)」
オーバーホールが若頭に就任する前から彼と共に行動しており、それ故彼の苦悩をより多く理解してきた。

  • 個性:「クロノスタシス」
時計の長針と短針を模した矢印状の髪の毛を一直線に伸ばし、それに少しでも触れた人間の動きを極端に遅くしてしまう。
本体が指一本動かさない完全に静止した状態でなければ発動できない大きな制約はあるが、その分効力は絶大。
二種類の針のいずれを受けたかで効力が変わり、特に短針を刺した対象はナメクジ程度の速さでしか動けなくなる。
一度喰らったら解除は不可能なので、ミリオ曰く「絶対に喰らいたくない個性」と警戒していた。


ミミック


「さっきから何様のつもりだチンピラがぁ!!!」

CV:間宮康弘

死穢八斎會本部長を務めるペストマスクを付けたぬいぐるみのような小柄な男。本名「入中 常衣(いりなか じょうい)」。
ブチ切れやすい性格だが、それ故に慎重に物事を進めていく部分もあり、今の地位に就いている。
なお上記の姿は個性によるもので、本来はサスペンダーを付けた大男。

  • 個性:「擬態」
無機物の中に潜り込み、形状を含めて自在に操ることが出来る。勘違いされやすいがあくまでも同化ではなく擬態であり全体を把握しているわけではなく一ヶ所を目視で把握する必要がある。
普段は冷蔵庫ほどまでが限界だが、作中では個性強化薬で地下通路を操っていた。

○鉄砲玉「八斎衆」

死穢八斎會に所属するオーバーホール直属の実働部隊。
経緯は様々だが、いずれも崇拝や従順などと言った治崎との(一名を除き)個人的な主従関係によって組織に所属している。
メンバーには全員に専用マスクが与えられ、治崎の前では常に装着が義務付けられている。これは治崎からの「信頼の証」ではなく、潔癖症の治崎が汚れ仕事を任せる人間とは同じ空気を吸うつもりは無いという、いわば「捨て駒の証」である。*2
ただし、ただ使えない捨て駒としてかき集められた訳ではなく、治崎の眼鏡に敵う汚れ仕事を確実に達成出来ると見込まれた実力者で構成されている。
ヒーロー・警察の介入の際、治崎によって捜査妨害の為の刺客として差し向けられることになる。
構成メンバーは仏教における絶対にやってはいけない行為や行動『八斎戒』にちなんだ経歴を持つ。


窃野トウヤ(せつの トウヤ)


「そういう脅しは命が惜しい奴にしか効かねんだよ!」

CV:KENN

口元だけを覆うペストマスクをつけた金髪・細身で四白眼のホストっぽい男。
過去彼女に騙され多額の借金を背負わされたことにより自殺を図ろうとしたが、ヒーローに助けられたことで生き地獄を味わうようになってしまった経歴を持つ。
ペストマスクの中に刃物を仕込んでいるほどに用心深い。
多部や宝生と共にチームを組み天喰を追い詰めるが、連携を崩された隙を突かれて倒される。

  • 個性:「窃盗」
窃野本人が見た人間の持っているものを彼の手元にワープさせてしまう能力。
手に持たずとも、盾等の防具や装飾品も奪い取れる。
視認しているものであり、かつ手で握れる程度の大きさと重さしか対象にできないが、それ以外には数等の条件は関係なく奪えるのでかなり厄介な個性である。


宝生結(ほうじょう ゆう)


「ヒーローにはわからんさ!さぁ死ね!先程のようにはいかんぞ!」

CV:松田健一郎

小型のマスクを口につけた、目元が影で隠れるほどのごついスキンヘッドの男。
幼い頃から自分の個性で生み出した結晶の売買を裏社会で強制されており、それが偽物だとわかると暴行を加えられてきた過去を持つ。
窃野や多部と共にチームを組み天喰を追い詰めるが、自分の個性で生成した結晶を飲み込んだことで結晶を生み出せるようになった天喰に攻撃を防がれ、2人と共に倒される。

  • 個性:「結晶」
体のあらゆる場所からダイヤモンド並みの硬さを誇る結晶を生み出す。
攻撃や防御にも用いることが出来るほどの多様性を持つ。


多部空満(たべ そらみつ)


「喰う!喰う!喰う!喰う!」

CV:辻井健吾

目元に穴が開いたズタ袋を被ったギョロ目の男。素顔は癖毛で個性の影響なのか歯がびっしり揃っている。
自らの個性によって社会に適合できず迫害を受けてきた。
それ故喋り方はたどたどしいが、仲間意識はある模様。故にそこを突かれて二人と一緒に倒された。

  • 個性:「食」
あらゆるものを噛み砕く歯と、あらゆるものを瞬時に消化する胃袋を持つ。
早い話がハガレンのグラトニー。


乱波肩動(らっぱ けんどう)


「やっぱりお前はいいデブだ!!!」

CV:梶川翔平

シャチの頭部を思わせるマスクを被った大男。両拳にメリケンサックを付けている。
両親に押さえつけられて育ってきたためか、地下闘技場で殺し合いに明け暮れていた。
しかしいつしか自分の強さに怖れを抱かれ避けられてしまうようになった為、自分の欲求を満たすことが出来ない日々を過ごしていたところをオーバーホールにスカウトされる。
本人は断るも闘技場のルールに乗っ取って勝負をした結果、彼の個性によって分解されて死亡した。
尤も分解された直後に再生されたので復活したが、負けてしまったので彼の配下に加わることになる。
バトルジャンキーではあるものの、「銃や剣を使った喧嘩は喧嘩じゃない」などと独自のポリシーを持っており、自分に恐れず向かって来た者を気に入るといったある種の武人的な精神を持つ。
天蓋と共にファットガム・切島と戦闘を行い、結果カウンター攻撃で敗れるものの自分に立ち向かった2人を気に入り、「もう一度殺し合いがしたいから」という理由で彼等を医療施設へ案内させる。
元々オーバーホールには忠実でない為か、彼の事を「オバホ」と吐き捨てたり、彼の計画の全容をファットガムに話していた。

  • 個性:「強肩」
只単に肩関節が異様に強いだけという作中屈指の地味な個性。
しかしそれゆえにいくら腕を振り回そうが、パンチを何度も繰り出そうが疲労せず脱臼にもならないという利点がある。
本人の戦闘能力も相まってファットガムの脂肪の壁や切島の硬化による防御をいとも簡単に破壊してみせた。
なお防御系個性をも突き破る拳の破壊力は素の腕力である。



天蓋壁慈(てんがい へきじ)


「我が防壁の前になすすべなく崩れ去るだけだ」

CV:宮本淳
ペストマスクをつけた常に目を閉じている金の短髪の和服姿の男。元は仏門の人で、八斎衆に入ってから日が浅いらしい。
オーバーホールに忠実で、乱波が彼の事を「オバホ」と吐き捨てた時は諌めるなど彼のストッパーとしてタッグを組んでいる。
彼と共にファットガムや切島を追い詰めるが、ファットガム渾身のカウンター攻撃を喰らい轟沈。
その後は乱波にトドメを刺され昏倒するという散々な扱いを受ける。

  • 個性:「バリア」
鋼鉄並の硬さを誇るドーム状のバリアを生み出す。
バリアのサイズは調整可能で、内側の攻撃も防ぐ為拘束用にも使用可能。


酒木泥泥(さかき でいどろ)


「ヘッタクソ外してんじゃねぇや!酔っぱらってんのかァアアア!?」

CV:髙橋孝治

ガスマスクのような仮面を被ったロン毛の男。常に酒を飲んでいる為か酔いつぶれている。
音本とタッグを組み、自らの個性でミリオを苦しめるが、必殺技『ファントム・メナス』の前に倒れる。

  • 個性:「泥酔」
周囲の人間をまるで二日酔いに遭ったかのごとく平衡感覚を狂わせてフラフラにさせてしまう。
本人はそれで弱った対象を投げナイフで串刺しにするのがセオリーらしい。


音本真(ねもと しん)


「他の使い捨てとは違う、私は八斎衆の中で唯一!若の野望に寄り添う事を許された身!」

CV:増田隆之

つばの広い帽子とコートを着た、カラスのようなペストマスクを付けた黒づくめの男。素顔はインテリ風で眼鏡をかけている。
八斎衆の中では玄野や入中と共に最古参にあたる。
過去に詐欺師をやっていたが、自分の個性故に他人が自分の前で本音を出すのを躊躇う姿を見て失望し、「信頼できる友が欲しかった」と渇望するほど人間関係に飢えていた。
故に彼を受け入れてくれたオーバーホールに対しては崇拝の念を持っており、たとえボロボロになっても執念のみで這い上がるほど深い。

  • 個性:「真実(まこと)吐き」
音本本人が問いかけた人間を催眠状態に掛け、強制的に本音を喋らせることが出来る。
相手の持つ情報や弱点を聞き出したり、トラウマを引きずり出して精神的なダメージを与えるなどかなり厄介な個性。
ただし、相手は質問した内容に沿った答えしか吐かないので、深層心理や意向を完全に把握するには、それに適う質問を考える必要はある。


活瓶力也(かつかめ りきや)


「すごく元気が湧いてきたぁ!」

CV:奥田寛章
プロレスラーのようなマスクで頭部を覆った筋骨隆々の巨漢。
オーバーホールの弟分で、彼の事なら何でも聞く単細胞。
八斎會の本部に突入しようとした警官隊を待ち伏せし襲撃、一度はリューキュウ達ヒーローや警官によって捕らえられるが、入中から密かに渡されていた個性強化薬でパワーアップし復活。
自分の個性でほとんどの部隊をダウンさせるも、最後はお茶子達の奮闘によって地面に叩き付けられダウンした。

  • 個性:「活力吸収」
周辺の人間の活力をその人間の近くで息を吸う事で奪い取り、肉体をパワーアップさせていく個性。
発動するには対象の人間に触れていなければならないが、前述の個性強化薬を使用した際には息を吸うだけで多くの人間の活力を奪った。


○その他


壊理(えり)


「もう、いいです…ごめんなさい…」

CV:小林星蘭
オーバーホールの元にいる白髪の少女。右の額から角の様な突起物が生えている。
当初は彼の娘だと思われていたのだが、その正体は組長の孫娘。
過去に自らの父親を自分の個性で意図せず『消滅』させてしまったことで母親に捨てられ、組長に拾われて八斎會に身を寄せることになった。
しかし彼女の個性に目を付けたオーバーホールによって個性破壊弾を生成する為の材料にされることになり、何時しか彼に恐怖で従うようになる。
ちなみに実験体として何度も殺されているがその度にオーバーホールの個性で蘇生を繰り返している。
しかしデクと偶然会ったことで彼女の運命が大きく変わることになる…。

  • 個性:「巻き戻し(仮)」
角から謎のエネルギー波を放ち、触れた生物を『巻き戻してしまう』個性。
使い方によっては大怪我を直すといったことが出来るが、本人がコントロールしているわけではないので、場合によっては彼女の父親のように一瞬でこの世から消滅しかねない危険な個性。
オーバーホールの人知を超えた科学力によって細胞だけを取り出し薬品として弾丸に内蔵させている。この弾は個性の効果を当たった対象に及ぼすことができるのだが、オーバーホールが天才なので従来の「巻き戻し」ではなく「個性の破壊」という形に変容している。彼はこれを元に個性破壊弾の生成及び売買によって組の復権を目論んだ。



【顛末】

ナイトアイの呼びかけに応えたヒーロー達と警察のチームによる介入が開始され、出久達も彼等と共にエリ救出の為に八斎會との戦いに臨む。
そして両者共に激しい戦いで倒れる者も出る中、ついにヒーロー側はオーバーホールを追い詰める。
しかし彼の強さは圧倒的で、ミリオは個性破壊弾によって個性を消されて大けがを負い、ナイトアイは重傷を負ってしまう。
誰もが諦めの色を見せる中、出久だけは違った。「未来を捻じ曲げる」と。

そして活瓶と融合したオーバーホールと、エリの個性を使って「ワン・フォー・オール フルカウル」の100%を引き出すことに成功した出久による最後の戦いが始まった。
一人は組と恩義の為に、一人は一度手を放してしまったあの子を救ける為に。

「どいつもこいつも大局を見ようとしない!」

「俺が崩すのはこの世界!その構造そのものだ!」

「目の前の小さな正義だけの感情論だけのヒーロー気取りが…」


「俺の邪魔をするなぁ!!!」



「目の前の小さな女の子一人救えないで…皆を救けるヒーローになれるかよ!!!」



激しい戦いの末、勝ったのは…出久だった。
遂にヒーロー達はエリの救出という目的を果たしたのである。

…しかし個性破壊弾はオーバーホールと手を組みつつも、仲間を殺されていた死柄木率いる敵連合の急襲によって奪われてしまい、結果漁夫の利を得た敵連合側の勝ち逃げになってしまったという結末になってしまった。
尤も敵連合も別行動を取っていたグラントリノや塚内警部率いる部隊に参謀兼移動役の黒霧を捕らえられたことによりその活動を大幅に制限されることになった。

ミリオの個性消失、ナイトアイの死、スナッチの死など色々手放して喜べない出来事はあったものの、エリはその後雄英高校に引き取られしばらく面倒を見ることになったのだった。



あと逃亡時にほっとかれたままだった組長はオーバーホールが実質個性を失ったため回復の目途が立たなくなってしまいました。ご愁傷さまです。











追記・修正宜しくお願いします。


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