ヒルビル・リッチ

登録日:2024/01/28 Sun 06:50:55
更新日:2025/06/24 Tue 18:49:42
所要時間あーしの項目、約 5 分で読んで♡





人聞きの悪い事言わないで~?

あーしのお願いを~♪み~んなが聞いてくれちゃう(・・・・・・・・)だーけ!


ヒルビル・リッチは『王様戦隊キングオージャー』に登場するキャラクター。

【データ】

体長/182cm(異常成虫時/45.5m)
重さ/91kg (異常成虫時/226.5t)
分布/シュゴッダム(暗雲)
好物/お願い
観察ポイント/ダグデドに新たな力を付与されて、人々を一斉に洗脳することが可能になったようである。
CV:沢城みゆき
スーツアクター:五十嵐睦美

【概要】

『宇蟲王』ダグデド・ドゥジャルダンに仕える、動物に食いついて血を吸う【ヒル】のBNAを備えた宇蟲五道化の紅一点。通称籠絡(ろうらく)のヒルビル」
露出の多いミニスカのボディコンワンピースみたいなピンク色の服を身に纏い、先端が人間の唇のようになったピンク色の蛭のような触手が髪の毛のように無数に生えた風貌の怪物。
肌は金色で、顔には青い仮面を被っている。ちなみにスーツはスカートの中もしっかり造形されており、アクションシーンではよくパンチラする。誰得…と思いきや、女怪人界隈からは「性癖が狂う」と評判。


トレードマークであるブラックホールの紋様の位置は胸部と両腕前腕部。
劇中ではチキューお片付け遊びの2番手として出撃。
以後宇蟲王ダグデドを楽しませる道化として、側近を洗脳しての王様戦隊暗殺未遂や、国民全員の洗脳によってンコソパを支配するなどして、チキューのお片付けを実行した。


【性格】

一人称は「あーし」
ぶりっ子のようなキャピキャピしたギャルっぽい言動が印象的で、「キュフフフ」という気味の悪い笑い方をする。
表面的には陽気だが、自分に篭絡されて右往左往する相手を見て嘲笑いチキューの人間を見下し、小馬鹿にしてケラケラ嘲笑う高慢で陰湿な性格。ギャルっぽい口調は作っているものらしく、時折ドスの利いた冷酷な声と乱暴な口調が露になる。
人類を見下すが故にプライドも高く、ジェラミーの自己犠牲の策で自分の目論見が覆された際はダグデドの不評を買った事もあって「ヘッタクソな芝居見せられてガン萎え〜!アレに騙される人間バカ過ぎな〜い!?」などと身勝手に憤っていた。
後述の洗脳能力への過信も強く、カグラギへ洗脳が効かないとは全く思っていなかったが故に反撃を喰らっており、カグラギの性根を知らされた挙句カグラギに変顔で煽られた途端「ウッザ!そんな生き物意味不明!」と即マジギレしたりと、根は結構短気らしい。
おまけにかなり生き汚く、自分が窮地に陥れば恥もプライドも捨てて速攻で降伏したり、他の五道化を身代わりにしてでも生き延びようとする図太い一面もある。

また、「他人が自分の『お願い』を聞いてくれる」事に慣れきっているためか、冷静に考えればすぐに分かるような囮にあっさり騙されたり、他人の言葉にすぐ飛び付いて自分の首を絞めるような短慮さもしばしば見せる。
この自身の欠点を最期まで自覚しなかった事が彼女自身の末路へと繋がった。


【戦闘能力】


我忘れさすあーしの願い

魅惑の籠絡、ヒルビル・リッチ!

甘ーい堕落へおいでなさい!キュルフフフ!キュルフフフフフフフ!!!


昆虫界のコントロールキングであり、後述の能力を用いた洗脳術の使い手。
そして伸縮自在な身体を翻しながらしなやかに戦闘し、全身のリップから強力な衝撃波を放って周囲の敵を圧倒、口からンコソパのビル群をぶち抜く大出力の破壊光線を放つことができるぶりっ子な格闘戦士である。

洗脳能力のインパクトが強いが、柔軟性を利用しているのか肉体を赤黒い液体に変化させ地中を泳ぐように移動したりすることも可能。
地中を潜航して移動できるので建造物の中を含むあらゆる場所に容易く潜り込めるという中々に凶悪な能力。
これによって「地中経由で一瞬で相手の背後に回り込んで耳元に近づき、洗脳が終わればすぐ地中に潜って消える」という神出鬼没の行動が可能で、被害拡大の大きな要因になった。
戦闘では液状化したまま相手の身体に纏わりついて締め上げる事もできる。

昆虫最終奥義は、自己暗示で自らを巨大強化する「ヒルビルドアップ」と、足を鞭のように伸ばすキック技「アーシーウィップ」


お願い


あーしは胸の奥にある疑念や不安を、くしゅぐっただ〜け♪

“アイツが悪い”、“やらなきゃやられる”、“ヤバいヤバ〜い!”、“こわいこわ〜い!”

「ヤバ〜い」と「こわ〜い」は~♪「殺せ」に変・わ・る♡

後は勝手に殺し合い~♪チキューはおーしまい!キュルフフフフフフ!!


「籠絡」の二つ名が示すように、彼女が囁いた「お願い」通りに他者を動かす固有能力。
相手の心中の不安や疑念を煽って増幅させ、人を短絡的かつ暴力的な行動に走らせることで人同士の信頼関係を容易く破壊できる恐るべき煽動家である。
しかも人間全員ではなく一部の人間だけを火付け感覚で洗脳して暴動や恐慌を煽り、洗脳されていない無関係な人間にも疑念や不平不満を伝播させ自滅に追い込んでいく手法を好むため、ただヒルビルを倒すだけでは一度破壊された人間関係の回復が極めて困難なのも特徴。

洗脳を解くには「ヒルビルが囁いた命令」を完遂させる必要があるため、ただ動きを封じるだけでは永遠に洗脳が解けない点も厄介。洗脳中の記憶は解けると完全に失われる地味な嫌がらせ仕様。
これらの所業により(指導者である王達が軒並み1週間意識不明だったことも大きいが)僅か一週間で六王国の国交を断絶に追いやってしまった。
加えて「あーしのこと虐めないで?」と囁けば自身への攻撃を封じられるので戦闘にも転用可能。おまけに同僚である五道化にすら効力がある。

ただし無敵且つ万能の洗脳能力ではなく、発動させるには「相手の耳元で言葉を囁く」という行為が必要。
他にも確固たる強い信念があれば無効化こそできないがある程度洗脳への抵抗力を得られる他、そもそもカグラギのように自分自身すら欺けるタイプの人間や、ダグデドの遺伝子を持つギラには洗脳が効かない様子。
だが44話では怒るダグデドに能力を強化させられた結果能力の制約が取り払われ、耳元で囁かずとも一度に広範囲の人間を纏めて洗脳することが可能となった。


【末路】

初出撃以来、全くといって良いほど痛手を被らず、王様戦隊(と視聴者)のフラストレーションを高め続けていたヒルビル。
しかしンコソパを支配する裏で、実はラクレスから「他の五道化を身代わりにするよう」にと入れ知恵を受けていた。当初は自分が負ける可能性を言及された事に一度は激昂したものの、最終的に危機感を覚えたのかその提案を受け入れる。
そして39話にて実際にゴーマに「お願い」し、自身の囮として見殺しにした事を機に彼女の歯車が狂い始める。

44話にて、ダグデドにパワーアップさせられるとギラ以外の王やシュゴッダムの民達をまとめて洗脳し、シュゴッダムを大混乱に陥れる。
しかし、パワーアップしようと洗脳が効かないギラ、さらにカクラギが現れ交戦する羽目になり、変身してもいない生身のカクラギ相手に苛立ったのか自己暗示で巨大化した。
その後、ギラの叱咤でヤンマが正気を取り戻し、2人が降臨させたキングオージャーと交戦。
だが、王の証で強化されたキングオージャーには自己暗示を掛けてもまったく敵わず、最期は王の力を蓄えたシュゴッドソードの一撃を一身に受け爆散した。

ピヤアーッ!!あーしぃ…こんなにかわいいのにー!!

キュポパピー!!

洗脳能力で各国を混乱させ同僚をも利用し生き汚く生き延びたが、ラクレスにまんまと利用され、自慢の洗脳能力が通じない生身の相手に巨大化したのに見向きもされず*1、呆気なく倒されてしまった。
しかも、この時、国中の人間を洗脳していたのでヒルビルが倒されたのを見ていたのはギラたちだけで多くの人間はヒルビルが倒されたことを認知していなかった。

仲間を犠牲にするよう篭絡され、それを機に甘い堕落へと至ったのは自分自身。
周囲に多くの人たちがいたのに自分の死を知られることもなく滅び去ったヒルビル…それはもう、どうでもいい存在へと落ち滅び去ったと言える惨めな最期であった。

またこの一件でヤンマは力に溺れることの危険性を顧み、六王国同盟の締結することになり、篭絡に崩壊するどころか結束を強めることになったのは何とも皮肉な話である。


【余談】

モチーフは蛭。個人名の由来は「蛭」+「唇」と「キル・ビル」の捩り、姓は蛭の英語読みである「リーチ(leech)」+「ビッチ(性格の悪い女=毒婦)」からと推測される。

蛭がモチーフに選ばれたのは、ヒメノ役の村上氏が川遊びをよくしていたという思い出話から着想を得たもの。他にはザリガニや蛙などの案もあったとか。
沢城氏は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪フタクチオンナ以来約8年ぶりの登板。戦隊のレギュラー枠としては初になる。



追記・修正お

一生、あーしの項目を追記・修正して♡


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最終更新:2025年06月24日 18:49

*1 カクラギは慌てることもなく歩いてどっかへ去っており、自己暗示のためかヒルビルは無視されたことに気付いていなかった様子