シャークネード4

登録日:2021/05/15 Sat 21:59:00
更新日:2021/05/21 Fri 11:42:59
所要時間:約 12 分で読めます





LA、NY、DC…
3度に渡りアメリカを襲った
未曽有の天変地異

「シャークネード」

最後の戦いから5年。
世界は平穏を取り戻していた。
だが、
新たな脅威は
すぐそこまで近づいていた―。






SHARK

ザ・フォース・アウェイクンズ

NADE







シャークネード4/シャークネード ザ・フォース・アウェイクンズ

登録日:2021/05/15 Sat 21:59:00
更新日:2021/05/21 Fri 11:42:59
所要時間:約 12 分で読めます





シャークネード4(フォース)』、或いは『シャークネード ザ・フォース・アウェイクンズ(Sharknado: The 4th Awakens)』は2016年製作のテレビ映画。
前回解き放たれたパロディという新たな武器を開幕前からぶちかます
怖いもの知らずのアサイラムがアンソニー・C・フェランテ監督と共に贈るシャークネード・シリーズ第四作。

3作を経ておよそ嵐と事態の規模としては行きつくところまで行ってしまったシリーズが挑むのは、
数多のサメ映画がマンネリ回避を求めて実行してきた由緒正しき蛮行、
即ち属性付与であった。元からある意味風属性付与だった筈なのは一回忘れよう。
破壊の度に新規属性を獲得していく嵐と、前回のクリフハンガーからより過剰積載になって帰ってきた奥様、
そして新たなチェーンソーを得るフィン・シェパードとしれっとまた増える一家の皆様が繰り広げる
米国至る所を巻き込んでの相変わらずのハチャメチャ道中は、
小気味の良いテンポを取り戻したこともあり非常に安心して楽しむことが出来る。
それは果たしてサメ映画なのか?

更に節操のなくなったパロディも含めて笑って見るには十分なB級映画であるが、
属性付与に重きを置いた分サメの描写は割を食っているところがあり、スプラッタは人・サメ共にシリーズとしては抑え目。
メイン登場人物のほぼ全てがシェパード一族なこともあり主要人物の退場も非常に少なく、
サメ映画にスリルを求める層が見ると当てが外れるところもある。
派手な描写にチャレンジした分より荒が目立つようになったCGも含め全体に脱力したノリの作品であり、
総括すれば「シリーズ内では見れる方だが好みが分かれる作品」となるだろう。
NYの時の”燃え”を期待するものではない、ということは特に注意。



■あらすじ


「究極の作戦」から5年、アストロX社が人工気象制御を成功させたことにより、
人類は竜巻の脅威から解放され平穏な日々を送っていた。

シャトルの破片墜落によって愛妻エイプリルを失い、忘れ形見ギルと共にカンザスに隠棲するフィン・シェパード。
しかし長男マットの結婚報告を受け向かったラスベガスにて発生した砂嵐が、制御不能・千変万化のシャークネードへと変貌し襲い掛かる。

そして彼は知る由もなかったが、エイプリルは父ウィルフォードの手でサイボーグとして復活しており……



■登場人物+α


シェパード一族

”英雄フィン・シェパード”のイメージが3度の事件を経て確固たるものになった影響か、
本作では”シェパード家の一員”としての自負が非常に強い。

  • フィン・シェパード(アイアン・ジーリング)
シリーズ主人公。例によってシャークネードに襲われながら人助けしつつ家族の元へ急ぐ羽目に。
英雄としての高名が祟り事態の自力解決を図るアストロX社(というかアストン)との連携を欠くことになるが、
当人は父に関しての恩義もあり悪感情は抑えている。
4年昏睡状態の妻を看病し、変わり果てて戻ってきても心から受け入れる愛情深い漢。
終盤にはナイアガラの滝逆流という壮挙のため、父の置いていったカッコよくはないメカスーツで嵐に立ち向かう。
「黄色いレンガの道を行け!……何言ってるんだ俺は」

  • エイプリル・ウェクスラー*1(タラ・リード)
今回はフィン以上に暴れ放題のシリーズヒロイン。
前作エンディングにてシャトルの破片が降ってきたことにより生死を彷徨い、
医療の限界と判断した実父によりサイボーグ手術を施され生還した
未だ不完全であったが故に「フィンと一家はあの時全滅した」と嘘を吹き込まれていたが、
報道で”英雄フィン待望論”を目撃したことにより真相を知り、家族の元へ走り、跳ぶ。
車も十万馬力で持ち上げ、左腕はレーザービームからライトセーバーまで自在のアタッチメントと化し、
足からジェット炎を噴き上げ空を舞う姿は最早世界観が完全にサメ映画のそれではない。
台詞もパロディ塗れだが、同時に息子とのすれ違いや人造人間の悲哀など本作では貴重なシリアス(?)分も担う。
「アイアンマンは好き?私、アイアンマンの奥さんなの」

  • ジェム(マシエラ・ルーシャ)
フィンの姪っ子。パリに行って未登場のノヴァに代わるお色気要員。
フィンと共にマットの招待でラスベガスに向かうも、砂嵐をベースとした新型シャークネードと遭遇することに。
自然の雄大さに関して思うところがあるようで、人工的環境制御の名のもとやりたい放題なアストロXへの反感が強い。
人助けの手際・対サメ戦闘力は一族でも期待の有望株であり、武器を失えば徒手空拳でサメをノックアウトする女傑であるが、
最終盤には次々と家族がシャークネードへと消えていくことに……。
「ラスベガスには必ず勝つルールがある」

  • マット・シェパード(コディ・リンリー)
軍隊生活で妹同様役者交代したすっかり逞しくなったフィンの長男。
結婚相手と共にラスベガスへと「降下」するも、折悪しくそこには起こらない筈のシャークネードが目覚めつつあった。
フィンと共に懸命に嵐に抗うが、最終盤に逃げ場をなくし末っ子ギルを隠した樽の固定中、嵐とサメに呑み込まれる。
「乗船の許可をください」

  • ギルバート・グレイソン・シェパード大佐(デヴィッド・ハッセルホフ)
開始1分もたたないうちに月から帰ってきたフィンの父。
アストロX社の手で地球に帰還し、以後は孫娘クラウディアと共にメカスーツ開発に協力していた。
本作では登場が長い分、孫大好きな爺ちゃんとしての顔が多い。
最悪の形態へと進化した嵐を鎮静化し通常のシャークネードへと戻すべく、
失敗作のエンジンを活用することでの冷却作戦へと挑む……ところでサメごと嵐に搔っ攫われ、作戦はフィンが引き継ぐことに。
「スターでもスタートレックの方だ」

  • クラウディア・シェパード(ライアン・ニューマン)
フィンの長女。
祖父と共にアストロX社にてメカスーツ開発に協力していたが、
超低温のヘイルネードに祖父と共に巻き上げられて再会するまで、その裏で母が改造人間になっていたことは知らなかった。
最終盤、シェルターへの避難が絶望的になり反転の殿に立つも、サメの腹へと消える。
「うちにはママの遺灰だってあるんだよ!?」

  • ギル(クリストファー・ショーン&ニコラス・ショーン)
前作ラストにて誕生したフィンの次男。
まだまだ幼いが、英雄たる父と祖父に強く憧れるシェパード家の男児。でも志願したからってミニチェーンソーを渡すなよ親父。
奇怪な誕生経緯により母の顔を知らず、エイプリルと初めて出会った折には事態への不安もあってか
僕のママはサメだよ。ロボじゃない」と多角的に酷すぎる言葉をぶつけてしまう。
前回「お約束」により助け出された彼が、今度は「お約束」で家族を救うぞ!
「僕はシェパードだ!」

  • レイ(シェリル・ティーグス)
フィンの母。息子フィンに孫ギルと共に、カンザスにて"エイプリル農場"を切り盛りしている。
迫るシャークネードを前に地下シェルターへとギルと共に逃げ込むも、
不安になったギルが飛び出してしまったことや家ごと一行が吹き飛ばされたことなどが絡み、
一人置き去りになってしまう。

人間

総じて天変地異の被害者という立ち位置だった従来のシリーズから変化し、悪役的パーソナリティの持ち主も目立つように。
好悪問わず「”英雄フィン・シェパード”への意識」という点がカギになるところが多い。

  • アストン・レナルズ(トミー・デヴィッドソン)
パルスを用いた人工的気象制御によってシャークネードを「撲滅」したハイテク企業、アストンX社の経営者。
朗らかかつ精力的で自信に溢れた男だが、演説後に社員に質問を求めておいて挙手を「邪魔するな」で切り捨てるなど極めてワンマンかつ傲慢。
自らを”シャークネードから人類を救った次世代の英雄”と任じている節があり、フィンが前面に立って事態解決に挑むことへの不快感を隠さない。
社の総力を挙げても消せなかった最後の嵐を鎮静化すべく、フィンを押し留め単身ナイアガラに降下するも、
出力不足で失敗した直後不自然なほどピンポイントな崖崩れにあい、滝の底へと消える。
「キングコングなんて目じゃないぞ!」

  • ウィルフォード(ゲイリー・ビジー)
エイプリルの父。アストロX社にてメカスーツ開発に勤しむ科学者。
生死の境から戻らない娘を救うべく、メカスーツ用の資材を流用し彼女をサイボーグとして再誕させた。
間違いなく技術的には傑物であり親心も本物ではあるのだが、
「(寿命に関わり得るとは言え)完成まで離れないよう『家族は死んだ』と嘘をつく」「シェパード家を誤魔化すべく犬の亡骸で遺灰を偽造」など
無茶なやり方でことを推し進め指摘されても悪びれない、なかなかのマッド。
「あれは確かに犬だった」

  • マンスフィールド市長(ステイシー・ダッシュ)
シカゴ市長。ヒステリックな性格で、「一連の災厄は疫病神フィン・シェパードを目掛けて起きている」と公言して憚らない。
シカゴには絶対にフィンを立ち入らせないと息巻いていたが、カンザスから竜巻に乗ってダイナミックエントリーした”シェパード家”が迫り……

  • ガブリエル(イマニ・ハキム)
マットの結婚相手。ノヴァ?彼女は前作の時点でフィンとサメ殺しに未練たらたらだったし……
軍人としては彼と同期に当たる、ラブラブの新婚さん。
シェパード一族に染まるには時間が足りなさ過ぎたか、カンザスにてサメの餌食となってしまう。

  • コルトン(スティーヴ・グッテンバーグ)
フィンの友人。従来なら死亡フラグしかない立ち位置だが、別映画*2の主人公なので死なない。
乗り換える車を求めていたフィンに応え、赤い車体の眩しい1958年型プリムス・フューリー(”勝手に動く愛車”クリスティーン)を提供する。

  • ナタリー・モラレス
  • アル・ローカー
NBCニュース番組『Today』の隻眼の司会者と、懇切丁寧にシャークネードを解説するお天気キャスター。
ナタリーは前回から続けての参加、アルは『カテゴリー2』以来の連続出演。マットは助からなかったか……
今回彼らにサメが迫ることはなかったが、力強く英雄フィンへの期待を宣言する。


その他

  • サメ
パワーバランスが人間よりに引き戻され、また妙な死に様を見せる風景が帰ってきた。
全体に嵐の影響による属性付与が目立つが、ノコギリザメの飛来が目立つなど新顔サービスも忘れていない。
でもシロナガスクジラは反則じゃねぇかなぁ

チェーンソーの本場テキサスでの重機チェーンソー、ノヴァに託された十字のチェーンソードとこちらも充実。
両腕がチェーンソー、操縦席上にもチェーンソーなメカスーツの雄姿も見逃せない。
エイプリルの左腕にも当然入ってるのだが、今の彼女にとっては火力不足か殆ど出番がない。
「お約束」は1回構図だけのフェイントをかましつつ、最終盤に山盛りでかまされる。

  • シャークネード
シリーズを象徴する大災害。
ラスベガスで発生した砂嵐がシャークネードへと成長したのを契機に、
或いは破壊対象から、或いは経過地点から次々と新たな属性を獲得し、それに応じてサメもまた属性を纏うようになった。
……つまり、薄々最初からそんなところがあったが「嵐が主体、サメがオプション」というクリーチャー構造が確定したと言える。
それってサメ映画なの……???









「今にテレビで見るだろうさ。シャークネード記事を救う英雄、追記・修正者を。項目作成者じゃない」

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最終更新:2021年05月21日 11:42

*1 前回はシェパード姓なのに今回の役名はウェクスラー姓。下記の拗れた状況故なのか。

*2 本作同様Syfyにて公開された『ラバランチュラ 全員出動!』。これを意識してか本作でも「でっかい蜘蛛」とのバトルの真っ最中だった模様