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ポータブル国会(ドラえもん)

登録日:2019/12/17 Tue 18:26:00
更新日:2026/08/10 Mon 18:46:36
所要時間:約 5 分で読んでよい





「ポータブル国会」とは、漫画ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。
初登場回はてんとう虫コミックス15巻収録の「ポータブル国会」*1


【概要】

名前の通り、国会議事堂のミニチュア模型のようなひみつ道具。

上部にポストのような投函口とレバーが設けられており、
法案袋と呼ばれる封筒に封書した望みの法案を入れると、日本中でその法律が施行される。
これは「物の値段を下げる」「漢字の読み方を変える」といった無茶な法案すら通すことも可能。
可決された法案は問答無用で社会全体に影響を与え、なおかつ即効性があり国民は変化に対して一切疑問を抱くことはない。
自分の願望を実現させられるひみつ道具という意味では、「もしもボックス」にも近い効果を持つ非常に夢のある代物。

ただし、あまりに利己的な法案ばかり入れすぎた場合は、「カイサン」という音を立てて破裂してしまう。これで「解散」という言葉を知った方も多いのでは?
なお、これで作られた法律は、例え普段から民法を無視して恐喝、強盗を繰り返している相手でも律儀に守る。
(のび太が入れようとした残りの法案には、コマの都合で見切れているが、少なくとも「宿題」「税金」に関する2つがある。十中八九ロクでもないものだろうが…)

のぶドラ版(1回目)では「カイサン」の音を立てずにそのまま破裂し、のぶドラ版のオリジナル話「祝祭日をふやそう」では議員の騒ぎ声の後に「カイサンダ!」と叫んで破裂した。のぶドラ版(2回目)では「ミニミニ国会」の名前に変更されているが、特に効果などの差異は存在していない。
わさドラ版では機能の差異はほとんどないが、ポータブル国会が破裂した際、「キョーコーサイケツ(強行採決)!キョーコーサイケツ、ハンターイ!」の声を出した後、「カイサーン!カイサーン!」の声と共に破裂し、その威力はのび太の部屋がめちゃくちゃになるほどだった。
ちなみにポータブル国会が破裂した後、法案が取り消されるかどうかは不明だが、大山版のオリジナル話「祝祭日をふやそう」ではポータブル国会が破裂した場合はそれまで可決された法案が無効になるという仕様になっている。


【主な使用例】

  • 正月の間だけ運賃を値下げする法案
お正月、北海道に住む親戚のおばさんが鉄道運賃の値上げより来られなくなってしまったため、お年玉の集まりが悪いことを嘆いたのび太を見かねたドラえもんが使用。(当時のJRは国鉄で、その運賃は「国有鉄道運賃法」という法律で定められ、変更には国会での改正が必要だった)
するとさっそく、おばさんから運賃が下がったので当初の予定通り遊びに来るとの連絡が入った。

  • お年玉はひとり一万円以上子どもにやる法案
道具の効果に味を占めたのび太に対し、ドラえもんはあまり無茶な使い方をしないようにと釘を刺すが、のび太は「日本中の子どものためになる」という名目で反論。
ドラえもんもこの言葉に「お正月だから特別」ということで納得し、法案を入れた。

これによりパパからお年玉(既にもらっている額と一万円の差額)をもらうことができ、
ドラえもんは(さっきまでの慎重ぶりが嘘のように)大喜びでどら焼きを買いに行ってしまった。

  • 子どもにしごとをさせてはならない法案
ママに庭掃除をさせられたことに不満を持ったのび太が使用。
それまで怒っていたママも「掃除は自分がやる」と引き下がっていった。

  • きょうだけ物のねだんを十分の一にする法案
もらったお年玉だけでは欲しい物が全て手に入らないことから、「物価が高すぎる」と考えたのび太が使用。
(ハイパーインフレ待ったなしである。緊急の会議だ!!関連大臣を集めろ!!

当然ながら物の値段が90%引きになったことで店にはお客が詰めかけ、のび太が商店街に辿り着く前にすべての品物は売り切れてしまった。

  • 太と犬の字をとりかえる法案
同級生の「犬山三郎」君に出した年賀状の宛名が「太山三郎」に、差出人の名前が「野比のび犬」になっていたことを
ジャイアンからバカにされ、赤っ恥をかいたのび太が使用。

犬山くんの父親の氏名は「犬山太郎」だったが、この法律を受けて家の表札は「太山犬郎」に変更され、
のび太…改めのび犬は自分の間違いを誤魔化すことに成功した。

  • ゲームをするならかならずのび犬に勝たせる法案
  • のび犬のたん生日を国民の祝日とする法案
  • のび犬をバカにしたものは死刑*2とする法案
考えなしの法律を乱発したせいで自分の得になるどころか損を増やす結果になり、
のび太は「もう国民のことなど考えない!」と明らかに自分に都合の良い法案を通そうとする。

しかし...

ガー

カイサン

防衛機能によってポータブル国会は爆発してしまった。
これにより、あえなくのび犬…のび太の独裁政治は幕を下ろしたのであった。




【アニメ版】

本エピソードは大山版で2回、わさドラ版で1回アニメ化されている。
この他、大山版ではポータブル国会をメインとしたオリジナルの話 「祝祭日をふやそう」 も1980年5月7日に放送されている。

○大山版「ポータブル国会」
帯番組時代の1979年10月12日に放送された。
DVD「ドラえもん タイムマシンBOX 1979」に収録。

○大山版(2回目)「ミニミニ国会」
1998年1月9日に放送された。
現在、ソフト化はされていない。

○わさドラ版「ポータブル国会」
2014年10月14日に放送された。
放送の少し前に消費税が引き上げられた事になぞらえ、おばさんが来れない理由は「増税の影響」というタイムリーなものになっている。元のシーンからして時事ネタなので、現代風にアレンジしたのだろう。そのため、最初にポータブル国会に入れた法案は「来週だけ消費税をナシにする法案」となっている。
原作にはない出木杉の登場シーンがあるが、台詞は一言もない。
「NEW TV版 ドラえもんVol.99」に収録。


【余談】

  • 冒頭の(電車の)運賃は、雑誌掲載時および初期のてんとう虫コミックスでは「 国鉄 運賃」表記であった。
    本作発表直前の1976年11月に日本国有鉄道(国鉄)は5割もの大幅値上げを実施しており、大幅値上げを恨めしく思っていた日本国民は多かったと思われる。
    もちろん、国民への意地悪で値上げしたのではなく、新幹線や新線の建設、車両の増備などで支出が増える一方、インフレが進行してもなかなか国会議員が値上げを認めなかったせいで、国鉄財政が大幅に悪化していたのである。
    で、やっと値上げが可能になった時には、今までの分を取り戻そうと大幅値上げになったことから、長距離客が大量に国鉄から離れてしまい更に財政が悪化。その後も数度の値上げを図ったが再建は無理と判断され、1987年の国鉄分割民営化(=JR発足)へと繋がることとなる。
    なお「国会が値上げ法案を可決した」というのは、国鉄の運賃・料金を定めていた「国有鉄道運賃法」を改正した事を意味するが、この法律は民営化により廃止された。
    現在では鉄道運賃は「上限認可制」となり、鉄道会社の申請した運賃を国土交通省が認可する仕組みとなったため、国会の出る幕は(消費税など間接的なものを除けば)ないが、これに関しては話の根幹に関わってしまうためか修正されていない。

もうwiki籠りのことなど考えない!ぼくに都合のいい追記、修正ばかりしてやるぞ!
「追記する時は前に書いたことと矛盾してもよい」
「修正するときは正しい情報を消して嘘を書き込んでもよい」
「コメントアウトなら馴れ合いをしてもよい」
「建て逃げを見逃してもよい」
ガー
カイサン

あまりむちゃしたら、自動的にスレマゲドンする装置がついてるんだ。


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最終更新:2026年08月10日 18:46

*1 初出は「小学六年生」1977年1月号

*2 時代の流れから、大山版の2回目(ミニミニ国会)では「給食抜き」、わさドラ版では「げんこつ百発」となっている。