ルーデウス・グレイラット

登録日:2023/12/28 Thu 01:19:00
更新日:2025/03/02 Sun 22:56:16
所要時間:約 10 分で読めます


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34歳 おっぱい星人 お調子者 グレイラット家 スケベ ストーンキャノン チート デッドエンド トラウマ持ち ニート フィギュア造形師 ブエナ村 マルチリンガル ラノベ主人公 ルディ ルーデウス・グレイラット ロキシー教 一夫多妻 一級フラグ建築士 下半身ゆるゆる 下野紘 主人公 何故かなかなか立たなかった項目 内山夕実 冒険者 前世では童貞 努力家 土属性 地属性 変態 女好き 好色 子持ち 引きこもり 文武両道 杉田智和 母は超美人 泣きぼくろ 泥沼 無職 無職転生 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 無詠唱魔術 父親 茶髪 見た目は子供、頭脳は大人 転生 転生者 長男 飼い主 魔法使い 魔術師



俺はこの世界で本気で生きて行こう。

もう、二度と、後悔はしないように全力で。


ルーデウス・グレイラットは、ライトノベル『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』の登場キャラクター。

CV:内山夕実(普段)・杉田智和(モノローグ)下野紘(ドラマCD版)

目次

【概要】

無職転生』の主人公。
元々は日本人の34歳の無職引きこもり男性だった。
両親が他界した際に(死去が知らされていないのもあるが)その葬式にも出ず、引きこもっていたことで兄弟達の堪忍袋の緒が切れてしまい、身一つで実家を追い出される。

その直後、案の定路頭に迷っていた所、トラックに轢かれそうになっていた学生を助けようとするも、結局自分だけ轢かれて死亡してしまう。
…が、甲龍暦407年、異世界『六面世界』のアスラ王国・フィットア領・ブエナ村に住むパウロ・グレイラットとゼニス・グレイラット夫妻の長男として転生し、『ルーデウス・グレイラット』という名を与えられた赤子として、新たな人生を再スタートすることになる。

アニメでは「ルーデウスとしての声」と「モノローグ=前世の男としての声」で声優を分けるという演出がされている。


【人物】

愛称は『ルディ』。
茶髪で左目の下に泣きボクロがあり、容姿は中性的でそこそこ整っている*1

趣味は魔術鍛錬も兼ねたフィギュア制作。
前世の現代日本で触れたインスピレーションに加え、豊富な魔力量と幼少期から培った土属性魔術を駆使したもので、人形愛好家のザノバが絶賛するレベル。
またこの趣味の影響で土属性魔術の精度や魔力消費効率が特に高くなって多用することになり、成人後の「泥沼」という通り名に繋がる。

なお、前世の頃の本名は本人も聞かれても答えることを嫌がっており、そのため前世の本名は不明である
アニメでは中の人の影響で多くの視聴者から「杉田」と呼ばれている


【性格】

前世での反省から、努力と鍛錬を怠らず、常に誰にでも礼儀正しくあるように努め、相手と接する時には相手の立場を考え、相手とぶつかり合った際にも自分の悪かったところなども考え、一方的に責めないようにする温厚な性格となる。


ただし虐めは絶対に見逃さないと決めており、内心ビビることはあっても集団で一人を虐めるような場面に遭遇した際はいじめっ子と衝突する事も辞さない。


一方で根はお調子者であり、とんでもなく好色で女好きの性格。ちなみに幼少期赤子とは思えぬおっぱい星人っぷりをリーリャや母から訝しまれた事もあったが、父親譲りでギリギリ納得はしてもらえた、多分。
前世では引きこもりを続けていたため、対人経験や社会経験をほとんど無いも同然。
また、内心では前世同様に他人を見下す一面などのダメな面も残っている。

性格に関しては肉体の影響もあり、魂だけになると前世の反省が薄れて性格は元の他責思考の卑屈なものに戻ってしまう。

なお、米に対する冒涜のような美味しくない唐揚げを出された、ロキシーの人形が壊されたなどで、周囲が引くくらい怒ることがあり、一部では危険人物として恐れられている。

また、前世での経験が未だに強いトラウマとして残っており、自分を過剰に卑下する卑屈な一面や、一度挫折すると自分1人でなかなか立ち直れない心の弱さも持っている。
そうした面が災いして失敗することも多いが、それを乗り越えて次第に成長していく。


前世のことは転生してからしばらくの間は後悔や反省点はあっても、未練や帰りたいという気持ちは全く感じてなかったが、転生して多くのことを経験するうちに、次第に両親や兄弟の当時の気持ちを慮るようになり、少しずつ前世の家族に対する申し訳なさや後悔を感じるようになっていく。



【戦闘能力】

後のなろう系作品の主人公に多い生まれ持ってのチート能力などは無いが、前世の反省から幼少から自分で魔術の訓練*2をした事やロキシーの英才教育もあって、無詠唱での攻撃魔術や、2つの魔術を同時に使う「多重詠唱」といった高等技術も使いこなせるようになった。

また前述の幼少期から魔術の訓練*3と転生先の肉体が少々特殊だったこともあり*4、魔界大帝キシリカに「気持ち悪い」と言わしめるほどの魔力を保有している。ただし、人族の肉体ではそれを最大限に活用できないためやや宝の持ち腐れ
ともかく、才能と環境に恵まれて努力を積んだ結果、人族の魔術師としてはチート級と言っても過言ではない。*5

得意魔術は岩の砲弾を射出する中級土魔術の「岩砲弾」と、相手の足元にぬかるみを発生させて動きを封じる水と土の混合魔術の「泥沼」。
その他、各属性の上級攻撃魔術と水聖級魔術「キュムロニンバス」までは無詠唱で発動可能。(アニメ2期時点)
特に「岩砲弾」は凄まじい魔力と回転を加えることにより、比較的低級な魔術でありながら世界屈指の実力者にも通用する威力を持つに至った。まさにルーデウスの必殺技である。
ただし、治癒魔術や解毒魔術は詠唱しないと使えない。

また、優秀な剣士である父親のパウロと剣王ギレーヌから剣術を教わっていたこともあって、剣術もある程度までは扱うことができる。
師事から離れた後も鍛錬は欠かさず続けており魔術師としてはかなり鍛えられ体力がある方。
しかし、2人からは適性のない剣神流しか教われなかった*6こと、闘気*7を纏えないことから剣士としての能力は中級止まり。

少年期にひょんなことから、キシリカから数秒先の未来が見える「予見眼」を移植されることになる。
それを込みにすれば、上級剣士程度なら*8魔術なしでも勝てるようになった。


そうした数々の能力から、その実力は世界有数の実力者たちからも認められている。
…が、それでもまだまだ上には上がおり、最上位の実力者たち相手にはとても歯が立たず、小細工でなんとか逃げ延びるのが精一杯となっている。


【来歴】

以下、アニメ第2期終了までのネタバレ

前世

前世では少しお調子者で我が強く他人とぶつかる一面も持ち合わせていたが、正義感も強く勉強も運動もそれなりにこなせる善良な人間で、美人の幼馴染もおり、実家も裕福な家庭に生まれた、どちらかといえばいわゆる「勝ち組」だった。
だが、中学の頃にネット趣味に目覚め成績が下降し、地元で有名な不良校に入学する事を強いられてしまう。
それが災いして入学した高校で、列に割り込んだ不良に対して注意したことがきっかけで、理不尽で壮絶な虐めを受けるハメになってしまう。それがトラウマになり、34歳まで引きこもるようになる。

引きこもってからも当初は両親や兄弟、友人などに気にかけられていたが、そうした気遣いを受け入れられずに突っぱねていくうちに周りからも気に掛けられなくなり、孤立すると同時に自身も性格を拗らせていく。

その後34歳の時に両親が他界したが、その葬式にも出なかった…ことに加えて、前もって盗撮していた兄の娘の風呂場の画像でオナニーをするという悪質な犯罪行為に及んでいた*9ため、堪忍袋の緒が切れた兄弟に家から追い出されてしまう。
己の人生を後悔しつつも途方に暮れていたところ、直後に居眠り運転のトラックに轢かれかけた高校生3人*10を助けようとして事故死した。


六面世界への転生・誕生

その直後に六面世界のアスラ王国・フィットア領・ブエナ村に、前世の記憶を持ったままの状態で、グレイラット夫妻の長男『ルーデウス・グレイラット』として赤子の姿で転生し、前世で何事も投げ出し続けた後悔から、今度こそ本気で生きようと決意する。


ロキシーとの出会い~過去のトラウマとの決別

転生後の世界に魔法がある事を知り、それに興味を抱き自主的に訓練するのが日課になる。
ある日、魔法の才能を発揮したことで、母・ゼニスから大喜びされ、家庭教師としてミグルド族の女性、ロキシー・ミグルディアを教師として雇い入れる。ロキシーから様々な事を教えてもらい、着々と魔術士としての腕を上げていきロキシーを師匠として認めていく。

5歳の頃に、卒業試験を受けるために家の領地から出ることになるが、前世のトラウマがある為、外出に対して恐怖心を抱いていた。
しかし、師であるロキシーが外に連れ出してくれたことで、外の世界に恐怖は無い事を知り、前世のトラウマを克服する。
この事により、長年苦しんできた前世のトラウマから解放してくれたロキシーに対して、多大な恩義と尊敬を抱くことになる。


シルフィとの出会い~ロアの町へ上京

ロキシーからの魔術教育卒業後、村の少年に虐められていた少女、シルフィエット*11を助けたことで仲良くなり友達となる。
その直後、母ゼニスが2人目の子供を妊娠し、グレイラット家は幸せの絶頂にあったが、なんと父パウロがゼニスの妊娠中に、メイドのリーリャと浮気して、リーリャを妊娠させていたというとんでもない事態が発生し、グレイラット家は家庭崩壊の危機に陥る。

パウロの浮気に怒り心頭だったゼニス*12だが、ルーデウスが必死に説得した事で、なんとか家庭崩壊は免れ、リーリャも同居を許された。
その後、二人の妹、ゼニスの娘であるノルンとリーリャの娘であるアイシャが無事に誕生する。


その後、ブエナ村にいても頭打ちを感じるようになってきた為、シルフィと共に魔法大学への入学を希望するが、剣術の訓練や家庭の経済状況もあり、パウロに断られる。
そこで、ルーデウスは仕事を斡旋してもらい、2人分の学費を稼ぐことを提案し、パウロに了承される。
ルーデウスとシルフィが次第に共依存の関係になりつつあり、2人の将来を危惧したパウロとシルフィの両親の判断により、引き離すような形でブエナ村から離れることを余儀なくされ、かつてのパウロの仲間であるギレーヌに連れられ、フィットア領領都のロアの町に向かうことになる。*13


エリスとの出会い~フィットア領転移事件発生

半ば強引にロアの街に送られ、町長フィリップの娘、エリスに出会い、彼女の家庭教師の仕事を引き受ける。当初はエリスの凶暴さに手こずるも、エリス誘拐事件をきっかけにエリスから認められ、家庭教師を継続していくことになる。
ギレーヌとエリスに算術や勉学を教え、自身もギレーヌから剣術を習う日々を過ごしていく。
この時期にギレーヌから『獣神語』、ロキシーから『魔神語』、独学でペガリット大陸の言語『闘神語』を習得し、マルチリンガルになる。

エリスの家庭教師を真摯にこなしていくうちに、10歳の誕生日に盛大な誕生祝いをしてもらい、強力な杖『傲慢なる水魔王(アクアハーティア)』を贈られるなど、ボレアス家の面々からも家族として信頼されていく。

そんな充実した毎日を過ごしていたが、誕生日の翌日に、フィットア領自体が消滅してしまうほどのとんでもない規模の大転移事件である『フィットア領転移事件』が発生し、エリスと共に魔大陸に飛ばされてしまう。


ルイジェルドとの出会い~フィットア領帰還

エリスと共に魔大陸へ転移させられてしまったが、直後にスペルド族の戦士ルイジェルドに保護される。
接触直前に夢で接触してきた謎の存在「ヒトガミ」の勧めもあり、魔大陸を3人で旅をしてアスラ王国へ向かう。
この道中、師匠であるロキシーの両親とも出会い、家出同然に出奔した彼女の無事を報告している。

魔大陸の北東からアスラ王国までの道中は何年もかかるほどに距離が長いため、道中の路銀を稼ぐべくギルドで3人で冒険者パーティを結成。「デッドエンド」と名付けられたそれはルイジェルドのあだ名が由来となり、スペルド族の悪評を少しでも改善すべくルーデウスが提案したものだった。
とはいえルイジェルドの子供は守られるべきという考えから、過激な行動に出る彼をルーデウスが諫めるなど意見の衝突が発生する事もあり、そのたびに信頼を重ね絆が出来上がっている。
この頃にヒトガミの予言によって出会った魔帝キシリカから「予見眼」を得ている。ただこれに慣れるまでの間宿屋に引き籠る事になり、ルーデウスを探しに来たロキシーとはお互い気づかずすれ違ってしまった。

アスラ王国に向かう道中で、かつてのパウロの仲間であるギースやギレーヌの家族との出会いを経て、遂にミリス神聖国で、娘のノルンを連れて捜索団を結成していたパウロと再会する。
転移事変の被害規模を知らなかった事、パウロからルーデウスへの連絡が全て失敗していた事と息子への過剰過ぎる期待などから一度は喧嘩別れしてしまうが、ギースの仲裁により和解した。

その後はシーローン王国に向かいアイシャと遭遇。宮廷に囚われているリーリャを助けてほしいと請願され向かうも、パックス王子の奸計により罠に囚われてしまう。だがザノバ王子との出会いで彼が人形に非常に高い感銘を受けていた事から師匠と呼ばれるほど敬愛され、神子として人並外れた腕力を持つ彼の手によってリーリャとアイシャを救出。ミリス神聖国にいるパウロの元へ送る。

赤竜山脈で七大列強第二位の竜神オルステッドと遭遇。
ルーデウスがあらゆる生物から嫌悪される呪いを受けている彼を一切恐れず、パウロに息子はいないはずという疑念から「ヒトガミを知っているか」という問いに素直に答え過ぎたため、ヒトガミの使徒だと知られて強襲を受ける。
圧倒的な実力差と苛烈な殺意から一度は殺されるが、同行していたナナホシの提案により蘇生され事なきを得る。

そして、3年かけて遂にフィットア領に到着するも、待っていたのは消滅したブエナ村と、エリスの家族が全員死亡したという過酷な現実だった。
今後はエリスと共に生きていき、彼女を支えようと決意するも、エリスは道中での旅でルーデウスに守られていた事や、オルステッドに殺されかけたルーデウスに何もできなかった自身の実力不足を恥じ、今のままではルーデウスと釣り合わないことを痛感した為、ルーデウスと釣り合う女になれるよう修行の旅に出ること決意し、ルーデウスの前から去ってしまう。

目覚めた時には、既にエリスがいないことに気づいたルーデウスは、エリスが自分に対し愛想を尽かしたと勘違いしてしまい、大きなショックを受ける。生きる目的を見失ってしまい絶望するが、自身は両親から確かに愛されていたことを感じ、家族で唯一まだ行方不明のゼニスを探すことを決め、生きる目的を取り戻し、中央大陸北部に旅立つ。



――ここまでがアニメ一期である。


冒険者時代~ラノア魔法大学での生活~シルフィとの結婚

2年間の母捜索の旅で一流の冒険者となり、「泥沼のルーデウス」の通り名で知られるようになる。
実力的にも無詠唱魔術と豊富な魔力量を活かした火力貢献・サポートや過酷な魔大陸を縦断した経験に基づく機転、毎日の鍛錬を欠かさない体力づくりによりそこらの冒険者とは一線を画す。
その上でゼニスの方から見つけてもらえるよう有名になろうと心がけ、しかもそれが悪評にならないよう得た報酬は周囲に気前良く振舞ったりして気を使っていた。

その後合流したかつてのパウロの旅仲間、エリナリーゼからゼニスがベガリット大陸にいること、パウロたちが同地に向かったことを知り、ベガリット大陸に渡ろうとするも、冬の到来に阻まれ出発を断念。

同時期にラノア魔法大学から特待生としての入学招待状が届き、ベガリット大陸へ行くか入学するで悩むも、エリナリーゼの勧めやヒトガミのお告げにより入学することを決め、ゼニスの捜索をパウロ達に託し了承をもらう。

大学では王女アリエルの守護術師であるフィッツ*14と友人になり、シーローン王国以来となるザノバ、ミリス教団教皇の孫であるクリフや、獣族の女番長を〆て舎弟にしたり、前世でトラックにはねられそうになっていた所を救出した、サイレントセブンスターこと、ナナホシ(七星静香)と様々な人物に出会い、親交を深めていく。

フィッツはルーデウスと出会った瞬間に一発でルーデウスだと気づいたが、ルーデウスは髪の色が変わっていたこともあり、フィッツの正体に中々気付かなかった。ルーデウスとの仲が中々進展しないフィッツをもどかしく思ったアリエルは、フィッツに正体を明かすことを提案し、フィッツもそれを受け入れ、正体を明かし、かつてのブエナ村の幼馴染『シルフィエット』としてルーデウスと本当の意味で再会し、ルーデウスもフィッツの正体がようやくシルフィと気づいたことにより、シルフィと結婚を決意するのであった。


ベガリット大陸へ~ゼニス救出~第一子誕生

結婚生活も順風満帆となり、もうすぐ家族が一人増えそうという矢先にギースから手紙が届く。
その内容は『ゼニス救出に苦戦している為救援求む』という折だった。
ベガリット大陸まで往復で最低2年という旅路から、身重のシルフィの出産に立ち会えず赤子の面倒を任せてしまう事、ナナホシの研究に付き合えない事などの理由から悩む事となる。またエリナリーゼが単独で向かう意向を見せたために躊躇はより顕著なものとなってしまうが、ノルンが単独で向かおうとした事で発破をかけられパウロ達に加勢する決意を固める。

更にナナホシの助力により禁術である転移魔法陣を使用できた為旅路の大幅なショートカットに成功し、僅か一月足らずで迷宮都市ラパンに辿り着きパウロ一行と合流。
S級迷宮内でゼニスの目撃例が多数あったという証言から攻略を進めていたパウロ達だが、内部構造が複雑だったため攻略に苦戦している事を知ったルーデウスは、偶然にも大学で借りてきた転移魔法に関する書籍を渡すと第三層までの詳細な情報が記載されており一気に攻略が進んだ。
更にパウロ達がロキシーと迷宮の第三層ではぐれたことで師の窮地を知り愕然とするも、迷宮攻略中に直感によりロキシーの気配を感じ壁をぶちやぶったことにより、ロキシーを救出することに成功し作中時間で11年ぶりに再会する。

やがてロキシーを加えた一行は迷宮の最深部に辿り着き、遂に母ゼニスを巨大な魔力結晶に囚われた状態で発見する。
だがそこには迷宮の守護者である魔石多頭竜(マナタイトヒュドラ)の姿もあった。
遠距離からの魔術を無効化し両断した首が短時間で再生するという特性から初戦は撤退するが、ヘラクレスの神話から得た前世の知識を理由に、『パウロの持つ硬いものほど簡単に斬る事ができる剣で首を断つ⇒炎魔術により切断面を焼いて再生を阻止する』というパウロとの連携を軸に着実にヒュドラにダメージを与えていくことに成功する。
だが撃破後一歩手前までヒュドラを追い詰めたことで生じた油断による一緒の硬直が命取りとなってしまい、パウロに身を挺して助けられる。助けてくれたパウロのお陰で左腕は失うも自身は致命傷は負わずに何とかヒュドラを退けることに成功する。

戦闘直後にパウロに礼を言うも、そこでルーデウスが目にした光景は呆然と立ち尽くす仲間4人の姿と、下半身を切断されるという致命傷を負い事切れていた父パウロの姿であった。パウロの命と自身の左腕というあまりに大きすぎる代償と引き換えに母ゼニスの救出に到るが、救出したゼニスも言葉と記憶を失っているという状態であったという現実にルーデウスは完全に心が折れて塞ぎこんでしまい、パウロの死によりパウロを父親と認識出来ていなかったことと、前世の自分が両親から目を背け続けていた事実にルーデウスは改めて気づかされる。

その塞ぎこんだルーデウスを見かねた師匠であるロキシーが献身的に慰めてくれた事で何とかルーデウスは立ち直り、一行は迷宮都市ラパンを後にしシャリーアに帰還。旅の顛末を家族に伝え、師匠であるロキシーを第2夫人として娶ることを宣言する。
ミリス教徒であるが故に一夫一妻の信条を持つ妹のノルンにだけは当初猛反対されるも、肝心の第1夫人であるシルフィからは快諾してもらいロキシーも無事にグレイラット家の一員となることが出来た。

やがて妻のシルフィが一児である長女を出産し、前世も含めて初めて1児の父になる。ルーデウスはその赤子に自身とシルフィの名前から一文字ずつ取り『ルーシー』と名付け、パウロの墓標の前で改めてこの世界で本気で生きていくことを宣言するのであった。


――ここまでがアニメ第2期である。



【人間関係】

関連人物が多すぎるので主要人物のみ記載する。

父親で剣術の師匠。
お互い女好きな性格もあり馬が合い、パウロの女性にだらしない性格にもルーデウスは一定の理解を示していた。ただし転生前の年齢から見るとパウロは年下なこともあって余り父親としては見ておらず、どちらかと言えば悪友に近い感覚で接している。
一方でパウロはルーデウスに対して当然だが、親として接しており勿論愛情もある。能力も正真正銘の天才だと思う程、高く評価している。
ルーデウスに対する期待の大きさ故にミリスで再会した時は大喧嘩になってしまったが、互いの苦労を理解し、無事に和解することに成功している。ヒュドラとの決戦では息の合った連携を見せるも、パウロは命を落としてしまい、ルーデウスはパウロの死によりパウロを父親として認識出来ていなかった事と、前世の両親から目を背けていた事実に気づかさられる。


  • ゼニス・グレイラット
母親。パウロより絡みは少ないものの、ゼニスもルーデウスに対しては天才だと思っており、かなり溺愛している。5歳の誕生日に贈った植物図鑑はパウロの給料から見ても数か月分相当。*15
ルーデウスも前世で家族に見放されていた為、自身の凍結した心を溶かす程の愛情を注いでくれたゼニスには感謝しており、大事に思っている。
行方不明となったゼニスの存在が、エリスと別れた後の失意にまみれていた自身が立ち直る大きなきっかけとなった。


  • ノルン・グレイラットアイシャ・グレイラット
妹達。
ノルンは生まれてすぐルーデウスがボレアス家に連れていかれたことで面識がなく、初めて会った時がよりによって酒場でパウロと殴り合いの大喧嘩をしている状況だったため、長年苦手意識を持たれていた。
後にパウロの指示でルーデウスの拠点に移り住むとラノア魔法大学に入学。しかし教師や生徒から"あのルーデウスの妹"と度々比較されたうえ、そのルーデウスは多数の女性と交流しているなどミリス教の思想からすればタブーを犯しているように見え、次第に学業の不振から寮内で引き籠ってしまう。
ルーデウスは事実を知ると自責の念に囚われてしまうが何とか和解し、以後はぎこちないがある程度仲が良くなっている……が、第二夫人ロキシーに関する諍いでだいぶ見損なわれてしまっている。

アイシャは腹違いの妹だが、幼少期にパックスに幽閉されていた母を助けて貰った恩があり、だいぶ慕われている。
またリーリャの教育により、幼少よりルーデウスに仕えていくよう言い聞かされていたのもあって、半ば愛人扱いしてもらえればと思っている節もある。
才覚は目覚ましく、ラノア魔法大学の入試テストでは満点を取る事で学ぶ事が無いと判断させ入学を拒否。ルーデウスの拠点でメイドとして仕え続けたが、大きな屋敷を一手に引き受けて尚そつがない。
自分と比べて出来の悪いノルンを見下すような言動を繰り返して不仲ではあったが、逆に周囲がノルンにばかり構ったため孤独を覚えてしまう。こちらはルーデウスの仲介でノルンとの仲は改善されている。


生まれ故郷のブエナ村で出会った、転生後に初めて出来た親友であり女の子。
最初は些細な行き違いから男の子だと勘違いして接して泣かせてしまうハプニングもあったが、すぐに仲直りし、共依存の関係になるぐらい親しくなっていった。だが、パウロやシルフィの親にその共依存を問題視されて引き離されたうえ、再会を待たずに転移事件で生き別れになる。
後に、諸事情で正体を隠した状態だったがラノア魔法大学で再会。ルーデウスがシルフィの正体に気づくのに時間はかかったものの、アリエルの計らいで結婚することになり、同時にエリスの件の傷も癒してくれた。シルフィと間に子供が誕生したことでルーデウスは一児の父になる。


ルーデウスの師匠。ルーデウスからは長年のトラウマから解放してくれた事により、神の如く崇められており、非常に尊敬されている。
その尊敬度は、本人非公認のロキシー教(御神体は返しそびれたロキシーのパンツ)の開祖となってしまうほど。
ロキシーもルーデウスを一番弟子として溺愛しており、文通で交流したりと別れた後もルーデウスと積極的にコンタクトを取っており、そのお陰で魔大陸の言語『魔神語』を習得することができ、これが後の転移後に大きく役立つことになる。
ちなみに、甲龍暦373年生まれでルーデウスとは34歳離れているが、ルーデウスは34歳児として転生しているので精神年齢的には同じということになる。

実は転移事件でエリスと旅をしていた頃に何度かニアミスしており、ロキシーも故郷に帰還した際に、ルーデウスが挨拶に向かったロキシーの両親を通じて知ることになり、実際に再会出来たのはルーデウスが青年になった頃である。

再会後はヒュドラとの決戦で共闘し、その結果により塞ぎこんだルーデウスを慰め互いに相思相愛になり、第1夫人のシルフィの許しも得て第2夫人となる。


又従兄弟で幼馴染*16。勉学面ではルーデウスの弟子で、剣術面ではルーデウスの姉弟子。転移事件により一蓮托生の関係になることになる。
当初はルーデウスもエリスの扱いに手を焼いていたが、共に過ごしていくうちに、かけがいのない存在になっていく。

エリスも、自分より年下で生意気なルーデウスを最初は快く思ってなかったが、自分を見捨てずに真摯に接してくれるルーデウスに対し、全幅の信頼や恋愛感情を抱いていくようになる。魔大陸でも共に旅をし、少年時代のみで見れば、シルフィやロキシーよりも遥かに長い時間、苦楽を共にしてきた。
それ故に、初体験の直後にエリスが出奔=見捨てられたと勘違いした際にはEDになるくらい深い心の傷を負うこととなったわけだが……。
もっともエリスが真剣に強くなろうとしているのに子ども扱いしていたのが修行に行った理由の一つなので自業自得でもある。

  • ルイジェルド・スペルディア
転移事件に巻き込まれ、魔大陸に転移してきたルーデウスとエリスを救助した、いわば恩人で、ルーデウスとエリスの旅の保護者でもある。
当初は、考え方の違いで揉めることも少なくなかったが、エリスを守る為に覚悟を決めたルーデウスを認め、次第に打ち解けていき、互いに尊重するようになる。
ルイジェルドもルーデウスに対しては『あいつは一人でも大丈夫だ』と一人前の戦士だと認めるようになり、別れ際には、「俺1人では何も出来なかった、戦争から400年、1歩も前進出来なかった。お前は俺にその1歩をくれた。」とルーデウスに感謝し、また再会することを誓い別れた。


  • ナナホシ・シズカ
転移事件に巻き込まれて現代日本から異世界に放り出された女子高生。前世で助けた学生の一人。
オルステッドによって死にかけたルーデウスたちを生かすよう進言したのもあり、ある意味では命の恩人。
現在はラノア魔法大学に在籍し、孤独に転移魔法陣の製作を行っている。
しかし転生によって肉体が入れ替わったルーデウスと異なり、転移によってこの世界にそのまま召喚されたナナホシは魔法の行使ができなかったため、魔法陣の実証に至る事ができなかった。
なのでこの弱点をルーデウスに補助してもらう代わりに、転移魔法に関する知識を提供する取り決めを交わした。

転移自体が不本意だった事もあり、ナナホシ自体はこの世界を嫌悪し直ぐにでも現実世界に帰りたいという願望が強い。
特に倫理観や文化などの差に馴染めなかったのが大きく、ラノア魔法大学でも『黒板と制服の導入』『学食の改善』などを行ったが、それでも本世界の食文化はそれほど好きではない*17
また等身大の女子高生らしく精神的に脆い所があり、数か月に及ぶ転移魔法陣の実験に失敗した時には自暴自棄になっていた。
一方で多数の協力を得て実験の障害を突破すると非常に喜び、お祝いの席では自ら歌を披露するなど浮き沈みの激しい性格ともいえる。

一応ルーデウスが現代日本からの転生者という事は知っているが、あの時のデブという所までには結論に至っていない。




追記・修正は異世界行って本気出したらお願いします。

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最終更新:2025年03月02日 22:56

*1 しかし異世界では濃いめのイケメンが人気なので、一般的な容姿の評価は「別に悪くはない」という程度

*2 運動は身体が出来上がってからでいいと考えた

*3 この世界の種族は10歳以前の幼少期に魔力を消費することで魔力量が伸びやすいが、当然幼少期に魔術に触れさせることは危険なため余り知られていない。「魔力量は生まれつき決まっており生涯増えない」と魔術教本に書かれる程。なお、人族より寿命の長い炭鉱族のジュリも10歳で魔力量の伸びは止まり種族の寿命は関係ない

*4 魔神ラプラスの因子を持っており、常人ではありえないほどの魔力を保有できる肉体だった。一方で後述の闘気を纏えないと言うハンディキャップの要因でもある

*5 あくまで「人族の魔術師としては」。つまり魔術師以外でもっと強い人族や、人族以外でもっと強い存在はたくさんいる

*6 パウロは他流派も使えるのだが適性を考えずに教え、気づいていたギレーヌは自身が剣神流特化で、別の教師を紹介しようとしたができなかった

*7 この世界の剣士がほぼ無意識で纏っている魔力強化のこと。剣の一振りで岩を切断したり魔術を容易く避ける運動能力や素肌で刃を防ぐ程の防御力をもたらす。

*8 相手の動きが見えてもルーデウス自身がそれに反応できなければ意味はないため、限度がある

*9 あまりに過激な内容の為か書籍版では裏設定扱いとなり、漫画版では設定自体削除されネットサーフィンをしていた事にされた。アニメ版では直接の言及は無いものの、原作同様の描写(厳密には画像から動画になっている)がされている。

*10 そのうちの1人が、後にキーパーソンとなるナナホシ。

*11 ルーデウスは当初、シルフィの事を男だと思っていた。

*12 ゼニスは一夫一妻を鉄の掟とするミリス教の信者。

*13 このことについては、やり方は強引過ぎたが判断自体は間違っていなかったとルーデウス自身も納得している。ただしそれ以降、うまくやっているという話だけで満足し、会いに行こうとせず、兄と面識のない妹たちとの仲が拗れる原因になるなど、パウロが失敗していない訳ではない

*14 正体はかつての幼馴染シルフィエット。

*15 この世界の人族は毎年の誕生日は祝わず5年の節目で盛大に祝う風習があるので奮発する傾向はあるが、それにしても5歳児に贈るものとしては高いと思われる

*16 作者曰くシルフィエットは小さいときに会った再会系転校生で、エリスが本当の意味で幼少期を共にした幼馴染になるらしい。

*17 ルーデウスが結婚式で振る舞ったポテトチップスを、皿を抱えて会場の隅で暴食していたという所からも窺える