登録日:2024/06/18 Tue 00ː00:10
更新日:2025/02/06 Thu 20:51:16
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人には優しくするんだぞ
男の強さは威張るためにあるんじゃないからな
目次
【概要】
かつて中央大陸で名をはせていたS級冒険者パーティ『黒狼の牙』のパーティメンバーの一人でありリーダーを務めていた。
『黒狼の牙』に後に加入してきた後の妻となるゼニス・グレイラットと結ばれ結婚し、後に第二夫人となるリーリャを
メイドとして雇い、ゼニスとの間に第一子であるルーデウスが誕生した所からこの物語は幕を開ける。
物語当初の職業はブエナ村の駐在騎士で実質的に村長を兼任するなど、村の治安維持を主な仕事内容としていた。
ちなみにパウロは甲龍暦388年生まれでルーデウスが甲龍暦407年生まれの為、ルーデウスとは19歳年が離れている。(
前世の年齢を含めるならルーデウスの方が15歳年上)
【人物・性格】
容姿は茶髪で現実世界だと西洋人風な美形な男。容姿に加えて人間以外の種族に対しても偏見を持たなく気さくに受け入れるなど、コミュニケーション能力も高く、剣術の腕も三大流派全てを上級まで習得している一流の剣士。
それ故に女性にかなりモテる……のだが、本人が女好きなためか女性関係には非常にだらしがない。
ゼニスと結ばれる以前にも数多の女性に手を出しており、黒狼の牙の女性メンバー全員に手を出していた過去もある。
尚、上記の通り下半身にだらしない人物なのだが、実の所「アスラ王侯貴族の血筋としてはマシな方」だったりはする。
作中に登場するアスラ王侯貴族最上層であるアリエル王女は『SでもMでもイケるし男でも女でも閨に引き込む』人物なのだが、
上記の性癖が「為政者としての瑕」とされない程度にはアスラ王侯貴族の下半身事情は度し難いレベルで乱れているのである。
またノトス家の血筋通りかなりの巨乳好きでかつルーデウスに負けず劣らずの女好き。
ルーデウスの「前世」とは赤の他人と思えない
裏設定としてルーデウスの性格は肉体の影響も受けているというのがあるので、似ているのは血筋だったりする。
さらに追い込まれると酒に逃げたり、ルーデウスの言い分を聞かずに一方的に叱るなど親として未熟な面も目立ったり、前述の通りパウロ自身の女性関係のだらしなさにより家庭崩壊の危機を作り出すことになってしまうなど、いわゆる「ダメ人間」と言われても致し方ない所も少なくないが、家族に対する愛情は本物。
転生者故に普通の子供離れしているルーデウスにも自分の息子として真剣に接し、長女のノルンに対してもフィットア領転移事件が起こった際にはノルンを第一に考えノルンを守り、次女のアイシャに対しても妾の子として扱わず自分の娘としてしっかり向き合うなどしていることから、子供達からは慕われている。
【戦闘能力】
妻のゼニスや息子のルーデウスとは違い、魔術の才能は持たないが、剣術の腕は前述の通り三大流派(剣神流・水神流・北神流)を上級まで会得している優秀な剣士で並の魔物ならいとも簡単に倒してしまえる実力の持ち主。
総合的な実力は聖級剣士と同等程度。パウロは剣神流をメインに扱うことが多く、本気で戦う際には北神流で二刀流じみた戦い方をするが、パウロ自身は北神流の戦い方は好まないらしい。
優秀な剣士だが感覚派のため本人の感覚でしか伝えることが出来なかったり、ルーデウスが一番適正がある北神流も自分が嫌いだからという理由で教えないなど、剣術の指導力という点でもギレーヌに劣り、指導者としての適性が高くないのは否めない。
【来歴】
誕生~出奔~リーリャとの出会い
甲龍暦388年にアスラ王国の上級貴族・ノトス・グレイラット家の父アマラント・グレイラットと母バレンティナの長男として誕生し、5歳になったパウロはアマラントから全寮制学校へ騙し討ちのような形で入れられる。
説明もなく無理矢理入れられたので授業を不真面目に受けることが多かったが、水神流の使い手であった元冒険者の美人女性剣士が講師であった剣術の授業だけは真面目に受けることになり、剣術に興味を抱いていき元々優れた素質を持っていたパウロは剣術の才能を開花させていく。
やがてパウロは10歳になり10歳の誕生会で貴族の令嬢と初体験を迎え、ここで女性の感触を知ってしまったパウロはこれ以降次々と他の貴族の令嬢や他の女性にも手を出すようになっていく。
同時期にパウロにとって唯一家族という認識があった母バレンティナが病死してしまい、この一件で父アマラントと弟ピレモンとの対立が決定的な物となり、12歳になった時に我慢の限界を迎え家を出奔することになる。
ちなみにアマラントとはこれが今生の別れになり、ピレモンとも以降二度と顔を会わすことはなかった。
出奔したパウロは後に
メイドで第二夫人となるリーリャの父・オーガスタの道場に道場破りに現れるが、ここでオーガスタに返り討ちに会う。
リーリャと初めて出会ったのはこの頃である。パウロはオーガスタに才能を見込まれ強制的に弟子入れさせられ、ここで剣術の腕を飛躍的に上げることになる。
やがて剣術の腕もオーガスタを越える程の腕前になっていたパウロだが、周りの弟子との関係は芳しくなくパウロを快く思わない弟子も少なくなかった。パウロ自身も自分より弱いくせにプライドだけは高い周囲の兄弟弟子を見下しており、もともと望んで道場にいた訳でもないので、道場から離れようとするが、オーガスタの友人だった水神レイダに無理矢理連れ戻される。好きでいる訳ではないのに力尽くで連れ戻されるのに我慢ができなくなり、道場から脱走することを決意する。
なおこの時に腹いせにリーリャの寝込みを襲い、彼女の純潔を散らした模様。
黒狼の牙時代~ゼニスとの結婚~黒狼の牙解散
道場を脱走したパウロは冒険者に転身し、まず最初にギースを仲間にし、タルハンド→エリナリーゼ→ギレーヌの順に仲間にし黒狼の牙を結成することになる。やがて後の妻となるゼニスと出会い、お嬢様育ちで世間知らずだった故に騙されそうになっていたゼニスを助けだし、黒狼の牙のメンバーに加入させることになる。
当初、ゼニスは一夫一妻を鉄の掟とするミリス教の信者だった故、女性にだらしないパウロを快く思っていなかったが、ゼニスもパウロと同じく貴族である実家に嫌気がさして飛びだして冒険者になったという共通点があり、愛情のある家庭を求めていたパウロに共感し、共に過ごしていくうちに距離が縮まっていき、『他の女性に手を出さないなら抱いてもいい』とゼニスに言われて、パウロはゼニスに約束し(後にこの約束はリーリャと浮気した際に破られるが)この一件で主人公・ルーデウスを妊娠することになる。
パウロはゼニスが妊娠したことで、冒険者を引退することを宣言し、黒狼の牙を一方的に解散することを宣言する。その際他のメンバーとも当然トラブルになったが、パウロはこの時に『他に呼び名がないから仲間と呼んでいただけで俺の中でお前らはそんなに重くねェ』と暴言を吐いた上、パーティの資金までも持ち逃げしたことから、特にエリナリーゼとタルハンドからは長年嫌われることになる。
パウロも内心では黒狼の牙のメンバーの事を最高の仲間だと思っていたが、ゼニスが妊娠した時点で冒険者を続けるという選択肢は取れなくなってしまった為、正式に謝罪や訂正をエリナリーゼやタルハンドにすることは後のベガリット大陸でのゼニス捜索の際に対面するまでなかった。
その後は従兄弟である(後に
エリス・ボレアス・グレイラットの父となる)フィリップ・ボレアス・グレイラットのツテを頼り、ブエナ村の駐在騎士の仕事を手に入れる。
また少年時代に関係をもち、当時足を怪我して剣士としての道は絶たれてしまった事により、
メイドの仕事を求めていたリーリャを雇い、アスラ王国のフィットア領のブエナ村に住居を構えることになる。
ルーデウス誕生~ノルン&アイシャ誕生
無職転生アニメ本編はここから開始する。甲龍暦407年のパウロが19歳の時にルーデウスが誕生する。
ルーデウスが3歳になった甲龍暦410年にルーデウスが魔術の才能を発揮したことで、妻ゼニスの提案により家庭教師が雇われることになり、その人物こそがルーデウスの師となる
ロキシー・ミグルディアであった。
同時期に剣術の訓練もルーデウスに施すことになり、自分が嫌いな北神流を除く2流派(剣神流・水神流)を教えることになった。
ロキシーに対しても魔族という偏見を持たずに盛大な歓迎会を開くなど、自分の家族のように接していたため、ロキシーがグレイラット家に対して強い思い入れを抱く大きなきっかけの一つになった。
成長したルーデウスが
シルフィエットを村のいじめっ子から助けた際に、ルーデウスの言い分を聞かずにカッとなって殴ってしまうなど、親として未熟な部分も見られたものの、ルーデウスの事情を聞いた後は素直にルーデウスに謝罪する。ルーデウスが
シルフィエットを強引に脱がせて泣かせてしまったトラブルが発生した際には、頭ごなしに怒らずにルーデウスの言い分を聞くなど親としても少しずつ成長していく。
甲龍暦413年に妻のゼニスが第二子(ノルン)を身ごもり、グレイラット家は幸せの絶頂にあった。
…が、ある日メイドのリーリャが発した『申し訳ございません。妊娠いたしました』の一言で、グレイラット家は一瞬にして凍り付き、パウロも顔を真っ青にしながら『す、すまん多分…オレの子だ』の一言を白状し、グレイラット家は一気に家庭崩壊の危機に陥る。
この際に前述の結婚時の条件である『他の女性に手を出さない』という約束を破ったパウロにゼニスはブチ切れ、強烈なビンタをかましている。
緊急家族会議に発展し、パウロの浮気に怒り心頭で一家離散を考えるまでの心情になっていたゼニスであったが、息子のルーデウスが必死に説得したことで、息子が家庭崩壊を恐れていると感じ、ゼニスも態度を軟化させリーリャも同居を許されることになり、第二夫人となることになった。
この一件でゼニスの娘であるノルンとリーリャの娘であるアイシャが誕生し、ルーデウスも合わせて一男ニ女の父になるパウロだったが、浮気の一件もあり家庭内ヒエラルキーは最下位になる。
その後、ルーデウスから一つだけの我儘として、
シルフィエットと共に魔法大学に入学したいから学費を二人分出してほしいと頼まれるが、親としての監督責任、剣術の稽古、娘2人が生まれたことによる家庭の経済状況などから、それにNGを出す。しかしルーデウスからは
シルフィエットの学費を稼ぐために仕事を斡旋して欲しいという提案は了承する。
パウロはルーデウスと
シルフィエットが共依存の関係になりつつあることを感じた為それに危機感を覚え、親戚である上級貴族ボレアス・グレイラット家へルーデウスを実力行使で奉公に出した。
フィットア領転移事件発生~フィットア領捜索団結成
それからルーデウスがいなくなった後は、娘のノルンとアイシャが4歳になる甲龍暦417年までは妻のゼニス&リーリャ・娘のノルンとアイシャの家族5人で平和に過ごしていたが、ルーデウスの10歳の誕生日近くにフィットア領に魔物が大量に出没したため、その討伐に出向いたことによりルーデウス10歳の誕生日へお祝いに行くことは出来なかった。ちなみにこの魔物大量出没は後日に発生するフィットア領転移事件の予兆であった。
ルーデウス10歳の誕生日の翌日に作中最初の転換点とも言えるフィットア領転移事件が発生し、当然パウロをはじめとしてルーデウスの家族も巻き込まれる。
その際に幸運にも偶々ノルンを抱いていたためノルンと一緒に転移することになり、さらに幸運なことにパウロとノルンはアスラ王国南部の草原地帯という比較的安全な場所に転移することになる。
ノルンの一声でブエナ村に戻ろうと馬を走らせるが、たどり着いたブエナ村は消滅して更地になっており、転移災害そのものがフィットア領全土に及ぶ大規模なものであったことを知り愕然とする。
それでもこの時は希望を失っておらず、ボレアス・グレイラット家の執事であったアルフォンスと再会し、転移災害被災者救済のために結成された『フィットア領捜索団』を結成し団長となり、ゼニスの実家のラトレイア家を頼るなど、被災者救済活動の中心となって動く傍ら、自らもノルンを連れて家族を捜索し奮闘する。
この奮闘を側で見ていた娘のノルンからもさらに慕われることになる。
しかし、1年以上が経っても家族の手がかりが全く得られず、その一方でブエナ村をはじめとした自身の知り合い等被災者の死亡報告が次々に届いてくる状況に精神的に追い詰められ、やがて酒に溺れるようになる。
酒に逃げていたものの、流石に女性にだらしないパウロと言えど、娘のノルンが居たためか、この時ばかりは他の女性(捜査団の部下等)に手を出すことは決してしなかった。
ミリス神聖国にてルーデウスとの再会~リーリャ&アイシャとの再会
自分の家族が全く見つからず酒に溺れてやさぐれていた所、ミリス神聖国のミリシオンで遂に魔大陸に飛ばされていた息子ルーデウスと再会する。
しかし、パウロがルーデウスに向けて定期的に発信していた家族捜索支援を依頼する伝言をルーデウスが一切受け取れていなかったこと、ルーデウスが災害の全容を把握しておらず、家族が巻き込まれていることを知らなかったことを知り、元々ルーデウスにかけていた過度な期待もあって失望し、言い合いになってしまいルーデウスと殴り合いの大喧嘩に発展してしまう。
このことが原因で娘のノルンが一時期ルーデウスに対して嫌悪感と不信感を抱くこととなってしまった。
その後、元仲間であるギースからルーデウスの置かれていた状況を聞かされると同時に、パウロがルーデウスに向ける期待が子供に向けるには過剰すぎることなどを諭されて自身の振る舞いを反省し、翌日互いに歩み寄ったことでパウロもルーデウスに謝罪して和解することに成功する。
ルーデウスとしばらく一緒に過ごした後は気力を取り戻し、再び別れて捜索をしていたが、後日ルーデウスがリーリャとアイシャをシーローン王国で救助したことで彼女らと合流することに成功する。
ベガリット大陸~転移の迷宮へ
その後、ロキシーとタルハンドが魔界大帝キシリカの魔眼により入手したゼニスがベガリット大陸にいるという情報を聞き、ベガリット大陸に向かう。
魔大陸の次に魔物が強力なベガリット大陸にノルンとアイシャを連れて行くわけにもいかず、偶然再会したルイジェルドにノルンとアイシャがルーデウスの拠点に行くまでの護衛を託し、自身はリーリャ、ロキシー、タルハンドらと共にベガリット大陸に向かう。
ベガリット大陸に上陸後、ギースの情報によりゼニスが囚われている転移の迷宮を突き止め、タルハンド、ロキシー、ギースらと共に迷宮攻略に挑む。この時にバザーで見つけたマジックアイテムの剣を購入し、迷宮攻略では二刀流となっている。
ロキシーと迷宮で1ヶ月も別れるハメになってしまうなど、迷宮攻略は大苦戦していたが、ギースの救援要請を受けたルーデウスとエリナリーゼが合流したことで状況は一気に進展し、ルーデウスの殊勲もありロキシーと合流することにも成功する。
改めて、パウロ、ルーデウス、ロキシー、エリナリーゼ、タルハンド、ギースと迷宮攻略のベストメンバーが揃ったことにより、迷宮攻略は順調に進んでいき、遂に迷宮の最深部まで辿り着く事に成功するのであった。
ロキシーを拾った道中、彼女の好意を察したパウロはルーデウスに『男は二本の剣を携えとけ』と遠回しなアドバイスを送っていたが、細かくは伝わらなかったようだ。
【注意】この先のリンクにはアニメ第2期・22話のネタバレが含まれています。
最深部にたどり着いたルーデウス達は隠し階段を見つけ、その奥に赤い禍々しい魔法陣を発見する。
歴戦の冒険者であるパウロ達はこの奥に迷宮の守護者がいると確信し、気を引き締めて魔法陣に乗り大きな広間に出る。
魔法陣に乗った先に、パウロが長年探し求め続けていた妻・ゼニスを巨大な魔力結晶に囚われた状態で遂に発見する。
だがそこには迷宮の守護者である魔石多頭竜(マナタイトヒュドラ)の姿もあった。
パウロはゼニスを発見した際に冷静さを失い一気にガムシャラに突っ込むが、魔術が無効化されたことにより後衛のルーデウスやロキシーが援護がまともに出来てなく、パウロが切り落とした首も再生されていたことや.パウロの無茶な戦いをサポートしていたエリナリーゼまでも危険な状態であることから、一行は一時撤退を判断しパウロもしぶしぶ従う。
撤退は成功し、全員が魔法陣の前の部屋に戻ることに成功し、パウロはルーデウスのゼニスに対する冷静すぎる反応に激高しながらも周りのメンバーに仲裁され少しずつ頭を冷やしていく。
それからルーデウスが前世の知識を生かしてヒュドラの首を焼くという作戦を立案し、一行で唯一ヒュドラの首を切断できるパウロが首を切り落とし、その直後にルーデウスが首を焼いて再生を封じるという連携を軸にエリナリーゼとタルハンドがヒュドラを引きつけルーデウスとパウロを守るタンク役として戦い、ロキシーが傷ついた仲間を治療するヒーラーとして戦うことを一行は決める。
パウロもこの頃には冷静さを完全に取り戻し、エリナリーゼ、ロキシー、タルハンド、ギースの4人に礼を言い、
ルーデウスに対しても、
ルディ、お前は本当に頼りになる息子だ。
俺はお前みたいに冷静になれないしアイデアも出せねえ
ガムシャラに突っ込むことしか考えてなかった馬鹿だ。
それでも…
死んでも母さんを助けろ!!
と力強い一言を言い、ルーデウスもそれに対して一言、
と力強く答え.死闘の幕が再び上がることになる。
ルーデウスが立案したパウロが首を切り落とし、ルーデウスが切り落とした首を焼いていくという作戦はヒュドラに有効で着実にヒュドラにダメージを与えていくことに成功する。
やがてヒュドラの首を残り3つまで減らした際にルーデウスは、以前赤竜と戦った経験があることからヒュドラがブレスを出そうとしている事を察知し、ルーデウスは巨大な水の壁を作りブレス攻撃から仲間を守る。
ヒュドラも追いつめられた最後の悪足掻きに一番厄介であったルーデウスを狙い、ルーデウスの一瞬の硬直を見たパウロがルーデウスを思い切り蹴り飛ばしたことで何とかルーデウスはヒュドラの攻撃を回避することが出来た。
その直後にルーデウスの目の前に切羽詰まったヒュドラの目があった事でルーデウスは咄嗟に左腕をヒュドラの目に突き刺し、ストーンキャノンを放ち、その隙にロキシーが最後の首を燃やした事で強敵であったヒュドラを撃破することに成功し戦闘は終了するのであった。
戦闘終了直後に左腕を失ったことに気づくも、この時は強大なヒュドラ相手に犠牲になったのが自身の左腕だけで済んだと思っていたことにルーデウスは安堵し、
蹴り飛ばして助けてくれたパウロに
とルーデウスはパウロに礼を言うが、ルーデウスがそこで目にした光景は茫然と立ち尽くす仲間4人の姿と…
下半身を切断される致命傷を負った父・パウロの姿であった。
パウロがルーデウスを蹴り飛ばした直後にヒュドラの首がパウロに直撃してしまい、パウロの下半身はヒュドラによって切断されてしまっていたのだ。
もう言葉を発する事も出来ない状態であったパウロは、ルーデウスの無事を確認した際に僅かながら笑みを浮かべ、安心したかのように事切れ、その波乱に満ちた人生に幕を閉じるのであった。享年35歳。
父親として至らない点は少なくなかったが、最後の最後に息子のルーデウスを庇い戦死してしまう結果になってしまい、ルーデウスはあまりに大きすぎる代償と引き換えに母ゼニスの救出に到るのであった。
パウロの遺体は持ち帰ることもできず放置するとスケルトンになってしまう可能性もあった為、迷宮内で荼毘にふすこととなった。
黒狼のメンバー達にとっては解散時こそ苦い経験であったものの、もう一度チームが再び集まる機会を与えてくれた存在でもあり、墓が出来たら場所くらいは知らせてくれと伝言を送った。
【人間関係】
息子で長男で剣術の弟子。お互い女好きでスケベで女性関係にだらしがなくお調子者な所など、性格的にも共通点が多いためか仲が良い。息子が前世の記憶を引き継いで転生している事には一切気づいていない為、子供離れした高い知能や能力に関しては『正真正銘の天才』だと思う程高く評価している。
それゆえにミリスで再開した際には天才のルーデウスならこの状況を打開できるだろうと息子に過度な期待をしていたため、ルーデウスと認識のズレが露呈してしまった際には大喧嘩にまで発展してしまった。後に互いに歩み寄った事で和解した。
決戦ではゼニスに対しての認識のズレがあって一時喧嘩になってしまうが、息子の絶体絶命の危機には躊躇なく自分の身を挺して息子を庇った。
だがこの最期の行動と結末はルーデウスの心に深い影を落とし、しばらく廃人同様の状態に陥らせてしまうことになってしまった。
最愛の妻。ゼニスと出会うまでのパウロは非常に悪童で作者からもゲスと公認されている程であったが、彼女と出会った事により自分が求めていた物が愛情のある家庭だという事に気づき、本当の意味で愛したいう点では母親に次ぐ2番目の女性となった。
なお世界観的には一夫多妻も珍しくはないのだが、後にリーリャを孕ませた事が緊急家族会議にまで発展したのはゼニスが一夫一妻を信条とするミリス教徒だったことと、それによって交際時に交わしたはずの約束を反故にした事に起因する。
ゼニスからは暫く家庭内別居をされるなど塩対応されるが、時間が経つにつれ良好な夫婦関係に戻っていき、パウロも彼女を救い出すため命懸けで転移の迷宮に挑むことになる。
長女。兄弟の中で唯一平凡な子であり、転移事件でも一緒に飛ばされたことから、パウロからも良く気にかけられていた。
彼女の存在はパウロにとって非常に大きく、メンタルがお世辞にも強いとは言い難いパウロにとってノルンがいたことでなんとか精神的にギリギリ持ちこたえることが出来ていた。
ノルンからも駄目な所はあれど、自身を第一に考えしっかり愛情を注いでくれて、転移事件以降ずっと護ってくれていて家族捜索の為奮闘するパウロに対しては非常に懐いていた。そのため、ほぼ初対面のルーデウスがいきなりパウロを馬乗りにして殴りかかっていた際には全力で止め、ルーデウスに対して数年間に及び嫌悪感と恐怖心を抱くことになってしまった。
第二夫人。出会いはゼニスよりも早く、少女期はパウロと同じ道場出身で当初は夜這いをしかけられ強引に襲われたことで、パウロに対して不信感を抱いていた。
怪我により前職を追われ路頭に迷っていたところ、パウロが出していた家政婦募集の求人を見つけて住み込みで働くようになる。前述の通り当初はあくまで仕事関係として距離を置いていたが、家庭を持って成長したパウロを時が経つにつれ異性として意識するようになった挙句、ゼニスが第二子を妊娠して欲求不満になったタイミングで手を出してしまう。
当然緊急家族会議が発生する程の事態になったが、ゼニスとの関係が元々良好であったこととルーデウスの機転によってどうにか第二夫人として迎えられ、アイシャを出産する。
転移実験の後ルーデウスにシーローン王国で救助され、ミリスで合流してからは共にペガリット大陸にゼニス救出の為上陸し、最後までパウロを支え続けた。
パウロに依るとベッドではそれはもう激しいらしい。
次女。自由奔放で束縛が嫌いな性格や甘い物が苦手な味覚などをパウロから引き継いでいる。教育ママであるリーリャに対して『もっと伸び伸び育てるべき』と提案したがリーリャに却下されてしまっている。
ルーデウス程ではないが、アイシャに対しては手のかかるノルンと違い優秀なので、教育に対してはリーリャに任せておけば大丈夫という認識があるためか、あまり接点は濃くない。
パウロにとっては3人の子供の中で一番接点が薄いが、勿論娘として大切に思っているため、当然愛情もあり再会時には抱きしめていた。
黒狼の牙のかつての仲間。旧黒狼の牙メンバーの中では、最初に仲間になった人物で
腐れ縁な存在の為か、旧黒狼の牙メンバーの中では一番仲が良い。
ミリスで息子ルーデウスと大喧嘩してしまった際には彼の仲裁が仲直りするきっかけとなった。
黒狼の牙のかつての仲間。当初はパーティ解散直後のトラブルからエリナリーゼからは一言で『クズ。
パウロの事は話したくない』と蛇蝎の如く嫌われていたが、ゼニス救出のために転移迷宮へ入る段階でパウロ側から誠意を込めた謝罪をしたため和解した。
パウロの子ルーデウスがエリナリーゼの孫
シルフィエットと結婚し親族となったため、迷宮内で調子に乗るパウロへ子供を𠮟りつける母親のような態度を取り続けた。
なおパウロはロールズがエリナリーゼの子であることは知らなかったが、ロールズの方はパウロが過去にエリナリーゼとパーティを組んでいたことを知っていたらしい。
黒狼の牙のかつての仲間。当初はパーティ解散直後のトラブルからエリナリーゼ同様、パウロに対しては『クズ』と酷評していたが、アニメ版では描写こそないがパウロもタルハンドに正式に謝罪した可能性が高く、迷宮攻略の際には普通に会話していた。故郷で伝統にこだわる頭の固い老人に嫌気がさしていたので、タルハンドはパウロの自由奔放な性格に対しては好印象を持っていた模様。
黒狼の牙のかつての仲間。パーティ解散後も唯一交流していた人物で、彼女に息子のルーデウスを託したことでルーデウスがボレアス邸にいくきっかけとなった。
ボレアス家の家臣としてエリスについていったため、黒狼の牙の旧メンバーで彼女のみルーデウスの家族捜索に関わっておらず、転移の迷宮のゼニス救出にも参加していない。
彼女もドルディア族の
発情期にパウロと関係を持ったことがある。
魔法大学を飛び出したものの職にありつけず途方に暮れていたところ、ルーデウスの魔術家庭教師を探していたパウロの求人案内を見かけて知り合う。
髪色や魔族であることから何かと奇異に見られがちな所を分け隔てなく接したことから、ロキシーにとってもグレイラット家は第二の家族と称する程思い入れを抱いていた。
タルハンドと共にミリス大陸で再会してからはゼニス救出の為にベガリット大陸へ同行し、そのまま迷宮攻略のパーティを組む。
なおロキシーが紆余曲折の末に再開したルーデウスに惚れた事には早々に気づいていた模様。
アニメ版では「二振りの剣」に喩えて、自身の経験を元に第二婦人を迎える心構えを説こうとしていた。
追記・修正は妻の妊娠中に他の女性を孕ませて家庭崩壊の危機をまねいた挙句、妻に屠殺寸前の豚を見るような目で見られた方にお願いします。
- ニコニコ止まってるから最新話が見れないかなしみ。なんだかんだで一番ルーデウスの柱になってるんだよなぁ -- 名無しさん (2024-06-18 04:22:36)
- ルーデウスは自分の精神年齢を+34歳と考えていたけど、薄っぺらで何も社会経験積んでこなかったから実は15歳で精神年齢止まってるんだよね。パウロは12で家出るくらい独立心高いし波乱万丈すぎて年齢の割に落ちつけなかった -- 名無しさん (2024-06-18 07:59:33)
- 見出しになってたから気が付いたがPEガリット大陸になってない?小説内の表記はBEガリットよ -- 名無しさん (2024-06-18 08:06:32)
- こんなヤツに追記修正されたくねぇwww -- 名無しさん (2024-06-21 19:50:45)
- 「妻に屠殺寸前の豚を見るような目で」見られたいです なお妻はいない -- 名無しさん (2024-06-25 22:12:12)
最終更新:2025年02月06日 20:51