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ジークフリート(ドラえもん)

登録日:2023/06/18 Sun 21:26:00
更新日:2026/05/31 Sun 12:11:53
所要時間:約 5 分で読めます





『ジークフリート』は、漫画ドラえもん』のひみつ道具の一つ。

小学五年生』1977年10月号に掲載され、「藤子不二雄ランド ドラえもん」14巻および『藤子・F・不二雄大全集』6巻に収録されている、道具名と同名のエピソード*1に登場する。



【概要】

入浴剤タイプの道具。
これを風呂に混ぜて5分間浸かると、しばらくの間いかなる攻撃を受けても痛みを感じない不死身の体になれる。

ただし、あくまで「(外・内傷や肉体的苦痛を伴う)ダメージを無効化させる」のであり、喧嘩に強くなったりするわけでも、攻撃を受けた際の衝撃に耐性が付くわけでもない。
通常受ければ弾き飛ばされるような攻撃を受ければ(痛みこそ感じないだけで)普通に衝撃のみを受けることになる。
作中ではこの性質によりスネ夫達に「のび太が一発でやられた」と早とちりされてしまった。

正確な効果時間は不明だが*2あまり長くないらしく、不死身を持続させるにはもう一度浴剤を溶かした風呂に浸かる必要がある。

名称は、ドイツ語圏の叙事詩『ニーベルンゲンの歌』に登場する、竜を倒しその血を浴び不死身になった英雄の名に因む。浴剤や使用者の体色が赤いのも「血の色」をイメージしたためだろう。


【原作版】

ある日、突然隣町からやって来た暴れん坊の支配下に置かれたのび太の町。
今こそ町の平和を取り戻すため、ドラえもんはひみつ道具でのび太に不死身の肉体を与える。のび太は町の英雄になれるのか?


【アニメ版】

これまでに大山版でアニメ化されている。
アニメ化は21世紀に入ってからと、原作付きエピソードでは非常に遅い。

◇大山版

2001年8月24日に放送された。ガキ大将の声は江川央生が担当。

以下は原作との主な相違点。

  • ガキ大将の風貌が原作と異なる(目つきや髪型など)。
  • 空き地でバレーボールをしていたのび太達(ジャイアンを除く)だが、スネ夫のアタックをのび太が受け損ね、道路まで跳んでいったボールが偶然通りがかったガキ大将の頭に直撃したことが発端として描かれている。
  • ボールをぶつけられた件で因縁をつけたガキ大将の存在を知ったジャイアンは激怒。元祖ガキ大将としての面子に賭け、河川敷にガキ大将を呼びつけ決闘を挑む。
  • ジャイアン敗北後、のび太から相談を持ちかけられたドラえもんが「相手の暴力を暴力で解決するのはよくない」「話し合いで解決すべき」という原作とは正反対の持論を唱える*3が、ガキ大将が野良猫をいじめている光景を目撃し憤慨。原作通りジークフリートを出した。
  • ジークフリートの名称の由来についてドラえもんが説明している。
  • 原作では不明だったジークフリートの効果時間が「30分間」とされている。また、原作では必要な入浴時間は5分間だったが、こちらでは1分未満浸かるだけで効果が表れている。
  • スネ夫がとうもろこしを嫌いな理由が「歯に挟まるから」と判明。どうでもいいが。
  • ジャイアンがガキ大将と再び出くわした際には原作通り許しを乞おうとしたものの、仲間達に見られていることに気づいたため、プライドが許さずヤケクソで突進、体力切れ状態だったガキ大将を突き飛ばしダウンさせた。
    原作ではジャイアンの行動とは無関係に倒れたガキ大将だったが、こちらではジャイアンがガキ大将に止めを刺したという結論についてやや説得力が増している。


【余談】

  • ジークフリートのように無敵状態になれるひみつ道具としては、他に『安全カバー』*4、『がんじょう』*5、『空手ドリンク』*6、『動物がたにげだしじょう』の「カメ錠」*7、『ウルトラよろい』等がある。
    ジークフリートはダメージこそ無効化できても衝撃耐性までは備わっていなかった他、そんなに長く持続しない効果を得るために風呂を湧かし5分間浸かる…という手間を考えると、「原ばくが落ちてもへいき*8」な上に時間の制約とも無縁な『安全カバー』や、すぐ服用できる内服薬タイプで一般人レベルの徒手空拳なら余裕で返り討ちにできる『がんじょう』『空手ドリンク』は上位互換道具と言える。どちらかにしておけばのび太もジャイアンに手柄を取られることはなかったかもしれない。

  • 痛みを感じなくなるという効果で類似した道具としては『悪運ダイヤ』、『ヘソリンスタンド』、『痛みはね返りミラー』などがある。もっとも悪運ダイヤは所持者にダメージを転嫁させる、痛みはね返りミラーに至っては相手にダメージを倍で返すという恐ろしい性質を持った道具なので、自分以外の誰かが少なからずダメージを被る事態は避けられない。ヘソリンスタンドも、ガスが効いている間痛みを感じなくなるだけであり不死身になれるわけではない。

  • ドラえもんがのび太に相談されたシーンで遊んでいるおもちゃは、70年代当時にクローバーから発売されていた「ヒューストン」だと思われる。



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最終更新:2026年05月31日 12:11

*1 雑誌掲載時は無題だったが、藤子不二雄ランド収録時に項目名のタイトルが付けられた

*2 大山版アニメでは「30分間」と説明されている。

*3 大山版のドラえもんはこれ以外でも、原作の好戦的且つ力に物を言わせる思想が平和的解決を優先する考えに変更されるケースが珍しくなかった。

*4 原爆にも耐える驚異的な防御力と体を包んだまま移動できる利便性が特徴。

*5 服用すると10分間体が鉄のように硬くなる。

*6 効果はがんじょうとほぼ同じだが、効果時間はより長い模様。味はのび太曰く「すごい味」。

*7 カメのように頭と四肢を胴体に引っ込めることができる。胴体は甲羅のように硬くなり、キック程度の攻撃なら返り討ちにできる。

*8 『ドラえもん大事典』における説明文。なお挿絵を見る限り、爆風による衝撃をも完全にシャットアウトするらしい。吹っ飛ばされる心配すらないという意味も含めて「へいき」という事なのだろう。