ボクデン星人 ビスケス

登録日:2021/08/30 Mon 20:00:59
更新日:2024/02/10 Sat 17:44:30
所要時間:約 5 分で読めます





メリークリスマス!プレゼントは頂いていくぜ…?


ボクデン星人 ビスケスとは、特撮テレビドラマ『特捜戦隊デカレンジャー』に登場する敵キャラクターである。


身長:227cm
体重:114kg
出身地:ボクデン星
罪状:決闘を装い999人を騙し討ちし、殺害せし罪
ジャッジメント:デリート許可
登場エピソード:Episode.44「モータル・キャンペーン」

概要

水芸が得意な住人が多いボクデン星人のアリエナイザー
その正体は、宇宙の剣術「銀河一刀流」の元当主の息子にして、ドギー・クルーガーの弟弟子。

赤と銀の騎士のような服に身を包み、西洋の兜や鉄仮面を思わせる半魚人のような顔を持つ。

しかし、その性格は武士道精神や騎士道精神とは程遠く、「自分が一番強い」と信じて疑わない傲慢な自惚れ屋で、勝つ為ならば騙し討ち等の卑怯な手も辞さない小物。
そんな性格のせいで父親の道場を継げず、素浪人になっていたが、そのことすらも「兄弟子がいい子ぶって親父に媚びたから」という見当違いな逆恨みに走って一切反省していない。
その後は、ドギーへの復讐の為の修行として、様々な惑星の一番強い剣士を見つけては一方的に決闘させ、殺害して回ってきた。

それからどれ程か経った地球のクリスマスの日にて、宇宙生物ブラウゴールを利用したビジネスチャンスをデカレンジャーに台無しにされたエージェント・アブレラと手を組み、
彼が主催する「宇宙警察なんか怖くないキャンペーン」に参加することになる。もっといい名前無かったんかい

戦闘能力

言動は取るに足りないが、仮にもドギーの同門だけあって、彼ほどではないものの剣術の腕は高め。
実際、ディーリボルバーの銃撃すらも容易に弾き返し、SWATモードのデカレンジャーすらも2人なら圧倒して病院送りにする程。
愛刀は鍔の部分に鷲の頭(側頭部にエラのような物もあるので魚にも見える)が造形された「ソードアルタイル」で、ドギーの持つディーソードベガと酷似した形をしている他、そちらと同じく頭の口を開閉させることで、錆びついたような状態から真の姿に戻る。
なお、この時には猛禽類のような甲高い鳴き声が鳴る
必殺技は海を引き裂いて進むかのようなイメージと共に相手に突撃し、すれ違いざまに斬り裂く「アルタイルスラッシュ」

また、口から溶解性の泡を吐いて敵を怯ませることもできる。

劇中での行動

キャンペーンの一環として、宇宙警察の威厳の失墜とアリエナイザー達の士気向上の為、デカレンジャーの階級証を狙って行動を開始。

手初めに、妹へのクリスマスプレゼントを買って帰る最中だったホージーを襲撃。
自身の剣術であっという間に下すと、階級証を剣で弾き飛ばし、そのまま持ち去ってしまった。

次に、定期パトロール中だったセンちゃんとウメコを襲撃。
SWATモードの戦闘能力を物ともせずにまたして圧倒し、彼らの階級証も奪い去ってしまう。

3人もの実害が出たことで被害を重く見た地球署は、嘗ての同門と言うこともあってドギーが単独でケリを付けようとするが、この事態に我慢ならなかったテツが動き出したところをまたも襲撃。
流石に特キョウ出身の実力者であるデカブレイクの正拳アクセルブローには手を焼くものの、隙をついて泡を吹きかけることで動きを止めることに成功。
更にそのままアルタイルスラッシュを見舞い、金バッジも奪い取るが、そこへ駆け付けたドギーと再会する。


久しぶりだな。兄弟子。

ビスケス…貴様よくも俺の部下達を…汚い手を使って…!

最初に汚い手を使ったのはお前だぁ!
いい子ぶって…親父をまんまと騙して…銀河一刀流の免許皆伝を手に入れやがって!

貴様は何か勘違いをしているよう―――

黙れ!
お前のせいで道場を継げなかった俺は、素浪人として生きていくしか無かったんだ!


そんな身勝手極まりない憎悪を剥き出しにすると、ドギーの階級証も手に入れようと襲い掛かる。

ドギーもチェンジし、因縁の対決が始まる。


俺の方が強いことを思い知れ!

心無き剣は殺人剣。銀河一刀流の剣技に、貴様の剣は程遠い!

積年の恨み思い知れぇ!


互いの必殺技を放ち合うが、勝利したのデカマスターだった。
そのままジャッジメントに入ると、判決は勿論デリート許可。
しかし


待ってくれ!見逃してくれ!俺を斬ったら、死んだ親父が悲しむぞ…!


この期に及んで師匠を引き合いに出し、みっともなく命乞いを始めた。
嘗て師匠と「未熟なビスケスを導いて一人前の剣士にする」という約束を結んだデカマスターは躊躇うが、それすらも、作戦だった。

隙をついて泡を吹きかけ、怯んだところを滅多斬りにして変身解除させてしまう。


兄弟子は相変わらず甘いなぁ!

ビスケス…貴様そこまで堕ちたのか!?


そんな言葉も無視し、ドギーの階級証すらも奪い取ると、それをアブレラに投げ渡してしまう。


そうして5人ものデカレンジャーを病院送りにすると、残ったバンとジャスミンの階級証も手にするべく、仲間達の階級証を人質に、ポイント999で待ち伏せる。
しかも、そこには4体ものイーガロイドを始めとした大量のドロイドを揃え、数の暴力で2人を圧倒しようとしたが、そこへ満身創痍を押して病院を抜け出した面々も駆け付け、地球署の総力を揚げての反撃が始まった。

その戦いでデカマスターにイーガロイドを全て倒されるも、自身も刀を振るって再び襲い掛かる。


ビスケス!

貴様ァ…この死にぞこないが!

師匠との約束は果たせぬが、今ここでお前との決着をつける!


情を捨て、意を決したデカマスターに対し、ビスケスも確実に止めを刺すべく牙をむく。
しかし、正義を宿すドギーの剣術に、ただただ自分勝手なビスケスの剣が叶う筈がなかった。


貴様など、所詮俺の敵ではない!

黙れぇ!

それこそ、師匠が俺を跡継ぎに選んだ最大の理由だ!

舐めやがってぇ…!


結局は実力も雲泥の差。
そんな事実を認められずに激昂するビスケスだが、精細さを欠いた剣術でデカマスターに勝てる訳はなく、泡も見切られ、遂にはソードアルタイルを吹き飛ばされてしまう。


この俺が…お前なんかに…!


なおも実力差を認めようとすらしないビスケスであったが、最期は銀河一刀流奥義・ベガインパルスで頭から真っ二つに斬り裂かれ爆散。
アブレラの持っていた階級証もバン達によって無事に奪還できたのだった。

その後、怪我を押したメンバーがスワンさんに消毒液を塗られ痛がる中、ドギーは注射を打たれそうになり戦慄するのだった*1

余談

◆モチーフは魚。出身星と名前の由来は戦国時代の剣豪・塚原卜伝とうお座を意味するピスケス(piscis)から。

◆声を担当した草尾毅氏は本作がスーパー戦隊シリーズ初出演。
そして、次作『魔法戦隊マジレンジャー』にて魔法猫スモーキーの声でレギュラー出演を果たしている。

◆ボクデン星人は体のヒレで水を操る能力を持ち、腹部に水を溜め込んで、水を一気に放出する事ができる。訓練次第では1人で消火活動ができるので、ボクデン星の消防署に消防車は存在しない。


追記・修正は、道場を継げるだけ強くなってからお願いします。

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最終更新:2024年02月10日 17:44

*1 直後、犬の悲鳴が上がるがドギーのものかは不明。