マーヴェラス〜もうひとつの宝島〜

登録日:2024/04/16 Tue 16:03:27
更新日:2024/04/20 Sat 22:27:14
所要時間:約10分で読めます




見たこともない宝
「マーヴェラス」は
今もどこかの島で冒険者の
来るのを待っているのだ。

概要

『マーヴェラス 〜もうひとつの宝島〜』とは、1996年10月26日に発売されたスーパーファミコン用ソフト。
製作には『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のスタッフも参加しており一部のゲームシステムも神トラに準じている。
ふぁみこんむかし話 新鬼ヶ島』などの任天堂アドベンチャーゲームの影響もあるんだとか。
どことなくアメリカンな作風だが実は海外未発売。

発売時期的にその後のドンキーコング3やSFC版ドラクエⅢ、桃太郎電鉄HAPPYなどのビッグタイトルに埋もれてしまい現在としてはややマイナーなソフト。
しかし、ヒントがいつでも見れるなどの適度な難易度調整やバリエーションに富んだ引き込まれるストーリーなどゲーム自体の完成度は高く「隠れた名作」と呼ばれることが多い。
テキストもウィットに富んでおり、小ネタも豊富で、時にはわざと間違った選択をしてみるのも楽しい。

システム

基本的にはSFCゼルダと同じく、トップビューのアクションゲーム。
アクションゲームでありながら、主人公たちは基本的に戦闘能力を持っておらず、謎解きがメインであるのが特徴。
性能の異なる3人組の主人公を時には使い分け、時には分散させ、時には協力させることで謎を解き、先に進めていく。
さらに3人は使用できるアイテムが異なるため、アクション面でもバリエーションに富んでいる。

さらにAボタンを押してフィールド上の人や物を選択するか、近くで調べることでアドベンチャーゲーム風の画面となる「サーチシステム」が今作の特徴。
これでさらに深く調べたり、会話したり、アイテムを使ったり、3人で協力する「チームワーク」を発動することができる。

ストーリー

まだ海賊が海にいた時代。
海賊「キャプテンマーヴェリック」は荒くれ揃いの海賊の中でも広い知識と優れた才覚で名を残した海賊だった。
やがて飛行機や法治国家の発達で海賊は姿を消すが、その直前にマーヴェリックは自分の宝をある島に隠したと宣伝するも、その宝…「マーヴェラス」は未だに発見されていなかった。

そして現代。
夏の学校行事でキャンプ島にやってきたディオン、マックス、ジャックの3人組は島に住む猿たちを助けたことから3本の謎のカギを託される。
海賊に捕らわれた愛しのジーナ先生を助けるため、マーヴェラスを巡る3人の大いなる冒険の旅が始まった。

登場キャラ

主人公達

やたら濃いキャラ以外はごく普通の男子生徒たち。
秘められた力、とか伏せられた出自、なんてものは一切無い。
物を調べた際のテキストは全員で共通。
フランクで総じてツッコミが鋭い。
体力回復アイテムはトマトなので3人とも好物らしい。
ぶっちゃけ、ズッコケ三人組そのものである。

  • ディオン
赤い服が特徴の小柄な少年。ハチベエ
元気ですばしっこく、背が低いため狭い場所でも入れる。
移動力があるためリーダーになっていることが多い。
実は小心者らしい。

  • マックス
みどり服の太っちょ少年。メカクレ。モーちゃん
3人の中で最も体重とパワーがあり、チームアップの起点となることも多い。
実は泳ぐのも得意。

  • ジャック
青い服が特徴ののっぽ。ハカセ
眼鏡をかけた見ての通り頭がよい少年で工作をしたり、発明品を作ることができる。
メガネはレントゲンにも映る怪しいシロモノ。



サブキャラ

  • ジーナ先生
美人で主人公達の担任の先生。
3人の憧れの的であり、今作でラックロック集めをするのは先生の好きな宝石であるラックロックをプレゼントするため。
ポケットを何度も調べると怒られる。
物語序盤で海賊達にさらわれてしまい、さらに遺跡の奥に閉じ込められてしまう。

  • ウィンキー
キャンプ島に住む宝を守る猿の一族の末裔。
3人に仲間を助けられた恩義として、彼らに3色のカギを託す。

  • ピラック
ウィンキーの一族と共に暮らす物知りでお喋りな黄色い鳥。
ちょっとがめつい。
ホイッスルを吹くと現れ、調べるとラックロックと引き換えに謎解きのヒントがもらえる。

  • キング・ブル
自称大海賊の大男。
ボディビルダーのように体を見せつけることが多く、専用BGMが妙に耳に残る。
キャプテンマーヴェリックの財宝を狙い、キャンプ島を訪れ猿たちを捕まえたり、ジーナ先生を誘拐させた。
メインキャラとして紹介されることが、実は出番はほとんどない。だが、最後の最後に…?

  • パッチーズ
キング・ブルの配下の三つ子の海賊。
キャンプ島における悪行はほとんどが彼らの手の物。
ずる賢いが詰めが甘い。

  • ジム
主人公達のクラスメイトの不良。
口が悪いが、実はいい奴。
サッカーゲームでテントにボールをたたき込まれたり、ラックロックを巻き上げられたり主人公達には意外と酷い目にあわされている。

  • シスコ
第2章に登場する女性
悪人「インディオ」の娘で町人から迫害されているが、心優しい。

  • スミス博士
第3章の村でバオバブの木について研究している博士。
なんだか最近様子がおかしいらしい。

  • フィリップ・マーロー
第3章の島を訪れた植物学者。
気のいいじいさんだが、やや自意識過剰。
あの有名な私立探偵との関係は不明。

  • ハザン
第4章の王国の科学者。
怪物「青き者」に対する秘密兵器を作ろうとしている。

  • セザール・オ・エナイ
第4章に登場する画家。
ざんす口調の変なしゃべり方が特徴的で、蜘蛛の兄弟に絵の具も奪われ腕も怪我させられてしまった。

  • アーノルド先生
第5章に登場する主人公達の学校の体育教師。
かなり話のわかるタイプで茶目っ気もある先生。

各章

第1章 キャンプ島の夏

主人公達がキャンプに訪れた島でキャンプの材料集めから海賊の宝を巡る冒険に発展していく。
今作の序章となる章であり基本的な操作やゲームの方針を学べる。
先生がさらわれた後半部が意外と難しく、ヒントも少ないためここで迷ったプレイヤーもいるかも。

第2章 海賊ベンソン

水がなく干上がったウェスタンな街が舞台。
そこからタイムトラベルが絡み、海賊ベンソンや悪人インディオの真実が明かされていく。
謎解きとしてもお話としてもスタンダードな展開が多い章。

第3章 バオバブの木

猿に悩まされつつ進むと現れる密林奥地の村。
そこにはバオバブの木とそれに寄生する植物の姿が…
トラウマ。雰囲気といい、人間に化けた奴を探す内容といいとにかく怖い。
謎解きも複雑でその点でも印象的。

第4章 リリパット王国

トンネルを抜けたらそこは小人の国だった。
なぜか小さくなってしまい捕えられてしまった3人は王国に迫る怪物「青き者」を退治する協力をしていくことに。
ガリバー旅行記のオマージュとでかい生き物にびっくりさせられる章。
序盤は謎解きの順番の自由度が高い。

第5章 ジーナ先生・・・

ジーナ先生を助ける準備の整った3人はキャンプ島に戻ってきた。
マーヴェリックの財宝を巡る最後の冒険が始まる。
遺跡の中で順番に宝箱を開けていくアクションや謎解きに特化した章。
そのためシナリオがほとんどなく、ラストなのに一番盛り上がりに欠けるという厳しい意見も。

そのほか小ネタ



余談

元々スーパーファミコン用CD-ROMシステムのソフトして開発される予定だった作品。
その際にはアニメムービーなども予定されていたが、CD-ROMシステムのごたごたで通常のSFCソフトとして開発されることとなった経緯を持つ。

かつてサテラビューには『BSマーヴェラス』と言う作品もあり、本作の体験版としての意味合いもあったとか。

現在ではスーパーファミコン Nintendo Switch Onlineでプレイ可能。
ゼルダ風の謎解きアドベンチャーが好きな方は是非やってみてほしい。


追記修正は俊敏なチビかパワー自慢のデブか発明家のノッポにお願いします。
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最終更新:2024年04月20日 22:27