スマートフォン

登録日:2023/05/16 Tue 11:27:00
更新日:2025/01/27 Mon 00:13:03
所要時間:約 17 分で読めます




スマートフォンとは、携帯電話の一種である。
日本語では「スマホ」と略される事も多い。なんで「スマフォ(・・)」じゃないのさ
決して和製英語ではなく、英語でも“smartphone”と表記される通りそのまんま英語でも通じる。直訳すると「賢い電話」。


歴史


1990年代に個人情報端末(PDA, personal digital assistant)と言う物が誕生した。
分かりにくい人は「持ち運べる超簡易版ノートパソコン」と思えばOK。
これに電話機能を付けたのが「スマートフォン」であり、日本ではウィルコム(現・ワイモバイル)が2005年12月に発売した「W-ZERO3」が初のスマートフォンだとされている。
この頃は今以上に“ポケットコンピューター”と言う雰囲気で、画面の下部にはスライドして使う物理的なキーボードが付いていた。
そのため利用者層としてはビジネスパーソン向けで、令和の現代みたいな一般的な物でなかった。

転機が訪れたのは2007年。
アメリカのApple社は、iPodの機能を併せ持ち「直感的な操作体系を実現する」ために、全面タッチパネルを採用したスマートフォン『iPhone』を発表した。
タッチパネルを搭載し、従来型とは違って縦向きではなく横向きでも使用することができることから、アプリケーション開発の自由度が大幅に向上することになった。

こうした新機軸が評価され、他社もiPhone方式への転換が進んでいき、現在の主流の形に落ち着いた。
この『iPhone』の登場は21世紀を代表する技術革命の1つの出来事として、後世にも語り継がれるであろう。


特徴


OS

2024年現在の主流は、Googleの『Android』と、iPhoneに搭載されている『iOS』である。
両者の詳しい特徴についてはリンク先を参照。
お亡くなりになった物としては『Blackberry』『Windows Phone』『Firefox OS』など。

PCと同様にOSが時折更新される。Android機は各機種の発売から2~3年程度、iPhoneは最大6年程度行われる。

出来る事

黎明期からの簡易版PCとしての役割があるので、内容問わずファイルの閲覧は基本的に可能。編集も簡単な物なら出来る。
やろうと思えばBluetoothやUSBでキーボードやマウスを接続し、ほぼPC同然の操作も出来ちゃったりする。
一見ロマンの領域だが、移動先などで少しまとまった入力などをしたい、だがノーパソのような本格的なものを持ち歩くのは億劫……という場合なんかはすこぶる便利。

ウェブブラウザが搭載されているのでインターネットを通じたサービスも基本的に使用可能である。このアニヲタWikiの編集ももちろん可。
またアプリケーション(アプリ)を入れて自由に機能を拡充することができるので、使い方も無限の可能性を秘めている。

画面の大きさやOSの都合上、PCと比べると並行作業には向いておらず作業自体の質も劣りがちだが、小型以外にも以下のような独自の強みがある。
  • 位置情報サービスが搭載されているので地図が使いやすい。現在地から目的地の経路を示すことも可能。
  • 決済機能がある物は町中での買い物や公共交通の利用に使え、財布代わりとなる。
  • テザリング機能により、ノートパソコンなどの別の端末をスマートフォンを介してインターネットに接続できる。

スマホ特有の欠点(一部はスマートデバイスにも共通)

  • 仕方ないが手のひらサイズの液晶は一長一短。大画面とされるモデルでも精々7インチ程度なので、手軽に持ち運びやすい分文字は読みにくくなったりする。
  • 入力の大半がタッチパネル頼み。押す感覚がしないことや誤タップなどには嫌でも慣れる必要がある。マウスやキーボードを接続することもできるものの、殊更画面が小さく感じてしまう。
  • PCのように内蔵CPUクーラーなんて付けられないので*1、発熱対策は自然放熱のみ。夏場にゲームや高画質の動画撮影などをすると30分もしないうちに高温警告と共にアプリを強制終了させられることも日常茶飯事。
  • PCでは簡単にできる作業がスマホでは難しいものも多かったりする。長文の編集やWebページが前触れもなく崩れたりとか。ネットワーク設定があまり弄くれないのも地味に不便。

外観

ボタンは基本的に電源と音量調節以外存在しない。
昔のiPhoneでは画面下部にホームボタンが、Android機では同じく画面下部に物理ボタンを搭載する物もあったが、2024年現在は廃れている。

機種次第ではここに標準的なステレオイヤホンジャックを備え、有線イヤホンが使えることもあるが、薄型化が進み、Bluetoothイヤホンの普及が進んだ近年では省かれるケースも多い。*2

SoC

チップセットはPCと同じくスマートフォンの性能を決める上で重要な要素である。
PCではIntel CoreシリーズやAMD Ryzenなどが有名だが、スマートフォンでは現在以下の2社がメジャーとなっている。また一部のメーカーでは自社開発したチップセットを搭載するケースも見られる。
PCと違ってスマホはサイズ的な限界もあり、様々な機能を制御する部品を非常にコンパクトに纏めなければならないため、CPUにGPUやモバイルネットワーク接続機能などスマホに必要な機能を一通りくっつけた「SoC」(System on Chip)というパッケージ単位で開発される。
PC以上にチップセットの性能バランスの善し悪しが処理能力の如何に直結してくると言える。

  • Qualcomm(クアルコム)
モバイル業界ではトップシェアを誇る、アメリカの半導体企業。
チップの設計のみ自社で行い、生産を他社に委託する形式を取っている(このような企業を「ファブレス企業」と言う)。
Snapdragon(スナップドラゴン)シリーズ」の開発・販売元であり、この会社のCPUのベンチマークスコアはその年のスマホのスペックを占う上で一つの基準となる。

Snapdragonシリーズは型式名に付く数字によってスペックのランクが異なる。具体的には、
◇400番台/4シリーズ: エントリー~ミドル程度の格安スマホ向け
◇600番台/6シリーズ: ミドル~ミドルハイ程度
◇700番台/7シリーズ: ミドルハイ~準ハイエンド
◇800番台/8シリーズ: ハイエンド帯の高級機仕様
と位置づけられる。
近年では6シリーズと7シリーズの間にミドル機種向けの『7sシリーズ』が登場したり更に細分化されつつある。一見7シリーズと同等のグレード感はあるが600番台~6シリーズに産毛が生えた程度の性能。

大多数のアプリはこのSnapdragon上で動作させることを念頭に置いて開発されるため、他社製のチップセットとの相性が悪いアプリも散見される。

  • MediaTek(メディアテック)
スマホ業界においてQualcommに次ぐシェア率を誇る、台湾の半導体企業。こちらもファブレス企業。
どちらかというとQualcommよりも廉価なモデルを中心に展開する会社で、昔は安かろう悪かろうでとにかく安価に大量供給できるプラットフォームとしてのイメージが強かったが、2024年現在では価格の割にカタログスペックが高い傾向にある。
かつてはマイナーメーカーの格安系スマホやミドルレンジ系ハイコスパスマホでの採用ケースが目立ったが、2020年代に入ってからは有力なスマホメーカーのハイエンドでも使用され始めている。

現在の主力製品は、ミドル~ハイエンド帯の5G対応スマートフォンまでを広くカバーする「Dimensityシリーズ」。
また、5G機能を持たないことで格安路線を突き進む「Helioシリーズ」もある。

  • その他
それ以外で比較的目にしやすいものといえば、
◇中華系格安スマホやタブレットなどにも採用される「UNISOC」
◇Galaxyシリーズを擁するSAMSUNGが独自開発する「Exynos」
┗その派生で、GoogleのPixelシリーズで使用される「Tensor」
◇在りし日のHUAWEIの象徴だった「Kirin」シリーズ
などだろうか。
また、iPhoneには伝統的に自社開発した「Bionic」シリーズのチップセットが搭載されている。

カメラ

目玉要素として各社しのぎを削って強化合戦が行われている。
背面カメラと前面カメラの2つを搭載する。

背面カメラは撮影をするためのカメラ。
大は小を兼ねると言う理由なのか、最近はレンズが巨大化する傾向にある。
この点に関してはもう画質は十分で、これ以上スマホが重量化するのは嫌だからつーかカメラなんぞいいから電池持ちの方を優先して改善して欲しいので控えて欲しいとの意見も一部では出ている。
また、望遠用や広角用などの複数のレンズを搭載するのも一般化している。
これは厚みの関係から光学ズームができず、ズームしていくと画質の低下が避けられないための処置。

現在では、下手なコンパクトデジタルカメラ顔負けの性能の物がザラにあり、簡易的な画像編集機能が付いていたり、画像編集アプリも多数配信されている。
RAWデータでの保存が可能な機種もあれば、本格的な画像編集も可能である。
したがって、趣味でカメラを持つ人やプロフォトグラファーでも無ければスマホで充分と言われることも多い。

前面カメラは元々ビデオ通話への対応のために搭載されたが、証明写真機やプリント俱楽部(プリクラ)みたいに撮影者が自身の顔を見ながら撮影できるので「自撮り」と言う文化を生んだ。
ただ、画質自体は背面カメラに比べると劣るので、ソフトウェアによる補正で短所を補っている。
近年は契約の際の本人確認や、PCと連動させて簡易Webカメラとして活用されることも。

ディスプレイ

かつては液晶だったが最近は有機ELが主流。これは有機ELの方が省電力だからだが、おかげで黒が一番自然に見える様になり、アニメも美しく楽しめるようになった。*3
現在は動画・ゲーミング需要の高まりで、90Hzや120Hzといった高リフレッシュレート駆動(動画がより滑らかに)に力が注がれている。
形状は2024年現在、16:9の動画をノッチやエッジの曲面に被せずに表示できるように、16:9より縦に伸ばした20:9程度の縦長が主流。

初期はそこまで大きくなかったが、こうした需要の高まりで年々大型化している。
例として、iPhoneの黎明期では対角3.5インチ、4.3インチもあれば大画面扱いされていたものが、2024年現在は6.5~7インチ台にまでなっている。
とはいえ日本では日本語入力が片手でも出来るのと、重くなるのを嫌がって小型の物を好む層もいる。
しかし、小型機は「要望は多いのに数が出ない」というジレンマに陥っており、iPhoneの小型機シリーズであるiPhone miniも2世代で終了している。
Android陣営も幅70mm以下というモデルはほとんど存在しない。
さらに日本国外では両手持ちQWERTY入力が主流なので、軽量化はともかく小型機の需要はほとんどないとされている。

逆に大きくするという発想は古くからあり、2010年代には大画面を謳ったファブレット*4なる物も発売されていた。画面も(当時としては)大型な5インチ台後半の物が主流だった。
その大きさを生かしGalaxy Noteに代表されるようにスタイラスペンを搭載している物も。
普通のスマートフォンが大型化した2020年代現在はあえてファブレットを謳う端末はなくなったが、その精神は開けば7インチ台になる折り畳み式に引き継がれている。

iPhoneでは前面カメラ以外の部分を画面領域にする「ノッチ」を採用し、当初はAndroid勢も追従していた。
しかしAndroid勢は見栄え重視でApple以上にノッチの小型化を進め、ついに前面カメラを画面内に埋め込むまでに至っている。*5

生体認証

スマートフォンでは指紋認証と顔認証が主に使われる。
Android機は指紋認証と顔認証の両対応が主流。指紋認証の手法は「独立した指紋センサーを前か後に配置」「電源ボタン兼用」「画面内に埋め込む」とメーカーによってバラバラ。
iPhoneはかつては指紋認証だったが、現在は顔認証のみが主流であり、指紋認証は2024年の現行機種では「iPhone SE」系列以外使えない。

電池

大画面に情報を表示しながらGPSや4G/5G/Wi-Fiといった高速通信などを並行するのがメインになりがちなスマートフォンは、その性質上電池食い虫である。
省電力設計にもできなくはないのだが、そうすると性能が下がってしまうので根本的な改善とは言い難く*6、モバイルバッテリーを持ち運ぶ人も多くいる。
ポケモンGOが配信開始された時は、モバイルバッテリーの需要も爆発的に高まり各地で品薄になったのは記憶に新しいだろう。

近年はSoCとOSの進化、電池容量の増加でだいぶマシにはなってきており、黎明期のスマホによくある「一晩置いただけで何十パーセントも電池が減ってる」「1~2時間動画を観ただけで電池残量警告」といった世紀末な事態は起こらなくなった。
それでもなお、それ以上に更なる大容量&高速通信規格の台頭や前述のカメラやディスプレイ、その他アプリ側の高性能化に伴って電力消費が増えつつあること、ハイエンド級のSoCを搭載したスマホだとSoCによる電力消費も馬鹿にならず、依然として難しい課題となっている。
「ならそれを見越して大容量の電池を積めよ」と思うだろうが、
  • 昔より技術が進んでるとはいえ、未だに大容量の電池はかなりの重量と体積を占める
  • でかい電池だと使用に伴う発熱もそれだけ大きくなり、冷却機構も大型にしないといけない
  • SoCなどの部品からの発熱の対応も、限られたスペースで並行せねばならない
という制限があるせいで、肝心要の携帯性を保つためには電池容量が頭打ちになってしまう。2024年現在ではハイエンド&電池長持ちと言われてる機種でも精々5000mAh程度が精いっぱい。
確かに10000~20000mAh級の特大バッテリー搭載を売りにしたものもあるが、かなりの大型(というか分厚い)で重く扱いやすいとは言い難く、発熱による故障なども多いため主流になるほどの人気は獲得出来ず、一部の中華メーカーが細々と出している程度に留まっている。

他にも、電池交換が(ほぼ)できない点も課題。
スマホに搭載されている『リチウムイオン電池』は、充放電をだいたい300回繰り返すと寿命を迎えてしまう。*7
使用頻度によってまちまちだが目安として2年程度、ハードに充電を繰り返していると1年くらいで寿命を迎えてしまう。バッテリーの性質を理解し、適切な充電習慣(20%で充電を始め、80%まで来たらやめる、など)を心がけるなどした場合でも精々3年…4年もてば上々である。
こうなるとバッテリーの電圧が不安定になってすぐ充電が無くなったり十分な残量がある筈なのにいきなり電源が切れたり、中の電解液の劣化により多量のガスがバッテリー内に充満して膨張したり(所謂『妊娠』『ハマグリ現象』)してとても危険であり、速やかに新しい機種に変えるか電池の交換が必要。

スマホ黎明期にはユーザーが手軽に電池を交換できる機種も多かったが、今は内部構造の複雑化や無線の技適や法令の関係で、認定された業者以外では交換どころか分解自体出来なくなっている。
基本的にメーカーに送付して交換してもらうことになるが、遠方に送る場合短くない期間を要したり初期化に同意しなければならなかったり、かなり不便。
iPhoneなら町中のApple修理業者の店などでお買い物がてら電池交換が出来たりするが、Androidの場合は中々そうもいかない。
最近ではAndroid機の修理も可能な業者も増えてきたが、有名なXperiaやAQUOS、Galaxyシリーズなどならともかく、知名度の低いスマホだと分解のノウハウが無いため断られたり、可能であっても部品の取り寄せで長く待たされたりと、多種多彩なAndroidデバイスへの門戸は2024年現在においても広いとは言い難い。

自分で交換しようにも、まずバッテリー自体が一般ユーザーの手に渡る事を想定しておらず、Amazonにあればラッキーな方で、ほとんどの場合は海外の通販サイトをトラブル覚悟で利用せざるを得ない。
バッテリー自体も、出処の怪しい純正品や非純正のバッテリーばかりであり、安全面や性能などに不安が残る物も多い。
バッテリーを入手できても技適の基準で素人がそう簡単に交換出来ない構造にされており、専用のドライバーやピック、ヒートガンといった器具が必要。
目に見えるネジを取ればパカっと蓋が取れるような単純なものはほぼ無く、ディスプレイにヒートガンの熱風を当てて本体との接着を弱めながらピックを挿しこみ、慎重に開けなければならない機種が大半を占める。当然少しでも力加減や温風の当て具合を誤ればディスプレイはその場で「ごりん終」。
開けられたからと勢い余ってディスプレイと基板を繋ぐケーブルを引きちぎってお釈迦になったり、ようやくバッテリーにご対面できたと思えば接続がよりにもよって半田付けだったり、バッテリー自体が強力な粘着テープでくっついており無理に剥がそうとしてバッテリーが損傷して文字通り火を吹いたり……
なんて惨劇に見舞われて、愛機にトドメを刺すのがオチだろう。バッテリーからの出火による火傷や火災といったリスクも十分ある。
よしんば交換出来たとしても、認定外の人間が弄くると改造行為になりメーカーのサポートを一切受けられなくなる(痕跡や判別用の機構で簡単にバレる)他、最悪使うだけで技適や電波法違反で処罰される可能性すらある。

なのでぶっちゃけた話スマートフォンは、上記のリスクを冒してまで無理にバッテリーを交換する位なら、おそらく多くの利用者が端末のローンを払い終える頃だと思われる3~4年程度で機種変更してしまうことを推奨する。
Androidだと謹製のGoogle Pixelシリーズでもない限り3年以上アップデート(OS・セキュリティパッチ問わず)をしてくれるメーカーが少ないので尚更だ。
機種変更して4Gや5Gが使えなくなってしまった端末でも、録画機能を使用してのドライブレコーダー代わりやSDカードに音楽を詰め込んでBluetoothを利用したオーディオプレーヤーなど*8、オフライン専用機種としてはもちろんWi-Fi通信は充分活用出来るので無駄にならない。

近年では各メーカーもそのあたりを意識しており、
  • Xperiaシリーズの『いたわり充電』
    • 充電を90% or ユーザーの任意の数値で停止する
  • AQUOSシリーズの『インテリジェントチャージ』
    • 充電を90%で中止し、それ以降&ディスプレイ点灯時は電源からバッテリーを介さず直接スマホを駆動させる
  • Galaxyシリーズの『Pause USB Power Delivery』
    • 一部ゲームアプリ使用時、かつ45W以上のUSB PD接続時に電源から(ry
など、満充電を防ぐなどの機能が搭載した機種が増えつつある。
これを活用するかしないかで結構バッテリーの寿命が変わってくるので、是非とも活用しよう。


似ているが違うもの

タブレット端末

スマートフォンと同じOS、アプリを使えるものがあり、全面タッチパネルという点も同じ。
スマホよりも大画面なことを生かし、絵を描ける筆圧感知対応のスタイラスペンとパソコンの様に使えるキーボードが純正で用意されていることが多い。
Wi-Fiに加えてSIMカードを入れることでモバイルデータ通信に対応している物も存在する。一部は通話機能にも対応し、巨大携帯電話としても使用可能。

スマートウォッチ

タッチパネルやOSを搭載した腕時計
2015年にApple Watchの発売で知名度を得たが、実は1990年代にカシオが電卓付き腕時計を、2004年の時点でdocomoが携帯電話の受信を通知してくれる電子腕時計を発売していたりと、ルーツ自体は結構古い。
スマホほどの機能には期待できないが、体温や心拍数、運動カロリー計算など、「着用者と密着している」ことを強みとしている。
一方で、電池切れが起きやすい、スマホと同じく試験会場に持ち込めない、定期的に携帯やパソコンと同期しないと時間がズレるなど、腕時計としてはかなり扱いにくい。
ダイエットを検討しているアニヲタ諸君は購入をお勧めする。


社会への影響


すでにPCの普及は進んでいたとはいえ、スマートフォンの登場によって、それまであまり普及していなかったインターネットが世界に大きく普及する要因となり、インターネットが社会資本として完全に定着する要因となった。
X(Twitter)やFacebook、Instagram、TikTokなどのSNSの普及もその象徴である。

カメラ機能も兼ねている事とインターネットに常時接続している強みから、撮影という行為に対するハードルも大きく下がり、個人が撮影した写真や動画が上記のSNSや動画サイトを通じて共有されるのは日常茶飯事。

2024年現在のインターネットは、PCよりもスマートフォン経由で使用する人の方が多くなっている。
Webサービスを提供するにも、PCとは別に最適化されたUIにするのが2024年現在は主流。
そのためスマートフォンを持っていることを前提にしたサービスの提供が急増している。

スマートフォンは多くの電子機器の機能を兼ね備えたことから、結果的に専門性が極めて高い物以外は市場から減少傾向にある。
代表的な物ならデジタルカメラ*9やデジタルオーディオプレーヤー*10、カーナビゲーション*11など。
AppleもiPodの発売を2022年に終了した。

アニヲタ目線で言えば、インターネットを通してアニメの公式配信が増えたことが恩恵として挙げられるだろう。
以前は深夜アニメを視聴する場合、テレビ局を通して提供される都合上、地域格差が問題になっていたが、スマートフォンの普及により加速したインターネット環境の整備と需要が追いついたおかげで普及が進んだ。
これにより、テレビを通した視聴ではないが「地方民はアニメが見れない問題」は2024年現在ほぼ解決している。アニメに限らず他の番組も同じ。
その影響か、近年は「深夜」と言う括り自体が形骸化している気も…。

一方で、マナーの悪いスマートフォンの使い方をする人も後をたたない。
有名なものは「ながらスマホ」
歩きながら、車や自転車を運転しながらスマホを操作してしまう人が、画面に注意を向けるあまり人や車にぶつかってしまうというトラブルが後をたたない。
極端な例だが、トラックを運転しながらスマホを操作していたら、目の前の車を2キロメートルに渡って引き摺り続けたことに全く気づかなかった、なんて事件も起きている。確実にクビである。
良い子のアニヲタは追加編集しながら車の運転などしないようにしよう。

ましてや片手で自転車を操作、もう片方でスマホを持って覗き見、そしてヘッドフォン着用などという数え厄満状態なんぞもっての他である。

サブカルチャーでの影響


昔はPDAで悪魔を召喚していた高校生や、お化粧箱やら変身ステッキで行われていた魔法少女の変身も、今やスマホで行われる時代である。
ガラケーで変身していたヒーローも、スマホに変えてしまった。そして「スマホの形をしたオモチャ」が販売される。
……一方で、スマホアプリで触手を召喚やら、画面を見せただけで相手を洗脳する、タップ一回で時間停止するなど、「やましいこと」に使う悪い大人たちが後を絶たない。

スマートフォンをモチーフにしたアイテム、キャラクター


異世界やファンタジー世界などでスマートフォンが登場する作品

  • あつまれ どうぶつの森
  • ポケモン剣盾
  • ポケモンSV
  • LEGENDS アルセウス
  • 異世界はスマートフォンとともに。
  • スナックワールド
  • 百錬の覇王と聖約の戦乙女
  • ファイナルファンタジー15
  • ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド




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  • リンクルスマホン
  • ポケモン剣盾
  • ポケモンSV
  • 魔法つかいプリキュア!
  • クレヨンしんちゃん
  • あつまれ どうぶつの森
  • スマホーン
最終更新:2025年01月27日 00:13

*1 一応、近年ではスマホ本体に装着する外部クーラーなどのグッズはある。

*2 省かれる場合は、充電端子と共通のUSB Type-C端子に対応したイヤホンが使用できるが、一方で充電しながら使えないという問題もある。Bluetoothイヤホンの場合どうしてもレスポンス速度の問題で映像と音声の再生がずれる現象が発生してしまうため、FPSなどの反応速度が求められるゲームには向かないという問題がある。そのため高級仕様のゲーミングスマホの場合、逆にイヤホンジャックが搭載されているケースがある。

*3 有機ELディスプレイでは、黒色の部分が完全に消灯しているため。

*4 "Phone"と"Tablet"を組み合わせた造語

*5 iPhoneが2024年現在でもノッチを廃止できないでいるのは、高性能な顔認証を積んでいるため。

*6 OS側にも『バッテリーセーバー』などの省電力モードがあるが、これをONにすると一部機能が制限される。

*7 ここでの「1回」とは、電池を100%分充電することを指し、技術的には「1サイクル」と呼ばれる。

*8 音質に拘るという人も、最近ではUSB端子から接続できる小型のポータブルアンプが販売されており、スマホから給電するのでバッテリーの消耗は早まるが2~3万円程度のスタンダード帯のオーディオプレーヤーと同等の音や出力を得られる。

*9 いわゆるレンズの交換が可能な「デジタル一眼/一眼レフ」や、レンズ交換不可のものでも「RAW出力可能でフォトショップで編集可能、絞り・シャッタースピード等のマニュアル設定が可能」なごく一部の高級機は明確な優位性があるので残っているが、昔主流だった「押せばOK」的なコンパクトデジタルカメラはスマートフォンに需要を根こそぎ奪われて趣味用途以外では絶滅傾向。

*10 こちらも「音質やパワーを出せるよう高品質のアンプやDAC搭載、microSDカード対応で512GB以上対応可能」等の高級機は中韓メーカーを筆頭に今でも個性的なものが発売されている。なおそれらに関しても「制御OSとしてAndroidを使用している」ことが多く、SIMカード未対応なのでスマートフォンでは無いが、ストリーミングサービスや動画も高音質で楽しめるよう中身的にはほぼ一緒だったりする。

*11 カーナビは自動車に予め組み込まれたものであればさすがにそちらが優先を優先する人もまだまだ多いが、車載ナビがない場合はスマートフォンで代用される。近年はスマートフォンを車と接続して専用のUIで動かすディスプレイオーディオが登場したこともあり、カーナビに代わって自動車のオプションにも搭載され始めている。