バットマン・ザ・フューチャー

登録日:2021/12/01 Wed 16:53:23
更新日:2021/12/03 Fri 00:58:43
所要時間:約 10 分で読めます





"You're pretty strong…… for some clown who thinks he's Batman"

"I AM Batman"



『バットマン・ザ・フューチャー(Batman Beyond)』は1999年から2001年まで米国で放映されていたTVアニメシリーズ。全52話+OVA1作。


【概説】

バットマン:ジ・アニメイテッド・シリーズ』の成功を受けて制作された続編の一つ。
後番組の『ジャスティス・リーグ』より更に後、一部エピソードを除くとDCAUでは最も後の時代である2039年のネオゴッサムを舞台に、ブルース・ウェインからバットマンを受け継いだテリー・マクギニスの活躍を描く。

制作は引き続きワーナー・アニメーション。主要スタッフも『バットマン/スーパーマン』から続投している。

画風は踏襲しつつ、雰囲気は一新。オープニング映像からして一見続編には見えない。
近未来世界を舞台にしたサイバーパンク的な要素、続投する人物の老い、ティーンエイジャーの主人公から見た様々な社会問題など、
新たなテーマに踏み込んだストーリーと映像が人気を呼んだ。

日本ではカートゥーン・ネットワークで吹き替え版が放送されたが、シーズン2途中までの計30話のみ。ソフト化はOVAと一部エピソードのみ。

コミックは1999年に同じ設定の短期シリーズが発行された他、別設定の『Batman Beyond』が複数回描かれている。

【ストーリー】

2019年*1。バットマン=ブルース・ウェインは誘拐犯に消されそうになっていた令嬢を救出しようとしていた。
衰えた身体能力をニューバットスーツで補い誘拐犯を圧倒するバットマンだったが、心臓発作を起こし危機に陥る。
落ちていた銃を向けたことで犯人は逃走。発砲はしなかったものの銃を手に取ってしまったことで、限界を感じたブルースは引退を決意する。

それから20年後、2039年。
高校生のテリー・マクギニスはジョーカーズの集団に追い詰められたところ、逃げ込んだ先の屋敷で老人に助けられる。
発作で気絶した老人を介抱している途中でテリーはバットケイヴを発見。老人がかつてのバットマンであったことを知る。

ブルースに追い出され帰宅したテリーを待っていたのは父の訃報、そして父が勤め先の陰謀に巻き込まれ殺された証拠だった。
バットマンと見込んだブルースに相談するも「バットマンはもういない。証拠を持って市警のバーバラ・ゴードンのところに行け」と言われ、渋々従うテリーだったが、証拠をパワーズの手の者に奪われてしまう。

意を決したテリーは、バットスーツを盗み出し自ら父の無念を晴らしに行く。
それが彼の長い戦いの始まりであった。


【バットマンと関係者】


バットマン/テリー・マクギニス

英:ウィル・フリードル
日:川島得愛
本作の主人公。
偶然が重なって2代目バットマンとなり、ネオゴッサムを脅かす新たなヴィランと戦う。
学生生活は継続、更に事業家として復帰したブルースの下でバイトと一気に多忙になり、
やむを得ずバットマンやりながら宿題をこなすはめになったことも。

天涯孤独で犯罪者との戦いに人生を捧げていたブルースとは異なり、ちょっと喧嘩が強くて正義感のある普通の高校生。
それゆえに未熟さが目立つ部分もあるが、狂気や孤独と隣り合わせではない、健全な精神やユーモアを持ち合わせている。
こうした側面がブルースとは異なった危機や好機を呼ぶことになる。

『ジャスティス・リーグ アンリミテッド』では更に成長を遂げた彼の姿と、出生の秘密が描かれた。
あんまり普通じゃなかったことにされてしまったが、彼があくまで自らの意思で戦うことに変わりは無かった。


ブルース・ウェイン

英:ケヴィン・コンロイ
日:玄田哲章
言わずと知れた元祖バットマン。80代の老人。
勝手にスーツを使ったテリーに対し敵前で遠隔停止して返還を迫るも、
自身の境遇と重なったこともあって使用を許可。パワーズの陰謀を阻止した彼を2代目と認める。

テリーの戦いを無線でサポートしたり、かつてのアルフレッドの様に機器のメンテをしたり、
いざという時には旧型スーツで前線に出たりと、隠居老人姿が嘘だったかのような活躍を見せる。

戦いを生き残ったヒーローやヴィランの老後を描く彼中心のドラマも本作の見どころの一つ。

エース

ブルースの愛犬。
時にブルースの護衛やテリーの相棒ともなる頼れるグレートデーン。

バーバラ・ゴードン

英:ストッカード・チャニング→アンジー・ハーモン、タラ・ストロング(回想)
日:定岡小百合、林原めぐみ(回想)
ネオ・ゴッサム市警本部長。かつてのバットガール。
引退したブルースとは距離を置いており、かつてのヒーロー活動も「若気の至り」と言わんばかりだが、平和を守ろうとする意思と実力は健在。
テリーやブルースには当たりが強いが、ブルースと一定の信頼は維持しており、テリーともそれなりに協力関係を築いていく。

デーナ・タン

英:ローレン・トム
日:三浦智子
テリーのガールフレンド。
女性関係が長続きしないことに定評のあるブルースと違い、テリーは彼女と15年後にも良好な関係を保っている。

マックス・ギブソン

英:クリー・サマー
テリーの同級生。
偶然バットマン=テリーであることを知り、以後ハッキング技術を駆使した協力者となる。

ティム・ドレイク

英:ディーン・ストックウェル、マシュー・バレンシア(回想)
OVAに登場。かつてのロビン。
本シリーズにおけるバットマンとジョーカーの最後の対決時に心に深い傷を負い、
それから逃げるようにブルースとの関係を断っている。
本編の時代では通信会社の技術者。家庭も築き平和に過ごしていたが……

【主なヴィラン】

ブライト/デレク・パワーズ

英:シャーマン・ハワード
日:沢木郁也
テリーの父の仇であり、シーズン1のメインヴィラン。ウェイン・エンタープライズを合併したウェイン-パワーズの社長。
違法生物兵器を製造させていたことが部下のウォーレン・マクギニスにバレたことが切っ掛けで、新バットマン最初のヴィランとなる。

その後放射線治療の影響で放射能人間「ブライト」に変貌。
何もせずとも放射線が漏れ、戦闘時には放射能熱線を放つようになった人間サイズのゴジラ。
どう見てもスーパーマン案件。実際テリーは正攻法では手も足も出なかった。

一応、コミックのヴィラン・Dr.Phosphorusという元ネタがある。

インク/クレイ

英:シャノン・ケニー
フリーランスの工作員。液状化能力を持っており、如何なる隙間や人体にまで入り込む難敵。
ただし水溶性で、雨や低温が苦手。
ルシアス・フォックス Jr.が興した会社への工作を阻止されて以来、テリーとブルースに度々立ちはだかる。

ミスター・フリーズ/ヴィクター・フリーズ

英:マイケル・アンサラ
日:池田勝
『The New Batman』で爆死したかと思われていた冷凍人間。
その顛末はエピソード項目を参照。

マッド・スタン

英:ヘンリー・ローリンズ
世の中間違っている、吹っ飛ばそう!というイカレ思考の爆弾魔。
メインヴィランになることはほぼないが、度々爆破が事態を悪化させる面倒な男。

ジョーカーズ(Jokerz)

本物のジョーカーが姿を消してから数十年、ゴッサムのあちこちに現れるようになったジョーカーかぶれども。
それっぽい恰好をしただけのチンピラだが、中にはシャレにならない犯罪に手を染める者もいる。
だが悪辣さは本家の足下にも及ばない。
とある人物の孫もジョーカーズになってしまっている。ある意味因果応報だが……



追記修正は思い出のエピソードやヴィランと共にお願い致します。

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最終更新:2021年12月03日 00:58

*1 『New』の約20年後