私立常盤台中学校

登録日:2023/04/30 Sun 07:48:04
更新日:2025/07/18 Fri 03:12:39
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私立常盤台中学校とは、『とある魔術の禁書目録』に登場する架空の学校。
外伝の『とある科学の超電磁砲』や更にそのスピンオフである『アストラル・バディ』・『とある科学の心理掌握』の舞台にもなっており、こちらで判明した情報も多い。


【概要】

数多く存在する『学園都市』の学校の中でも屈指の名門校。
男女別学のいわゆる女子校で、全寮制のお嬢様学校。生徒数は二百人。
中等教育学校かつ私立校だが、初等科や高等部、付属大学といった系列校は存在しない。
「世界に通用する人材の育成」を掲げており、中学校ながら大学レベルの教育を行っている。

基本的に入学を許可されるのは『レベル3(強能力)』以上の能力者から。
そのせいで以前に某国の王族が足切りに合い、入学不許可とされたため国際問題に発展した事も。

学園都市全体でも七人しか存在しない『レベル5(超能力者)』が二人在籍している事でも有名。
それ以外にも『レベル4(大能力者)』が47人、『レベル3(強能力者)』が151人在籍しており、常盤台中学の全戦力をもってすればホワイトハウスを攻略可能とさえ噂されている

名門校であるからか、在籍者は良くも悪くもエリート意識が強い。
とある生徒曰く「貴顕淑女の皆様が切磋琢磨しながらライバルを蹴落とす機会を虎視眈々とうかがっていたり、卒業後を見据えて人脈を構築しつつも在学中に上下関係を分からせ、社会に出た後もマウントを取れるよう計らう場所」とのこと。

加えてこのたちのせいで困った事は物理的に解決する武闘派集団というイメージを抱く読者もいるが、基本的には「思わず脱力してしまう」「呼吸ができる水槽」「イライラするくらい一つ一つの挙動がおっとりしてる」と言われるほど穏やかな(というより穏やかである事を強制されている)学園である……らしい。
そのため、新約16巻の極限状況に対応できた生徒は少なく、加えて群衆達の暴動によって多くの生徒達が心に大きな傷を負ってしまった。

◆学舎の園

第七学区の南西端に存在する五つのお嬢様学校の共用地帯。
常盤台中学以外に枝垂桜学園の名前が判明しており、それ以外の学校名は不明。
これら五つの学校は、いずれも学園都市に存在する学校の中でも屈指の名門校で、中でも常盤台中学はずば抜けた存在。

一般的な学校の十五倍以上の面積を持ち、周囲には大きな柵が張り巡らされている。
内部は小さいながらも「街」となっており、白い建物と石畳の多い街並みと言う洋風の外観。
道路標識や信号機も外とは違うデザインという徹底ぶりで、敷地内には全部で2458台の監視カメラが配備されており、治安の悪い『学園都市』の中では比較的治安も良好。
敷地内には五つのお嬢様学校の関係者しか居らず、基本的に生徒や教員等以外の立ち入りは禁止されているが、外部の友人を招待する等の理由なら立ち入り許可が下りる模様。

学校施設に加え各校の学生寮や実験施設の他、喫茶店や洋服屋といった生活必需品の店も揃っており、『学舎の園』の内部と外部では物価が二桁違うとのこと。
『学舎の園』内の店舗は外部と比べて閉店時間が早く夕刻には閉店するが、これは恐らく学校の最終下校時刻に合わせているのだと推測される。

ちなみに常盤台中学の学生寮は、『学舎の園』の内部と外部に二つ存在しており、美琴と黒子は外部寮で生活している。

◆派閥

常盤台中学の学生達によって結成された私的なサークルのようなもの。所属は特に義務ではなく、例えば御坂美琴はどこにも加入していない。
同系統の能力の研究会だったり、人格形成の為のサロンだったりと目的は様々。
それらの中でも特に大きいものは学校内に留まらず社会に影響を及ぼす事もある。
中でも最大派閥を一年以上かつ卒業まで維持した学生は『永代姫君(マジェスティ)』と呼ばれ統括理事の椅子を始めとする出世コースを約束されるとのこと。
このため派閥間での勢力争いが発生しているほか、学園都市と取引を持ちたい名家が、日本どころか海外からも才媛を入学させて永代姫君にさせようとすることもしばしば。
派閥争いについては原則的に教員も風紀委員も不介入だが、あまり問題が大きくなってくれば流石に捨て置かない様子。

美琴の入学時点では、トップの三派閥で常盤台生の約6割が占められていた。
第4派閥から第10派閥までの合計でも16%(30人強)でしかなく、2~3人程度の派閥もあったと思われる。

  • 食蜂派閥
現在の常盤台中学の最大派閥。
学園都市全体でも七人しか存在しない『レベル5(超能力者)』の一人である食蜂操祈が率いる派閥。
全校生徒の41%を占めている巨大な勢力。
過去編における三大派閥のメンバーも何人か属していることが確認されている。

  • 雅王院派閥
『心理掌握』に登場。
現在の第二派閥。
生徒会副会長の雅王院司が率いており、全校生徒の10%を占める。

  • 沙派閥
『超電磁砲』の過去編で登場。
常盤台三大派閥の一つで美琴が入学した時点での最大派閥。
当時二年生だった沙淡扇が率いる派閥で全校生徒の23%を占める。
有力者(ギフテッド)の責務』という理念の下、慈善活動を行っており、派閥員も奉仕精神に溢れるメンバー揃いで人望と実力を兼ね備えている。
常盤台に入学する生徒はそれまでもてはやされていながら入学すると並以下になってしまうことが多く、慈善活動はそんな生徒達の自尊心を満たしている。そのためメンバーは全体的に(常盤台の中では)凡人が多く、人数の割に実力はさほどでもない。
とはいえ上位と言える生徒もそこそこ在籍しているほか、慈善活動の実績は確かであり、ここ最近、五本指の中で常盤台の評判が際立っているのは沙派閥のおかげとさえ言われている。
現在の時系列では常盤台中学の最大派閥の座を食蜂派閥に奪われているが、理由は不明。
派閥のメンバーの一部が食蜂派閥に所属している事から何らかの理由で解散している可能性が高い。

  • 水鏡派閥
『超電磁砲』の過去編で登場。
常盤台三大派閥の一つで美琴が入学した時点での第二派閥。
当時三年生だった水鏡凪紗が率いる派閥で全校生徒の19%を占める。
水鏡の能力に惹かれ集まった欲望に正直なグループで、水鏡の『油性操作(オイルディレクション)』の能力を用いて身体の脂肪を操作し、自身の胸を大きくしたり、ウエストを細くしたりする事を目的としている。
派閥に貢献した人間だけが能力の対象になる為、熱量は三大派閥でも随一。

  • 支倉派閥
『超電磁砲』の過去編で登場。
常盤台三大派閥の一つで美琴が入学した時点での第三派閥。
当時三年生だった支倉冷理が率いる派閥で、全校生徒の17%を占める。
名門常盤台中学の学年主席である支倉のカリスマ性に魅かれ集まった集団。
常盤台三大派閥の中では最も古株だが、美琴が入学した時点では後発の水鏡派閥と沙派閥に抜かれ三番手に甘んじている。
執行部を持たない全員平等な組織運営が特徴で、周りを蹴落としてでも上に行こうとする向上心溢れる肉食系派閥。
所属する派閥メンバーは精鋭揃い。食蜂の評価によると人数では劣るものの実際の戦力は支倉派閥>水鏡派閥>沙派閥とのこと。
反面、支倉自身が完璧超人すぎて支えがいがない上に生半な実力では組織内での立ち位置がなく、平たく言えば「敷居の高い」派閥である事が三位に甘んじてる理由であると食蜂は推測している。
逆説的になぜ自らの派閥が最大勢力に上り詰めたのか説明していくスタイル

◆生徒会選挙

アメリカの大統領選挙に近い二段階選挙制。
立候補するには派閥に所属していることが必須。
選挙で選出されるのは生徒会長のみで、役員などは生徒会長が任命する形式のため、所属派閥のメンバーが任命される事が多い模様。

【前半:派閥選挙】
  • 全校生徒が派閥に投票する『派閥選挙』。
  • 全校生徒の過半数の票を得た派閥があれば決着。
  • 過半数を獲得した派閥がなければ、本選挙へと移行する。
【後半:本選挙】
  • 『派閥選挙』における上位三派閥の代表者が最終候補者となる。
  • 下位五派閥の代表者が『選挙人(エレクター)』となって、最終候補者に投票する。
【禁止事項】
  • 投票人を洗脳するなどの投票結果を直接操作するような能力の行使は失格。
  • 派閥を小分けにして複数派閥を作っても失格。

【主な在籍者及び関係者】

◆一年生

美琴の後輩でルームメイト。
常盤台中学の『風紀委員(ジャッジメント)』を務めている。
能力は『レベル4(大能力)』の『空間移動(テレポート)』。
詳細は個別項目を参照。

  • 泡浮万彬(あわつきまあや)
白井黒子の級友で水泳部員。
婚后光子と湾内絹保とは友人でよく3人で行動している。
能力は『レベル3(強能力)』の『流体反発(フロートダイヤル)』。
自身とその周囲の物体にかかる浮力を操作できる能力。
念動力と比べるとピンポイントな能力だが、どこにでもある空気や水の浮力を操作できるため応用力が高く、空気の浮力操作で擬似的に怪力を発揮することも可能。

  • 湾内絹保(わんないきぬほ)
白井黒子の級友で水泳部員。
婚后光子と泡浮万彬とは友人でよく3人で行動している。
能力は『レベル3(強能力)』の『水流操作(ハイドロハンド)』。
自身から18mの範囲の水塊を自由に操作できる能力。
但し、自由と言っても細かな塊を大量に保持することはできず、同時に操作できる水塊の数は4つに限られる。
全体で保持できる水の量は300L前後で、大体冷蔵庫一個分位の量の水を操る事が可能。また、視界から離れていても操作に支障がない。

  • 牧上小牧(まきがみこまき)
常盤台中学の『風紀委員(ジャッジメント)』。
能力は『レベル3(強能力)』の『潜伏遊撃(ハイドアンドレイド)』。自身と触れたものを透明にする能力を持つ。
風紀委員(ジャッジメント)としては新米だが、自分の教育係にも関わらず「もはや始末書を書くのが趣味のレベル」で規則違反ばかりしている先輩の黒子に若干呆れている。
食蜂派閥のメンバーでもあるが、「女王」と呼ぶのは恥ずかしいので食蜂の事は「さん」付けで呼んでいる。

  • 咲蓮誘璃(さきばすゆり)
「ステートバリウス編」*1の登場人物であり、実質的な主役を務める。
食蜂派閥のメンバーの一人。
嫌味で高飛車、しかも口元に手を当てて高笑いするという、まるで昭和の悪役令嬢みたいな少女だがリアクション過剰で全体的に隙が大きく、どことなく憎めない人物。
食蜂のコネで億越えは下らない伝説のバイオリンステートバリウス=エインセルを手に入れた事で増長し、独断で御坂美琴への嫌がらせの為に黒子に対して校内試験を通したバイオリン対決を持ち掛ける。

……これだけの説明だと食蜂と高級バイオリンの威を借りる小物にしか思えないが、実際は本人のバイオリン演奏の腕前も非常に凄まじく、むしろ『「ステートバリウス」という名器の影響力によって彼女自身の才能や努力が認められなくなってしまう』事を食蜂からは危惧されている。

能力は『レベル4(大能力)』の『有機探査(カーボンサーチ)』。
物体の炭素同位体を正確に探知・測定する事で骨董品の真贋や人体の異常を調べる事ができる。
戦闘力こそ低いものの利便性に富んだ能力であるが、実はそれだけではなく世界の法則を揺るがしかねない「ある裏技」が存在する。

◆二年生

学園都市全体でも七人しか存在しない『レベル5(超能力者)』の一人。
超電磁砲(レールガン)』の異名を持つ最強の電撃使い(エレクトロマスター)であり、常盤台中学のエース。
派閥にはあまり興味がなくどこにも属していないが友達づきあいはいい。
詳細は個別項目を参照。

学園都市全体でも七人しか存在しない『レベル5(超能力者)』の一人であり、精神系能力最高峰の『心理掌握(メンタルアウト)』の持ち主。
常盤台中学の中でも最大派閥を誇る食蜂派閥の長で「常盤台の女王」の異名で呼ばれている。
詳細は個別項目を参照。

美琴の級友。
常盤台中学には他校から二年生の時に編入してきた。*2
高慢だが根は素直な性格。当初は黒子に上から目線で自らが立ち上げる派閥に勧誘するなど問題行動が多かったが、派閥など無くとも友達の繋がりは作れると美琴に諭された事で考えを改める。
能力は『レベル4(大能力)』の『空力使い(エアロハンド)』。
詳細は個別項目を参照。

  • 蜜蟻愛愉(みつありあゆ)
以前は常盤台中学に所属していたが、現在は登校していない模様、
精神系の能力者で『レベル3(強能力)』の『心理穿孔(メンタルスティンガー)』を持つ。

  • 雅王院司(がおういんつかさ)
常盤台中学の生徒会副会長。
食蜂派閥に次ぐ第二派閥である雅王院派閥を率いる。
常盤台中学の敷地内ですら道に迷うほどの重度の方向音痴。*3
生徒会長選挙の立候補者の一人で、常盤台中学に存在する全派閥の解体を公約に掲げている。
能力は敵意を反射する事で攻撃を散らす『感応反射(リフレックスアンサー)』。(レベル不明)

  • 欧陽茜(オウヤン=チェン)
食蜂派閥のメンバーの一人。1年生時は沙派閥に所属していた。
レベル4(大能力)』の能力者で鳥類を呼び寄せ操る能力。
単純な命令であれば千羽同時に操る事が出来る。
また、鳥と視界を共有する事も可能だが、激しい乗り物酔いに襲われるため好んではいない。

  • 切斑(きりふ)恵美(めぐみ)
能力は『レベル4(大能力)』の『念動力(テレキネシス)』。
自身の能力を用いて常盤台中学に転入してきた直後の婚后光子を揶揄っていた。
大覇星祭ではバルーンハンターに参加。
敵校の男子生徒を撃破して油断していた処を隠れ潜んでいた念動力(テレキネシス)の女子生徒から不意打ちを受け撃破された。
アニメ版三期ではアニオリで上条の同級生・姫神の夢の差し替えで登場。
夢の中でバルーンハンターで撃破された際のことを思い出しながら、「ドヤ顔であんなチョンボしてほんと恥ずかしい」と後悔していたが、先輩の口囃子早鳥(こばやしさとり)に励まされていた。

  • 晨原(あさはら)夢衣(ゆい)
支倉派閥のメンバーの一人。
能力は『レベル3(強能力)』の『粒子遮蔽(ミクロシャッター)』。
粒子の往来を遮断する物質を生み出す能力で、投射された物質は黒い靄のような外見を持ち、靄に包まれると周囲の情報から完全に遮断される。
同じ支倉派閥のメンバーである五月真緋琉とは小学校時代からの友人関係。
背が高いことにコンプレックスを感じており真緋琉を小柄で可愛いと羨ましく思っている。

  • 五月(いつき)真緋琉(まひる)
支倉派閥のメンバーの一人。
ガラスやアスファルト等の珪素を操作する『レベル3(強能力者)』。
普段は大人しいが尊敬する先輩の前だと良い所を見せようと猪突猛進しがち。
同じ支倉派閥のメンバーである晨原夢衣とは小学校時代からの友人関係。
背が低いことを気にしており、夢衣を背が高くて格好いいと羨ましく思っている。

  • 潔斎雪紫(けっさいきよし)
美琴の元ルームメイト。
支倉派閥のメンバーで、美琴のルームメイトが内部寮に移動し、美琴との相部屋に空きが出たため、派閥の幹部である阿里希茶の命令で監視役として送り込まれた。
苗字は別だが実は沙派閥の長である沙淡扇の妹(同じ親の養子であり、血は繋がらない)で、支倉への情報を横流しする形で姉の復讐計画に加担している。
沙を姉として慕ってはいるが、親友の美琴や無関係の生徒を巻き込み、沙自身も失いかねない行為に対する罪悪感などで徐々に精神的に追い詰められていく。

レベルは不明だが蒸気を発生させる能力を持つ。普段は目くらましにしか使わず戦闘力が低いように振舞っているが、実際は蒸気を弾丸の様に用いたり、噴出によるジェットパンチを繰り出すなど高い戦闘能力の持ち主。

「黒子の前の美琴のルームメイト」の存在自体は『禁書目録』本編で示唆されており、黒子曰く、「前のルームメイトは裏切者だったので立ち退いてもらった(意訳)」との事だが……?

◆三年生

通称「縦ロールちゃん」。
食蜂操祈の側近で食蜂派閥のNo.2。経緯は不明だが食蜂の派閥立ち上げ以前からの友人。
能力は『レベル4(大能力)』の『天衣装着(ランペイジドレス)』。
電気で身体能力を強化する能力。
詳細は個別項目を参照。

  • 口囃子早鳥(こばやしさとり)
食蜂派閥の幹部。
能力は『レベル3(強能力)』の『念話能力(テレパス)』。
一度に沢山の相手と念話をつなぐことが出来るため、司令塔役になることがしばしば。食蜂と親しくなった最初の縁もそれだった。
虫全般が苦手で特に蜘蛛が大嫌い。

  • 阿里希茶(あさときさ)
食蜂派閥の幹部。口元に艶ぼくろがあるのが特徴。
2年生時は支倉派閥で支倉の側近格で食蜂とも張り合っていたが支倉冷理の卒業後に食蜂派閥入りしたと思われる。
本人曰く「支倉派閥の悪巧み担当」で人の良い支倉玲理に代わって、派閥の取りまとめのための裏工作や諜報活動などを行っている。
レベルは不明だが『不燃巨人(アルゴンギカント)』というアルゴンを操作して煙や蒸気を巻き込んだ空気の巨人を生み出す能力を持つ。
ちなみに好物はパンケーキ。

  • 未吹華散(みぶきかざん)
食蜂派閥の幹部。黒髪のロングヘアーのメガネっ子。ぶっちゃけ艦これの鳥海さん。
常盤台中学でも三指に入るほどの武闘家。
合気道に似た武術の使い手で、帆風潤子相手に小差ながら優勢に渡り合うほど。
赤外線を「掴む」能力を持ち自身の武術と組み合わせることで対象に触れずに技をかけることが出来る。
本人は決して認めようとしないが戦闘時以外は若干ポンコツ気味。
2年生時は支倉派閥に所属しておりそこでも支倉の側近だった。支倉冷理の卒業後に食蜂派閥入りしたと思われる。

  • 弓箭入鹿(ゆみやいるか)
常盤台中学の弓道部主将。
才人工房(クローンドリー)』第三研究室『内部進化(アイデアル)』の出身。
暗部組織『スクール』のメンバーである弓箭猟虎(ゆみやらっこ)の妹。
コミュ障の姉を支えていた影響で面倒見が良いが、ややスキンシップが過剰。無意識に相手にキスする癖がある。
帆風潤子の影響で隠れゲコラーになっており、彼女との弓道勝負で手に入れたゲコ太ポーチを大切にしている。
常に陣頭に立ち好戦的に見えるが本来は参謀ポジションを好み、権謀術数を駆使して闘わずして相手を屈服させ悦に入るタイプ。
能力は『レベル4(大能力)』の『波動使い(ヴェブコンダクター)』。
光や音など『波動的な性質を持つもの』を操る能力で、波動を収縮・増幅させる事で、攻撃に転用する事が可能。
波動の発生源が手元に有る方が能力を操作し易い為、戦闘時には大型の懐中電灯とレーザーポインターを使用する。

  • 沙淡扇(シア=タンシャン)
常盤台三大派閥の一つ沙派閥の長。
沙派閥は当時の常盤台では最大派閥を誇っており、『永代姫君(マジェスティ)』に最も近かった人物。
病弱で保健室に居る事が多いため『保健室の女帝』なる異名を持つ。

黒髪のロングヘアーのメガネっ子。食蜂を凌駕するほどの巨乳の持ち主だがノーブラ派。
パンダの人形を持ち歩いており会話の際は人形を通じて会話する。

能力は『レベル4(大能力)』の『読心能力(サイコメトリー)』。
遺物を対象にした読心能力者で情報を読み取るだけではなく、短時間であれば物理的に出力も可能。
出力された対象は生物であれば動き、声を発する。ただし、使用した物体は能力の使用後に黒い塵となって消えてしまう為、基本的に使い捨てとなる。
能力を応用して他人の能力を再現し使用する事も可能だが、再現された能力はオリジナルの能力に比べると精度が若干落ちる。

支倉派閥と水鏡派閥の派閥抗争の真の黒幕。
自派の最大派閥の維持の為に支倉冷理の海外の学会でのデモンストレーション成功による支倉派閥の伸長阻止という目的で支倉派閥と水鏡派閥の派閥抗争を演出した。
苗字は別だが実は美琴の元ルームメイトである潔斎雪紫の姉で、妹の雪紫をスパイとして支倉派閥に送り込んでいる。
その真の目的は「姉を見殺しにした常盤台中学への復讐」であり、そのために自分すらも犠牲にして様々な策を弄していく。

  • リリー
沙派閥の幹部。沙派閥の実質的なNo.2。
派閥の長である沙を「陛下」と呼ぶほど心酔しており、派閥という枠を超えて沙個人に忠誠を誓っている。
レベル・名称不明だが半径100㍍を真空にする能力を持つ。
支倉派閥と水鏡派閥の抗争の際は、食蜂操祈が裏で糸を引いているのではと考え、派閥のメンバーを引き連れ食蜂を問質すべく独断で接触を試みるも、護衛である帆風潤子に返り討ちに合った。
三年生に昇級してからは沙の命令で常盤台中学の『風紀委員(ジャッジメント)』に入った。
本名は巫莉莉(ウー=リーリー)で、リリーはイングリッシュネーム。

  • 助澤世菜(すけざわせな)
水鏡派閥のメンバーの一人で派閥の長である水鏡凪紗の側近。
レベル3(強能力)』の能力者で、カルシウムを操る能力。
サプリメントを摂取して自身の骨や歯を超強化したり、地中のカルシウムを集めて武器や防具を作り出す事が可能。
子供の頃に実家の別荘の湖でカエルが大量発生していらいカエルが大の苦手。
カエルのキャラクターも嫌い。
支倉派閥との抗争が終結した後、水鏡の能力で胸を大きくしてもらった。

  • 角坂凛奈(かくさかりんな)
水鏡派閥のメンバーの一人で派閥の長である水鏡凪紗の側近。
レベル3(強能力)』の能力者で、甲殻類の殻や昆虫の外骨格のようなキチン質の鎧を生成する能力。
戦艦並みの装甲を作り出す事も可能だが、実際にやると鎧が重くなりすぎて身動きが取れなくなる。
支倉派閥との抗争が終結した後、水鏡の能力で体脂肪を減らしてもらった。

  • 冬青(そよご)科斗(かと)
支倉派閥のメンバーの一人。
阿里希茶の下で主に作戦の立案や伝令役を務めている。
血の気の多い性格だが、派閥のメンバーが自分以上に好戦的なため、水鏡派閥との抗争では不本意ながらなだめ役に回っている。
能力は『レベル3(強能力)』の『念動力(テレキネシス)』。

  • 炎乗炭香(えんじょうすみか)
支倉派閥のメンバーの一人。
レベル3(強能力)』の能力者でひも状の織物を自在に操作する。
喧嘩っ早く暴走しやすいが、そう言う自分の性格そのものは好んでいない。
実家は地方の旧家。

◆OG・過去の生徒

  • 支倉冷理(はせくられいり)
美琴が一年生の時の三年生。
常盤台三大派閥の一つ支倉派閥の長。実家は京都にある茶道の大家。
常盤台中学の学年主席であり、能力者としても食蜂操祈と御坂美琴が入学するまではトップだったという完璧超人。
自己肯定力が非常に強く、自己嫌悪に陥っている派閥メンバーの美点をすらすら挙げ、食蜂には派閥立ち上げを勧めるなど、伯楽としてもかなりの才能を持つ。
が、最近は「最大派閥の長だった(・・・)人」「()常盤台最強」など過去の人扱いされる事が多く、地味に凹んでいる。

能力は『レベル4(大能力)』の『水素結合(ハイドロジェンステーション)』。
水素を操る能力を持ち、四つのサイクル・磁気冷凍・ペルチェ効果まで自在に操れる。
試したことは無いが、水素に水素を埋め込む事で重水素を生み出し、核融合反応(太陽エネルギーと原理は同じ)を起こす事も理論上は可能。
必殺技は物質を絶対零度まで冷却する『全般量子個体変化(フリーズチェックメイト-273)』。

美琴が一年生の時の三年生。常盤台三大派閥の一つ水鏡派閥の長。
能力は『レベル3(強能力)』の『油性操作(オイルディレクション)』。
主に人体の脂肪を増減させることができる能力。
詳細は個別項目を参照。

  • 神苑小路瑠璃懸巣(しんえんこうじるりかけす)
美琴が一年生の時の三年生。通称「ルリ先輩」。
色黒ツインテールにルーズソックスという典型的なギャル系の外見で制服も着崩しすぎていて危険な域。
教師も手を焼くほどの自由人で、魔の自動販売機に1万円札を呑まれた美琴に自販機蹴りの技を伝授した人物。
美琴とは気が合うのか放課後は大抵二人で行動している。
実は黒子の前任者で常盤台中学の『風紀委員(ジャッジメント)』を務めており、各派閥からも一目置かれている。
こう見えて南欧に在る架空の国家「プラチナエリア公国」の第一公女。れっきとした「お姫様」で、名前も通称名。

能力は『レベル4(大能力)』の『匿名寄付(ギフテッド)』。
他人に強化バフを付与する能力で、バリアーを張って銃弾を弾いたり、筋力を強化してビルを飛び越えたり、あえて敵を強化して強くなりすぎた能力で振り回したりも可能。
ただし、自己バフは不可の為、戦闘時は主に体術で対応する。体術の腕前もかなりのもので対能力者特殊部隊と単騎で渡り合う実力の持ち主。

  • 安賭蜴吹禾(やすとばすいか)
美琴が一年生の時の三年生。支倉派閥のメンバーの一人。
派閥のメンバーからも「狂犬」と言われるほどの武闘派で、水鏡派閥との抗争の際は、単身水鏡凪紗を襲撃するも返り討ちに合ってしまった。
派閥の長である支倉冷理に心酔しているが、派閥のメンバーからは若干孤立気味で、本人もその事を気にしている。
ちなみに在学生の中では一番の長身。

両手で触れている物体の支点と作用点を自在に変化させる『レベル3(強能力)』の能力を持ち、戦闘の際は鎖分銅を使用する。
単独で敵の『レベル3(強能力者)』2人を圧倒するなど戦闘能力は高い。

  • 天乃綾音(あまのあやね)
美琴が一年生の時の三年生。支倉派閥のメンバーの一人。
能力は『レベル4(大能力)』の『気圧操作(エアプレッシャー)』。
気圧を操り壁に張り付いたり真空波で遠くにいる敵を切り裂く事が可能。
以前から『レベル5(超能力者)』の実力を知りたがっており、美琴が派閥抗争に介入した際に単身決闘を挑んだ。


  • 潤井葵花(うるいきか)
美琴が一年生の時の三年生。水鏡派閥のメンバーの一人。
レベル4(大能力)』の能力者で、天然ゴムを生成し操る能力。
水鏡派閥のなかでも強気な発言が目立ち、支倉派閥との抗争にも積極的。
以前は自分で派閥を立ち上げる事も考えていたが美容整形目的で水鏡派閥入りした。

  • 朝倉(あさくら)オリビア萌亜(もあ)
美琴が一年生の時の三年生。水鏡派閥のメンバーの一人。
体表の角質を変化させる『レベル3(強能力者)』。
能力を使用するとまるで悪魔のような角とカギ爪が形成される。
自身の容姿に不満はないが、友達付き合いで水鏡派閥に入った。
雑誌では「角爪」と呼ばれていたが単行本化の際に苗字が変更された。

  • 花山院(かざんいん)つかさ
美琴が一年生の時の三年生。水鏡派閥のメンバーの一人。
名家の出身で、成り上がり者の平民が常盤台中学に入学する事を快く思っていない。
美術部に所属しており、その筋では将来有望な若手彫刻家として知られている。
レベル4(大能力)』の能力者で圧縮空気で対象を自在に切断・研磨・締め付ける能力を持つ。出力は並だが精密さは巧緻を極める。

  • 林麗華(リン=レイファ)
美琴が一年生の時の三年生。沙派閥のメンバーの一人。
レベル4(大能力)』の能力者で、植物の成長速度を操る能力。
奥の手として大量の花粉を生産させ砂嵐ならぬ花粉嵐を巻き起こす事が出来るが、
嵐の中心に自分が居る事が条件のため使用の際はガスマスクが必須。

  • 武林(たけばやし)夜宵(やよい)
かつて永代姫君確実と言われた生徒。
人海戦術で永代姫君を生み出すべく、武林家の多数の養子として常盤台に送り込まれていた(沙や潔斎もその一人)。
しかし、派閥員のために企業に殴り込みをかけ、大きな被害を出して逮捕された。
そのことで現在は常盤台の在学記録も抹消され、少年院内で自殺してしまったとされている。
永代姫君になるべく送り込まれていたのは確かであるものの、派閥員には情が湧いていたのでは?と推測されている。
沙の行動の動機はどうやら「姉」である彼女にあるようだが・・・?

  • 女貞木小路楓(いぼたのきこうじかえで)
『暗部共棲』に登場。
ルール無用の地下格闘技「コロシアム」を運営する組織「アイテム」を率いる少女。
美琴が一年生の時の先輩に当たるらしいのだが学年は不明。
性格は外道そのもの。死の匂いを感じる人や物を好み、選手の命を自らが金を稼ぐ道具としか思っていない。
一方で暗部に堕ちた理由が「学園の窮屈な環境に嫌気がさした」というものであり、ある意味では常盤台の教育の犠牲者といえる。
稼いだ150億円の大金を巡り、麦野沈利率いるもう一つの「アイテム」と激突した。
能力は『レベル4(大能力)』の『殺傷圧撃(キラープレス)』。
手をかざす事で圧力を生み出して放つ事ができる。
単純な攻撃だけでなく、圧力の流れによって電撃や光線といった攻撃を逸らしたり、微弱な圧力を生み出す事によって無意識に人の行動を操る事ができる応用性の高い能力。

◆職員

常盤台中学校の学生寮の寮監。
詳細は個別項目を参照。

  • 綿辺(わたなべ)
常盤台中学校の教師。

  • 理事長
学園都市の頂点に立つ12人の統括理事の一人で海原光貴の祖母。
学園都市統括理事会には老化恐怖症の女が二人居り各々の方法で若さを競っているらしく、その内の一人が彼女。
食蜂操祈との取引で『才人工房(クローンドリー)』の被験者の子供達を常盤台中学に入学させた。


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最終更新:2025年07月18日 03:12

*1 「とある魔術の禁書目録Ⅲ Vol.1」初回仕様版特典の書き下ろし小説。外典書庫4巻にて再録。

*2 アニメ版では転入時期が新年度に変更されており、1期から登場する

*3 入学当初の黒子も道に迷っていたので単純に常盤台の敷地が複雑なのも理由の1つではあるが