ウィリアム・ジョゼフ・ブラスコヴィッチ(id Software)

登録日:2020/12/06 Sun 13:36:11
更新日:2025/01/16 Thu 06:23:44
所要時間:約 8 分で読めます




どこでいたんだ?ブラスコビッチ?

ナチスを撃ち、刺し、締め上げた




概要

ウィリアム・ジョゼフ"BJ"ブラスコヴィッチとは、Wolfensteinシリーズに登場するキャラクター。
初期のFPSWolfenstein 3D』で初登場し、以降スピンオフを除いたほぼ全ての作品の主人公を務めている。

身長191cm、筋骨隆々な金髪青目のポーランド系アメリカ人。OSA所属のエージェントであり、幾多の偉業を成し遂げた伝説的兵士。
武装ロボ、マッドサイエンティスト、包丁とマシンガンで武装したミュータント、挙句の果てに悪魔や ヒトラー まで殺害し、連合軍に貢献した。
リブート後は潜入もできるようになったが、旧作では 1秒も潜入しない「全員殺せば見つからない」スタイル で潜入任務を行っている。

なお、Commodore 64時代の『Castle Wolfenstein』『Beyond The Castle Wolfenstein』主人公は「連合軍兵士」であり、作中では「あなた(You)」としか表記されない。
このため、Wolfenstein自体はMuse Software発祥だがブラスコヴィッチはれっきとしたid Softwareキャラクターである。

id Software版はリブートであるGray Matter版、Machine games版とは設定が異なり、ナチスが勝利する、妻が異なる、息子が娘になるなど経歴に大幅な違いがある。


登場作品

id Software版
  • Wolfenstein 3D
  • Nocturnal Missions
  • Spear of Destiny
  • Mission Pack 2: Return to Danger
  • Mission Pack 3: Ultimate Challenge
  • Wolfenstein RPG(アレンジ展開のため細部は微妙に異なる)

Gray Matter/Raven Software版
  • Return to Castle Wolfenstein
  • Wolfenstein(2009)

Machine Games版
  • Wolfenstein THE NEW ORDER
  • Wolfenstein THE OLD BLOOD
  • WolfensteinⅡ THE NEW COLOSSUS
  • Wolfenstein young blood


経歴(id Software版)


1911年8月15日、ウィスコンシン州ミルウォーキーで生まれる。
父親はポーランド人、母親はユダヤ人の家系。
成長して軍へ入隊し、OSAに所属するエージェントとなる。

1940年、電撃作戦でナチスドイツがフランスを制圧、ヴェルサイユからロンギヌスの槍が奪われ、奪回作戦に参加する。
槍が運び込まれたニュルンベルク城へと潜入し、エンジェル・オブ・デスの試練に打ち勝ったことで槍の所有者となる。
ニュルンベルク城からの脱出には成功するものの、その後力尽きて倒れ、聖槍は消息不明となる。(Spear of Destiny)

その後二度に渡ってナチスが聖槍を手に入れ悪魔を召還するが、どちらも聖槍の力を得たブラスコヴィッチによって阻止される。(Mission Pack)

1944年には化学兵器の製造を阻止すべく化学工場を破壊。その後エルランゲン城へと潜入して製造を指揮する将軍の居場所を突き止め、オッフェンバッハ軍事施設でフォットゲシヒト将軍を殺害して化学兵器製造を食い止める。(Nocturnal Missions)

1945年にはミュータント製造計画「アイゼンファウスト作戦」を調査すべくウルフェンシュタイン城へと潜入するが捕まってしまい、脱獄に成功して城から脱出した後、研究所へと向かいミュータント開発主任のシャブス博士を抹殺。
その後ベルリンの地下壕へと潜入し、一騎打ちで ヒトラーを殺害する 。(Wolfenstein 3D)

戦争終結後はミルウォーキーに帰還、1951年に映画女優のジュリア・マリー・ピーターソンと結婚し、息子のアーサー・K・ブラスコヴィッチを授かった。

最終的には老衰で死亡。死亡年は不明。

親族(id Software版)


  • ジュリア・マリー・ピーターソン
妻であり映画女優。帰還したブラスコヴィッチとミルウォーキーで暮らした。

  • アーサー・K・ブレイズ(アーサー・ケネス・ブラスコヴィッチ)
ミルウォーキー帰還後にブラスコヴィッチとジュリアの間に生まれた子供。
ニュースキャスター兼トークショーのホストであり、芸能界風の名前にするため「ブラスコヴィッチ」から「ブレイズ」に改名。
スーザン・エリザベス・マクマイケルズと結婚し、子のビリー・ブレイズを授かった。

  • ビリー・ブレイズ (ウィリアム・ジョゼフ"ビリー・ブレイズ"ブラスコヴィッチ2世)
アーサーの子供でブラスコヴィッチの孫。同社のアクションゲーム『Commander Keen』シリーズの主人公。
8歳の少年だがIQ314の天才であり、空き缶から宇宙船を作るほどの才能を持つ。
「コマンダー・キーン」を名乗り、自作の発明品で宇宙の危機を救った。

  • ドゥームガイ / ドゥームスレイヤー(ウィリアム・ジョゼフ・ブラスコヴィッチ3世)
ビリーの孫でブラスコヴィッチの子孫の一人。
ゲーム「DOOM」シリーズの主人公。劇中で明確に示されたことはないが、トム・ホールの初期設定上は親族。
なお、WolfensteinやDOOMの設定を練ったトム・ホールとジョン・ロメロは90年代後半に既にid Softwareを退社しているため、それ以降の『DOOM 3』や『DOOM(2016)』作品からはほぼ抹消された設定となっている。

元々は地球の軍人だったが、虐殺命令に反発して上官を殴ったことで軍法会議にかけられ、火星の衛星フォボスへと左遷される。
その後UAC火星基地のポータル事故に遭遇し、以降火星や地球を舞台にひたすら悪魔を殺し続けることに。
最終的に汚染されたフォボスから地獄へ突入してマザーデーモンを討伐し、地獄で戦い続ける道を選択して旧作世界から消息を絶った。
金髪ではなく茶髪だが、表情の豊かさはBJ譲り。

  • スタン・ブラスコヴィッチ
DOOM II RPGの主人公の一人。正確にはWolfenstein RPG時空におけるブラスコヴィッチの子孫。
UAC月面基地の事故に遭遇するが、地球基地、地獄を渡り歩き、悪魔AI「バーチャルアイコン・オブ・シン」を打倒した。

Gray Matter/Raven版におけるブラスコヴィッチ

基本的にはブラスコヴィッチと同じプロフィールを持つ。
ナチス超常現象師団の計画を知るべく相棒と共にウルフェンシュタイン城に潜入するが捕まり、相棒を失うもナイフ一本で脱獄。
その後、師団を指揮する「デスヘッド」を追って彼の研究所へ向かうが、ゾンビをベースにした生物兵器リーパーの脱走によって研究所は崩壊。
デスヘッドの放った強化兵士スーパーソルジャーに足止めを食らい、彼の逃亡を許してしまう。
その後、超常現象師団の行う闇の儀式によって蘇った、かつてヨーロッパを制した狂王であるハインリッヒを倒すべく封印現場に急行。
ゾンビを生み出す魔術に翻弄されながらもパンツァーファウストで鎧を砕き、肉体にありったけの弾丸を叩き込んで討伐した。(Return to Castle Wolfenstein)

その後、戦艦ティルピッツへの潜入をきっかけに超常現象師団の次の標的が異次元への行き来を可能にする希少鉱石「ナハトソン」であることを突き止める。
ナハトソンを発掘しているオーストリアの田舎街アイゼンシュタットに潜入し、現地のレジスタンスとともに破壊活動を遂行。またもやデスヘッドを逃がすも宿敵ハンス・グロッセを撃破し、施設ごとポータルを破壊して脱出した。(Wolfenstein)

素敵な仲間たち(Gray Matter版)

  • デスヘッド
マッドサイエンティストのハゲ。Gray Matter版では所属は超常現象師団であり、一応兵器開発こそ行っていたがどちらかというとオカルト方面に強かった。
RtCWでは北欧に基地を構え、ゾンビ兵士やリーパー、スーパーソルジャーを量産、部下にハインリッヒを蘇らせて本人は逃亡し生き残る。
その後ナハトソンを採掘すべくアイゼンシュタットで研究を行っていたが、追ってきたブラスコヴィッチと部下のハンス・グロッセを戦わせてまたもや逃亡した。

  • ハインリッヒ1世
黒魔術でヨーロッパを支配していた王様。
943年に修道士との戦闘に敗北し、封印されていた。
1943年に超常現象師団のメンバーによって封印が解かれて復活し、自分を崇めるナチス兵士をいきなりゾンビに変異させて自分の手駒にする。
その後やってきたブラスコヴィッチと交戦。ゾンビと黒魔術で応戦するも、パンツァーファウストで鎧を砕かれた上に鉛玉をありったけ叩き込まれて倒された。


Machine Games版におけるブラスコヴィッチ


4つ数える、息を吸う。4つ数える、息を吐く

1911年8月、ポーランド系アメリカ人の父・リップとユダヤ系アメリカ人の母・ゾフィアとの間に生まれ、テキサス州メスキートで育つ。
こちらでもOSAのエージェントとして活動している。
吹き替えは中田譲治

1946年、連合軍はナチスが開発した新兵器の前に劣勢を強いられていた。連合軍はその状況を打開すべく、ヴィルヘルム・ストラッセ親衛隊大将こと「デスヘッド」が根城にしている秘密研究所の在り処を探り、強襲する作戦を提案する。
彼の側近である女幹部ヘルガ・フォン・シャーブスが持っている機密ファイルを奪取するため、ブラスコヴィッチと相棒のウェスリーはウルフェンシュタインに潜入する。
ウェスリーや他のエージェントを多数失ってしまうが、ヘルガから機密ファイルを奪い、デスヘッドの居城へ急襲作戦を試みる。(THE OLD BLOOD)

同じく1946年、劣勢に立たされた連合軍の最後の賭けとしてデスヘッドの居城へ急襲作戦を試みたが、作戦には失敗し、ブラスコヴィッチも作戦で重傷負い14年間の植物状態となってしまう。
1960年、ポーランドの保護施設でナチスに処刑される寸前だったブラスコヴィッチは植物状態から回復し、彼を世話していたアーニャ・オリヴァと共に施設を脱出する。
アーニャや彼女の祖父母からナチスが世界大戦に勝利していた事を聞かされ、レジスタンスとして戦う事を誓う。(THE NEW ORDER)


追記・修正はウルフェンシュタイン城を脱出してからでお願いします
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最終更新:2025年01月16日 06:23