登録日:2019/12/29 Sun 22:01:03
更新日:2024/12/15 Sun 23:31:38
所要時間:約 32 分で読めます
!警告!
この項目は僕のヒーローアカデミアの物語に関わるネタバレが含まれています。
ネタバレを見たくない単行本及びアニメ未視聴者は今すぐ戻ってください。
●目次
プロフィール
C V:
内山昂輝
年 齢:20歳
誕生日:4月4日
身 長:175cm
個 性:
崩壊
好きなもの:なし
『
敵連合』のリーダーを務める青年。
「死柄木弔」という名前は偽名であり、戸籍もなく個性登録されていない人間とされている。
体格は病的なまでに細身であり、髪は白と水色の中間のような色合いで、普段顔を鷲掴みにするように取り付けられている「手」で隠された素顔は
- 額から目元に刻まれた年齢不相応な皺
- 削げてカサカサに乾いたような唇
- 右目と左の口元に残る傷跡
という異様な外見は見る者に悍ましさを感じさせる。
最大の特徴はなんといっても上半身に取り付けられた「手」。
肩や腕の関節など各所に着けられたこれはアクセサリーではなく本物の人間の手であり、その中でも顔を覆う手を「お父さん」と呼ぶ。
これが外れると弱々しく父親の名を呼んで縋るようにそれを拾い上げたり、この手を傷つける者には激しい怒りを見せるが……。(詳細は後述)
【性格】
登場初期は何かにつけて自分の優勢や手下などを自慢したがる、あらゆる状況をゲーム用語を持ち出して例える(敵の体力をHPと称する、回復個性持ちの事を回復キャラと呼ぶ)、
何より自分の思い通りにいかないと苛立ちを露にして壊したがるなど、一言で表すなら幼稚的万能感の抜けない「子ども大人」。
拠点は勿論、脳無などの支援もを授けている「
先生」に対しては割と素直かつ慕っている部分がある。
苛立ちが募ると首を引っ掻く癖があり、言動もどこか幼稚で、敵連合のリーダーでありながら威厳も理知的な部分も感じさせない。
苛立ちを他人にぶつけることも多く、自身のお目付け役にして参謀となってくれている黒霧相手でも「お前がワープゲートじゃなきゃ崩していた」と発し、敵連合に接触した
荼毘や
トガヒミコも「自身の嫌いな人物」というだけで排除しようとするさまは、まさに「
グレた子供」そのもの。
雄英襲撃時も大層な数のヴィランを引き連れて来たものの、自分にとっての「大嫌い」の象徴である
オールマイト殺害を除いては執着なども見せず、失敗したとなるとあっさりと「帰ろっか」と言い始めたりした。
…ただし、後に明かされた過去では、拾われて以降まともに社会生活を送っている描写が無かったため、彼の人間としての成長は本編開始ごろまでそこで止まっていたのかもしれない。
そんな癇癪を起こした子供と言うべきちっぽけな子悪党なれど、実は頭脳明晰さの片鱗はこの頃から見せていた。
作中では雄英襲撃を初め様々な計画を企てたり、
イレイザーヘッドの弱点を戦闘中に分析したり、昔一度写真で見せられただけの人物の名前と所属組織まで諳んじる優れた記憶力を披露。
そして様々な事件や失敗、
ステインらの接触、そして
緑谷出久との対話を経て
「悪のカリスマ」として成長した。
過去の経験からか、死柄木当人は人間(ただし自分とその身内に限る)の心を無暗に弄ぶ相手を蛇蝎の如く嫌悪し、またある程度打ち解けた相手となら雑談に応じる程度の人間性はあり、はみだし者にも寛容である。
そのためか当初は使い捨ての駒に過ぎなかった敵連合の面々も、開闢行動隊結成以降は社会から追い出された仲間として大切に扱うようになる。
行き場を失った構成員もリーダーに相応しい胆力や行動力、威圧感を培って成長していく死柄木を信頼するようになっていった。
中でも
スピナーとは
ゲーマー同士ということもあって意外と話が合うらしい。
現在は元異能解放軍を部下としてはいるが、彼の仲間は連合メンバーのみ。
リ・デストロを「ハゲ社長」と呼び、マキアに「みんなを連れて」と指示した際にも「みんな」とは連合の面々のみらしくマキアは異能解放軍のメンバーを積極的に連れていく様子を見せない。
一度自分や仲間に敵対した人間には一切の容赦が無く、殺人は無論のこと極めて残忍な拷問だろうと余興のように行う人間である。
緑谷出久がヒーローサイドの主人公なら、彼はヴィランサイドの主人公と言えるのかもしれない。
◆死柄木弔:オリジン
彼の本名は
「志村転弧」。
オールマイトの師匠にして、7代目「
ワン・フォー・オール」継承者こと
志村菜奈の孫である。
そもそもの発端は菜奈が愛する息子「志村弧太朗」をオールフォーワンの魔の手から守るため、里親に預けたことに遡る。
菜奈にとっては苦渋の選択だったのだが、母親の愛を受けられなかった弧太朗は「他人を守るために家族を犠牲にする」ヒーローを忌み嫌う大人へと成長した。
やがて弧太朗は資産家として成功を収め、その過程で妻の直と結婚、長女・華と転弧を設ける。
妻の父母も家に迎え入れ、愛犬モンちゃんと共に暮らす順風満帆な生活を送る──はずだったが、
転弧がヒーローになりたいという願いを持ったことでその生活に暗雲が立ち込める。
ヒーローを忌み嫌う弧太朗は転弧に辛く当たり、過去を知っている義父や義母、直も弧太朗が家の大黒柱だったこともあって強く言えず、転弧の「ヒーローになりたい」という願いを肯定してくれない。
自身を傷つける家族に「ある思い」が募る中、華の手引きで祖母がヒーローだったと知ってしまった。
それを知った弧太朗は感情を爆発させ、とうとう暴力を振るい、華も思わず転弧に罪を擦り付けてしまう。
家を閉め出され、一人泣く転弧は誰も助けてくれない絶望から、思わず家族に対しての「憎悪」を口にしてしまう。
そして───「崩壊」が始まった。
自身が抱きしめていた愛犬モンちゃんが崩壊。
それを皮切りに昼間の一件を謝りに来た華はその凄惨な光景から逃げ出し………、この惨劇が自身の個性であることすら理解していなかった転弧は思わず姉の服を掴んでしまう。
華が崩れ去るところに直、祖父、祖母も居合わせる。
泣き叫びながら母へ寄ろうとした転弧が手を地面につけたことで崩壊が伝播。
直、祖父、祖母も崩壊に巻き込む。
転弧はショックのあまり髪色も元の黒色から今の色へと変化した。
その気配を感じ取り、様子を見に行った弧太朗は凄惨な光景に絶句。
転弧は泣き叫びながら謝るが、再び個性により衝撃波が発生。
弧太朗は身を守るためか咄嗟に近くにあった枝切りバサミで転弧を殴りつけ個性を止めるよう命令。
………とうとう、転弧は明確な殺意を持って父親に触れて殺害、その勢いのまま家も崩壊させた。
後の回想では、「途方もない快感が全身を貫いた」「もう痒みは感じなかった」という。
その後、転弧は行く当てもなく街を彷徨うが、ボロボロとなった彼の不気味な姿に誰も手を差し伸べてくれなかった。
道行く人も、自身が憧れていたヒーローですら。
誰も…助けてくれなかったね
辛かったね 志村転弧君
『そのうちヒーローが』みんなそう言って君を無視したんだね
一体誰がこんな世の中にしてしまったんだろうね?
これらのショックで転弧は記憶を失い、そして手を差し伸べてくれた悪の権化たる
オール・フォー・ワン(AFO)に拾われ、「次の彼」となるために悪の道へと歩むことになる。
この時、家族の手、そして「死柄木弔」の名を与えられた。
「弔」は死を悲しみ、別れを告げること──弔いを招く存在であれという意味から。
そして、「死柄木」を与えたAFOはこう語る。
「───私の苗字」と。
オールマイトは「正義はいつも悪より生まれ出る」と称したが、皮肉なのは転弧が家族を失ってしまった経緯にAFOは全く関わっていない。
悪もまた正義より生まれ出るのかもしれない……。
【戦闘能力】
病的なまでの痩躯と猫背という如何にも不健康的で貧弱な外見に反して、猫のようにしなやかな身のこなしに加え、
有数の格闘能力を誇るヴィランですら反応し切れずに死にかけた程の体術も修める。
特に
ギガントマキアとの戦闘で経験を積んだ後では、
リ・デストロ曰く「トップランクヒーローが集った神野事件においても、ヒーローの一、二人は殺せただろう」と見立て、本来の個性を取り戻した後は仲間達が何をされたかすら分からないうちに粉微塵になるような高速攻撃すら軽々と捌いて
無効化。
衝撃波をもほとんど削減する域にまで至る。
ドクター曰く「オールマイトに及ばぬ程度」の改造手術以降は、
- 個性抜きで瞬間移動と見紛うような瞬発力
- 一気に長距離跳躍できるほどの脚力
- 更には腕を振るう勢いだけで空中を駆け巡るほどの腕力
などの身体能力だけで
エンデヴァーとリューキュウを圧倒して見せた。
まさにチート。
ただし、改造手術が完了しないまま目覚めたために長期戦にもつれ込むと体そのものが耐えきれず、「超再生」など個性の効き目も悪くなってしまう。
因みにこの回のサブタイは「チートが…!」
◆個性:『崩壊』
五指で触れたものを粉々に崩す個性。
五指で触れると強制発動するオンオフが効かない恐ろしい個性で、物を持つときはどれか指一本浮かせて触れないようにしている。
ただし発動には接近戦を余儀なくされ、砂粒などの五指で触れられないほど小さなものにはその効力を発揮しない。
その効果は極めて強力で、対象の強度に影響を受けないのか人体相手は十数秒~1分以内で塵と化し、鉄壁のシェルターとして名高い「雄英バリアー」すらも短時間で粉々に崩す。
後に実質上位互換の
オーバーホールの登場でしょっぱく思われるようになっていたが……
『伝播する崩壊』
実は「触れた者のみにしか効力を発揮できない」「五指で触れないと発動しない」のは本人が無意識でセーブしていたにすぎない。
本来のスペックは「指が一本でも触れれば、触れたものに繋がる全てのものを崩壊させる」というもの。
触れた対象から崩壊が伝播するという、広範囲かつ無差別な極めて強力な個性で、伝播する範囲も死柄木の任意で調整可能という優れもの。
ついでに足の指からも発動する。
この本来のスペックが判明したことでオーバーホールの下位互換という評価は覆った。
その威力は自身の意思に比例するらしく、幼少期に個性が発現してしまった時も積もりに積もった家族への「憎悪」と「殺意」が一軒家すらも崩壊させるに至り、
異能解放軍との交戦中に五本の指で触れなくても発動できるようになり、崩壊の伝播をフルパワーで発動すると町の一角すら巨大なクレーターに変える。
フルパワーを使った場合は反動が自身の腕にまで及ぶが、後にこの弱点すらも克服しフルパワーで放っても腕に反動が及ばなくなったどころか、街の殆どを更地に変えるほどの威力を持つさらに「電波」と組み合わせることで調整も可能になった。
◆新たに得た"個性"
全面戦争直前にドクターの手術を受け、更なる個性を獲得することになり化け物ぶりに拍車がかかるようになった。
詳しくは後述だが、ここに記載されているだけでもまだ一部。
全盛期の頃からAFOが予め保管しておいた個性も譲渡しているので、実際の数は凄まじいことになっていると思われる。
ただし、移植されて間もない上にあまりにも数が多すぎるために、死柄木自身も
自分のポケットをまさぐるどこぞの青狸よろしく自分の中から状況に応じた個性を探すのに手間取るらしく、個性一つ一つの精密な扱い方までは修得していない。
後にスターアンドストライプ戦で「新秩序」を用いたトラップに嵌ってしまい、有している個性の殆どを失う羽目となった。
他人の個性を奪い、自分のものとする個性。
現在死柄木に移植されているこれこそが本来の「オリジナル」であり、神野編まで先代AFOが使っていた個性はドクターの手によって複製された個性とのこと。
……だがこれには落とし穴があり、実はこの個性には先代AFOの意識が宿っていた。
このため死柄木は徐々にAFOに意識を乗っ取られてしまうことに……。
上位脳無おなじみの再生能力を与える個性。
その再生力たるや、エンデヴァーの高火力で全身を焦がされても瞬く間に再生してしまうほど。
正直これだけでもチートの極みに達している。
ただし、あくまでも新たに出来た傷を修復することしか出来ない。
元々つけられた顔の古傷や千切れ飛んでしまった左の三本の指については既に塞がっていたこともあり元通りにはならなかった。
スターアンドストライプ戦後も、死柄木の肉体が修復されている描写があるのでこの個性は「新秩序」の反発による破壊から免れた模様。
その名の通り、サーチが可能になる個性。
元々プロヒーロー「ラグドール」が持っていた個性だが先代AFOによって奪われ、死柄木のものとなった。
一度見たことのある相手が視界内にいれば光の点となって映し出され、場所と方角が分かるようになるほか、見た相手の弱点などもお見通しになってしまうという、ヒーローにとっては最高の個性だがヴィランが手にすると最悪に変貌してしまう個性。
砂煙や建物などの遮蔽物で覆われていてもそれを通り越してしまう他、探したい対象を限定して念じればその対象が一際大きく光って見分けやすくなるという万能ぶり。
先代AFOも使っていた、文字通り空気を噴出する個性。
右の掌に空いた穴から空気を発射する。
さすがにこれ単体では人を殺傷することは出来ないが、それでも人一人を大きく吹き飛ばすほどの衝撃波を放つことが出来る。
単純な攻撃手段として機能するほか、噴出の勢いを利用して自分を大きく吹き飛ばすことで移動する、下記の「電波」を広範囲に広げるといった応用も可能。
シンプルかつ便利な個性であることから先代AFOに引き続き死柄木が割と多用している個性。
通信機器が一瞬にしてイカれるほどの強力な電波を発射する個性。
死柄木は上記の「空気を押し出す」と組み合わせ、噴出される空気に電波を乗せることでより広範囲に電波を発するといった応用を見せた。
また「崩壊」による衝撃波をこの個性による誘導電流で範囲をある程度調整することも可能になり、巻き込みたくない味方を守ったりも出来る。
更には電波を上手く扱うことで専用の端末を用いずとも離れた地にいる脳無に具体的な信号を送ることも可能である。
「電波」の受信も可能であり、これを利用して同じ「電波」の個性を持つAFO本体との交信することでタルタロスを内側と外側の同時攻撃という連係プレーを成功させた。
指先などの体中から黒く鋭い刃物を伸ばせる個性。
人体などは余裕で貫けるほどの鋭さ。
先代AFOも使っていた個性で長らく名称不明だったが彼自身の口からようやくその名が明かされた。
凄まじい速度に加えてリーチもあり、更には脊髄から無数に生やすことが出来る、伸ばした刃物を足代わりに出来るなど応用の幅が広い。
ムーンフィッシュの「歯刃」と似たような個性ではあるが、あちらのように枝分かれは出来ない模様。
スターアンドストライプ戦で使用。
詳細は不明だが、個性名から察するに重みを加える個性と思われる。自身以外にも使えるのかは不明。
「空気を押し出す」や「電波」と組み合わせることで特大の空気砲を放った。
スターアンドストライプ戦で使用。
受けた攻撃をそのまま相手に反射する強力な個性。
高出力のレーザーも問題なく跳ね返せる。
フレクト・ターンが持つ「リフレクト」と似たような個性であるが、常時発動型のあちらとは違ってこちらは任意発動型。
そのためあちらのように自身の意思に関係なく反射するような不便はないものの、一度攻撃を受けてから反射する必要がある(=ノーダメージでの反射が出来ない)。
死柄木はこの欠点を自身の驚異的な耐久力を誇る肉体と「超再生」でカバーしている。
後に「新秩序」による反発でこの個性が壊れてしまい、死柄木は一気に窮地を迎えることとなった。
自身の攻撃を広範囲に、文字通り「拡散」させることの出来る個性。
死柄木は上記の「反射」と組み合わせることで受けたレーザーを広範囲に拡散させるという戦法を披露。
これにより、戦闘機からの援護攻撃を躊躇わせた。
かつては翼のハイエンドが持っていた個性。
屈強な翼で空中を自在に、かつ高速飛行が可能になる。
囮として自爆する直前、死柄木が念のためにと奪っていたが、そのおかげで死柄木は「新秩序」による罠に嵌って尚、逃亡に成功した。
その後も死柄木の背中から翼が生えている描写を見るからにこの個性は反発による破壊を免れた模様。
【死柄木弔の軌跡】
USJ襲撃編
初登場時は
雄英高校の訓練場「USJ(ウソの災害や事故ルーム)」で行われた1年A組の救助訓練を襲撃。
そこで黒霧のワープゲートによって75名のヴィラン、そしてオールマイト並みのパワーを持つ改造人間「脳無」を伴い現れる。
この時の姿は短髪で、服装も黒の長袖シャツとズボン、スニーカーと随分地味な格好となっている。
オールマイトがいないことに落胆しつつもイレイザーヘッドや生徒達と交戦。自身の身体能力や個性で相澤とも互角に渡り合い、駆けつけたオールマイトとの「
ラスボス戦」を果たすが激闘の末に脳無は敗北して遥か彼方へ吹っ飛ばされ、動けないオールマイトを殺そうとするも出久や雄英教師達の援護によって阻まれ、重傷を負いつつも黒霧のワープゲートで逃げおおせた。
その後はアジトに逃げ帰り、「先生」に苛立ちをぶつけつつもオールマイトや自身の邪魔をした出久への憎悪を募らせるのだった。
因みにこの雄英襲撃は後に「装備だけ万全にしてレベル1の状態でラスボスに挑むようなもの」と自身で称している。
体育祭~ヒーロー殺し編
次なる登場は雄英体育祭。そこでは先生の言を受けつつ、あくまで情報収集という面からかモニターで体育祭を見物しているだけだった。
そしてヒーロー殺しこと
ステインと接触、彼を敵連合に取り込もうとするがあくまで彼は社会を正そうとしているのであってそれを歪ませるヒーローは勿論、ヴィランも粛清対象でありあわや殺されそうになってしまう。
だが、彼の目を見て何かを感じ取ったのかステインは発言を一方的に撤回、後で粛清すると明言した上で死柄木と手を組むことに。
当然、子ども大人な死柄木にとってステインも「気に入らない存在」でしかなく、彼の鼻を明かそうと彼の活動地域である
東京都保須市に脳無を送り込む(相対的に彼を埋もれさせようという狙い)。
結果、ヒーロー殺しは出久達の活躍で逮捕されたものの脳無は全てヒーローによって無力化、その内一体はステインの手によって殺されてしまう。
これによって次の日の朝刊にはヒーロー殺し逮捕のニュースが大々的に載せられ、敵連合の名が逆に埋もれてしまった。
自身が放った脳無事件よりも、世間は明らかにステインの方を認めている。それが死柄木にとっては我慢ならず、ステインが逮捕された後も彼に対する苛立ちは消えなかった。
ただし、同時に「ステインが敵連合と協力関係にあった」という事実も報道され、これによって今までは「チンピラの集まり」でしか認知されていなかった敵連合が、「ステインが属するほどの信念ある集団」として世間に認知されてしまう。
これによって感化された荼毘、トガヒミコが接触。初めは自身の気に入らないタイプやステイン信者であることから二人を認めず、殺し合い寸前までもつれ込むものの黒霧によって仲裁される。
そして気分転換に外出、たまたま辿り着いたショッピングモールで、
彼にとって最大のターニングポイントが訪れる。
林間合宿の準備のため、買い物に訪れていた
緑谷出久がいたのだ。
自身の邪魔をしたことや、体育祭、ヒーロー殺しの事件で彼を見ていたこともあり、興味を抱いたのかファンを装って彼の傍に近寄り、彼の首を四本の指で鷲掴みにする。
出久や周りの人間の命を盾にして会話の機会を設け、彼に愚痴るように自身の疑問をぶつける。誰も自分を見ようとしない、自分とヒーロー殺しとでは何が違うのかと。
出久は元来の真面目さから彼とヒーロー殺しの違いを告げる。ヒーロー殺しは信念や理想に生きようとしていたことに対し、死柄木にはそれがないこと。また自分とステインにとっての始まりはオールマイトであったという。
彼の言葉を受けて、死柄木は理解した。
──ジャンプ史上にも残る、恐ろしく、不気味で、しかしどこか綺麗とも取れる笑みを浮かべた。
この後、お茶子の介入や今回の礼という形もあってか出久はその場で殺さず、「次に会う時は殺すと決めた時だ」と告げて去っていった。
出久との問答の末、オールマイトを否定することに信念を見出した死柄木はこれからの行動すべてに意味を持たせることを決意。悪のカリスマとして、新たな一歩を踏み出した。
それから後、衝突した荼毘やトガヒミコを改めて敵連合に迎え入れる。これには「先生」も大喜びで、彼に全てを決めさせ、そして彼が求めるなら助けることを宣言。
敵連合は本格的に加速していくことになる。
林間合宿~神野編
信念を見出し、それに感化された仲間を着々と増やした死柄木はヒーロー社会にヒビを入れるため、信頼の塊とも言える雄英高校から
爆豪勝己の誘拐を画策。
そのために荼毘をリーダーとする「開闢行動隊」を結成、彼らに林間合宿中だった生徒達を襲わせると同時に爆豪を攫わせた。
結果、開闢行動隊のマスキュラー、マスタード、ムーンフィッシュは敗北の末逮捕されたが残るメンバーは無事帰還、爆豪の誘拐も成功するのだった。
これによって目論見通り、ヒーロー教育機関の最高峰であり、平和の象徴オールマイトを招いていた雄英高校の信頼は大きく損なわれ、メディアや世間からは非難轟々となってしまった。
初の大成功とも言える結果に死柄木は大満足、そして爆豪に敵連合へのスカウトを持ちかける。
数ある生徒の中から爆豪を選んだのは体育祭での粗暴な面が露呈され、ヴィランになりやすいと踏んだからである。
だが、当の爆豪はその実オールマイトに憧れているが故に絶対に自分の信念を捻じ曲げない男であり、それによって断られたばかりか大切にしていた父親の手を吹き飛ばされてしまう。
前までの彼だったらここで怒りに任せて爆豪を殺していたろうが、怒るどころか他のメンバーを静止させ、「大切なコマだ」と務めて冷静さを保っており、メンタル面での成長が見受けられた。
残念がりつつもヒーローたちが調査を進めている以上、悠長にしている時間は無いと冷静に判断した上で「先生」に協力を要請、そして黒霧とコンプレスに爆豪を再び仕舞うよう指示する。
しかし、そこでなんとオールマイトを初めとしたトップヒーローたちの襲撃を受けてしまい、自身を含むメンバーもシンリンカムイによって捕縛されてしまう。
記者会見はフェイクであり、既に警察は敵連合のアジト、並びに脳無格納庫の居場所も突き止めていたのである。
これによって形勢逆転、死柄木たちはついに逮捕されることに───
───ならなかった。
死柄木が叫んだ瞬間、謎の液体と共に脳無が突然出現したのである。
この液体によって自身を含む敵連合、そして爆豪らは脳無格納庫があった場所へと転送されてしまう。
彼らを転送したのは全ての元凶にして敵連合の黒幕、そして死柄木が「先生」と仰ぐ男、「オール・フォー・ワン」だった。
オールマイトが追ってくるも、彼の「個性強制発動」によって気絶中だった黒霧の「ワープゲート」が発動、そしてオール・フォー・ワンから
逃げるように指示を受ける。
敵連合の面々もオール・フォー・ワンがオールマイトを食い止めている間にコマこと爆豪を連れ去るために交戦。
しかし、救出に赴いていた出久達の起点によって爆豪共々逃げられてしまい、敵連合の仲間達もグラントリノによって気絶させられてしまった。
このためオール・フォー・ワンはマグネの個性「磁力」を強制発動、その能力で死柄木たちを逃がすのだった。
オール・フォー・ワンの体調を知っていた死柄木は彼を心配するもののその願いは届かず、ワープゲートの向こうへと消えるのだった。
そして死闘の末、オール・フォー・ワンは敗れ、逮捕。そして自身が標的としていたオールマイトは力を使い果たし、引退を余儀なくされた。
自身が頼り、慕っていた師と倒すべき標的を同時に失った死柄木は憎しみを糧に一人で歩き出す。
新たな悪のカリスマとして。
インターン編
オール・フォー・ワンを失ったことで敵連合の勢いは一気に衰えてしまった。
そのため、メンバーは新たな仲間を求めて勧誘を繰り返していたがある日、仲間の一人であるトゥワイスが
オーバーホールと接触、死柄木たちの元へと連れてくる。
だが当の本人は敵連合に加わるどころか「俺の傘下になれ」と言い出す始末。当然死柄木たちは反発、マグネが彼を排除すべく攻撃を仕掛けるが逆に返り討ちに合い殺されてしまう。
更には無力化しようと動いたコンプレスも個性破壊弾によって個性を一時的に封じられた上でオーバーホールによって左腕を分解されてしまった。
死柄木も応戦するが、オーバーホールには届かず、彼の盾となった部下の一人を崩壊させるだけに留まった。
トゥワイスやトガからは追撃の許可を求められるが、オーバーホールに利用価値があると判断したのか、それともこれ以上犠牲を増やさないためか「駄目だ」と静止した。
その後、再度オーバーホールとの話し合いの場が設けられ、彼との交渉に赴く。
交渉の末、オーバーホールは自身の計画を明かし、トゥワイスとトガの二名を出向組として
死穢八斎會に組み込ませることを交換条件に、傘下にはならずあくまで対等な立場による協力関係を結ぶことに成功した。
ここで特筆すべきは交渉中に見せたマグネの死やコンプレスの腕を吹き飛ばしたことに対する怒りや、敵連合への仲間意識。
そして何よりも時に我慢、時に妥協する必要がある交渉を
たった一人で成し遂げたことである。
これによって黒霧も持っていかれそうになったところを、何とか見逃してもらえたとは本人談。
この交渉結果にはトゥワイスとトガも仲間の仇だからと最初こそ猛反対されたものの。
───そんな一言と、不思議な迫力を伴う表情で彼らを黙らせた。
更には理に適った説得と共に、「お前達を信じている」という彼らへの信頼の言葉を投げかけた。
仲間の心を掴んで見せた信頼、理解させるだけの説得力、そして反発も捻じ伏せる迫力。
それらを敢えて表現するなら「カリスマ」だろうか。
それに感化され、トゥワイスとトガも今度は彼の指示を受け入れ、出向組として赴いた。
そして敢えて裏切りの指示をしていなかったことが功を奏し、トゥワイスとトガは見事に死穢八斎會を内部から攪乱。
その末にオーバーホールを初めとした幹部たちは逮捕され、死穢八斎會は壊滅。
そしてトガからの連絡を受け、個性破壊弾と血清の奪取、そしてオーバーホールへの意趣返しを行うべく彼の護送車を襲撃。
護送車を守るために駆り出された、砂を操るヒーロー「スナッチ」には苦戦したものの仲間達との連携で拘束から脱出、護送車を横転させ、スナッチは荼毘とコンプレスの連携で殺害した。
そして護送車からオーバーホールを引きずり出すと彼の目の前で、努力の結晶とも言える個性破壊弾と血清、そして個性の源である両腕をコンプレスと共に奪った。
これからは咥える指もなく ただただ眺めて生きていけ!!
オーバーホールの全てを奪ってみせた死柄木は、次は自分が裏社会の支配者になろうとまた新しい一歩を踏み出した。
だが、今回の事件で仲間のマグネとコンプレスの左腕は失われ、そして同時期に参謀にして生命線とも言える「ワープゲート」の持ち主だった黒霧が逮捕され、連合にとっても失う者が多い事件となった。
異能解放軍編
しかし、その後敵連合の勢いは更に失速してしまっていた。
黒霧の逮捕によって敵連合は移動がままならず、有能な仲間も見つからない。
更にはオール・フォー・ワンを失ったことで資金を初めとした支援も受けられず貧困に喘ぎ、結果小物な犯罪者の団体を襲っては金品を奪う(足がつかないからか)という強盗程度にまで落ちぶれることに。
個性破壊弾を増産しようにも協力してくれそうな先生の主治医こと「ドクター」も見つからず、スピナー曰く「ドン詰まり」だったがそこに黒霧と接触を果たしたオール・フォー・ワンのもう一人の側近こと「ギガントマキア」が襲来。
初めは仲間になるものかと思っていたが、当の本人はあくまで忠誠対象はオール・フォー・ワンであり、死柄木にその資格があるのかどうか試しに来たのだという。
だがギガントマキアは余りにも強大で太刀打ちできず、ギガントマキアもまた死柄木とオール・フォー・ワンとの落差に絶望していた。
しかしすんでの所をドクターこと「氏子達磨(その場で思いついた偽名)」に「転送」によって救われ、彼に死柄木が何を見せてくれるのかと問いかける。
死柄木は語りだす。自分にはオール・フォー・ワンやドクターと会う前まで記憶はないこと、そしてヒーロー社会が崩壊しても、裏社会の支配者となっても、自分の中で渦巻く「苛立ち」は消えない事、そしてその苛立ちの原因はこの世界「全て」であること。
文字通り、全てを破壊すると宣言した。
余りにも荒唐無稽で、しかしヴィランらしい宣言にドクターは大満足。
そしてギガントマキアを従わせることを条件に彼に協力すると約束。
因みに全部壊すと宣言したものの、「仲間の望みは別腹」と答えたことで仲間達からも支持を得ている。
これによって自身にとっての「夢」を見出し、ドクターとの協力を取り付けるべくギガントマキアとの戦闘を再開するのだった。
そしてそれからなんと一ヶ月もの間、殆ど寝れていない状態でギガントマキアとの死闘を続けていた。
連合の仲間達とも協力しながら戦っていたが、一向にマキアを倒せる気配はない。
それでも死柄木はまるで夢に向かっているかのように楽しそうに戦い続けたという。
そんな中、敵連合を壊滅させるため潜伏していた、自由に異能(個性)を使える社会を目指す
「異能解放軍」が動き出し、義欄を人質にしたうえで
11万以上もの戦士たちと戦えと一方的に脅される。
しかし死柄木はこの状況を利用し、解放軍とギガントマキアをぶつけて互いに消耗させる作戦を思いつく。
そして決戦の地こと
愛知県泥花市へと赴き、ギガントマキア到着までの時間を稼ぐべく異能解放軍総勢11万人以上との死闘が幕を上げた。
メンバー達も何とか交戦する中、今までマキアとの死闘でロクに眠れなかった死柄木は眠気が頂点に達する。
その時、頭の中にノイズ混じりで何かの映像が映り込む。
それは「華ちゃん」と呼んでいた、自分の姉の姿。
何かを後押しされたことまでは思い出せたが、それ以上は分からない。
まるで壊れたレコーダーのようなもどかしさに死柄木は、
たったの一薙ぎで、向かってくる道を埋め尽くすほどの解放軍の戦士達を塵と化した。
そしてスピナーは見ていた。触れていないものにまで崩壊が伝播していたことを。
──彼の個性は、過去に立ち返りつつあった。
そして
トラウマを克服したトゥワイスの複製達の協力もあってついに異能解放軍最高指導者こと「リ・デストロ」と対峙する。
だが、リ・デストロの異能「ストレス」による強化は想像以上であっさりと攻撃が避けられたどころか逆に彼の一撃で
左手の薬指と小指以外が千切れ飛んでしまう。
そして五指で触れることが出来ない左手から指で摘んで潰されそうになったその瞬間。先程の一撃でいつも身に着けていた手の一つが壊れてしまったのが目に留まった。
その手は、姉こと「華ちゃん」の手。
それによって今まで封じられていた彼の記憶が蘇り、その瞬間なんと薬指と小指の二本だけで崩壊を発動させる。
それによって脱出出来たものの、リ・デストロの強大な一撃によって今度は祖父と祖母の手も壊された。
手が壊される度に蘇る記憶。
そしてとうとう、死柄木は今日にいたるまでの記憶を全て取り戻した。
自身が何故、今の社会を壊したがるのが。何故、家族を殺してしまったのか。
何故、死柄木弔の名を与えられたのかを。
だが凄惨な過去も死柄木は「あれは悲劇などではない」と受け入れ、大切していたはずの父の手も自らの手で壊し、完全に覚醒した。
リ・デストロも全力の一撃を放つが、覚醒した崩壊の個性はなんと形のない衝撃波ですら粉々にして無力化してしまう。
これによって危機感を抱き───というよりどこか引いていくストレスを補うためリ・デストロは更なるストレスを加える「クレストロ」というロボアーマーを身に纏う。
だが、そんなものは最早児戯に過ぎない。死柄木は楽しそうに地面に手を当てると。
街の一角すらも消し飛ばすほどの巨大な衝撃波で、文字通り全てを崩壊させた。
堪らずリ・デストロはロボアーマーの一部をジェットパックにして逃げるも、全てを崩壊させる破滅的な光景の中、その中心でこの上なく楽しそうに大笑いする死柄木の姿に目を奪われた。
これによってリ・デストロはバランスを崩し、衝撃波の中へと落ちてしまう。
やがて街の一角がクレーターと化してしまい、何もかもが綺麗に消し飛んでいた。この光景に駆けつけていたギガントマキアも思わず足を止めて、茫然としてしまう。
その中でリ・デストロは崩壊が及んでいた両足を、すんでのところで鋼鉄の破片で切断することで逃れたもののそれ以上の逃走も出来ないまま死柄木に追いつかれた。
解放軍戦士達も到着したが、死柄木の迫力に怖気づき戦意を喪失。彼の実力、何より自分が求める「真の解放」を体現するものが彼であると悟ったリ・デストロは
土下座して全面降伏。
更には「異能解放軍はお前の後についていく」と従属まで宣言した。
スピナーは「この歪な地平線が綺麗に見えた」と評し、この光景を目の当たりにしたギガントマキアも嘗ての主と同じカリスマ性を見出したのか涙を流して死柄木をようやく認める。
そして死柄木は一か月前、コンプレスが零していた「死穢八斎會と協力していれば今頃寿司でも食べられたかな」という言葉を思い出し……。
そして悪の指導者へ
解放軍との闘いは終わり、泥花市での全ては解放軍幹部のスケプティックによって情報を改ざん、隠蔽され世間には「連合とは関係ないヴィラン達の襲撃によるもの」と伝えられ、解放軍のことはもとより連合の事も隠蔽された。
そして新たな拠点の地下では、総勢10万以上もの“元”解放軍戦士と死柄木に従うギガントマキアにリ・デストロ、そして彼より最高指導者の座を譲り受けた死柄木がいた。
この時の死柄木はファーコートを羽織り、スーツも身に纏うなど前より身なりが整っている。しかしファーコートは「チクチクする」とお気に召さず、靴は以前と同じスニーカーのままと堅苦しい格好を嫌っている節が見受けられる。
因みに顔面には唯一無事だった手をまた装着している。トガ曰く「トレードマークにする気ですね。」
だが、彼は今日よりこの10万以上の手下と強大なギガントマキア、そして強大な個性を持つ敵連合と異能解放軍幹部達を従える存在。
そして、今日より彼らは新しい組織『超常解放戦線』として生まれ変わった。
名前など飾りと同じと言い放つが、同時に「好きにやろう」と自由を重きにおいた発言で彼の配下となった10万以上の戦士たちは沸き上がった。
スピーチの後はさすがに今までのダメージが大きすぎて倒れるものの、ギガントマキアを従え、更には本来の個性も取り戻したことからドクターから更なる力を授けられるための手術を受けている。
四か月後、全てを壊すために……。
全面戦争編
ドクターが施す改造手術は熾烈を極め、無数のコードに貫かれながら大量の血を流すという見ようによっては拷問にしか見えないほどだったが死柄木は狂気の笑い声を上げながら嬉々としてそれを受け入れていた。
お陰様で手術は順&調だったらしく、何の憂いもないまま仕上げとして先代AFOが溜め込んでいた個性を移植するべく仮死状態にされた上で培養カプセルに入れられる(仮死状態については個性移植による負担を軽減するためらしい)。
そして手術完了まで残り一ヶ月強……と言ったところでホークスの手引きにより自身が収容されていたドクターの本拠地こと「蛇腔総合病院」がエンデヴァーを始めとしたトップヒーローたちの襲撃を受けてしまう。
仮死状態であるため死柄木は動くことも出来ず、やむなしとしてドクターは改造手術を途中で切り上げて目覚めさせようとするが定着率が75%に達したところでミルコやプレゼント・マイクによる攻撃で装置が破壊され、カプセルから投げ出されてしまった。
ドクターも確保され、仮死状態のままのため動くどころか何が起こっているかも把握できぬままプロヒーロー「エクスレス」に確保され……。
その頃、精神世界のなかで死柄木は先代AFOの声を受け後戻りできない闇へと歩みそうになる。
その中で嘗ての自分の家族たちの手が自身に纏わりつき、彼を引き留めようとするも……。
散々他人に否定されてきた死柄木にとって最早それはただの障害でしかなく、遂に闇の深淵へと向かっていくのだった。
そして時を同じくして現実世界。
エクスレスが奥にあったまだ動いている機械(後に個性破壊弾の培養をしていたことが明かされた)に気を取られていた瞬間、剥き出しのコードから流れた電流が、培養液を伝ったことで感電。
偶然にもこれで心肺蘇生され、死柄木は遂に仮死状態から目覚めてしまった。
目覚めた死柄木は「寒い」と言い放った後、描写すらなくその場にいたエクスレスを殺害してその
マントを奪い取り、更には地面に手を当てて特大の「崩壊」による衝撃波を放った。
この崩壊の衝撃波に巻き込まれた人間は数知れず、辛うじて逃れたのはグラントリノやエンデヴァー、リューキュウと言った高速飛行が可能なプロヒーローと、彼らに抱えられた数名、そして病院よりも大きく離れていた出久達くらいのものである。
これにより街の三分の二以上が崩壊してしまい、あっという間に蛇腔市は壊滅状態となってしまった。
アニメではエクスレス殺害の瞬間が描かれており、彼のレーザーをモノともせず顔面を鷲掴みにして崩壊させている。
とりあえず周りを一掃した死柄木はプロヒーローの襲撃を受けて状況は良く無さそうと判断しつつも近くに遭った端末を拾い上げ、遂に作戦を始動すべくギガントマキアに敵連合の仲間達を連れてくるように指示する。
直後、崩壊から逃げきったエンデヴァーとの一騎打ちにもつれ込むも「超再生」によってエンデヴァーの火炎をほぼ無力化したどころか戦闘の真っ最中に辛うじて無事だった個性破壊弾の幾つかとトレードマークの手を回収するといった余裕を見せる。
だがこれだけの、まさにチートと呼ぶべき力を手にしても死柄木は何故か満ち足りなかった。
そんな彼の疑問に答えるように謎の声が「『ワン・フォー・オール』を手に入れろ」と脳内に響き渡る。
手術を受ける前、ドクターからその存在を明かされたこともあり死柄木は「ワン・フォー・オール」を求めるようになった。
「サーチ」を用いて出久の居場所を突き止め、驚異的な身体能力と個性の数々でエンデヴァーをも余裕で振り切り彼に襲い掛かるも、グラントリノによって出久(と彼についてきた爆豪)が逃がされ、更に無事だったリューキュウに襲い掛かられる。
そして同じく無事だったイレイザーヘッドの「抹消」によってチートの根源たる数々の個性が封じられ、一気に戦力がダウンしてしまう。
これに対し死柄木は端末を取り出し、「崩壊」から逃していた残りのハイエンドたちに指示を与えヒーロー陣営を大いに掻き乱し、自身は化け物じみた身体能力のみでエンデヴァー達を圧倒。
自身の個性を封じる相澤先生を殺すべく彼に襲い掛かるが、すんでの所で出久達の妨害を受けてしまう。
正義の象徴たる「ワン・フォー・オール」の後継者と、悪の象徴たる「オール・フォー・ワン」の後継者が今ここに激突することになった。
「ワン・フォー・オール」を奪うべく死柄木は乱入してきた出久を奪って立ち去ることを画策していたが個性が封じられていることに加え成長した出久達の連携に阻まれ、エンデヴァーの強烈な一撃を受けて遂に一度は膝を折る。
しかし、突如として体中に黒い亀裂のようなものが走りだす。そんな自身の変化を知ってか知らずか、死柄木は自身の中に渦巻く憎悪を語りだす。
既に満身創痍かつ限界を迎えていた死柄木だったが、尚も止まらず暴れ続ける。それはまるで「限界の更に向こうへ」を体現するかのように。
そして遂にはその手でグラントリノの腹を貫き、自身の個性を封じる相澤へと狙いを定める。リューキュウの妨害に遭うも、今度は回収していた個性消失弾を指で弾いて出久と相澤先生に打ち出した。
この内出久へと撃ち出された消失弾は爆豪によって破壊されたがもう一つは相澤の折れた足に突き刺さってしまう。咄嗟に足を切り落として「抹消」の維持を狙う相澤だったが、さすがに一瞬顔をしかめて目を閉じてしまい、それによって死柄木は「空気を押し出す」による衝撃波で周りの邪魔者を吹き飛ばすと同時に自身を相澤の元へと飛び、ようやくその顔面を鷲掴みにする。
寸前、出久の「黒鞭」と駆けつけた焦凍の氷によって阻まれ、殺害にまでは至らなかったものの相澤は気絶してしまう。
これによって封じられていた個性が遂に解禁。必死になって与えたダメージも「超再生」によって全快してしまった。
後は邪魔者を「崩壊」で全て消すだけ……と思われたその時、右腕から右胸にかけて大きな亀裂が走った。
ここに来て改造手術が完了していないことが災いし、自らの力に体がついていけないという事態になってしまったのだ。
それでも構わず「崩壊」を発動させようと地に手を付けようとしたが、この隙で出久が「浮遊」の個性を発現させ、「黒鞭」と合わせて死柄木を「崩壊」の及ばない上空へと連れ去る。
そして彼の自爆覚悟の全力全開「ワン・フォー・オール」による乱打を受け続けてしまう。
改造された体を以てしても体力を根こそぎ持っていくかのようなパワーを浴び続けたことに加えて体そのものに限界を迎え、更には頼みの綱の「超再生」も徐々に効き目が悪くなり、そして自身はまだ溜め込んだ個性の使い方に慣れていないこともあって死柄木は一気に窮地を迎える。
それでも持久戦でやがては死柄木に優勢が傾くかと思われたが、そこに割り込んだエンデヴァーに組み付かれた上で最大火力による「プロミネンスバーン」を受け、死柄木はその全てを焼き尽くされることに……
蘇る「悪意」、飲まれる「意志」
……かと思われたその時、突如として先代AFOが彼の脳内で「少し体を貸してごらん」と命じる。
するとどういうわけか全身が黒焦げになっているにも拘らず死柄木はまだ死なず、「鋲突」による刺突でエンデヴァーを貫いて拘束を抜け出す。
今度は出久に向けて刃を伸ばしたが、咄嗟に爆豪が彼を庇って腹部を貫かれるという重傷を負ってしまった。
そんな彼を嘲笑ったことで出久は完全にキレ、「鋲突」を食い破って死柄木へと突っ込んでしまう。これにより遂に彼に触れることに成功し、「ワン・フォー・オール」を奪われそうになってしまうが、突如として場面が出久と死柄木の意識の世界へと切り替わる。
その中で死柄木はなんとAFOに自らの存在そのものを奪われようとしていた。
実は、ワン・フォー・オールは、「AFOを拒絶する強烈な感情」から発露した力であり、ワン・フォー・オールに宿った歴代継承者の魂を無視して無理矢理会得するには、そこに篭った遺志を捻じ伏せるだけのより強烈な感情が必要だった。
しかしAFOは、他者やその感情を分析し理解することは出来ても共感は出来ない、自身の感情が希薄な
サイコパスらしい性根であるがために、その素養が致命的に欠けていた。
そこで、最初から計画していたことかは不明だが、AFOは「自分を含むあらゆる存在に向けた強烈な破壊衝動と憎悪」という死柄木が持つ唯一無二の感情の強さに価値を見出していたのだ。
実は死柄木に移植された個性としての「オール・フォー・ワン」にも、先代AFOの意識が宿っていたのである。死柄木が弱るにつれAFOに意識を飲まれかけているのに対し、出久は精神世界ではロクに体を動かせない状況。
そこに現れたのは意識体としてのAFOの弟と、七代目「ワン・フォー・オール」継承者こと志村奈々の意識体。
死柄木は嘗て自分が憧れ、しかし助けてくれなかったヒーローを体現する祖母と初邂逅を果たすも「あんたのこもとしっかりと憎んでいる」として憎悪を向けるばかりだった。
因みに、AFOに対しては感謝と敬意は残っているものの、自身の意識を乗っ取ろうとしている現状に加えてオールマイトに破れたことで失望に近い感情や、元々他人を弄ぶ輩を嫌悪する気質も相俟って、今となっては憎悪の対象となり果てていた。
AFOに抵抗する死柄木の「崩壊」が精神世界を飲み込もうとし、更にはAFOは「ワン・フォー・オール」を制御できていない出久を「出来損ない」と罵倒するも歴代「ワン・フォー・オール」継承者たちの言葉がそれらを否定し、その隙に出久は脱出。
場面は現実世界に戻り、死柄木と出久は互いが弾かれあった。改造手術が完了していないことが功を奏し、個性を奪うための力まで発揮されなかったのである。
脳内でAFOは「撤退して体を休ませるべきだ」と進言するも死柄木は彼の言いなりになりたくはない思いからこれを拒否。尚も暴れ続け、やがて連合の面々と彼らを乗せたギガントマキアが到着するのだった……。
次の“僕”となるために
これまでのダメージでいつ崩れてもおかしくない体だったが、マキアによって救い出され、彼によって連れてこられた連合の面々に解放される。
その間、自らの出生の秘密を明かした荼毘とギガントマキアがヒーローたちの相手をすることに。
しかし肝心のマキアは直後に割り込んできたベストジーニスト操るワイヤーによって、自身や連合の仲間達共々縛り上げられてしまう。
これまでの戦闘で限界を迎え、意識も混濁としてロクに指示も出せない状態に。
それでも執念から僅かに意識を取り戻してマキアに指示を与え、ワイヤーを引き千切らせることに成功……したのもつかの間、復活したエンデヴァーの一撃を受けてマキアは既に投与されていた麻酔薬によってダウン。
これにより連合に個性のリソースを割くことが出来たジーニストによりワイヤーで絞め落とされそうになってしまう。
彼らを逃がそうと自らを犠牲にする覚悟を決めたコンプレスによってスピナーと共に「圧縮」されることで救い出され、時間を稼いだところで再び解放される。
コンプレスの狙いは死柄木を目覚めさせるための時間を稼ぎ、目覚めた死柄木の指示で脳無を動かして戦局を変えさせようというもの。
そのために死柄木唯一の忠臣とも言えるスピナーが、彼を目覚めさせようと呼びかけ続けた。
だが遂にコンプレスも
ミリオによって撃破され、彼やワイヤーが迫りくる中、スピナーは死柄木が唯一身に着けていた「手」を発見する。
嘗て死柄木は連合の前で、ドクターにこう語っていた。「この手を身に着けると怒りが沸き上がるが、同時に心が落ち着いてくる」と。
この「手」に賭けるしかないとスピナーは咄嗟にその手を死柄木の顔面に装着させた次の瞬間、死柄木の「憎しみ」が再び湧き上がって覚醒。
「電波」による衝撃波で辺りのものを吹き飛ばした。……のだが。
本当に…いい仲間を持った……
心とは力だ 彼の心が原点を強く抱けば抱く程
共生する僕の意識も強くなる
それは同時に、彼の心の中に潜む「オール・フォー・ワン」の意識も強くなるということでもあった。
これによりAFOは完全に死柄木の肉体を乗っ取ってしまい、更には「電波」により生き残った脳無たちに指示を与えて離脱の準備を整わせる。
他の仲間達を見捨てようとする彼にスピナーは慌てて呼びかけるも、それは既に死柄木ではなくAFO。
彼は指示を聞き入れることなく、脳無たちに自身とスピナーのみを回収させてその場から飛び去った。
いいんだ伊口くん
弔は負けた OFAとエンデヴァーに
その代償は潔く差し出そう
全ては僕のために
出久たちが追撃を掛けるも、結局死柄木の肉体を乗っ取ったAFOはそのまま逃亡。
スピナーや彼のマフラーに圧縮して仕込まれた荼毘と
スケプティック、七体のニア・ハイエンドたちと共に行方不明となる。
こうしてヒーロー側、ヴィラン側にも甚大な被害をもたらした全面戦争編は幕を閉じるのだった……。
タルタロス強襲
──では終わらなかった。
なんと、AFOはタルタロスに収監されている自分の本体を解放すべく、逃亡したその日の夜にニア・ハイエンドたちと共にタルタロスを強襲する。
外からだけの攻略ではさすがにタルタロスの防衛線は突破出来なかったが、「電波」を用いることでタルタロス内に囚われている本体と交信。
意識共有レベルの連係プレーにより内側と外側による同時攻撃でタルタロス内部はパニックに陥る。
更には「電波」によってシステムがダウンしたため他に収監されていた凶悪ヴィランたちもこれを機にと一斉脱獄。
結果、この世で最も堅固であるはずのタルタロスは一夜にして陥落してしまい、AFO本体も多数のヴィランと共に遂に解放されてしまった。
更にはその足で他の刑務所も襲撃し、結果一万人以上ものヴィランを脱獄させて日本中を大混乱に陥らせる。
これによりヒーローや警察の追撃を攪乱してもらい、体を完成させるための時間を稼ごうとする。
先読みに優れるAFOの頭脳も相まってヒーローや警察は、益々死柄木たちの足取りが掴めなくなってしまうのだった。
しかし、同じく脱獄しながらも死柄木たちに与することは無かったステインはオールマイトに接触し、あるものを託した。
それはタルタロスから持ち出された記録媒体。データの内容は測定された「電波」による波長。
解析された結果、「(タルタロス襲撃時点から)後38日ほどで体を完成させる」という電波信号によるスケジュールのやり取りだと判明。
このデータを受け取った時点で既に一ヶ月以上経過しており、最早死柄木の肉体が完全体となるのも時間の問題だった。
最早一刻の猶予もないとオールマイトは海外のヒーロー派遣を強く要請。
その要請に応え、諸々の手続きもすっ飛ばしていち早く日本に駆けつけたのはアメリカNo.1にして現存するすべてのヒーローの中でも最強とされるヒーロー「
スターアンドストライプ」であった。
彼女の襲来を、海外による友人によって察知したAFOは死柄木に指示してその個性を奪うべく翼の脳無と共に出撃させる。
日本領空において、最強のヒーローと最凶のヴィランが激突することとなった。
最強のSIT GAMEの押し付け合い
彼を確認したスターは当然、「SMASH!(迎撃)」を選択。
自身が誇る最強の個性「新秩序」によって死柄木を追い詰めていく。
死柄木側も「超再生」やこれまで見せなかった複数個性を駆使して渡り合うも、組み付かれてしまい、更には「トムラ シガラキは少しでも動いたら心臓が止まる」という理不尽極まりないルールを設定され、一歩も動けなくなってしまった。
しかし、彼女は知る由もなかった。この時の死柄木は既にAFOと融合しつつも抗い続けた結果、
全く別の人格になろうとしていることに。
結果、「死柄木弔」でなくなっていた彼はスターが設定したルールに抵触することなくスターと渡り合った。
スターも一歩も引くこと無く、「新秩序」や仲間達の援護、果てはアメリカの秘密兵器である
ミサイル「ティアマト」を用いて死柄木を葬ろうとした。
遂には「ティアマト」を束ねてそれを叩きつけるというとんでもない一撃により死柄木は海底に叩きつけられた挙句、大爆発と共に散った……。
と思いきや、なんと死柄木は「崩壊」で海底に穴を空けて大爆発から逃れる、というとんでもない方法でギリギリ致命傷を回避。
海面を突き破って一気に飛び出し、遂にスターの顔面に触れることに成功した。
スターは咄嗟に「私は崩れない」とルールを設定するも強化の上限に引っかかってしまい、自身の「崩壊」を止めることが出来なかったばかりか「新秩序」を奪われてしまう。
死柄木は手に入れた「新秩序」を用いて、手始めにスターが率いる戦闘機たちを落とそうとした──その時、彼の体が突然謎の破裂に見舞われる。
実はスターは個性を奪われる直前、「新秩序」そのものに「“新秩序”は他の“個性”と反発する」というルールを設定していたのである。
死柄木の中には当然、個性としての「オール・フォー・ワン」を始め先代より譲渡された個性が大量に搭載されていた。
このため、「新秩序」を有している限りダメージを受け続けるという状態になってしまい、一気に窮地に立たされる。
「反射」を始めとした数々の個性が破壊される中、直前に脳無から奪った「翼」の個性でその場から逃亡。
逃亡先に偶然潜んでいたヴィランの個性を奪って一旦無個性にした後、「新秩序」を与えるという方法で個性の保管を試みたが、肝心の「新秩序」そのものも数々の個性と反発した結果、崩壊してしまう。
こうして死柄木は現時点で世界最強のヒーローであるスターアンドストライプの殺害には成功したものの、
最終目標である「新秩序」を手に入れることは出来なかったばかりか、自身の強みである大量の個性の殆どを失ってしまうという、ある種の敗北とも言える結果に終わってしまった。
【余談】
モデルは作者の堀越耕平氏が2007年に発表したデビュー作品『テンコ』の主人公・テンコ。名前・能力・思想などが似通っている。
単行本23巻で作者も触れており、そこで「ヒロアカは自分の集大成と位置付けている」と語っている。
追記・修正は全てをぶっ壊してからお願いします。
- 全部オールマイトだ←こいつとは特に関係ない -- 名無しさん (2019-12-29 22:14:23)
- 仮に手を切り落とした場合、新しくくっつけた手でも異能は使えるんだろうか -- 名無しさん (2019-12-29 22:42:15)
- まだ項目無かったのか -- 名無しさん (2019-12-29 22:52:51)
- 死柄木はAFOの苗字って胡散臭いにも程がある。 -- 名無しさん (2019-12-29 23:31:44)
- ↑おそらく「設楽」とかいう普通の名字だった可能性。当て字はAFOの厨二の表れって事で。 -- 名無しさん (2019-12-30 00:04:10)
- 記事立て乙。解放軍編の作画は圧巻。怖い怖い -- 名無しさん (2019-12-30 02:20:47)
- 環境が生んだ化物 -- 名無しさん (2019-12-30 07:28:01)
- 死柄木父は、デクに出会わなかった場合の洸汰 -- 名無しさん (2019-12-30 10:16:57)
- 結局俺を誰も救ってくれなかったのに平和の象徴面してるオールマイトが気にくわなかったってことなん?大元はAFOの敵だけど -- 名無しさん (2019-12-30 11:01:28)
- ↑ 色々な感情全部いっしょくたの「もういい、全部気に食わないから壊そう」っていう気持ちになり果ててる自分を自覚した。…という事じゃないかな。 -- 名無しさん (2019-12-30 11:47:59)
- ↑×7 名は体(個性)を表すヒロアカ世界だと別に不思議ではないが。名前もオールフォーワンに合わせると「全一(ぜんいつ)」って名前だったりして -- 名無しさん (2019-12-30 12:28:41)
- リアル家庭崩壊って文がくどい -- 名無しさん (2019-12-30 12:49:24)
- 不気味になったミッドナイト -- 名無しさん (2019-12-30 15:50:14)
- テンコは未だ単行本化収録されていないんだよな。いつかヒロアカか短編集とかで収録してほしい -- 名無しさん (2019-12-31 08:17:23)
- 寿司の件を強調するのはやめやめろ! -- 名無しさん (2019-12-31 10:25:48)
- 絶対、堀越先生はヒーローサイドよりヴィランサイドの方が好きだわ。キャラがイキイキしてる。 -- 名無しさん (2019-12-31 12:05:14)
- 作中人物の多くはオールマイトを強く意識しているが、ステインやナイトアイなどその殆どがオールマイトを尊敬しているのに対して、死柄木は唯一、オールマイトを強く憎んでいる人物なんだよな -- 名無しさん (2019-12-31 23:57:06)
- 特に魅力もない単なる姑息な子悪党だったのが場数を踏むことでだんだん大局を見れるようになり、仲間の信頼を得て、自分を突き動かす情動を理解し、反秩序の旗頭として万軍の長となる。まさに悪の成長物語が詰まってる -- 名無しさん (2020-01-07 16:56:07)
- 改心…は、もう無理か -- 名無しさん (2020-01-19 09:21:00)
- ↑改心できるキャラじゃないと思う。AFO曰く歪みを持って生まれた子らしいし、其処に至るまでの経緯が悲惨とは言え明確な殺意を持って父親を殺してその事に快楽を得てる事からもそれが伺える。 -- 名無しさん (2020-01-19 23:53:25)
- 小さい物体の群体型が有効…口田君か!? -- 名無しさん (2020-01-20 09:52:48)
- ブレブレなのは信念を探してるだけなんだと思ったら、「全て壊そう」のシーンでこれまでの色々な行動に筋道が通ってゾクっときた。むしろなんで今まで気付けなかったのかと思うくらい理にかなってる -- 名無しさん (2020-01-23 23:10:17)
- リーダーとしては何気に器が大きいのがおっかない。「とりあえず壊させろ。他は好きにしろ。跡地は全部あげる」だもんなあ -- 名無しさん (2020-01-24 16:32:41)
- 「全部オールマイトだ」っていうのは大嫌いなヒーロー社会の象徴としてのオールマイトだから、死柄木が今のオールマイトを殺したいかどうかはまた分からんな。死柄木的にはオールマイトが何もできず指をくわえて見てるだけの方が楽しいかもしれんし -- 名無しさん (2020-01-28 20:50:37)
- 最新話の荒廃した町を歩くイメージがカッコいい。バックにAFOが居たとはいえ小物臭かったチンピラが 悪の帝王として君臨するビジョン -- 名無しさん (2020-01-29 20:39:37)
- AFOが王道に「全てを支配して君臨する大魔王」に対して弔の悪の在り方は「自分の嫌いなもの全部壊す破壊神」。だけど自分と仲良いもの、慕うものの好きな物はちゃんと残して悪側の住みやすい世界を作ってくれるから配下側からしたらそりゃ着いて行きたくなろだろうなって -- 名無しさん (2020-01-31 19:09:38)
- 初期→五指で触れられなきゃいいやん 崩壊覚醒→身体能力高いし伝播はヤバいけど空飛べば… 最新話→AFOの能力だけじゃなく瓦礫からも伝播とかどうすりゃいいんだよ… -- 名無しさん (2020-06-16 23:33:59)
- ヒロアカは街の名前とかにSWリスペクトがあるけど、事ここに至ってヒーローとヴィランの在り方もSWリスペクトが有るよな。解放軍とかかなりシスじみている。 -- 名無しさん (2020-09-10 02:03:19)
- すさまじい力をブン回してるけど、言葉遣いが以前と同じ弔なのにちょっと安心してしまったオレがいる。 -- 名無しさん (2020-09-12 16:57:39)
- ヒーローの正義が望まず生んでしまった悲しくもめっちゃ悪い怪物感あるよね -- 名無しさん (2020-09-13 15:50:47)
- 同じ内山キャラのリィンも望まずして家族が「崩壊」、そして新しい家族を得ながらも呪いの力によってそれらを壊しかねない程のジレンマ抱えてたな…かなり真逆だけど仲間達に親しまれる辺りは一緒な感じがする。ただヒーローであるかヴィランの違いだけど -- 名無しさん (2020-11-10 21:40:06)
- 転弧=テン=10だとしたら、デクの次の継承者になる? -- 名無しさん (2020-11-30 13:41:49)
- もはやAFOの次の器でしかないのか -- 名無しさん (2021-01-31 18:18:51)
- 結局、育てられないなら子供作るなって結論になるんだよね。ヴィランって家庭環境に問題ある場合が多いのに、自分でそんな環境を作ってちゃ世話ないわ -- 名無しさん (2021-06-03 16:15:50)
- AFOが手を差し伸べたのが偶然なのか誘導してのことなのかははっきりして欲しい。個人的には偶々素質ある奴見つけたら志村の孫だと後で分かったって方がいい。 -- 名無しさん (2021-08-29 16:30:00)
- グレイプニルの海斗、鬼滅の刃の累といい、内山が演じる悪役は人間関係のトラブルで怪人になるものが多い印象を受ける。 -- 名無しさん (2021-09-03 06:02:34)
- 来歴を見るとわかるが何気に「誰かに課題や目標を示してもらって、試行錯誤してそれを達成しようとする」という主人公の修行編みたいな展開が多い。本人もゲーマー気質だからかノリノリで取り組んでる意外な努力家。主人公と対になる成長物語のメインだから当たり前と言えば当たり前かも。 -- 名無しさん (2021-09-16 13:23:11)
- 「お前が嫌いだ」好き。シンプル故にヒーローへの怒りが伝わってくる。 -- 名無しさん (2021-09-30 19:37:27)
- こいつの個性ってえりちゃんと同じく、突然変異で発現したものなの? -- 名無しさん (2022-04-20 16:53:19)
- ↑ だったと思う(ソースは死柄木の過去編)けど、記憶がおぼろげで自信ない... -- 名無しさん (2022-04-23 23:43:44)
- 死柄木の人格は、死柄木弔とAFOと志村転狐の3つがあるのか。デクが助けたいと思ったのは志村転狐の人格というわけか。 -- 名無しさん (2022-08-06 15:19:27)
- 志村転狐も父親殺して気持ちよくなるような奴だけどね -- 名無しさん (2022-12-29 06:30:48)
- アニメのOPだったかEDだったかで 死柄木の中からテンコ君が抜け落ちて デクがそれを拾い上げる的な描写をやってたけど それはテンコ君が善良な子供じゃないと成り立たないだろうと -- 名無しさん (2023-01-13 19:26:19)
- シックスの様に生まれながらの悪じゃなかったとはいえ、大量殺戮に手を染めているのだから、夜神月やルーシーの様に最期を迎えるべきであろう。 -- 名無しさん (2023-07-19 07:13:26)
- 結局ただの道化でしかなかったか -- 名無しさん (2024-04-09 13:03:16)
- どんな悲惨な過去であろうと罪に手を染めたのはお前の選択だというありがちなテンプレを出生から思想全てに至るまで仕込みだったという -- 名無しさん (2024-04-13 19:31:08)
- 本来の個性はどんなものだったんだろう?代わりに与えられた個性は、あいつの劣化コピーだという… -- 名無しさん (2024-05-26 09:49:12)
- 志村菜奈の孫だったばかりにAFOに目を付けられて…という所かそもそもの誕生の仕込みすらAFOの手引きとか悲惨すぎねえか… -- 名無しさん (2024-08-14 08:56:54)
- 同じジャンプの敵役で、鬼滅の累、ネウロの怪盗Xと同じく、ラスボスの力でそうなる様に仕向けられいたんだよな。 -- 名無しさん (2024-10-19 22:30:37)
- 生まれた時からラスボスへのレール敷かれてたってRAVEのルシアも半ばそんな感じだったな -- 名無しさん (2024-11-02 22:27:47)
最終更新:2024年12月15日 23:31