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ミニ飛行機(ドラえもん)

登録日:2023/04/08 Sat 02:43:00
更新日:2026/04/12 Sun 22:30:50
所要時間:約 8 分で読めます





「ミニ飛行機」は、漫画ドラえもん』に登場したひみつ道具の1つ。
小学二年生1976年7月号に「ミニひ行き」の題で掲載され、てんとう虫コミックス第12巻に現在の題で収録されたエピソード「大空中戦」に登場する。


【概要】


標準的なラジコンと同じぐらいの大きさをした飛行機実際に人が乗って操縦できる

乗る方法は、コクピットの辺りに足を乗せて乗ろうとするだけで勝手に搭乗者の身体が縮み、座席に座れるようになる。降りる際は座席から跳び上がれば身体の大きさが元に戻る模様。
操縦方法は前進ペダル、ストップペダル、レバー(上昇、下降、左右旋回)のみと単純化されており、慣れればのび太でも操縦ができる

作中では明言されていないものの、実在の飛行機がモデルになっているようで、戦闘機モデルのタイプは銃撃が可能。流石に弾はプラスチックもしくはゴムのような柔らかめの素材を使っているようだが、人に当たると結構痛いらしい。
大破した時用のパラシュートもついており、表題通りの空中戦ごっこもできなくはないようだ。ただしその場合、壊れた飛行機を修理できるのか買い替えなのかは不明。

わさドラ版では飛行帽が付いているほか、押しながら話すと話した言葉がヒコーキ雲になって空中に文章で出てくる「メッセージボタン」と「照明弾」、更に「追尾ミサイル」が出てくる。これらをフルに使った戦闘シーンは必見。

【登場したエピソード】


◇原作「大空中戦」

ある日、いつになく机に向かって勉強をしていたのび太 。しかし、そんな彼を嘲笑うかのように大きなハエがのび太の周りを飛び回った。思わず集中を切らしてしまったのび太。
すると突然、ラジコンのような大きさの飛行機がのび太の部屋に飛び込んできた。飛行機は旋回すると、飛んでいたハエを銃撃、ハエは床にポトリと落っこちた。
着陸した飛行機には小さくなったドラえもんが乗っており、乗っている「ミニ飛行機」を紹介すると、のび太の事も遊びに誘った。
早速新しくドラえもんが出した飛行機に乗り、のび太は窓から外へと飛び出した。近所の道路沿いをスピーディーに爽快に跳んでいく飛行機2機。
やがて空き地に着くと、そこではいつものようにジャイアンスネ夫からプラモデルを力任せに奪い取ったところだった。
ジャイアンを懲らしめる事にしたドラえもんとのび太は、飛行機についていた機関砲でジャイアンを攻撃。
スネ夫とその場に居合わせた静香の目の前でジャイアンはプラモを落とすと、一目散に逃げだしていった。のび太達は空き地にとって返すと、静香とスネ夫にミニ飛行機を紹介した。
更に2機、飛行機を用意し、皆で乗って遊ぶ事に。しかし、少し離れた茂みからそれを面白くなさそうに見る目が。

子供たちの仁義なき空中戦が、始まろうとしていた…。


◇大山版「大空中戦」

まだ帯番組だった1979年4月23日に初放送。大山ドラの記念すべき第1話「ゆめの町ノビタランド」から約3週間後という初期も初期の話になる。
10分番組の制約もあってか、話の流れは完全に原作通り。
しかし「ハエに怒ったのび太が鉛筆をノートに突き刺し穴を空ける」、「ミニ飛行機に驚いた通行人が石を投げつける」など、如何にも昭和アニメのスラップスティックな演出が随所で見られる。

◇わさドラ版「ぼくらの大空中戦」

2015年5月8日初放送。
前述の通り、大幅に話が改変されている。また飛行帽、押しながら話すと話した言葉がヒコーキ雲になって空中に文章で出てくる「メッセージボタン」と「照明弾」、更に「追尾ミサイル」が追加された。

ある日、誰もいない空き地を訪れた静香は、手に持って走り回るタイプの玩具の飛行機が置いてあるのを発見する。それを拾い、空想にふける静香を現実に引き戻したのは、魔女っ子しずちゃんの時同様、その場にやってきたのび太だった。玩具の飛行機はのび太の忘れ物だったらしい。恥ずかしがりながら玩具の飛行機を返した静香は、最近読んだある本の話をのび太にする事にした。

家に帰ってきたのび太は、早速静香から借りた「アメリア・イアハート」の伝記を読み始めた。稀代の女性探検家を綴ったこの本に、のび太は瞬く間に夢中になった。*1

しかし、夢中になって本を読むのび太の元に無粋なハエが近づいてきて…。
ハエからミニ飛行機で外出するまでは原作通り。

途中で、ヤキイモ屋(移動式)の前にてウキウキでイモを吟味する静香辱め誘いつつ空き地に向かうのび太たち。


しずかちゃんへ、ヤキイモ食べたら空き地においで。のび太
…もう!


空き地でジャイアンを撃退し、スネ夫と安雄とはる夫*2、そして後から合流した静香と共に、ミニ飛行機による町内一周レースをすることになった。当初レースになってしまった事もあってか若干及び腰になってしまった静香も、ミニ飛行機のラインアップにかつてアメリア・イアハートが偉業を達成した時に乗っていた「ロッキード ベガ」があった事を知ると、思わぬめぐり逢いに歓喜。レースに参加することになった。
その後のび太が「しずかちゃんと乗りたい」と言い出し、静香とのび太はペアで「ロッキード ベガ」に乗る事に。
こうして始まった町内一周レースだったが、彼らの後ろから魔の手が迫りつつある事には誰も気が付いていなかった…。

原作、大山版を超える凄まじい激闘の結果は如何に。
それは実際に視聴して確かめてほしい。

【余談】


  • ミニ飛行機とほぼ似た原理で『スペース・ウォーズ・ゲームセット』という未来製のオモチャも登場している。
    プレイ時の背景にプラネタリウムを用いる都合上、基本的には室内用のようだが、屋外でも飛行自体は可能と思われる。*3

  • 「大空中戦」はドラえもんの連載前期に発表されたエピソード。ラジコンやプラモの類にも造詣が深かったF先生が、飛行機のラジコンをモチーフにした道具による遊びと戦いを描いた話である。ただし、掲載誌が低学年向けだったこともあってか、有名な傑作「ラジコン大海戦」等に比べると描写や話の展開はややあっさり目。そのため、わさドラ版では、意外なあの娘の大胆な活躍を中心に据えた話として大幅に改変された。そこ、意外でもなんでもないとか言わない。

  • 2023年3月に、「ドラえもん のび太と空の理想郷」公開記念により、わさドラ版「ぼくらの大空中戦」が関東ローカル限定で早朝に放送された他、Tver等の各種動画サイトで無料公開された。ただし「空の理想郷」ではこの話のわさドラ版のような激しいドッグファイトシーンは出てこないので、飛行機アクションに期待すると肩透かしを食うかもしれない。

  • わさドラ版でモチーフにされたアメリア・イアハートは実在した女性探検家、パイロットで、女性で初めて大西洋間単独飛行を成し遂げた超人であり、映画『ナイトミュージアム2』にも登場したことで知られている。「ロッキード ベガ」も実際に彼女が使用した飛行機である。その後1937年に赤道上世界一周飛行の旅に出たが遭難して消息を絶っており、彼女がその後どうなったかについては約90年が経過した現在も判明していない*4

  • 大山版は当時まだキャラクターデザインが定まっていなかったこともあり、後の大山版お馴染みの絵柄とも、劇場版『のび太の恐竜』の辺りの絵柄とも異なる独特の造形になっている。作画オタクは見比べてみると興味深いかも知れない。

  • この話の影響か否か、映画『空の理想郷』で静香は「少々強情な所がある(なのでパーフェクトではない)」と言われてしまっている。「折れない、諦めない心」と「強情さ」はある意味表裏一体とも言える。つまり静香は正真正銘のパーフェクトなのである。



どんな事があっても……、追記、修正し続けるわ!

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最終更新:2026年04月12日 22:30

*1 原作でものび太は『宝島』や『ロビンソン・クルーソー』、『ガリバー旅行記(絵本)』等を読破しており、冒険ものジャンルには強く食いつく傾向がある。

*2 わさドラ版のみの登場

*3 19巻『天井うらの宇宙戦争』

*4 当時の日本軍に拘束されたというような説まである。