ティガレックス3頭討伐(MH4G)

登録日:2022/06/27 Mon 02:13:52
更新日:2025/05/12 Mon 14:08:10
所要時間:約 12 分で読めます




闘技大会G級 G★3 生態不安定
討伐クエスト
ティガレックス3頭討伐
目的地 メインターゲット 報酬金 4500z
立体闘技場 ティガレックス3頭の討伐
制限時間
50分 受注・参加条件
契約金 参加条件:G級特別許可証
参加人数2人まで
0z


モンスターハンター4G』に存在するクエストの一つ。
所謂闘技大会クエスト(あらかじめ指定された複数の装備のいずれかを選択して、闘技場のモンスターに挑むクエスト)の一つであり、
その中では最も終盤に解禁される。


【概要】

受注画面を一瞥したハンターの目にまず飛び込んでくるのは、赤黒の2つの生態不安定アイコン。

それが示す通り、本クエストはティガレックスの通常個体、狂竜化個体、そして極限個体の3頭を狩猟するクエストとなっている。


最初に配置されている通常個体と狂竜化個体の2頭を同時に相手取る。

 ↓

両方を狩猟することで出現する極限個体と一対一で戦う。


大まかな流れは以上の通りとなっている。

ただでさえ強敵と名高いティガレックスを3頭、しかも2頭同時に加えて最後に極限状態まで控えているという事で見るからに苦戦が予想されるが、
しかし決して付け入る隙が全く無いわけではない。

まず闘技大会に共通する点として、出現する個体は攻撃力がかなり抑えられている。
9回まで力尽きるのを許してくれる仕様も合わさって、被弾周りについてはそこまでシビアになる必要はない。
次に本クエストの舞台は立体闘技場であり、イベクエと闘技大会以外でロクに仕事をしない分断柵が使えない代わりに、
上層に張り巡らされた蔦の上でモンスターを怯ませれば一定時間拘束する事ができる(所謂蔦やられ)。
ティガレックスは弱点である頭の位置が低いため怯みを誘発させやすく、さらに極限状態であっても頭は硬化していないので同様の立ち回りが通用するという点は大きい。
更に立体闘技場には撃龍槍も設置されており、上手く使えば最初の2頭相手に開幕から大ダメージを与えられる。
極限個体は撃龍槍によるダメージすらも軽減してしまうが、
本作で登場した、狂竜化ならびに極限化への対抗策である抗竜石はもちろん闘技大会でも使用することができ、
それを用いて極限化を解除したタイミングに合わせて命中させれば、問題なくダメージを与えられる。


よって適切なスキルを揃えた上で、先に述べた各種対策を駆使すれば(重要な事なので念頭に置いておくべし)決してクリアは難しくないクエストだと言えるだろう。



選択可能な武器種はハンマー狩猟笛ランスガンランスの5種。

本作で比較的優遇されている大剣操虫棍チャージアックスのいずれも選択肢に無く、
一方で狩猟笛、ランス、ガンランスといった馴染みが薄くなりがちな武器が存在していたり、
ハンマーに至っては過去作から一転、環境面で様々な逆風に晒された結果今作ではかなり微妙な立場に置かれていたりと、
中々に癖のあるラインナップとなっている。
(一応この中では弓も強武器にあたる。のだが…)

とはいえハンマーの不遇な点については、
言ってしまえば他のスタンを狙える武器が強すぎるのと味方をふっとばすスタンプや打ち上げのせいで多人数PTとの相性が悪すぎるという点だけであり、
この5種類の武器の中なら単純なDPSはトップクラスなのに加え、最大でも2人PTの闘技大会ならばそこまで立ち回りに気を遣う必要もなかったりと、
決して全くどうしようもない武器というわけでもなかったりする。





















……と、ここまで色々述べてきたが、
実際にクエストを経験した、あるいは本項目のタグから何かを察したハンター達もチラホラ存在することだろう。



そう、このクエストであるが、



歴代の闘技大会でも類を見ない凄まじい難易度のクエストとなってしまっているのである。







【その実態について】

とりあえず、各武器における装備構成について見ていくこととする。

まずはランスだが、
武器
セージorデビル 渾沌マガラ素材の龍属性ランス。
発動スキル
ガード性能+2 ガードの性能を上げ、崩されにくくなる。
言わずとしれたランスガンスのお供。
弱点特効 肉質が一定以上の部位を攻撃した際のダメージが増える。*1
こちらも定番の火力スキル。発動部位は頭のみ。
KO術 スタンの蓄積値を上昇させる。
当時のランスだと適用対象はガード前進後の盾攻撃のみであり、ほぼ死にスキル。

…悪くはない。
ランスにガ性+2&弱特という組み合わせは、むしろ優遇されているとすら言える。



ガンランスは以下の通り。
武器
ウォールorウォー 渾沌マガラ素材の龍属性拡散型ガンランス。
発動スキル
ガード性能+1 ランスと同一。こちらは+1止まりだが、それでも十分に有用。
ガード強化 一部のガード不能な攻撃をガード可能にする。特定のモンスター相手には必須クラス…
だが、ティガレックスには該当する攻撃がないので実質死にスキル。
砲術師 砲撃の威力を高める。シンプルな火力スキル。
装填数UP 武器種によって効果は様々だが、ガンランスの場合は砲撃の装弾数を増やす。
弾数が少ない拡散型との相性は良好。
破壊王 モンスターを部位破壊しやすくなる。部位破壊報酬の無い闘技大会だと有難みは薄い。
一応、両前脚の破壊による転倒の誘発が容易にはなる。
スタミナ急速回復 スタミナの自然回復速度を上昇させる。
ガードに大量のスタミナを消費するので付けていて損はない。

こちらも悪くない。
ガンランスに必要なスキルをしっかりと押さえている。

更に両者とも装備しているのは渾沌マガラ武器であり、狂撃化によって会心率を大幅に高められるため狂竜化および極限個体との相性も良い。



この様に、装備に関しては両者とも悪くはないものとなっている。



…が、クエストが始まるや否や、ハンター達を待ち受けるのはとんでもない事態であった。



「あれ……?抗竜石は……?」





ない。
いくらアイテム欄をガチャガチャとスクロールしても、そこには抗竜石のコの字もない。
それもそのはず、何しろ本クエストではハンマーと狩猟笛にしか抗竜石が支給されていないのだから。
「使用できる」とは言ったが、「全員分用意されている」とは一言も言ってない

つまりランスとガンランス、そして弓で挑む場合は、ハンマーや笛と組めなければ最後、
ガチガチと呼ぶのも生温い極限状態の圧倒的防御力に最後まで付き合わされる羽目になる。
特に硬化部位にこちらの攻撃が弾かれて隙を晒してしまうのは致命的であり、砲撃で多少は誤魔化せるガンランスはともかく、
そうした事が出来ないランスは確実に硬化してない部位をピンポイントで狙えるよう、狩猟中は常に神経を尖らせていなければならない。
ティガレックス最大の弱点である頭が弾かれない点だけは不幸中の幸い。
と言っても吸われやすい首や前脚・翼は容赦なく弾かれる上、いくらガ性+2があるとはいえ極限化して暴れるティガの面前に余裕で張り付いている程の余裕は当然無い訳で…。



では抗竜石が使えるのなら問題なく立ち回れるのかと言えばそうでもなく、こちらもこちらで無視できない大きな問題を抱えている。



まずハンマーであるが、
武器
真・王牙鎚【破天】 ジンオウガ素材の雷属性ハンマー。
発動スキル
火事場力+1 体力一定以下で能力値が上昇する…が、+1でなので上がるのは防御力のみ。死にスキルと考えて良い。
火属性攻撃強化+2 武器の火属性攻撃力を上昇させる。雷属性武器なので当然ながら死にスキル。
挑発 モンスターに狙われやすくなるマイナススキル。

…以上。



ならば狩猟笛の方はというと、
武器
衝鼓【叫虎】改 ティガ希少種素材の無属性笛。
発動スキル
雷属性攻撃強化+2 武器の雷属性攻撃力を上昇させる。無属性武器なので当然ながら死にスキル
挑発 ハンマーと同一。

…以上。




一応挑発についてはこちらへの振り向きを誘発して頭を狙いやすくなるという利点も無くはないのだが、
最初の2頭同時狩猟の際に余計にヘイトを稼いでしまい、分断して戦うのが難しくなるという地味だが無視できないデメリットを抱えているのは否めない。
また、言うまでもないが恩恵を受けられるのはあくまで2人で挑んだ場合のみであり、ソロだと挑発は完全に死にスキルと化してしまう。
火事場についても+1だと防御力しか上がらずほとんど効果を実感できないため、この2種の武器に関しては、ソロに限れば実質スキル無し同然の状態だと言っても過言ではない。

そもそも狩猟笛の防具はジンオウX一式で本来なら業物力の解放+1が、
ハンマーはリオハートZ一式で風圧【大】無効が発動するはずなのだが、何故かどちらも発動していない。


困惑しながらも再度装備欄を見返すハンター。
そこで目にしたのは…





女王の護石

斬れ味-10
本気-10


装備している護石がランダムドロップではまずあり得ない両方ともマイナスで、本来発動するスキルを無理矢理打ち消しているという目を疑いたくなる光景だった。*2
前述した護石は狩猟笛が装備している物であり、ハンマーも同様に気配-5、風圧-10の護石によって、挑発をキッチリ発動させつつ風圧無効のスキルを打ち消してしまっている。
抗竜石の有無による差を埋めるためとはいえ、こんな呪物と呼ぶのも生温いトンデモ護石を装備させられるとは、一体誰が予想したであろうか。



…知っての通り、極限状態はそれ自体が抗竜石が無いとやってられない前提の凶悪な仕様。
いくらマルチ前提とはいえ、スキルを没収するか抗竜石自体取り上げる条件の時点で暴挙に等しい話である。
ここまででもう既に只事ではない感が伝わってくる。しかし、上に挙げた4種の武器も後述する弓と比べれば遥かにマシだとすら言えるのだ…





【ここからが本当の地獄だ】

さて、問題の弓である。


装備構成は以下の通り。
武器
ガオウ・ヴェローバル ジンオウガ素材の雷属性貫通弓
発動スキル
防御力UP【超】 名称通りの効果。
上昇量は元の数値の1.08倍+30であり、かなりやられにくくなる。
状態異常攻撃+2 武器に備わった状態異常値を高める。
やや効果を実感しにくいが、弓のビンは有限なので
それを節約するという意味では有用。
スタミナ奪取 モンスターを疲労させやすくする。
弓の場合だと適用対象は減気ビンと曲射のみであり、
また上のスキル以上に効果を実感しにくい。ほぼ死にスキル。
反動軽減+2 ボウガンの発射時の反動を軽減する。弓なので完全に死にスキル。
鈍足 ダッシュや弓の溜めにおけるスタミナ消費が
増加するマイナススキル。

ちょっと待て。

あろうことかスタミナの管理が命とも言える弓で、よりにもよって鈍足が発動してしまっている。
回避行動に支障をきたすのは勿論、溜めに回すスタミナの確保が難しくなった結果必然的にDPSの低下に繋がってしまうのは、
タイムを重視する闘技大会において余りにも厳しい。
更に装備しているのが貫通弓というのも大きな問題。
4シリーズでは貫通矢のモーション値*3が大幅に低下しており、ダメージを出すにはヒット数をしっかり稼がないといけなくなっている。
その点では身体が縦に長いティガレックスと貫通矢は相性が良いように見えるが、極限個体が相手となると一転、
放たれた矢が全身に点在する強制弾き部位に引っかかり、貫通している途中で弾かれてしまいロクにダメージを与えることができなくなってしまうのである。
極限状態の前には属性ダメージも完全カットされるため弱点であるせっかくの雷属性も意味をなさず、
状態異常も無効化されてしまうので毒ビンと麻痺ビン、ならびに状態異常攻撃+2のスキルも最初の2頭にしか効果がない。
そして既に述べた通り抗竜石なんてものは用意されていない。


当然、通常の立ち回りでは極限個体に苦戦すること請け合い…
というよりそもそも弾かれまくりで圧倒的に火力が足りず、大抵は普通に時間切れでクエスト失敗となってしまう。
ではどうすれば良いのかと言えば、答えは単純明快、


「溜め3の貫通矢を封印し、溜め2の連射矢でひたすら弾かれない部位を狙い続ける」


つまりいつぞやの神弓じみた弓のセオリーからおおよそかけ離れた戦い方をハンターは長時間にわたり強いられるのである。*4

このように、
「厄介なマイナススキルを抱えた上で」
「その武器種における一般的な立ち回りを封じられた状態で」戦わなくてはならないため、本クエストにおける弓の難易度は文字通り群を抜いていると言っても良い。


なお、こんなことになってしまった理由についてだが、モンハン専門のWIKIによると「ライトボウガンでは比較的足枷になりにくい鈍足が発動している」「ボウガンのみで恩恵を受けられる反動軽減+2が発動している」という点から『元々はライトボウガンを予定していたが何らかの理由で変更になり、その際にスキルのバランス調整を一切行わずに武器種だけを弓に変更したからではないか』と予測されているらしい。


幸いストーリーに関わらない闘技大会であるため、やり込みを目指す少数のハンター以外にとっては縁のないクエストである…とも行かず、
胴系統倍加を持つ脚装備では最高の防御力を持つG・ナイトXメイドXシリーズ、
ならびに護石王+13という炭鉱夫垂涎のスキルポイントを有するアイルーヘアバンド
これらの作成に必要な素材の一つであるデンセツコインGが、よりにもよって本クエストの確定報酬という点が、
これまた多くのハンターにとっての悩みのタネとなっている。
あまりの難度のため胴系統倍加については、作成が圧倒的に容易でほとんど防御力の変わらないカブラXシリーズで妥協するハンターも現れる程。

そして何より、今作で復活した剣聖/増弾のピアスの入手条件は、G級闘技大会"全て"を用意された5つの武器種"全て"でクリアとなっており、
当然ながら本クエストについても例外ではない。
…最早ここまで来るとカプコンから課せられた苦行めいた試練か何かである。
タイ厶を全く気にしなくて良い点については辛うじて気が楽と言えるが、それでも他の闘技大会の制覇と合わせて入手には相応の苦労を要すると言っても過言ではないだろう。



【余談】

上に挙げたなんとも頭を抱えたくなる5つの武器達の中では、ハンマーが比較的好タイムを出しやすい、とされている。
スキルが死んでいるとはいえ、その事を考慮に入れても瞬間、時間火力ともに安定して高く、
また抗竜石・剛撃のおかげで極限個体に対してもダメージにブーストをかけつつ解除を狙え、
なにより頭を狙いやすいティガレックス相手だと蔦やられに加えて(極限状態でなければ)スタンも入れやすい。
この辺りがハンマーの評価が高い所以となっている。

弓についてだが、実はクリティカル距離で溜め2の連射矢を全弾ヒットさせるよりも近接攻撃である矢切りを2段両方当てたほうが大きなダメージを与えられる。
更に矢切りはビンを消費しないため、強撃ビンの攻撃力1.5倍の恩恵を最後まで受け続けることができる。
言うまでもなく、モーションの大きい矢切りを硬化してない部位に正確に命中させ続けるのは、
溜め過ぎに注意しつつ延々と溜め2を正確に撃ち込み続ける以上に容易な話ではないが、
いよいよ強撃ビンが尽きる寸前のその時になったら試してみても良い…かもしれない。

闘技大会で極限個体を相手取るクエストはこれの他にもう一つ、同時に解禁される「極限状態恐暴竜討伐」が存在する。
こちらでは極限化したイビルジョーと一対一で戦う事になる。こちらはこちらで全武器に極限強化【生命力】*5が施されている代償として
回復アイテムが一つも支給されていないという、これまたぶっ飛んだ内容となっている。

とはいえ抗竜石についてはこちらだとしっかり全武器に用意されており、またスキル構成も(一部若干怪しかったりするが)概ねまともに仕上がっていて、
そもそも最初に複数頭戦を強いられず単体討伐で済むことから、
本クエストと比べたら幾分かは有情であるという意見も散見されたりする。
ちなみに前述したデンセツコインGはこちらでも入手できる…まぁこちらは確定報酬ではないが…。

この手の「あらかじめ指定された装備の中から一つを選んでモンスターと戦う」系列のクエストには、
明らかに罠としてスタッフが仕込んだとしか思えないような組み合わせの装備がしばしば見られたのだが、
(例:斬れ味黄色の大剣+雷耐性マイナスのザザミ防具一式でフルフルと戦わされるMHP2のフルフル討伐訓練、
斬れ味、しかもその長さ僅か10のランス*6でラージャンと戦わされる同じくMHP2のラージャン討伐訓練、
後のMHXXのストライカースタイルの双剣のくせに強走薬1個のみ*7で青電主ライゼクス&天眼タマミツネと戦わされる*8XXイベント:大連続狩猟1など)
本クエストのような、選べる装備全てが何らかの無視できない欠点を抱えているというパターンは前代未聞と言っても良い。




追記・修正は本クエストを全武器種をソロで11分未満でクリアしてからお願いします。

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最終更新:2025年05月12日 14:08

*1 P3、X以降のような会心率上昇ではなく、肉質そのものにプラス補正がかかる。

*2 これに限らず、この手の装備が指定されるクエストでは、難易度調整の為に護石のスキルポイントで特定のスキルを無理矢理発動したり打ち消したりするのが半ば通例となっていたりする。とはいえここまで露骨かつ重要なスキルを潰すような所業は中々見られないが

*3 ハンターの各攻撃モーションに設定された、与える物理ダメージを決める数値

*4 装填数UPスキルが発動していれば溜め4で連射矢が使えるため、もう少し楽になったのだが…

*5 極限強化の一つ。モンスターに攻撃を当てることで自分の体力を回復させることができるようになる

*6 業物があるので実質的な斬れ味の長さは20だが、ランスの手数を考えるとおおよそ十分とは言えない

*7 ストライカースタイルの双剣は強走薬グレートがないともはや戦力外と言っていい

*8 しかも爆破属性の双剣であり、青電主はともかく、天眼には効きづらい。一応ゼクス装備でスタミナ急速回復が付いているが、正直気休め程度にしかならない