登録日:2022/02/14 (月) 18:02:28
更新日:2024/12/03 Tue 00:22:42
所要時間:約7分で読めるダニ
ポケットビスケッツとは、日本テレビ系列で放送されていたバラエティ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』にて結成された音楽ユニット。
番組企画で結成されたユニットとしては異例のヒットを誇った事で有名。通称『ポケビ』。
概要
結成
元々はお笑いコンビ・
ウッチャンナンチャンの冠番組「ウリナリ」の前番組である「ウッチャンウリウリ!ナンチャンナリナリ!!」内のコント形式の企画コーナー「スーパースター誕生!」がきっかけ。
この中で音楽プロデューサー・南々見一也(南原)が当時レギュラーだった高山理衣を売り出すべく、アイドル事務所社長役の室井滋・音楽事務所社長役で元おニャン子クラブメンバー・国生さゆりを加え女性歌手グループ『Mckee』を結成。
が、その時に舞台となる居酒屋の看板娘として出演し、選考から漏れた千秋を見かねたテルが「
第2のマモー・ミモー作ってやるダニ!」と結成を宣言。その後、ウドも招き入れてMckeeの『添え物』として結成。
いわば扱いとしてはおまけ……の、はずであった。
しかし、日本とフィリピン2か国で同時デビューした結果ポケビが勝利。Mckeeも自然消滅しポケビがそのままメインとして活動。2ndシングル『YELLOW YELLOW HAPPY』はミリオンヒットを達成した。
試練とライバルの登場
が、その後も度々南々見が登場。3rdシングルを出そうとするポケビに対し「利き酒」や「利き寿司」を持ち掛け「成功すれば○○(レコーディング、ライブ開催など)、失敗すれば即解散」という試練を提示。試練の際には毎回誓約書に3人及びレコード会社(東芝EMI)の署名と拇印がなされるというガチのプレッシャーがかかる中でも成功し続け、シングルを発売した。
しかし、今度は一也の兄である南々見狂也が登場し、ビビアン・スーと天山(天野)を引き連れ「
ブラックビスケッツ」を結成。特に「スピード対決」においては「勝った方が負けた方から1人引き抜く」というルールの中、2敗を喫しウド・テルがブラビに引き抜かれついに千秋1人に。
「負けたらポケビ消滅」という土俵際で、運命の「綱渡り対決」を必死の練習の末勝利。2人を取り戻しポケビはめでたく存続と相成った。
ブラックビスケッツも台湾でデビューする中、ブラビとの武道館ライブを賭けた「ガソリン
すごろく」対決で勝利。夢の武道館ライブを成し遂げ、千秋もうれし涙を見せた。
挫折と復活
しかし、翌年にはブラビとシングル発売日がバッティングするという中「勝てば新曲発売、負けたらマスターテープごと破壊し封印」というガソリンすごろく対決に敗れ、新曲「My Diamond」は鉄球によって粉砕。さらに勝ったブラビの新曲「Timing」もミリオンヒットを飛ばし、活動停止状態に陥ってしまう。
しかし、復活するために
100万人署名活動を実施。
ライバルのブラビも台湾で署名を集めた結果、170万人という類を見ない署名を集め署名は成功し「POWER」を発売。さらに「My Diamond」の復活を賭けたウリナリ審査委員会(勝俣・堀部・河村アナ)とのトライアスロン対決にも勝利し「Days」のカップリングという形で収録された。
活動休止とその後
2000年にテルの宣言で千秋が本格的にソロ歌手になる事を薦められた事で活動休止。
しかし、残念ながらポケビ程のヒットとはならなかった。
残ったメンバーも新たに『ウルトラキャッツ』を結成し『ウリナリ』終了後も活動が続けられたが、こちらも短命に終わっている。
でもナンチャンが立ち上げたメモリーキャッツよりはマシ
2002年の『ウリナリ』
最終回では
復活ライブを行った。
時は大きく流れ、2018年の『
24時間テレビ』にてまさかの一夜限りの復活を果たし、当時の視聴者たちの話題をかっさらった。
現在も千秋のYouTubeチャンネルで一部の楽曲を披露しているので興味を持った人は気軽に聴きに行こう。
圧倒的な歌唱力を持ち知名度も十分の千秋がなぜヒットしなかったかと言うと、単にメディア……すなわちテレビでの露出度が余りにも少なかったからと言えよう。
この時期はまだインターネットが生まれたばかりで、人々の情報源はテレビが中心、そのテレビでの露出が無ければ知名度も上がらない
というわけだ。
実際にテレビだけで前述の通り170万人もの署名を集めている事からも当時のテレビの影響力がわかるだろう。
「曲を歌うためにバラエティの事情に邪魔されたくない」と千秋は言っていたが、皮肉にも彼女達の活動を支えていたのもまたバラエティ番組だったということなのだ。
とはいえ千秋本人は音楽活動をはじめ20年以上も伸び伸びと芸能生活を送っており楽しそうにしている為、ヒットしない事が不幸せではないだろうが。
メンバー
テルを見ればわかる通りあくまでも
ポケビのメンバーとしてのプロフィールで、実際にこういう本名ではない。
リーダー兼キーボード担当。語尾に「~ダニ」と付ける。71歳の居酒屋店長。
要するに変なキャラづくりに定評のあるウッチャン
楽曲作詞兼メインボーカル。割と毒舌。
なお、設定上は12歳とのこと。確かに童顔だけどさ……。
主な楽曲
作曲はパッパラー河合、作詞は先述の通り大半の楽曲を千秋が手がけている。
『ウリナリ』自体がかなりの人気番組だった事もあり、当時小学生のファンも多く、大人になったあとに聴いて改めて歌詞の深さに気付いたという人も見られている。
なお「ポケットビスケッツという名前」「童顔の千秋がボーカル」「歌の名前に色が使われている」というPOPなイメージに反して曲調は意外と重め。歌詞も「強い女性が恋に生きる決意をする」という旨が多く、ライバル関係であるブラックビスケッツがその名前の割に比較的明るい曲調が多いという事もあり印象が残る。
ポケビのデビュー曲。
オリコン順位は20位と、軒並み大ヒットだった後続の曲と比べて静かなスタートとなる。
しかし重音と強い決意を示す歌詞はこの時から続いている。
ポケビの代表曲その1。
オリコン8位を記録し、この人気に比例するかのように『ウリナリ』も視聴率20%超えの人気番組となっていく。
楽曲の中で唯一他のメンバーによるコーラスが存在しない。
また、この曲のあたりから
ライバルグループである
ブラックビスケッツが誕生している。
ジャケットにデカデカと映し出されたウドちゃんが特徴。
初の千秋以外が作詞とボーカルを務めた曲。
そのためか後述の署名の際にファンの一人から「PS. グリーンマンは最低です」とバッサリ切られてしまったが
しかしポケビに共通した「
強く生きる決意」だけは共通している。
ちなみに『
モンスターファーム2』で再生するとレアモンが出る。
なお歌詞ではウドちゃんに彼女がいたように書かれているが、実際の彼は天野君大好きなのでその事から考えて彼女の正体は……。
正確にはシングルではなくアルバム。その名の通り収録されている楽曲全てに
色の名前がついている。
と同時に次の曲からはタイトルの色縛りを撤廃することになるが……。
シングル5作目となるはずだった曲。
ブラビとの対決企画に敗れてしまい、マスターテープを処分……
というか一切の誇張抜きでの粉砕せざるを得ない羽目になり
封印作品と化す。
しかし、のちの『Days』発売の際に行われたウリナリ審査委員会との直接対決企画にて勝利し、カップリング曲として無事日の目を見ることとなった。
千秋にとって上記の一件は相当なトラウマとなったらしく、後にYouTubeにてブラビと発売を競った曲『Timing』をカバーした際にタイトルに「
#当時涙が出るほどに嫌だった因縁の曲」と付けているほど。
ポケビの代表曲その2。
新曲発売を目指した100万人の署名企画にて178万もの署名を得た事で生まれた。
その甲斐もあってか初のオリコン1位を獲得。
98年度のNHK紅白歌合戦にてブラビと合同で出場し、同じくミリオンヒットを飛ばした『Timing』と共にメドレー形式で披露。
ウリナリオールスターズも特別参戦し、ランキングキャラクターLIVEの名物キャラであるホワイティまでもが参戦した。
テル全編作詞作曲のピアノソロ曲。
……だが、PVなどにおいてテル本人がピアノを弾いていない事が発覚。
「演奏を完走できなければ脱退」という試練を設けられ、猛練習の末に無事生演奏を完走させた。
千秋と百秋(もあき)と万秋(まあき)によるユニット「千秋&フルーツフラワーズ」の楽曲。
なお、百秋と万秋は千秋のクローンとの事。つまり一人三役で、ライブ時には書き割りが用意された。
ウドによるクラシックギターソロ曲。
全編インストゥルメンタルだが、歌詞付きバージョン「まごころ~その後~」も存在する(CD未収録)。
ポケビ単独名義としては最後のシングル。
それまでの曲とは違って静かなバラード調となっている。
初のマキシシングルにして事実上の最後の楽曲。
あのユーミン(Yuming)こと松任谷由実女史とのコラボで、大晦日年越しライブにて生演奏が生中継された。
コラボであるがゆえにポケビとユーミン双方のアルバムには収録されておらず、現在は入手困難となっている。
追記修正よろしくダニ!
- これ一番のヒット要因はやっぱり「千秋に実力があったから」だよね -- 名無しさん (2022-02-14 18:44:45)
- ブラビともども今でもたまに聴くなぁ。千秋の歌声が好きだった -- 名無しさん (2022-02-14 19:07:33)
- あんまり話題としてリバイバルしないのはギャラで揉めたからとか…千秋が「パッパラー河合は家にスタジオ作れるほどだったのにこっちはそんなでもない」みたいに話していたし -- 名無しさん (2022-02-14 20:14:16)
- シングル5作目の粉砕も今の時代では考えられない事をやってたな昔のテレビは。 -- 名無しさん (2022-02-14 20:23:40)
- ↑4 歌の実力はもちろんだけど、番組企画内でひたむきに頑張る千秋の姿に好感持ってた人も多いと思う。 -- 名無しさん (2022-02-14 20:31:24)
- ウドがパッパラーのニット帽を取って頭がモザイクされてた場面があった記憶がある。現在は頭部どうなっているんだろう。 -- 名無しさん (2022-02-14 21:13:51)
- ↑3バブル崩壊後って言ってもまだ10年も経ってなかったし、90年代の番組は今の感覚から言えば普通にバブリーだな -- 名無しさん (2022-02-14 22:24:27)
- ↑綱渡りできなかったら即解散なんてやってたよね。ハラハラしながら見てたなあ。 -- 名無しさん (2022-02-14 22:43:41)
- ごめん、↑4だった -- 名無しさん (2022-02-14 22:44:52)
- 懐かしいなぁ。ブラビのTimingとポケビのPowerは今でもカラオケで歌うぐらい好き。 -- 名無しさん (2022-02-14 23:00:50)
- 千秋とビビアン・スーの不仲の原因は当時のスタッフ。 お互いに競わせるために裏で煽りまくった結果千秋がガチギレしてビビアン・スーと会話しなくなったが、2018年に日テレの番組で誤解が解けて和解。 -- 名無しさん (2022-02-14 23:53:39)
- 当時クラスでたった1人ポケビファンだったことで結構シャレにならんいじめ受けてたな…おかげで今でもあの台湾人はダメで、テレビでほぼ見なくなってようやく心が楽になれた。ポケビファンは死ね署名運動とか、マスターテープ破壊の真似でもの壊されたりとかとにかく悲惨だった。おかげで未だに小学生見るとゾッとする。子供の残酷さって侮れん… -- 名無しさん (2022-02-15 02:41:46)
- それをここに書き込むような奴だから(以下略 -- 名無しさん (2022-02-15 08:19:55)
- マスターテープが粉砕される絵面のインパクトに笑ってたら弟はガチで凹んでて食卓の空気が気まずくなった思い出 -- 名無しさん (2022-02-15 09:51:22)
- 当時ボンボンのボンバーマンの漫画で千秋とシノラーモデルのキャラがやたら推されてたの思い出した -- 名無しさん (2022-02-15 12:04:54)
- デレステのカバーで久し振りに聞いて原曲の歌詞の重さに気付いたPも多そうな -- 名無しさん (2022-02-15 12:48:59)
- My Diamondすごく好きだったから、シングル発売されなかったのが本当に残念だった。Timingもいい曲だけど、歌詞がポジティブ過ぎて当時はあまり好きになれなかったのもある -- 名無しさん (2022-02-15 19:04:09)
- 今になって改めて考えると本当に茶番みたいなプロジェクト。大勢の人の気持ちを弄んで何が楽しいんだって思う。でも曲の内容と歌唱力はマジで素晴らしかったので今も愛されてる。「本当に良いものはいつまでも残る」ってこういう事なんだと思う。 -- 名無しさん (2022-02-15 20:36:38)
- この企画の所為で未だに勝俣州和が好きになれない。堀部圭亮はそもそもバラエティ番組で見ない(ドラマとかには出てるけれど)。 -- 名無しさん (2022-02-16 04:44:03)
- 曲調もポケビの方が変則的でブラビの方が割とスタンダードな感じ -- 名無しさん (2022-02-16 05:49:09)
- ↑2 実際、ブラビはそれで試練未達成になったおかげで実質活動停止になってるからな…トライアスロンの際にはブラビの仇も討ってくれ~!とガチでポケビを応援してたよ。 -- 名無しさん (2022-02-20 03:15:41)
- POWERのとき署名した人も、当時小学生でも30台、当時中高生なら40歳前後。懐かしい話だ。 -- 名無しさん (2022-02-20 06:53:29)
- どのライブか忘れたけど、会場に入った瞬間客席からyellow yellow happyが聞こえてきて千秋が泣いた事あったな -- 名無しさん (2022-03-28 19:30:35)
- 河村アナ…。まだ54だったのに…。 -- 名無しさん (2022-05-16 18:02:43)
- シングルだけ追っていくとメジャー4色・虹・ダイヤモンドに変遷してくのが奇跡的に面白い -- 名無しさん (2022-12-14 22:34:08)
- ウッチャンの第二のマモーマモー作ってやるがホントに実現した、というかミリオンヒット連発や紅白出たこと考えるとそれを超えた結果を出してしまったとも -- 名無しさん (2024-05-02 15:49:42)
最終更新:2024年12月03日 00:22