ミスター・VTR

登録日:2023/03/29 Wed 10:51:53
更新日:2025/01/31 Fri 22:25:29
所要時間:約 4 分で読めます




フフフ……キン肉マンよ。
おまえの試合ぶりはたっぷり研究させてもらったぜ。


ミスター・VTR*1とは、『キン肉マン』の登場人物。


◆プロフィール

所属:機械超人/飛翔(マリポーサ/ひしょう)チーム
出身:アメリカ・シリコンバレー
身長:190cm
体重:790kg
超人強度:5400万パワー/280万パワー(旧設定)
年齢:21歳
:小林俊夫


◆構造

  • 頭部:ズームアウト・ズームイン・カメラ
撮影した相手の画像の縮尺を変えることで実際に相手の大きさも変える。

  • 胸:スピーカー
あらゆる音を出して相手を威嚇する。

  • 腹:シーン・チェンジャー・モニター
シアターに映る相手の背景を変化させ、その背景を現実に反映させる。

  • 腰の一部:静止ボタン
腰のビデオデッキに付いているボタンの一つ。
カメラで映した相手に使うと、その動きもストップさせられる。

  • 左腕:予備ビデオ入れ
「シーン・チェンジャー・モニター」用のスライドやビデオが入っている。

  • 右腕:収録マイク
超人格闘技の名勝負が録音されている。


◆概要

『キン肉マン』の最終章【キン肉星王位争奪編】において《飛翔》(マリポーサ)チームの次鋒として初登場。
様々な撮影機器を人型にくっつけたような見た目をしている機械超人。
アニメでは首や胴体が独立して360度回転するなどより機械っぽさが強調されている。
実際そのボディは自由に分離・合体が可能で、先鋒であるホークマンの試合中は数台のビデオカメラに分離した状態でキン肉マンの実戦データを撮影し自身の出番が来たときに備えていた。かなりの戦略家である。

片腕がマイクなために通常のレスリングなどまったくできそうにないが、
試合という状況そのものを一連の映像に見立てて思うがままに編集可能というAviutlの如き反則的な特殊能力を持つ。
ある意味VIEWTIFUL JOEの大先輩。

機械超人の傾向か気性はクールで無機質だが、チートな能力とは裏腹に相手を一方的にいたぶる事は好ない高潔な性格(ストップアクションを自分で解除した)
また飛翔チームのご多忙に漏れずマリポーサへの忠誠心は強く、リングサイドからも賛辞を受けると
「おほめいただき光栄です、キン肉マンの息の根をごらんにいれますからその後にもう一度お褒めください!」と意気込み「ありがたき幸せ」と恭しく一礼するなど、ある種狂信的といってもいいほどマリポーサに心酔している。
「いつ見ても素晴らしい出来栄えだ」とシーンチェンジャーを評しているあたり、マリポーサとはある程度の付き合いがあったようである。
チーム全体の利益を考えて行動し、形成不利になったキン肉マンとの戦いでは心中覚悟の作戦に出る、後続のミキサー大帝を勝たせるために重傷の体を押して最後の仕事をこなすなど、イロモノでトリッキーな見た目とは裏腹に仲間思いで高潔な性格をしている。


◆活躍

劇中ではホークマン戦を撮影して得たデータを分析しキン肉マンとの試合に臨む。
手始めに「アクション・ストップ」でキン肉マンの動きを止め一方的に攻めるが、無抵抗の相手に攻撃しても面白くないとすぐに解除。(アニメでは紆余曲折ありスグルが自力で攻略、下記参照)
「シーン・チェンジャー」で猛り狂う大海原を作り出し、さらにその中に大渦を発生させてキン肉マンを沈めようとするも、難破船の破片をサーフボード代わりにして脱出される。
諸共海に落とされそうになったところで今度は氷山地帯に切り替え、キン肉マンを氷山に叩きつける。
更に「カメラレンズズーム・アウト」でキン肉マンを縮小させるが、氷山の破片で光線を反射され自身も縮小することになってしまい慌てて解除。
最後は全パワーを使ってのシーン・チェンジャーで噴火した大火山地帯を作り出して相討ちを狙う。
アニメでは火山地帯に切り替えた意図をマリポーサが見抜き鎮痛な面持ちで見守り、VTRも死を覚悟した台詞をハッキリと口にするなど2人の信頼関係とチームへの献身を窺える台詞が追加されている。

「死んでも逃げるものか…!残ったエネルギーの全てを賭けて美しい地獄を見せてやる!」

「ミスターVTR…キン肉マンと心中する気だ…」



しかし、「新キン肉バスター」で映像編集の効果範囲外に離脱され、さらに落下の勢いを加えた「超人絞殺刑」でトドメを刺された。

これで退場と思いきや、続くミキサー大帝戦の時も生存しており、大帝のパワー分離器によって吹き飛ばされたキン肉マンの行き先が超人墓場であることを告げる。
その後キン肉マンの動向をモニターで追うが、超人墓場を脱出したキン肉マンがなぜかそこを突き破って出て来たために致命傷を負う。
それでも大帝の勝利のために状況予想装置で細工を行い、本来ならキン肉ドライバーによってミキサー大帝が倒されるシーンをカット。
仲間の勝利を確信して「こ……これで……心おきなく、死ねる……」と言い残し、漢らしい死を遂げた。
これによりキン肉ドライバーは不発に終わり、逆にミキサー大帝がキン肉マンにエルボードロップを決め勝利している。

この状況予想装置の編集機能を使えば、理論上はあらゆる敵に勝てる。
そのためペンタゴンとVTRを副将大将にしとけば楽勝」と言うのがリアリストの総意。
しかし、一方的にいたぶるのが好きではないその高潔さから編集してくれない可能性もある。
「強過ぎる能力をあえて制限している」と言う言葉がここまで似合うキャラもそういないだろう。

また飛翔チーム内ではキングザ100トンに負けず劣らずマリポーサに忠義を尽くしており、私心を出すキャラクターでもないので、あくまでのそのチート能力を行使するのは主君の命令や利益を優先する時だけなのだろう。

ちなみにゆで嶋田曰く、ステカセキングと戦ったら「機能が多すぎてどれから試すかでスキを突かれそう」との事でステカセ有利らしい。



◆得意技

  • アクション・ストップ
カメラに映った相手の動きを静止ボタンで止める。
この能力だけで最強になれるのでは
原作では唐突にフェアプレー精神を発揮し「ただいたぶるのは面白くない」と自発的に解除スイッチを押すのだが(この項目に於ける”高潔”の所以)
アニメでは流石に変更されミートのアドバイスをヒントにキン肉マンが自力でスイッチを押し攻略、という内容になっている。
…ただし、その内容は「首から下がストップしてボストンクラブにかけられたキン肉マンが必死に首を回して舌でスイッチを押す」というちょっとコミカルなもの。
多少の汚れも故障に繋がる機械超人としてはやはりたまらないようでVTRは試合中にもかかわらずキン肉マンそっちのけで舐められたボタンと周辺のモニター部分を布でめちゃくちゃ丹念に拭き取りマリポーサに注意された。

「ミスターVTR…掃除は後だ」

  • シーン・チェンジャー
相手の映った映像の背景にスライドを差し込んで様々な環境を作り出す。いわば『背景レイヤ』の追加。
ただし、画面に収まった範囲の外には一切効果が及ばない。
上のチートすぎる時間停止よりもVTRの目玉の能力であるらしく、マリポーサは「いつ見ても素晴らしい出来栄えだぜ」と称賛し、更にアニメでは中堅以下3人でスタンディングオベーションの拍手喝采を贈っていた。(本当に仲良いなこいつら)
作中では
  • 大海原(原作では海だけだったがアニメではジョーズよろしく人喰い魚が回遊している)→難破船の破片が飛び交う渦潮
  • 氷山
  • 火山地帯(自分も噴火山によるダメージの危険があるが相打ち覚悟)
の3パターンを披露している。


  • カメラレンズズーム・アウト
通称『Z.O.』 。レンズから放つ光線で映した相手のサイズをズームアウトして実際に縮小してしまう。
しかし、反射されると自分も影響を受ける。

  • 状況予想装置
レンズから放つ光線を浴びせた対象の状況を読み込み、その映像を元に早送りし未来の状況を見る事ができる機能。
更に編集機能も備わっており、未来の映像をフィルムとして出力したうえで、そのフィルムをハサミで物理的にカットすることでカットされた部分、本来なら起きていたであろう結果や時間をなかったことにできる。
つまりは超高精度の未来予測と限定的な未来改変の能力である。



追記・修正はアクション・ストップで相手の動きを静止ボタンで止めてからお願いします。

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最終更新:2025年01月31日 22:25

*1 読者応募の際は「マックスター」という名前だった。