登録日:2011/04/13 Wed 22:11:29
更新日:2025/05/14 Wed 11:41:20
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空の中は
有川浩著作の小説。メディアワークス(現アスキーメディアワークス)より刊行、後に角川文庫より文庫版が発売された。
作者の代表作に挙げられる自衛隊3部作の2作目で「
空」に当たり航空自衛隊が登場する
『塩の街』もクライマックスは空なのは禁句。
ちなみに作者のデビュー作にして3部作の始まりでもある『塩の街』は電撃文庫から発売されたのだが、2作目の本作からメディアワークスのハードカバー枠で発売されるようになり、「ラノベ」色が薄目になっている。
人類と未確認知的生命体との遭遇をメインストーリーとしたSF小説。
日本初となる超音速旅客ジェット機開発計画が立ち上がり関係各所の期待と注目を集めていた。
しかし試験機である「スワローテイル」が試験飛行のために四国沖の高度二万メートルへと上昇、到達と同時に爆発炎上してしまう。
その一ヶ月後同じ空域で航空自衛隊所属の2機編隊のF15Jが飛行中一機がスワローテイルと同様に爆発炎上する事故が発生。
そして同じ頃
高知県に住む少年が不思議な生物を発見する。
同じ空域で起きた二つの事故と少年の発見した生物はやがて繋がりを見せていく。
〇登場人物
二件目の事故の生き残りで航空自衛隊所属のパイロット。
ツンデレ。
セクハラされるよ!!
二つの航空機事故の関係調査のため派遣されてきた技術者。
やれば出来る子。
目が悪い。
セクハラもあるよ!!
不思議な生物を拾い育てることになった少年。爆発した
自衛隊のF15は父親が操縦していた。
現代っ子らしく色々ドライ。
瞬の
幼なじみの少女。UMAが好きで瞬が拾った生物に興味津々で育てる様に勧める。
典型的な幼なじみポジション。
一件目の事故であるスワローテイルの機長を父親が務めていた。父親を失い母親とも確執が生まれてしまい、自身も心に傷を負う。
ヤンデレ?+お嬢様。
高知県仁淀川で川漁師を営む老人。瞬と佳江を支える人物。台詞がかなり土佐弁訛りが強いので慣れない人には読みづらい。
クライマックスでは自分が何をやっても母親の心に届かない現状と高巳達の大人な対応で追い詰められ「暴走」した真帆と対面、彼女を説得し破滅的事態の阻止に成功した。
瞬が発見した不思議な生物。クラゲの様な見た目。明確な知性を持っていて学習能力も高い。拾ってくれた瞬に懐く。
二件の航空事故の原因は四国沖上空に存在する超巨大な生命体に衝突してしまったため。
事故空域に再び訪れた高巳と光稀が発見し意思疎通を行い、後に「白鯨」と名付けられる知的生命体であることを確認。
人類の到達出来なかった上空に遥か昔から存在していた知的生命体。
非常に高い学習能力と知性を持ち、人間と接触したことによって自分以外との知性体(主に高巳)との交流に大変興味を示す。
初期に高巳に
スカイドンの話を聞き、自身の呼称としてスカイドンを希望したが、
大人の事情から愛称「ディック」と命名された。
フェイクはスワローテイルが衝突した際にディックから剥がれ落ちてしまった白鯨の一部であり、真帆側は「フェイクを懐かせ、交信が出来る携帯電話を持つ」瞬を自陣に取り込む事で事態を掌握しようとするも、高巳たちが彼女に「瞬という個人に依存しない、誰でも可能な白鯨との交渉」と「会話による白鯨との『人間たちの犠牲』という悲劇を乗り越えての和解」を実現させた事を提示した結果追い詰められ…。
作者の作品の中でも自衛隊3部作はSF要素が強く描かれているが、そんな中でも恋愛描写は当然ある。
というかかなり糖分高め。なにしろファンから番外編を異様に求められたりしたぐらい。番外編は短編集『クジラの彼』に収録されている。
こっちは本編と比べてさらに糖分高め。
文庫版には別の短編が書き下ろしで収録されており、こちらはかなり糖分控えめ。
テレテッテレー
キューピー三分クッキングデスー
追記、修正は空の中でお願いします。
- 天野が白河に言ったセリフ(意訳:未知の領域に勝手に入り込んだ人間が悪いが)はいくらなんでもスワローテイルの乗員の死を侮辱している -- 名無しさん (2014-07-09 13:05:03)
- ↑光稀が真帆に対して最後に言った台詞の意味をもう一度見直す事を勧める。 -- 名無しさん (2015-05-01 17:37:24)
最終更新:2025年05月14日 11:41