マジック・ソング(デュエル・マスターズ)

登録日:2022/09/24 Sat 17:38:05
更新日:2024/09/26 Thu 18:48:49
所要時間:約 4 分で読めます






水文明では、「音楽」の力が信じられている。

曲が、歌詞が、そしてパフォーマンスが素晴らしいほど強い力が発揮されるとされているが、より素晴らしい歌詞を求めていった結果、古い書物に載っていた異国の文化、“ハイク”に行き着いたのだ。




マジック・ソングとは、デュエル・マスターズの種族。

概要

DM22-RP1「ゴッド・オブ・アビス 第1弾 伝説の邪神」から登場。
DM22-RP1において大量に登場した「マジック」の名前を持つ新種族の一つであり、ゴッド・オブ・アビスにおける水文明のテーマも司る。
現時点では呪文専用の種族となっており、過去にもそのような種族は見られたが水文明における呪文用種族としては初となる。
ゴッド・オブ・アビス時点では水文明のものしか存在しなかったが、アビス・レボリューション第三弾でマジックが火文明の力を手に入れたことで火文明を含むものも登場している。

存在としてはナイト呪文や裁きの紋章に近いが、実はそれらの種族と異なる点がある。
それはサブタイプという概念が廃止されてから登場した初の呪文専用種族という点。要はサブタイプとして分類されることがない。

命名ルールは「♪+実在の句を元ネタにした名前」。
これをよく考えると、この種族の呪文を使う際には俳句っぽいものを一句詠むという形になる。
つまりマジック・ソングを使う際には「唱える」ではなくて「詠む」とでも言い換えれば面白い…かもしれない。

イラストでは水文明のクリーチャーや呪文の様子が描かれているが、カード名の字句がそのままイラストに出ていることが特徴的。
《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》などを思い出すセンスである。

呪文の能力は水文明らしくドローやバウンスだが、近年の環境を配慮してかタマシードに関連する能力が多い。
種族に「マジック」を持つことで、アビスレボリューションで登場した「マジック・メクレイド」によって使用することができるのが特長。

背景ストーリー

ゴッド・オブ・アビスの超獣世界における水文明では、「音楽」の力が信じられている。
音楽の質が優れていればそれに応じて強い力が発揮されると考えられており、水文明は素晴らしい歌詞を求めた末に古い書物に載っていた異国の文化「ハイク」に行き着いた。
ハイクの存在は結構前からあるようで、1億年前の時点でアビスロイヤルの脅威を伝える歌詞が作られていた。

マジック・ソングはそんな水文明の歌文化で登場した呪文だと読み取れる。
例えば《ヨサノ・エレキハイカー》が勇気を出す際に読んだハイクが《♪古池や 蛙飛び込む スパイラル》とされている。
つまりコイツのフレーバーテキストでの諦めの一句「もうダメだ ジャシン復活 もうダメだ」もマジック・ソングに成り得る可能性が存在する…?

主なカード

♪古池や 蛙飛び込む スパイラル C 水文明 (3)
呪文:マジック・ソング
相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
シビルカウント2:自分の水のクリーチャーまたは水のタマシードが合計2つ以上あれば、カードを1枚引く。

DM22-RP1におけるシビルカウントによるキャントリップ効果を持つ呪文サイクルの1枚。元ネタの俳句は「古池や蛙飛びこむ水の音」。

相手のクリーチャーを一体戻すシンプルなバウンス呪文であり、シビルカウント2達成で1ドローが出来る。
スパイラル呪文の系譜としては《エナジー・スパイラル》の効果が近い。
あちらと違って効果のために特定種族が必要ないのでデッキが縛られることはないが、代わりにS・トリガーは持っていないので総合的にはどっこいどっこい。

イラストには《飢えと乾き ケローラ》が登場しているが、何を思って大渦に飛び込んだのか気になるところではある。


♪面白き こともなき墓地を 面白く R 水文明 (2)
呪文:マジック・ソング
呪文またはタマシードを1枚、自分の墓地から選ぶ。このターン中、そのカードを使ってもよい。(ただし、そのコストは支払う)

呪文やタマシードを1枚限定で墓地から使用可能にするという変わった能力を持つカード。元ネタの俳句は「面白きこともなき世をおもしろく」。
ただし、踏み倒すのではなくてあくまで「コストを支払って使っても良い」という特別な条件を与える能力である。
この割と複雑なテキストはループなどのアイデアを呼び、裁定関連を多少騒がせたことでも話題になった。

色々な呪文との組み合わせが考えられるが、普通に使うとコスパが悪いこともあるので軽量呪文やG・ゼロ持ち呪文とのコンボを考えたいか。
タマシードは墓地に置かれにくいが、自身を破壊して効果を画期する《バイケンの海幻》とは相性が良い。


♪目には青葉 テレポーテーション 初がつお R 水文明 (5)
呪文:マジック・ソング
カードを1枚引く。その後、相手のクリーチャー1体またはタマシードを1枚選び、持ち主の手札に戻す。
シビルカウント2:自分の水のクリーチャーまたは水のタマシードが合計2つ以上あれば、カードを1枚引く。その後、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。

1枚ドローと相手のクリーチャーorタマシードをバウンス出来る呪文。元ネタの俳句は「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」。
更にシビルカウント2の達成でバウンス範囲からタマシードを削ったうえでもう一度同じ効果を使うことが出来る。
ただしドローもバウンスも全て強制なので注意。

比較対象となるのは同コストの《ザ・ストロング・テレポ》辺りだろうか。
タマシードを除去できる点やドロー枚数などではこちらの方に軍配が上がるが、S・トリガーによる防御性能ではあちらが勝るので一長一短。


♪閑かさや とにかくブレイン 蝉ミンミン U 水文明 (2)
呪文:マジック・ソング
カードを3枚引く。その後、自分の手札を2枚、好きな順序で山札の上に置く。

クソうるさい。《マジック・A・セミプーロ》の下面で、元ネタの俳句は「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」。
マジック・ソングの種族がついた《ブレイン・ストーム》である。

本家《ブレイン・ストーム》と同様、デッキトップにカードを仕込むコンボに利用することになるだろう。上面がトリガーで受けの役割をこなせるため、基本的にはあちらの上位互換となる。デッキトップからカードを踏み倒すメクレイドとのコンボも可能。


♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり R 水文明 (2)
呪文:マジック・ソング
数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、その数字と同じコストの相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。

登場以来猛威を振るう攻撃・踏み倒し抑制メタクリ《ボン・キゴマイム》の下面。元ネタの俳句は「やせ蛙 まけるな一茶 これにあり」。

当時殿堂カードの《「本日のラッキーナンバー!」》を明らかに意識したカード名…だが効果として近いのは同じ数字を宣言するカードでも《奇天烈 シャッフ》の方。この2枚のような呪文封殺は行えないが、相手の攻撃を止めて1ターンの猶予を得たり、《カクメイジン》の苦手なブロッカーを貫通したりと器用に振舞える。相手ターンに出てきたクリーチャーに効果が及ばないのは上面の《ボンキゴ》でカバー。

DMGP2024-2ndのプロモとして登場したイラストでは、無事温泉入りしたディールが呪文面に居座っている描かれている。


♪必殺で つわものどもが 夢の跡 SR 水文明 (8)
呪文:マジック・ソング
残りのゲーム中、自分の山札にカードがなくなっても、自分はゲームに負けない。
カードを5枚引く。その後、自分の山札にカードがなければ、このターンの後に自分のターンを追加する。

《der'Zen Mondo》の下面で大量ドローとEXターンを得られる呪文。元ネタの俳句は「夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡」。

当時からループデッキのフィニッシュパーツとして猛威を振るい後にプレミアム殿堂になった《神の試練》の調整版。
あちらから3マナ重くなり、踏み倒しの手段も少ない8マナの呪文のためループのための要求値は跳ね上がっているが、マジック・メクレイド8対応だったり山にカードがなくてもEXターンが取れたりとこちらの強みも確かに存在する。何より山を掘り切るだけでEXターンを取れるお手軽さは変わっていない。フレーバー通りこれを採用したデッキなら使えば勝てるまさに必殺技カード。

♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今 C 水文明 (3)
呪文:マジック・ソング
プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の墓地のカードをすべてシャッフルし、山札の下に置く。
カードを2枚引く。

自分か相手の墓地をすべて山下に戻した後2枚ドローする呪文。元ネタの俳句は不明。

墓地リセットのついた《エナジー・ライト》。登場当時は【サガループ】の最盛期であり、相手の妨害をしながら自分のリソースを維持できるカードとして大きく評価された。【サガループ】の規制後も【アビス】や【ラッカゴスペル】など墓地利用のデッキが登場するたびに対策札として使用されている。


♪水面から 天掴まんと するチャージャー U 水文明 (3)
呪文:マジック・ソング
カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚捨てる。
チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く)

DM23-RP2で登場した上面7マナ/下面3マナチャージャーサイクルの1枚で、上面は《音素記号Bm エネルジコ》。

手札交換で手札と墓地を整えつつチャージャーとしてマナを伸ばせる青単色カード。青単色のチャージャーとしてはかなり優秀な部類で、要求値の高いコンボデッキにも向いている。

アニヲタWiki(仮)では、「追記・修正」の力が信じられている。
ネタが、情報力が、そして文章量が素晴らしいほど強い力が発揮されるとされているが、より素晴らしい項目を求めていった結果、古いサイトに載っていたアニヲタの集いの文化、“りどみ”に行き着いたのだ。

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最終更新:2024年09月26日 18:48