怪異症候群2(フリーゲーム)

登録日:2022/05/04 Wed 11:52:03
更新日:2025/03/15 Sat 02:14:37
所要時間:約 5 分で読めます





怪異症候群2とは、夕闇の季節氏が制作したフリーゲーム。前作『怪異症候群』の続編。
今回は前作の脇役キャラ・氷室 等を主人公に据え、怪異に翻弄される女の子の姿を描いた前作とは異なり怪異と日夜戦う者の生き様を描いたハードボイルドなストーリーが特徴。新規キャラも沢山登場する。

●目次

【ゲームシステム】

前作では怪異相手だとひたすら逃げるのみだったが、今作では主人公が銃を片手に積極的に怪異と戦うことができ、明確なボス戦も存在する。
そのため敵に触れたら即ゲームオーバーだった前作とは違い、ある程度体力の概念がある。

【あらすじ】

菊川市で発生した怪異症候群から3か月。菊川市警察署特務課に一本の通報が来た。『神代家で怪異事件が起きた』と。
現場に急行した氷室の調査によると、その原因は『コトリバコ』という危険な呪物が解放されたことによるものだった。
コトリバコを何とか処理した氷室だったが、その影響は町全体に広がり、菊川市に第二の怪異症候群が迫っていた…!


【登場人物】

  • 氷室(ひむろ) (ひとし)
今作の主人公。菊川市警察署の警部補で怪異と戦う特務課の一員。
前作では完璧超人のような活躍を見せたが、今作では幼少期の不思議な体験、怪異退治を始めた理由、怪異の世界に巻き込まないため敢えて美琴を突き放す素振りなど、彼の様々な内面が描かれた。
また、彼は美琴のような怪異への耐性を持っていないという衝撃の事実も明らかになった。

  • 姫野(ひめの) 美琴(みこと)
前作の主人公。
前作の事件で自分を助けてくれた氷室の力になりたがっているが、怪異に関わらせないため自分を遠ざけようとする彼の意志も理解している。
氷室にお守りをこっそり渡したりと、今回は完全にヒロイン枠。

  • 神代(かじろ) 由佳(ゆか)
美琴の親友。
前回に引き続き今回も神代家絡みで怪異事件が発生したため責任を感じており、慰めようとする美琴に自分がいずれ疎まれ一人になってしまうかもしれないと吐露していた。

  • 神代(かじろ) 春子(はるこ)
由佳の妹。コトリバコ事件に巻き込まれるが、前作同様無傷で生還する。
裏設定によれば、姉を上回る潜在能力を持っており、怪異に強い耐性があるらしい。

  • 加賀(かが) (つよし)
氷室と同期のオカルトジャーナリスト。今回は比較的大人しくしていた。裏設定によると以前捜査の邪魔ばかりして特務課にこっぴどく怒られたらしい。

  • 霧崎(きりさき) 翔太(しょうた)
氷室と同期の民俗学者。相変わらず怪異に詳しく、コトリバコの伝承について解説してくれる。

  • 小暮(こぐれ) 紳一(しんいち)
特務課の新入り。先輩の氷室の前では飄々とした雰囲気を崩さないが、警察官として怪異を憎む気持ちは強く『この世の絶対悪』とまで言い切っている。また怪異絡みの問題をよく起こす神代家のことも良く思っていない。

  • 中川(なかがわ) 良助(りょうすけ)
特務課の課長。常に敬語口調で、冷徹な雰囲気を漂わせる謎の多い男。
司令塔として頭脳労働を担当することが多い。

  • 高木(たかぎ) 健二(けんじ)
特務課の一員。口が悪いサングラスの男。
腹の底が見えない人物で、独自に美琴と接触するなど不可解な行動をとる。

  • 金森(かなもり) 雛子(ひなこ)
特務課の紅一点。特務課を取り巻く様々な裏事情に詳しく、そういったことに疎い氷室に忠告してくれる。

  • 物部(もののべ) 天獄(てんごく)
カルト教団『天魁教』の教祖。自身が作り出した最強の呪物リョウメンスクナを使い日本を滅ぼそうと企んでいる。
アジトに踏みこんできた氷室を前にリョウメンスクナの存在を明かし勝ち誇るが、暴走したリョウメンスクナによって殺された

  • 田邊(たなべ) 孝一(こういち)
氷室の先輩刑事。本編では故人。以前は特務課のリーダーを務めていた。
怪異の存在を頑なに認めようとしなかった氷室を見守っていたが、怪異絡みの事件で殉職、このことは氷室に大きな影響を与えた。


【登場する怪異】

case1 コトリバコ
呪術の知識によって作られた兵器。箱に子供の血肉を入れることによって作るという冒涜的な代物で、敵のもとに送りつければ女性や子供を次々に呪殺していき一家断絶も容易だという。
これがなぜか神代家に存在しており、玩具と間違えて春子が弄ったために呪いが発動、大量の怪異を呼び寄せた。

case2 裏S区
菊川市の一角『裏S区』で次々に変死事件が発生、さらに調査に向かった氷室の目の前で飛び降り自殺が発生する。
この事件の元凶は、名前を口に出してはいけない怪異『××××』であり、人に取り憑いては変死に追い込んでいた。飛び降りを目撃した氷室に目をつけ、彼を執拗に狙う。

case3 八尺様
大柄な女性の姿をした怪異。太古から存在する妖怪とも祟り神とも呼ばれ、その正体は謎に包まれている。
道祖神の結界によって縄張りからは出られないようになっていたが、何者かが道祖神を壊してしまったために復活、怪異症候群に引き寄せられるように現れ村中に使い魔を放ち暴れ回った。
ボス戦BGM『覇裟羅-Basara-』が凄くカッコいい。

case4 怪異症候群
怪異症候群に乗じて、カルト教団の長・物部天獄が日本転覆のため動き出していた。
教団の本尊にして最強の呪物・リョウメンスクナとは、人間を使って蠱毒を再現した結果生まれた異形のミイラであり、行く先々で大災害を引き起こしてきたという代物である。宿儺の指は関係ない。
(史書・伝承に遺される人物「両面宿儺」に関してはコチラを参照)

リョウメンスクナは氷室の手で葬られたがその影響は大きく、不安定になった次元の狭間から『ゆんゆん』と呼ばれる人間の女性に似た未知の怪異が出現、氷室は最後の戦いに向かう。
設定だけ見ればポッと出ラスボスだが、攻撃のエフェクトの派手さはシリーズでもトップクラスで、凄まじい迫力がある。







以下ネタバレ










実は小暮こそが、コトリバコを神代家に配置し一連の怪異症候群を引き起こした張本人。
その目的は大量の怪異を呼び寄せ、そしてそれら全てを抹殺すること。彼の本質は、怪異退治のためなら一切手段を選ばない過激な人物である。
特務課も彼の踏み台にすぎず、神代家事件で神代の秘術を盗んで呪具を作り、八尺様事件で氷室を裏切って銃を奪うと、あっさりと特務課を捨てた。

彼と氷室が決着をつけるシーンでこの物語は幕を閉じる。


追記・修正は怪異に巻き込まれないようにお願いします。

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最終更新:2025年03月15日 02:14