ダンバイン

登録日:2024/10/03 Thu 06:50:03
更新日:2025/05/02 Fri 13:06:21NEW!
所要時間:約 4 分で読めます




ダンバインはアニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する前半の主役ロボット。




スペック

分類∶オーラバトラー
全高∶6.9メット(m)
重量∶4.4ルフトン(t)
オーラ係数∶0.92
必要オーラ力∶10オーラ
限界オーラ力∶なし
巡航速度∶200リル(約800km/h)→250リル(約1,000km/h)(改修後)
最高速度∶280リル(約1,120km/h)→350リル(約1,400km/h)(改修後)
装甲素材∶強獣の甲羅
所属∶ルフト家→ギブン家
主なパイロット∶ショウ・ザマ、マーベル・フローズン、トッド・ギネス、トカマク・ロブスキー
付き人∶チャム・ファウ
メカデザイナー∶宮武一貴


機体概要

アの国の地方領主であるドレイク・ルフトが開発した試作型オーラバトラー。
最初に完成したオーラバトラーであるゲドを発展させた機体。
「ダンバイン」の機体名称はルフト家の守護神とされる神の名から取られている。

表向きはドレイクの臣下となった地上人の技術者ショット・ウェポンがダンバインの開発設計をしたとされるが、実際に細部の開発設計をしたのは同じく地上人のゼット・ライトである。(43話でのゼット曰く「ダンバインを開発したの誰だと思う、黒騎士」)

ショットは搭乗者のオーラ力によってオーラバトラーの機体性能が大きく変化することに注目し、敢えて膨大なオーラ力を必要とする実験機として、ダンバインを設計し開発した。


そして、地上界から召喚された3人の地上人(ショウ・ザマトッド・ギネス、トカマク・ロブスキー)の為に下記の色のダンバインが3機生産され、専用機として与えられた。
  • ショウ機:薄紫色
  • トッド機:濃紺色
  • トカマク機:萌黄色。

問題点は搭乗者のオーラ力によってダンバインの性能が左右されすぎること。
スペックにある「限界オーラ力:なし」というのはダンバインが持つ希少な特性であり、搭乗者のオーラ力次第で、天井知らずに性能を上げていくというもの。
ズワァース、ガラバなどの作中終盤にかけて登場する最新型オーラマシンでさえこの特性は持ち合わせておらず、どこかで性能向上の限界を迎える。
必要オーラ力の高さから強いオーラ力を持つ地上人でなければ操縦することは困難だが、それが噛み合うとトンデモない性能を発揮する事が可能。
しかしそれはあくまで理論上の話で、裏を返せば著しく安定性に欠け、強く搭乗者を制限するという事でもある。
また、変換効率を示すオーラ係数も低く、後のオーラ力増幅器の開発や基礎性能の差から、ビアレスあたりからは苦戦や力不足が目立っていった。
火力が重要となる地上に上がってからは、射撃武装がオーラショットしかない事も足を引っ張った。


3機造られた内の2機が撃墜され、残る1機は反ドレイク勢力の下へ行った為にデータ不足となり、量産化は見送られた。
機体の装甲、パーツに使用していた強獣キマイ・ラグの個体数が乱獲により減少したことも理由である。

しかし、製造元のアの国では後の高機動型の先駆けとなったビランビー、流出先のラウの国とナの国ではビルバインやボチューンに本機の影響が色濃く見られている。

第14話でキマイ・ラグやガッターなど強獣を狩り、資材集めをしていた。

第25話でオーラ・コンバーターを改良型のものに換装し、ダンバインの推力や運動性能の向上が図られている。


武装

オーラソード

オーラバトラーの標準装備。
騎士の持つ鋼鉄製の長剣をオーラバトラー用サイズに拡大。
オーラバトラーの開発当初は、この剣を鍛えるのに刀鍛冶10人で3日の工程を要した。

ワイヤークロー

オーラバトラーの標準装備。
強獣の爪にワイヤーを付け発射する。
地上に上がってからはオーラバリアの発現により出番が減った。

オーラショット

フレイ・ボムの代わりに取り付けられた、ダンバインの射撃武器。
発射に火薬を利用した滑腔砲で、ダンバインが用いたのは並列4連装型。
薬莢を使用した弾倉式のため、予備弾倉がある限り何度でも発射可能な類で、同時斉射も可能。
外装式で通常は左腕に1基だが、両腕にも装備可能。
またトリガーを引くのは手ではなくワイヤークローを用いる。

支援機

ルフト家で開発されたオーラバトラーなので、本来は長距離移動支援用のウィング・キャリバーとしてバラウが存在するが、作中では運用された形跡は無い。
ショウがギブン家に帰順した後は、ギブン家のウィング・キャリバーであるフォウの支援を受けている。

必殺技

オーラ斬り

鋼鉄製の長剣であるオーラソードがオーラ力を纏いながら繰り出す破壊力抜群の斬撃。
TV版では19話と25話でチャムがダンバインの斬撃にオーラ斬りと叫んでいるが、実際にそういう技なのか、チャムがノリで叫んだだけなのかは定かでない。

ハイパーオーラ斬り

スーパーロボット大戦シリーズオリジナル技。
オーラ斬りと違い、こちらはTV版において一切登場しない単語、技名である。
見映えは良いし、ショウの台詞回しもカッコいいので、みんな良く使う。
なによりも覇気が溢れるチャムのセリフが印象的。

いっけぇぇぇぇぇ! ハイパーオーラ斬りだぁっ!

基本的にはオーラ力を纏ったオーラソードで敵を一刀両断にする技で、戦闘アニメーションがなかった旧作時代では、ダンバインのグラフィックが敵に向かって突っ込んだ後、ジャンプするように少しだけ浮き上がってから斬るのが通常のオーラ斬りとの違いになっている程度だった。
世代が進んでグラフィックが進化すると、オーラを溜めた後に飛びかかって斬りつけてトドメにもう一撃を加える、オーラそのものを巨大な刃に変化させて斬るなどのバリエーションが生まれている。


戦歴

第1話で3人のオーラバトラーの飛行訓練が始まるが、その際、ドレイクに敵対するギブン家のニーらの襲撃に遭い、マーベルのダーナ・オシーにトカマク機が撃墜される。
第2話でトッド機もマーベルの攻撃を受けて、オーラコンバーターの右側を破壊されて墜落。
その後森の中で放棄されていたところをギブン家に回収される。
残るショウ機はパイロット共々ギブン家に帰順し*1、反ドレイク陣営随一のオーラバトラー乗りとして多大な戦果を挙げていくことになる。

第14話でルフト家時代にショウの上官を務めたバーン・バニングスが「オーラ増幅器」*2を搭載した新型オーラバトラーであるビランビーでダンバインと戦い、
『旧式機』
『ダンバインはガラクタだったハズだ!ただの試作品だったハズだ!』
と酷評しながら、その真価を理解することなく惨敗した。
まあ限界オーラ力という「天井」があるとはいえ、ビランビーはダンバインを基に開発されたのでバーンが言いたくなるのもわからなくはない。

第20話でバーンが新型オーラバトラー・レプラカーンに搭乗してダンバインと戦い、
『速い!ダンバインにこれほどのスピードが』
と驚き、やっぱり負けていた。

第29話の冒頭、ゼラーナクルーとの会話から、ゼラーナやダンバインが連戦に次ぐ連戦からくる勤続疲労で機体に限界が来ていると告げられる。

ショウがビルバインに乗り換え、第30話からマーベルが本機に搭乗することになったが、それまでの戦いでショウが十分に熟成させた為、マーベルにとって初めて乗る機体でありながら操縦しやすいものになっていた。

バイストン・ウェルから地上界に浮上した後も、ダンバインは反ドレイク陣営の主力としてゼラーナ、ビルバインと共に各地を転戦。

第49話、太平洋上の最終決戦で黒騎士が操るガラバの一撃を受けて撃墜。操縦者のマーベルも戦死した。


サーバイン

「B-CLUB」誌での出渕裕の連載『AURA FHANTASM』で発表された、ダンバインの基になった機体。OVA『New Story of Aura Battler DUNBINE』でも主役機として登場。
その当時の技術的限界に挑戦する為に、性能向上に極振りした結果、後に開発されたオーラバトラーを超越し、戦略核爆弾の爆心に巻き込まれても平然と耐えると言う規格外の性能を有する
ただし、要求されるオーラ力も絶大で、及第点に達していない人間が搭乗すると生命力を吸い取られて死んでしまう。
また、操縦系も独特で、鎧の様な操縦器具を付けて操縦者の動きや意志をトレースする。
基本性能自体は絶大だったものの、操縦性の問題やこの機体に適した火器を始めとするオプションパーツの製造が間に合わなかった事(このため本機の武装はオーラソードのみ)、何よりも最低限の安全性すら確保されていない機体では危険過ぎると判断したショットとドレイクの手により封印されていた。
モスボール状態だったために、ジャコバ・アオンの地上への転移対象にならず、OVAで描かれた700年後の世界でも完全な状態で保管されていた。


外部出典


同作のオリジナル技が本項目にも記載されている通り、スーパーロボット大戦シリーズには俗に「旧作」と呼ばれるEXから参戦。

基本性能は格闘武器の火力と、機体サイズの小ささや「分身」の技能を持つ事から回避に優れる反面、遠距離への攻撃手段に乏しい白兵戦向けのユニット。
特に最初期は華奢な見た目に反して装甲が高く「オーラバリア」を有している事から一定以下のダメージに対しては強気に出られるものの、HPが低いので受けきれない火力の直撃を受けるとあっさりと沈む事もある。
スパロボ的な区分としては能力傾向からリアル系に分類されるが、ショウの能力の高さとハイパーオーラ斬りという必殺技を持っている事からそれに留まらない火力を叩き出すため、スーパー寄りのリアルロボットと言えるだろうか。
格闘機としては間違いなくエースとして君臨出来るポテンシャルは持っているものの、ビルバインへの繋ぎという立ち位置の関係でさすがに中〜終盤は見劣りしやすく、ビルバインとの合体攻撃がある場合はそれが命綱になってくるパターンが多い。
…その合体攻撃もUXだとズワァースが、BXだとそれに加えてライネックもビルバインの相方になれるため、立ち位置が危うい。
また、初参戦のEXでは最初からショウがビルバインに乗っているし、第4次ではショウに乗ってもらえたものの、初っ端からショウの能力がダンバインの限界を突破して赤くなっているというアムロみたいな事になっている上に、
隠し機体のサーバインかズワウスと交換して以降は使用不能になったり、Fでは登場後最短2話、最長4話でビルバインが来るのにマーベルが中々来ないのでしばらく倉庫に放置され、
Tではほぼ同時に上位互換のビアレス*3が手に入ってしまうため、オーラ力Lvの関係でビルバインのハイパーオーラ斬りが使えない間はショウの乗り換え先の筆頭候補になってしまうなど、
1号メカという事もあってか、微妙な扱いが悪さが見える事も。

追記、修正は聖戦士の方がお願いします。


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最終更新:2025年05月02日 13:06

*1 先に回収されたトッド機はショウ機の予備部品扱いになった。

*2 オーラ力の低いコモンでもオーラバトラーを扱えるようにオーラ力を増幅してくれる装置。ただし副作用として限界オーラ力が低くなってしまい、本来の性能限界を引き出せなくなってしまう。元々自力で限界まで引き出せる者(そんなのはショウを初めほんの一握りしかいないが)にとってはデメリットしかない。

*3 なんとハイパーオーラ斬りの射程がビアレスの方が上。