ブレイドスキル・オンライン~ゴミ職業で最弱武器でクソステータスの俺、いつの間にか『ラスボス』に成り上がります!~

登録日:2021/09/22 Wed 10:54:00
更新日:2021/10/03 Sun 02:26:31
所要時間:約 11 分で読めます






レーベル:オーバーラップ文庫
著  者:馬路まんじ
イラスト:霜降(Laplacian)




概要

小説家になろうに連載されている同名作品の書籍化。VRMMOゲーム「ブレイドスキル・オンライン」を主人公ユーリが楽しむ姿を描く。

「主人公が不本意に女性アバターになってしまう」「初期習得スキルが使えないものばかり」「主人公が成長してゲーム内の有名人になる」と要素だけ並べれば『Only Sense Online -オンリーセンス・オンライン-』に似ているが、実際の内容は全くの別物。コツコツ地道にゲーム内で頑張っていくOSOに対し、こちらはシステムの裏をかいたド派手な大暴れが特徴。

幕間にゲームの雑談スレが挿入され、ゲーム内の状況や他のプレイヤーから見たユーリの評価を知ることができる。

また余談だが、1巻の帯には上記の『Only Sense Online -オンリーセンス・オンライン-』の作者『アロハ座長』氏がオススメコメントを載せ、2巻には『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』の原作者『硬梨菜』氏のコメントが載せられている。


あらすじ

圧倒的不運な高校生・ユーリ。彼が手にしたのは、幸運値にステータスを振ることができるVRMMO『ブレイドスキル・オンライン』だった。攻略サイトで最強職業とされる“サモナー”と、最強武器の“弓”。さらには“幸運値”極振りで、ゲーム世界を遊びつくす!――はずが、ガセ情報を掴まされていた!
サモナーはゴミ職業、弓は最強武器、幸運値極振りはクソステータス!?しかも、ランダムキャラ作成の結果、アバターは美少女に!?(弓が命中しないから)頑張って敵を殴り倒すうち、気づけばなぜかラスボス扱いされていて――!?
最弱ゴミクソプレイヤーによる最強のVRMMO譚、ここに開幕!
(1巻あらすじより)


登場人物


「俺の名はユーリ。お前たちが最弱と見なした『サモナー』で『弓使い』で、ついでに『幸運値極振り』のプレイヤーだ!そして……今からお前たちを全滅させる者だーーーーーーッ!」

●ユーリ
主人公。リアルでは高校二年生であることのみが明かされており、本名不明。喧嘩上等の好戦的な性格で、普段は気さくだが敵とみなした相手には容赦しないところがある。本人は自分の性格を自覚しておらず、物騒な思考を人間として当たり前のものだと思っている。

生まれつき不幸な体質の持ち主で、本人曰く通学中に鳥にフンを落とされるのは当たり前、コンビニに傘を置けば自分の傘だけが盗まれ、高校受験ではいきなり下痢になって落ちそうになった、とのこと。この不幸体質のせいでコンビニに行くたびに不良に絡まれ、それを撃退する日々を送っていたため喧嘩が非常に強い。

VRMMOの世界では不運さなんか関係ないのではないかと考えて最新ゲーム『ブレイドスキル・オンライン』を購入したが、彼の不運さはゲーム内でも遺憾なく発揮され、アバター作成をランダムエディットにしたら絶世の美少女になってしまった。さらに事前にβテスターによる攻略サイトを調べて載っていた情報を基に「ジョブ:サモナー、武器:弓、ステータス:幸運値全振り」というステータスに設定したのだが、実はそれは荒らしによるガセ情報*1であり非常に弱い組み合わせだった。それを知ったときは愕然としたものの、「戦い方によっては意外となんとかなるかもしれない」と考えてそのステータスのままゲームを続行。ソロで奮闘してレベルアップしても初志貫徹で幸運値のみを成長させ続け、見事トッププレイヤーに上り詰める。

成長後は他のプレイヤーたちから魔王と呼ばれるほどの恐るべき力を持つようになるが、これはそのままではどうにもならないクソステータスを柔軟な発想と試行錯誤で補っていることと、その発想を可能にするゲーム自体の自由度とガバガバ運営、そして幸運値極振りという極端な振り分けによって運要素がほぼ確定成功になっていることの相乗効果によるもので、チートの類は一切使っていない。むしろそうした卑怯な行為は嫌っている。

その後は運営による事実上のユーリ狙い撃ちアップデートによって大幅に弱体化させられてしまうものの、それで諦めるユーリではなかった。さらなる試行錯誤と常識外れの発想によって逆にパワーアップし、その強さに惹かれたプレイヤーも増加。名実ともに魔王となりつつあるが、前述のとおり本人は自分の性格を自覚していないので周囲から魔王と呼ばれる理由がわからず不満に思っている。
本人曰く「俺は勇者」



「あぁ、その意気だぜェユーリ……!他の野郎どもは所詮オマケだ。最後は必ず、このオレ様がテメェを滅茶苦茶にしてやるよ……ッ!」

●ラインハルト・フォン・エーデルフェルト
ブレイドスキル・オンラインをβ版時代からプレイしているトッププレイヤーの一人。特定のパーティは組んでおらず、傭兵として渡り歩くプレイをしている。大の女好きで女プレイヤーからの評判は悪い。

ユーリがゲーム内で初めて出会ったプレイヤーであり、ユーリが男だと知っているゲーム内唯一の人物でもある。貴族のような名前とは裏腹にアバターのデザインは筋肉ムキムキのスキンヘッドで、アバターネームが長すぎることもあって作中では「スキンヘッド」と呼ばれることが多い。

初ログインしたばかりのユーリをナンパしたことで知り合い、彼に攻略サイトの情報がガセネタだと教えた。それからユーリの事情を聞いた後で絶世の美女の正体が男だったことへの不満を口にしながら冗談交じりの殴り合いになり、その果てに親友となる。その後は規格外の戦果を挙げているユーリに対抗して同レベルのことをやり遂げたり、バトルロイヤルでタイマンを張ったりと仲良くプレイしている。本人達はあくまで男同士の悪友として戦ったりじゃれあったりしているのだが、傍からは絶世の美女とマッチョが仲良くしているようにしか見えないためにカップル扱いされてしまっている。


「アナタのその奇跡のように麗しいアバターには、もはやドレス一択ですわよッ!他の選択肢なんてありませーんっ!アナタはわたくしのモデル決定でーす!」

●フランソワーズ
世界一の職人プレイヤーを目指している女性。βテスターはゲーム内現金を持ち越せるという権利を使って正式稼働2日目にしてすでに店を持っている。可愛い女性に可愛いドレスを作るのが大好き。

スキンヘッドに紹介されて来店したユーリを見て理想のモデルだと暴走し、「男らしくてカッコいい服が着たい」というユーリの依頼を全力否定してドレスを猛プッシュ。観念したユーリから託されたレアドロップ品の数々を使ってアイドルっぽいゴシック風ドレスを仕立て上げた。このドレスはユーリのプレイスタイルを考慮してMPと幸運値のみがアップするように調整されているが、ユーリの幸運値が想定した値をはるかに上回ることを知ってドン引きしつつゲームバランスが崩れてしまうと後悔する羽目になった。


「なっ、何かを捨てるからこそ大きな力を得られるッ!これこそがロマンっ!これこそが、我の装備品に対する信念なのだ!」

●グリム
フランソワーズのライバルを自称する中二病気味のロリっ子職人プレイヤー。普段は虚勢を張っているが根は小心者。また本人は自覚していないが、直感だけでエロいデザインの衣装を作ることができるという奇妙な才能の持ち主。

腕自体は悪くはないのだが、自分の信念に従って性能がピーキーすぎる装備ばかり作っているため全く売れていなかったところ、フランソワーズにユーリを紹介される。自分のギルド『ギルド・オブ・ユーリ』を立ち上げたばかりのユーリにグリムの信念と作った装備が気に入られたことでギルド入りすることになった。その際にユーリが手に入れたアイテムや資材を自由にする権利を与えられた上で極限までの幸運値補正というピーキー装備を依頼され、相手が魔王ということで失敗の恐怖に怯えながらも作成*2。デザインはともかく性能の方は期待されていた以上のものを仕上げたことでますます気に入られることになった。


「女の意地にかけて、アナタにだけは絶対に勝つッ!」

●コリン
和服に猫耳という奇抜な格好をした女性プレイヤー。ステータス構成をスピード重視にして忍者のような戦闘スタイルで戦う。この構成には被弾率が減って回復ポーションにかける金を浮かせ、効率的にゲームを攻略するという意図もある。

リアルでは地味な学生であり、ゲームの中でくらい目立ってチヤホヤされたいという思いでブレイドスキル・オンラインをプレイしているため、学生生活よりもゲームの方を優先してしまっているところがある。ユーリのギルド入りしたシルとはライバルのような関係だが、実はお互いに気づいていないだけでリアルでのクラスメートであることが示唆されている。

ダンジョン『食虫神の森』でレアモンスターに襲われて窮地に陥っているところをユーリに助けられ、しばらく行動を共にした。ユーリの滅茶苦茶なプレイスタイルにはドン引きしているものの、彼の気合で何とかしてしまう精神には憧れを抱いている。


「見ているだけで飽きないようなアイツだからこそ、アタシは付いていこうと決めたのよ」

●シル
プレイヤーキル集団のリーダーをしていた女性プレイヤー。動画撮影機能を利用してゲーム内で有名になるために自分のチャンネル『プレイヤーキルチャンネル』を立ち上げ、自分たちがプレイヤーキルしていく姿を配信しようとしていた。その最初のターゲットとして弱体化されたユーリを狙うも、タイミング悪く新たな戦い方を確立したばかりだったため実験台にされて返り討ちにあってしまう。その後は済し崩し的にユーリの仲間になり、チャンネルも乗っ取られてしまった。

当初はユーリに同行することに不満を漏らしていたのだが、彼と一緒にいると常識では考えられない体験ができる上にそれを配信して収益化もできるということに魅力を感じて正式にギルド入りした。後にグリムの作ったエロ装備を着る羽目になったユーリによって、巻き込まれる形で装備をグリムの作ったものに変えられてしまう。そのエロさに口では不満を言いつつも満更でもない様子。

リアルでは周囲のプレッシャーの中で必死に委員長キャラを演じており、ゲーム内で大暴れしているのはそのストレス解消も兼ねている。


「拙者の名はザンソード。この世界において『最強』のプレイヤーだと自負している者だ」

●ザンソード
トッププレイヤーの一人。武士のような恰好をした男性プレイヤー。

見た目は渋い武士で口調も時代劇のようなものを演じているが、内面はオタクそのもの。言葉の端々にそれが滲み出てしまっている。ゲーム廃人でもあるらしく、成長速度の異常さから一日のログイン時間が非常に長いことをユーリに指摘されている。バトルロイヤルでユーリに敗れた雪辱を晴らすために彼の情報を集めて奇襲を仕掛けるも惜敗。再戦を誓う。


「クソッ、クソッ、おのれ魔王ユーリィ!こうなったらお前のことを利用しまくってでも、儲けまくってやるからなーーーーーッ!」

●ブレイドスキル・オンライン運営
資本金数十万円で会社を興し、高レベルのVRMMOを作り上げた天才集団。しかし全員が無駄にプライドが高く、バイトの経験すらないため社会経験は絶無。会社を作ったのも「就活は面倒だし上司にぺこぺこもしたくない」というのが動機だったりする。おまけに大学の頃から成績首位を競い合ってきたメンバーなので社員同士の仲も非常に悪い。ブレイドスキル・オンラインに散見されるシステムの穴の多さはこの辺りに起因する。

β版の頃は特に問題はなかったのだが、システムの穴を突きまくるユーリの出現によって状況は一変。急遽対処に追われることになる。しかしそれでも危機感のなさは改善されず、場当たり的な対応で安心して全員が定時帰宅。結果、ユーリが管理NPCを倒して街を乗っ取る→想定外すぎる事態に夜間管理用のAIが報告するも帰宅してしまっているため応答なし→AIがバグチェックして不正改竄された形跡はないからと街の譲渡を認める→「ユーリの行いを認めるとはなんて凄い運営なんだ」とプレイヤー達の間で話題になる、という流れが一晩で発生してしまい、翌朝出勤してきた社員たちは阿鼻叫喚の地獄絵図となった。

しかし転んでもただでは起きず、ゲーム内で大人気になったユーリの存在をゲームの宣伝に使うことを決意。「グラフィックデータの著作権は運営側にあり、宣伝などに使用することがある」と規約に書いてあることを利用してユーリの写真集を本人に無断で販売する暴挙に出る。


「さあ、誰でもいいからかかってこい!もちろん仲間と協力し合うのもありだ!思う存分追記・修正しようぜ、お前らーーーーッ!」

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最終更新:2021年10月03日 02:26

*1 有志によってすぐ修正されたのだが、ユーリは修正されていない短時間の間に見てしまった。

*2 「男性向けの良いデザインにしてくれ」というユーリの依頼を「男性受けのいいデザインにしてくれ」と聞き間違えて露出の多いエロいデザインの服を作った。