スタートレック(ドラマシリーズ)

登録日:2011/12/26 (月) 14:04:01
更新日:2022/08/11 Thu 00:52:39NEW!
所要時間:約 6 分で読めます




宇宙…それは人類に残された最後の開拓地である。
そこには人類の想像を絶する新しい文明、
新しい生命が待ち受けているに違いない。
これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立った、
宇宙船U.S.S. エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である。


スタートレックはアメリカで制作された連続SFドラマ。
スターウォーズがSF映画の金字塔だとすれば、SFドラマの金字塔が本作である。
その人気は(特にアメリカでは)凄まじく、現在までに6つのドラマシリーズ、13作の映画が製作されている。
ここでは特にドラマシリーズの方を説明する。

スターウォーズ同様コアなファン(トレッキーやトレッカーと呼ばれる)も多く、ギャラクシークエストなんてパロディ映画も製作されたほど。
後のSF作品に(今までも、そしてこれからも)大きな影響を与え続けている。

全701話、525時間以上の大長編だが、一日中見続ければ僅か21日ほどで視聴可能なので、夏休みなどの長期休暇を使って視聴してみてはいかがだろうか?(Netflix等の動画配信サービスでほぼ全てのシリーズを網羅可能なため、一昔前に比べて視聴は格段に容易になっている)


ドラマ作品


以下はドラマ作品を紹介する。
タイトルは原題、()内邦題。

STAR TREK(宇宙大作戦)/TOS


記念すべき第1作目にして全ての始まり*1

舞台は23世紀、惑星連邦の科学調査船エンタープライズ号の活躍を描く。
宇宙船に様々な人種のクルーが乗り込んでいたり、社会問題をエピソードに盛り込むなど当時としては革新的な内容であり、ウフーラ大尉をはじめとした女性の登場人物の活躍に影響を受けて俳優となった者も少なくない。

アレクサンダー・カレッジによるテーマ曲はシリーズで一貫して使用されており、日本ではメイナード・ファーガソンがトランペットを担当したバージョンが「アメリカ横断ウルトラクイズ」のテーマ曲として知られ、スタートレックは知らなくてもこの楽曲を聞いたことある人は多いことだろう。

ガンダム同様、打ち切り作品だったが名作の例にもれず放送後、ブームに火がついた*2
再放送される内に再評価が進み、『スター・ウォーズ』に代表されるスペースオペラブームに乗って映画として復活。6作が製作された。
古い海外ドラマらしく翻訳が色々とえらいことになっているが仕方ない。
吹き替えじゃ24世紀ってことになってるし・・・

「船長、その言い方は非論理的です」

STAR TREK:THE ANIMATED SERIES(まんが宇宙大作戦)/TAS


1作目の続きとして作られたアニメ作品。
キャストも集合するにはスケジュールがきつかったものの、アニメであることを生かしてそれぞれ単独の抜き録り収録することでオリジナルキャストがほぼ続投している。

…が、シリーズが確立しきる前だったこともあって後のシリーズと合致しない点も多い(いくつかTAS出典の設定が出てくることはある)。



宇宙…そこは最後のフロンティア。
これは、宇宙戦艦エンタープライズ号が
新世代のクルーのもとに24世紀において任務を続行し、
未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、
人類未踏の宇宙に勇敢に航海した物語である。


STAR TREK:NEXT GENERATION(新スタートレック)/TNG


第2作目にしてスタートレックの地位を不動にした作品。
日本でも大々的に宣伝されていたので、この作品からスタートレックを知った人も多いのでは?

舞台はTOSの約80年後の24世紀、偉大なハゲジャン・リュック・ピカード艦長の指揮するエンタープライズ-D号の活躍を描く。
基本的にこれ以降のシリーズは本作で創作・編纂された設定がベースとなっている。

この作品で前作の敵クリンゴン人が準主役に加わり、時代が進んだことが印象付けられる。
余談だが、これ以降クリンゴン人に関する掘り下げが進み、ファンによるクリンゴン語なる学問も(本当に)誕生した。

ウィリアム・ライカー副長の初期と最後を見比べると作中での年月の経過が良く分かる。
ここからDS9,さらにVOYへとスピンオフし、それ以外にも後年に制作された作品には何らかの形で本作のキャラが客演することが当たり前*3となるなど、スター・トレックシリーズ全体の中興の祖と言える作品。

ピカードで比べるのはNG、あのハゲは老けない仕様に違いない若い頃にはもうハゲてた*4
豪華キャストによる吹き替えがなされているが、時おり日本語の翻訳内容がおかしくなる。はっきりと『宇宙戦艦ヤマト』って言っちゃったよ
TOS映画シリーズと並行してTVシリーズが製作されており、TOSを引き継ぐ形で映画化。
DS9やVOYと並行して劇場版4本が製作された。


STAR TREK:DEEP SPACE NINE/DS9


新スタートレックのスピンオフ作品第1弾。

舞台は宇宙船からディープ・スペース9というカーデシア製宇宙ステーションに移り、ガンマ宇宙域へのショートカットである特殊なワームホールゲートにより活動範囲が広がる。
ベンジャミン・シスコ中佐を中心に様々な人種や文化・思想が入り乱れ、時として社会的な問題もテーマに据える濃厚な人間ドラマが魅力。
第3シーズンからは銀河史上最大の戦争であるドミニオン戦争が描かれた。
当初は大型シャトルと言えるランナバウトで艦船要素を補っていたが、中盤から戦闘用途重視の小型艦USSディファイアントが加わる。
放送期間がTNGとVOYにかぶっていたため、両方のキャストの客演がみられる。

真の主人公はクワークとモーン
みんな大好き野球回もあるよ!

STAR TREK:VOYAGER/VOY,VGR


新スタートレックのスピンオフ第2弾。

舞台は地球から7万5千光年離れた銀河系の反対側、デルタ宇宙域(地球が有るのは「アルファ宇宙域」)となる。

そこに迷い込んだUSSヴォイジャー(艦としては中型のイントレピッド級)は悪魔キャスリン・ジェインウェイ艦長の指揮の元、地球への帰還の旅路の中、新たなるフロンティアで破壊と略だ…調査と探検の旅を続ける…

最強の敵ボーグが雑魚キャラになってしまった最大の原因作とも…
ドクターこそが真の主役!
TNG映画最終作には帰還後昇進し提督となった悪魔艦長がカメオ出演している。時間規則とか無視して援軍に来てくれれば


STAR TREK:ENTERPRISE/ENT


第5作目。

時代は宇宙大作戦から100年前に遡り、人類の宇宙開拓の黎明期。
後に惑星連邦を創設するジョナサン・アーチャー船長が指揮するNX-01エンタープライズ号の活躍を描く。

TOS同様これも打ち切りを食らったが放送後のブームになることも映画化することもなかった不遇の作品。
時代設定やデザイン設定が他の作品と矛盾が生じているがスタートレックではよくあることである!…というか、シリーズが長続きしている以上昔考えられた未来と現在考えられる未来が変わってるのは仕方ない。
シーズン4では、未来(≒過去に制作されたシリーズ)につながるネタをうまく調理してシリーズファンからの人気も出たらしいが…
イントロにはシリーズ初の主題歌が付き、帆船エンタープライズから22世紀までの歴史が表現される。

ポートスかわいいよ!ポートス!

STAR TREK:DISCOVERY/DSC,DIS,STD


現在進行中の作品。
宇宙大作戦の10年前が舞台。
主人公はシリーズ初の一クルーであるマイケル・バーナム元中佐・元受刑者。
やっぱりTOSより技術が進みまくっているし制服も全然違うがスタートレックでは(ry

最初に出てきた主人公の元上司である船長が敵艦で戦死して遺体が放置された後(このクリンゴンたちは味方に放置されどうしようもなかったとはいえ)食われてたり新しい船長は戦争屋だったりディスカバリーの同型艦の乗員全員が事故でかなりグロい死に方してたりとスタトレにしてはダークな展開になっているが細かいところに過去作のネタが仕込まれていたりと今後が楽しみである。
そしてクリンゴンとの戦争は第1シーズンで終結し*5、第2シーズンでは過去シリーズに近い雰囲気へ回帰。一話完結ながら大きな謎を追い未来を救う連続ストーリーとなった。
第3シーズンでは(前シーズンフィナーレで)1000年後の未来へ飛んだディスカバリーが、銀河規模の災害で衰退・荒廃したかつての連邦領域を立て直すべく奮闘する。

…が、第4シーズンはまさかのパラマウントプラス独占配信でNetflixから削除。おかげで日本どころか多くの国と地域で視聴できない状態にある。

TOSの10年前=パイロット版の時期、ということで早い時期からエンタープライズの登場が期待されていたが、第1シーズンラストシーンで満を持して登場を果たし、第2シーズン終盤で本格的に出番がある。当時のイメージはそのままに現代的にアレンジされた姿は必見。
あと、TOSのパイロット版だけのキャラクターだったエンタープライズのパイク船長とウナ副長が50年ぶりにTVに登場。一気にキャラが掘り下げられた。

STAR TREK:PICARD/PIC

現在進行中の作品。
新スタートレックの29年後が舞台で、DS9以降のドラマ作品で初めて宇宙船の名前をタイトルに冠さない&人物名を冠する。
提督になった後、宇宙艦隊に反発し辞職したピカードが主役となる。
さらにライカーやセブン・オブ・ナインといった旧作のキャラの多くがオリジナルキャストで登場する。
半ば世捨て人になっていたピカードがだんだん昔の情熱を取り戻していく姿は必見。
シーズン2ではなんとあのQをはじめ、懐かしいキャラクターが更に再登場する。

STAR TREK:LOWER DECKS/LD,LOW

現在進行中の作品。
まんが宇宙大作戦以来のアニメ作品。新スタートレック最終シーズンの11年後が舞台。
「艦隊一どうでもいい艦」ことUSSセリトス号のパシリ下士官たちが繰り広げるドタバタ劇だが、転送装置やフェイザーの効果音を聞くだけで伝わるこだわり抜かれた演出や過去エピソードから随所に引用されているマニアックなネタの数々など、ただのブラックコメディで終わらないスタートレックらしさもちゃんと併せ持つ。TNGファンなら必見。この18年後にピカードの時代が来るわけだが、空気が違い過ぎる。それもこれも6年後の大災害のせいである

S1終盤に登場するヒロインの黒幕相変わらずフリーダムなライカ―艦長も必見。
(CVもばっちりジョナサン・フレイクス(吹替版:大塚明夫)だしね!)


STAR TREK:PRODIGY

現在進行中の作品。
LOWに続くアニメ作品で、こちらはフルCGとなる。
とある惑星に放置されていた宇宙艦隊の実験艦と出会った、種族もバラバラな若者たちの物語。
悪魔艦長ジェインウェイの新人教育用ホログラムが登場し、彼らを導いていく。
日本上陸は未定。

STAR TREK:STRANGE NEW WORLD/SNW

現在進行中の作品。
事実上DSC第2シーズンのスピンオフで、パイク指揮時代のエンタープライズが描かれる。
作風はTOS当時の一話完結型に回帰し、キャラクターもDSCで登場した3人に加えてウフーラ、チャペル、ムベンガら懐かしいメンバーも一部が若い姿で登場する。
いつかカークがブリッジ士官として赴任してくるのだろうかとワクワクさせられること請け合いであろう。なんて言ってたら開始前にシーズン2での登場が発表された。
新たなカーク役はポール・ウェズレイ。決定前に宇宙帰りのウィリアム・シャトナー*6とバッタリ会っていたとか。そのシャトナーもTwitterで「私の船とクルーを頼むぞ、船長!」とツイートしていた。

パラマウントプラス独占のためこれも日本上陸は未定。

スタートレックの重要用語

◆転送装置◆
スタートレックの象徴ともいえる装置、要はテレポーテーションを機械的に行う装置。
ざっくり言えば、物体をエネルギーに変換し移動先で再構成する仕組み。
惑星への上陸や他の船への移動に使う。
よく事故って死人が出たり変なところで実体化したり人が分裂したり合体したりする。

元々は製作費の節約の為撮影コストのかかるシャトルクラフトによる惑星移動描写の代わりの苦肉の策だったが好評を博したため以後、シリーズの象徴となった。
そして逆にシャトルを使う回が「特殊な状況である」という緊迫感をシナリオに与えるようにもなっている。
スタートレックは知らなくても「転送!」という言葉を聞いた人は多いのでは?

◆ワープ航法◆
宇宙戦艦ヤマトなどでお馴染みの次元跳躍・瞬間転移的な意味合いではなく、普通に超光速を出す航行システム方式の一つ。
物質・反物質対消滅反応で生じたエネルギーを「ワープコイル」に流し、船体を包み込む亜空間フィールドを発生してフィールドごと宇宙空間を滑走することで光速度不変の法則を突破する(フィールド内では静止しているため相対性理論を無視するものではないとされる)。
TNG以前とそれ以降で単位系が異なり、TNG以前では「光速×係数の3乗」、TNG以降では「展開している亜空間フィールドの次数を基準とし、速度は光速×係数の10/3乗*7」として計算される(ワープ1が光速なのはどちらも同じ)。
23世紀の初代エンタープライスだとワープ5=光速の125倍くらい朝飯前。24世紀になるともっと速くなる。
ただこれでも活動領域が広がる毎に速度は足りなくなった為、ワープ航法を超える各種「トランスワープ航法」技術が出現している。

◆ホロデッキ◆
TNGで登場したバーチャルリアリティーの世界を作り出す装置と部屋。
物体を分子レベルで複製するレプリケーター系技術とトラクタービームや既存のVR技術を組み合わせて作られたもので
立体映像とホロデッキ内でだけ実体を保てる特殊な物質を組み合わせて仮想現実世界を実現する。

中で移動するとそのままだと壁に向かってしまうが、そうならないように重力ビームで制御されるためいくらでも長距離を移動できる。

刃物や銃なども生成可能で、通常はセーフティによって命中しても大丈夫になっているが、解除すると本当に武器として使用可能。機関銃をぶっ放してボーグを倒すシーンもある。

この装置で宇宙船にいながらあらゆる世界、歴史を体験できる。
つまり二次元嫁の世界も体験できる夢の装置TNGのシャーロック・ホームズごっこは名物。
娯楽用途だけでなく訓練用のシミュレーター用途などにも使える。

こいつも(転送装置ほどじゃないけど)事故頻度が高く劇中のシナリオの種に使われ、多くの監督と脚本家が救われた。
その中にはこの手の物を使い過ぎてしまいホロデッキを使わずにはいられず障害が生じてしまう「依存症」関連のシナリオも描かている。


◆赤服の運命◆
スタートレック最大の死亡フラグ。
保安要員は赤い服を着ており、彼ら赤服はエイリアンや状況の脅威を示すために真っ先に犠牲となることに由来する。
後に保安要員は赤から黄色服になったが保安要員=死亡フラグは服の色では回避できず「黄色服の運命」になっただけであった。
今後もスタートレックでは多くの保安要員がその儚い命を散らしていくことだろう…合掌。
そしてDSCではたった3話で保安部長が赤服(銅ライン)の宿命を背負ってしまった…。



アニヲタの集い、そこは最後のフロンティア…
これはwiki籠り達がアニヲタwikiにおいて任務を続行し
未知の項目を探索して、新しいネタと荒らしを求め
人類未踏の項目を勇敢に追記・修正した物語である

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最終更新:2022年08月11日 00:52

*1 TOSはThe Original Seriesの略

*2 打ち切りの原因は当時の視聴率の集計方法のせいもあったらしい

*3 これに該当しないのはDISのみ。実はオリジナルシリーズにもTNGのキャラの先祖が登場している

*4 演じるパトリック・スチュアートは20歳の頃にはもうハゲてたらしい

*5 それでも映画6作目までは冷戦状態だが

*6 2021年10月にブルーオリジン社のロケット「ニューシェパード」で宇宙旅行を行った。御年90歳で、これは現在最高齢での宇宙飛行である

*7 ワープ9以降は小数点以下が少しでも増えると大幅に増速し、ワープ10は無限速となる