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ぐうたら感謝の日(ドラえもん)

登録日:2023/06/02 Fri 07:36:00
更新日:2026/06/09 Tue 08:39:37
所要時間:約 15 分で読めます




『ぐうたら感謝の日』は、漫画ドラえもん』のエピソード『ぐうたらの日』に登場する祝日の名称である。




【概要】

日付 6月2日
制定 1975年6月1日
廃止 1975年6月2日

のび太ひみつ道具『日本標準カレンダー』(後述)で制定した国民の祝日。

名称は「勤労感謝の日」にちなんだもので「法律により全国民の労働を禁じる」という趣旨。だが、祝日を制定した理由自体、単に「6月に国民の祝日がないから欲しい」というもので、この趣旨はドラえもんに内容を尋ねられたのび太が即興で考えた後付け。

日付にも深い意味はなく、たまたま制定日(6月1日)の翌日を休日にしたというだけである*1

なお、労働行為をした場合の罰則は不明。


廃止に至った理由

国民は皆「ぐうたら精神」を尊重。仕事はもちろん一切の「活動」も「ぐうたら」に反する行為と見なされ、各々が自宅で何もせずダラダラと過ごす時間を満喫。


作中ではジャイアンがのび太から魚を奪うために彼の体に火を点けるといった蛮行を働いた際、被害者ののび太はジャイアンを泥棒および放火犯として交番へ駆け込むが、休業につき泣き寝入りを余儀なくされた。
治安維持や国防に関わる組織が全国的に機能しない状況や食事の供給が困難な状況を鑑みるに、日本各地でこのような事件が多発していてもおかしくはない。

また、事件や事故のみならず自然災害の発生にも一切対応ができないことになる。
事故を含む傷病者が発生した場合でも、救急活動や医療機関による治療が行われないことになるため、多くの人命が犠牲になりかねない。
また、電気・水道・ガス等ライフラインの安定供給も保証されなくなる。
日常生活における大小のトラブルはおろか、社会全体の治安を脅かしかねない犯罪や災害を前にして各組織が機能しないとなると、その損害は計り知れないものとなるだろう。

このように、場合によっては全く「ぐうたら」どころではない、恐怖の一日と化す可能性が非常に高い。

散々な思いをしたのび太は、同日お昼頃に「ぐうたら感謝の日」の廃止を決定した。
そもそも変な設定を付けずにただの休日にしておくだけで済んだのだが……


【日本標準カレンダー】

「ぐうたらの日」を制定する際に使用したひみつ道具。

見た目は普通の月めくりカレンダー。日の丸型のシール*2を任意の日付に貼り付けると該当日を「国民の祝日」に制定することができる。
剥がすとすぐに元の平日に戻るが、全国民が休日のつもりで過ごしている最中に突然戻すと社会的な混乱を招くおそれがある。
また、祝日の名称や内容を記入することで、その祝日の祝い方や過ごし方の決まりなども設定できる。
このカレンダーで制定された祝日の行事は全国民の義務とされ、少なくとものび太の周囲の人物は皆カレンダーの内容を遵守していた。

既存の祝日を別の祝日に変更、あるいは掛け合わせたりできるかは不明。

日本の法律や社会全体に強い影響力を与えることから、祝日関連に範囲を限定した『ポータブル国会』的ひみつ道具といえる。


【原作】

小学五年生』1975年6月号に掲載され、てんとう虫コミックス14巻および『藤子・F・不二雄大全集』4巻に収録されている。
雑誌掲載時は無題だったが、てんとう虫コミックス収録時に『ぐうたらの日』とタイトルが付けられた。


【アニメ版】

これまでに大山版で1回、わさドラ版で2回アニメ化されている。
また、2014年6月13日に放映されたわさドラ版エピソード「たけしのズンドコ節」では、当エピソードをジャイアンの誕生日に合わせてアレンジされたと思われる内容となっている。*3

◇大山版「ぐうたら感謝の日」

1994年6月3日に放送された。
DVD「ドラえもんテレビ版スペシャル特大号 夏の5」に収録。


◇わさドラ版1回目「ぐうたらの日」

2006年6月9日に放送された。初放送時は「6月に祝日を作ろう!!」という煽り文がついていた。
DVD「NEW TV版 ドラえもん」vol.161に収録。


◇わさドラ版2回目「ぐうたら感謝の日」

2023年5月27日に放送された。「ぐうたら感謝の日」の日付は原作通り2日*4に。


【余談】

◇小学校の休日について

原作連載時の当時の1975年は、公立小中学校および高校は土曜日にも授業があった。
その後1992年9月から毎月第2土曜日のみ休日、1995年度からは第4土曜日も休日となり隔週、2002年度からは完全週休2日制となった。
そのため、わさドラ版では冒頭ののび太の台詞も「日曜のほか…」から「土日のほか…」に変更されている。
なお、学校週5日制導入に関する動向は地域によって異なる他、近年では学力向上などをねらい土曜授業を復活させている学校も一部存在する。


◇6月の休日について

6月といえばこれまでに国民の祝日が一度も制定されたことのない月だが、1993年6月9日には皇太子・徳仁親王の結婚の儀に伴い特別に休日となったことがある。これは、「皇太子徳仁親王の結婚の儀の行われる日を休日とする法律」に基づき、皇室の慶事がある日は当年に限り祝日とする特例が適用されたためである。
また、以下のように特例で6月に休日を制定している地域もある。

「ぐうたら感謝の日」と同じ毎年6月2日は、「開港記念日」という記念日であり、横浜市内の市立小・中・高等学校は休校になる(私立・国立・県立は対象外)。この日は横浜開港資料館、横浜市歴史博物館などの施設が来館者全員入館無料となる他、高校生以下は動物園やスポーツ施設などの公共施設の入場も無料となる。
ちなみに記念日には設定されてはいないが、6月2日は日本史最大の裏切り事件があった日であり、裏切りの日とも言われる事も。

毎年6月15日(ジャイアンの誕生日と同日)は、千葉県が1984年に制定した「千葉県民の日」という記念日である。県内の公立学校が休校となる他、こちらも県内の施設入場料が無料または割引となるなど嬉しい特典付き。


◇実在する(?)「ぐうたら感謝の日」

ユダヤ教キリスト教イスラム教においては「働いてはいけない日」として「安息日」*5*6が存在する。

「労働禁止」という特徴が「ぐうたら感謝の日」と似ているが、ただ何もしないでだらける日というわけではなく、神様に礼拝を捧げるために一日を過ごすのが安息日の目的とされている。

特にユダヤ教における安息日は、熱心な信者の間では強く神聖視されており、厳格な戒律が敷かれている。

ユダヤ教の安息日は、金曜日の日没から土曜日の日没まで。
市民生活にユダヤ教が強く根付いているイスラエルでは、安息日の間は大半の商店が閉店する。当初は「仕事を休み礼拝を行いましょう」という戒律が基本だったが、時代の変化に伴い「公共交通機関の使用」や「火気・電化製品・自動車の使用」も禁じられるようになった。「エレベーターのボタンを押す」程度の操作もNGだし、当然スマホも触ってはいけない。
家事も禁止されるため、土曜日分の食事の支度は金曜の日没前までに行うことになっている。
そのため、ユダヤ教エリアで導入されている電化製品には近年「安息日モード」なる機能を搭載しているものがほとんど。

なお、さすがに警察・消防・救急医療・軍事は対象外なのでご安心ください。

また、サントリー『BOSS』のCMで宇宙人ジョーンズシリーズの一つに労働禁止のスイッチを押されて地球人が労働を禁止される話がある。



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最終更新:2026年06月09日 08:39

*1 なお、1975年6月2日は月曜日であるため、日曜日と合わせて2連休となる。

*2 雑誌掲載時のみ『休日シール』という名称があった。

*3 のび太が6月に休日が無いことを悔やむシーンが学校内に変わった他、その事についてジャイアンも賛同している。その後は6月13日(金)を「昼寝の日」に一時的に変えた他、ジャイアンが明後日の15日(日)を「ジャイアンの日」にした。なお、それに伴う振替休日が発生する事は無い模様。

*4 2023年は金曜日。

*5 ヘブライ語で「休む」を意味する「シャバット」の訳。

*6 読みは「あんそくにち」「あんそくび」「あんそくじつ」など統一されていない。